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始まり
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いつからか神木の世話をしていたウドが言った。
「ここに居るのはもう飽きたよ。旅に出ようよ、シーラ。」
シーラはウドのこの言葉を嬉しく思って返事をした。
「そうだね。旅に出よっか。」
シーラは1本の大きな木の根元で木の精霊のウドと仲良く時を過ごしていた。
シーラは人間と言っても、様々な生き物に変化できる不安定な体を持っている。魚や虫、蛇に蛙、鳥など、果ては小さな微生物まで。
少し癖のある短髪の黒い髪に、茶色い瞳、体格はすらっとしているが戦えばとても強い。見た目は15、6歳だが無邪気な少年のようである。だが、少年と言っても性別は男の子ではない。シーラの姿は不安定であるため性別がわからないのだ。シーラ自身も自分の性別をどうこう思うこともない。
ウドは魂が始まりと終わりを迎えるこの世界樹、つまり神木をお世話をしている木の精霊である。茶色いゴツゴツとした肌に澄んだ青い目、背丈はシーラと変わらない。
何年もの間、この神木のお世話をしているが老けることもなく、シーラと同じ15、6歳くらいの見た目だがシーラとは反対で落ち着いている。シーラがウドに出会ってから変わらずその見た目のままである。
自由に見た目を変えることができ、人そっくりになることも可能だ。ただし、鳥の姿に変わっても鳥の様に空を飛ぶことはできない。
シーラとウドは軽い身支度をして、神木にお別れを言った。
「行ってきます。」
神木の幹には大きなウロがあり、中を見渡すとただ暗闇が続いている。中に入ると別の星に飛ぶことができる。だが、再び戻ってくるには神木に呼ばれないと帰ることができない。
2人は覚悟を決めながらも新しい世界を見れることにワクワクしていた。
ウドは少し戸惑っているシーラの手を握って一緒にウロの中に飛び込んだのだった。
「ここに居るのはもう飽きたよ。旅に出ようよ、シーラ。」
シーラはウドのこの言葉を嬉しく思って返事をした。
「そうだね。旅に出よっか。」
シーラは1本の大きな木の根元で木の精霊のウドと仲良く時を過ごしていた。
シーラは人間と言っても、様々な生き物に変化できる不安定な体を持っている。魚や虫、蛇に蛙、鳥など、果ては小さな微生物まで。
少し癖のある短髪の黒い髪に、茶色い瞳、体格はすらっとしているが戦えばとても強い。見た目は15、6歳だが無邪気な少年のようである。だが、少年と言っても性別は男の子ではない。シーラの姿は不安定であるため性別がわからないのだ。シーラ自身も自分の性別をどうこう思うこともない。
ウドは魂が始まりと終わりを迎えるこの世界樹、つまり神木をお世話をしている木の精霊である。茶色いゴツゴツとした肌に澄んだ青い目、背丈はシーラと変わらない。
何年もの間、この神木のお世話をしているが老けることもなく、シーラと同じ15、6歳くらいの見た目だがシーラとは反対で落ち着いている。シーラがウドに出会ってから変わらずその見た目のままである。
自由に見た目を変えることができ、人そっくりになることも可能だ。ただし、鳥の姿に変わっても鳥の様に空を飛ぶことはできない。
シーラとウドは軽い身支度をして、神木にお別れを言った。
「行ってきます。」
神木の幹には大きなウロがあり、中を見渡すとただ暗闇が続いている。中に入ると別の星に飛ぶことができる。だが、再び戻ってくるには神木に呼ばれないと帰ることができない。
2人は覚悟を決めながらも新しい世界を見れることにワクワクしていた。
ウドは少し戸惑っているシーラの手を握って一緒にウロの中に飛び込んだのだった。
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