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翌朝、いつも通りキッチンへ行く。私はリレットで出す軽食について考えていた。小さめのサンドイッチやパウンドケーキ、スコーンなどは絶対である。意外にお米も受け入れられているから、おにぎりなどもいいだろう。ドリアやグラタンなども女子は好きである。
試作品を作ってお母様とステファニー様にお出ししようか。でもその前に朝ごはんである。頭の中が女子受けするものでいっぱいになったせいか、今日はパンケーキを焼く。フワフワパンケーキは女子に大人気のはず。
しかし、朝からお菓子みたいな食事だと男性陣に不評かもしれない。お父様やいかついエイアール様がフワフワパンケーキを食べる姿を想像し、罰ゲームかと反省した。男性陣用には普通にパンにする。
「おっはよー、天使ちゃんは起きてる?」
お母様の明るい声が聞こえてきた。
「おはようございます、お母様」
キッチンから出ると、お母様は絶好調。どこか儚げで色っぽいのに少女のような無邪気さもある。これこれ、こういう女性っていいよね。自分の母なのだから、いずれこんな感じに成長できるかもしれない。マリアンヌの未来は明るい。
「昨日は久しぶりに家に帰ってきたし、天使ちゃんのご飯は美味しいしで、2人でワインを3本も開けちゃったわ」
うふふ、と嬉しそうに笑うお母様。
「おはよう、マリアンヌ」
その後ろでお父様の声。明らかに生気のない顔色。どんよりとして目の下にはくっきりとクマ。スタンピード直後の頃より疲れた様子である。
お父様、二日酔いですね。
私は何も言わずキッチンへ戻った。常に用意している出汁汁に梅干しを潰して入れる。少し味を整えてカップに注いだ。
ダイニングにはステファニー様とダニエル様もいらっしゃった。女性とダニエル様は窓の外が見えるテーブル、男性陣は部屋の中央の大きなテーブルで食事である。
「マリ、どうして一緒に座ってくれないの?」
フランツお兄様の悲しそうな顔。昨夜のことを思い出した。私を心配してアドバイスをくれたこと。ドキッと心臓が鳴る。それにしても、なんて絵になる姿でしょうか。。。でも見惚れている場合ではない。
「お父様方はお仕事のお話もされますから、我々女性は別のテーブルでいただくことにしたのです」
朝食はこのスタイル、夕食はエイアール家の方は別のダイニングで食べるということにしている。部屋はたくさんあるのでそのほうがお互い気兼ねがないと考えたからだ。
「そうか・・・。でも昼食は一緒だよね」
「はい、お兄様が家にいらっしゃるなら休憩のお菓子も一緒にいただきましょう」
フランツ兄様の満面の笑み。この世界に何故カメラがないのだろうか。なければ作りたいけど仕組みがわからないから作れない。残念でござる。
お父様に先程の梅干し入り出汁汁を出す。
「これは?」
「食欲があまりないかと思って。もしよければ飲んでみてください」
お父様の目が輝いた。早速スプーンを手にして一口飲んでいる。
「うまい、さっぱりして飲みやすいし、胃もスッキリしてきた」
やはり二日酔いですね。お母様は異常にお元気ですが、お父様・・・。
柔らかく微笑みながら、私はお父様が元気になれるといいなと願った。
試作品を作ってお母様とステファニー様にお出ししようか。でもその前に朝ごはんである。頭の中が女子受けするものでいっぱいになったせいか、今日はパンケーキを焼く。フワフワパンケーキは女子に大人気のはず。
しかし、朝からお菓子みたいな食事だと男性陣に不評かもしれない。お父様やいかついエイアール様がフワフワパンケーキを食べる姿を想像し、罰ゲームかと反省した。男性陣用には普通にパンにする。
「おっはよー、天使ちゃんは起きてる?」
お母様の明るい声が聞こえてきた。
「おはようございます、お母様」
キッチンから出ると、お母様は絶好調。どこか儚げで色っぽいのに少女のような無邪気さもある。これこれ、こういう女性っていいよね。自分の母なのだから、いずれこんな感じに成長できるかもしれない。マリアンヌの未来は明るい。
「昨日は久しぶりに家に帰ってきたし、天使ちゃんのご飯は美味しいしで、2人でワインを3本も開けちゃったわ」
うふふ、と嬉しそうに笑うお母様。
「おはよう、マリアンヌ」
その後ろでお父様の声。明らかに生気のない顔色。どんよりとして目の下にはくっきりとクマ。スタンピード直後の頃より疲れた様子である。
お父様、二日酔いですね。
私は何も言わずキッチンへ戻った。常に用意している出汁汁に梅干しを潰して入れる。少し味を整えてカップに注いだ。
ダイニングにはステファニー様とダニエル様もいらっしゃった。女性とダニエル様は窓の外が見えるテーブル、男性陣は部屋の中央の大きなテーブルで食事である。
「マリ、どうして一緒に座ってくれないの?」
フランツお兄様の悲しそうな顔。昨夜のことを思い出した。私を心配してアドバイスをくれたこと。ドキッと心臓が鳴る。それにしても、なんて絵になる姿でしょうか。。。でも見惚れている場合ではない。
「お父様方はお仕事のお話もされますから、我々女性は別のテーブルでいただくことにしたのです」
朝食はこのスタイル、夕食はエイアール家の方は別のダイニングで食べるということにしている。部屋はたくさんあるのでそのほうがお互い気兼ねがないと考えたからだ。
「そうか・・・。でも昼食は一緒だよね」
「はい、お兄様が家にいらっしゃるなら休憩のお菓子も一緒にいただきましょう」
フランツ兄様の満面の笑み。この世界に何故カメラがないのだろうか。なければ作りたいけど仕組みがわからないから作れない。残念でござる。
お父様に先程の梅干し入り出汁汁を出す。
「これは?」
「食欲があまりないかと思って。もしよければ飲んでみてください」
お父様の目が輝いた。早速スプーンを手にして一口飲んでいる。
「うまい、さっぱりして飲みやすいし、胃もスッキリしてきた」
やはり二日酔いですね。お母様は異常にお元気ですが、お父様・・・。
柔らかく微笑みながら、私はお父様が元気になれるといいなと願った。
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