44 / 62
40話~59話
44:「伏字」 マイノリティ
しおりを挟む
彼女は、今日は欠席している。たぶん今週は来ないだろう。もしかしたら、そのまま辞めてしまうかもしれない。彼女は▼◇Φ▽だから・・・・
「ねぇ、知ってる? 彼女▼◇Φ▽なんだってよ」
隣の席のA子に訊いた。
「知ってる、知ってる。彼女、今まで▼◇Φ▽だって事を隠していたんでしょ」
さすが、A子。情報が早い。
「うそ・・・、▼◇Φ▽なのに私たちの中にいたの?」
B子の驚きは、今まで知らなかったみたいだ。結構、B子は裏表がない。
「私たちはみんな、普通の生活を送っているのに・・・・」
C子の言い方、さも知っていました感があるけど、内心は話に乗り遅れないように焦っている。いかにもC子らしい・・・・。
「▼◇Φ▽の素振り全然見せなかったけど、こないだのあれ。あれで足が付いたみたいよ」
A子は追加情報で、さりげなく自分の立場を固めてくる。用心深いのは良いけど、笑顔なのに目が笑っていない。
「▼◇Φ▽とは、言われてみれば私たちとあれ・・・・違っていたし。あれも、違っていたよね」
B子、あなたも十分違うのよ。裏表がないけど馬鹿だわ。ん? 馬鹿だから表裏がないのかな? B子が気付けるはずもないけど。
「▼◇Φ▽なのに、隠して私たちと一緒にいたの? 同じ制服を着て隣にいたなんて・・・・マジ勘弁だわ」
C子は何を焦っているの? あなたを見ているとホント、イラつく。
「彼女も好き好んで、▼◇Φ▽になった訳ではないと思うのよ・・・・」
私みたいに、普通の人は相手を思いやるのよ。
「そうね、そうね。▼◇Φ▽になりたかった訳ではないよね。大変だったと思うよ」
C子の普通でありたいと思う、その努力。なんて痛々しいの。でも、普通そんな事をしないのよ。
「でも、普通じゃないから▼◇Φ▽なのよ」
さすが、マウンティングA子。C子を押し潰しちゃったわ。
「A子の言う通り、私たちは普通だから▼◇Φ▽ではないわ」
私の一言で、C子の顔色がみるみる変わっていく・・・、なんて可哀想。
「普通じゃないから、▼◇Φ▽だよね。彼女が、悪いのよ。普通じゃない人と一緒にやっていく自信なんてないわ」
普通であるために、こんなにも頑張っているC子。その必死な態度がホント、ムカついてくる。見ているだけでイラついてくる。普通にしていれば良いのに・・・、
「あ、普通じゃないんだ」
みんなの顔が凍り付いている。こんなに暑いのに。
「彼女、必死で隠していたのに▼◇Φ▽だと知られちゃったのは、どうしてかな? C子知っているよね?」
A子とB子の顔に笑顔が戻っている。
「私、私知らない。先生に言ったりしないよ。A子みたいに詳しくないもん」
A子がマジ怒ってる。目がマジ怒ってる。
「C子。普通、そんな事をしないよね。あなた▼◇Φ▽だから、普通じゃないのよね」
「ねぇ、知ってる? 彼女▼◇Φ▽なんだってよ」
隣の席のA子に訊いた。
「知ってる、知ってる。彼女、今まで▼◇Φ▽だって事を隠していたんでしょ」
さすが、A子。情報が早い。
「うそ・・・、▼◇Φ▽なのに私たちの中にいたの?」
B子の驚きは、今まで知らなかったみたいだ。結構、B子は裏表がない。
「私たちはみんな、普通の生活を送っているのに・・・・」
C子の言い方、さも知っていました感があるけど、内心は話に乗り遅れないように焦っている。いかにもC子らしい・・・・。
「▼◇Φ▽の素振り全然見せなかったけど、こないだのあれ。あれで足が付いたみたいよ」
A子は追加情報で、さりげなく自分の立場を固めてくる。用心深いのは良いけど、笑顔なのに目が笑っていない。
「▼◇Φ▽とは、言われてみれば私たちとあれ・・・・違っていたし。あれも、違っていたよね」
B子、あなたも十分違うのよ。裏表がないけど馬鹿だわ。ん? 馬鹿だから表裏がないのかな? B子が気付けるはずもないけど。
「▼◇Φ▽なのに、隠して私たちと一緒にいたの? 同じ制服を着て隣にいたなんて・・・・マジ勘弁だわ」
C子は何を焦っているの? あなたを見ているとホント、イラつく。
「彼女も好き好んで、▼◇Φ▽になった訳ではないと思うのよ・・・・」
私みたいに、普通の人は相手を思いやるのよ。
「そうね、そうね。▼◇Φ▽になりたかった訳ではないよね。大変だったと思うよ」
C子の普通でありたいと思う、その努力。なんて痛々しいの。でも、普通そんな事をしないのよ。
「でも、普通じゃないから▼◇Φ▽なのよ」
さすが、マウンティングA子。C子を押し潰しちゃったわ。
「A子の言う通り、私たちは普通だから▼◇Φ▽ではないわ」
私の一言で、C子の顔色がみるみる変わっていく・・・、なんて可哀想。
「普通じゃないから、▼◇Φ▽だよね。彼女が、悪いのよ。普通じゃない人と一緒にやっていく自信なんてないわ」
普通であるために、こんなにも頑張っているC子。その必死な態度がホント、ムカついてくる。見ているだけでイラついてくる。普通にしていれば良いのに・・・、
「あ、普通じゃないんだ」
みんなの顔が凍り付いている。こんなに暑いのに。
「彼女、必死で隠していたのに▼◇Φ▽だと知られちゃったのは、どうしてかな? C子知っているよね?」
A子とB子の顔に笑顔が戻っている。
「私、私知らない。先生に言ったりしないよ。A子みたいに詳しくないもん」
A子がマジ怒ってる。目がマジ怒ってる。
「C子。普通、そんな事をしないよね。あなた▼◇Φ▽だから、普通じゃないのよね」
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。
矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。
女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。
取って付けたようなバレンタインネタあり。
カクヨムでも同内容で公開しています。
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
13歳女子は男友達のためヌードモデルになる
矢木羽研
青春
写真が趣味の男の子への「プレゼント」として、自らを被写体にする女の子の決意。「脱ぐ」までの過程の描写に力を入れました。裸体描写を含むのでR15にしましたが、性的な接触はありません。
校長先生の話が長い、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
学校によっては、毎週聞かされることになる校長先生の挨拶。
学校で一番多忙なはずのトップの話はなぜこんなにも長いのか。
とあるテレビ番組で関連書籍が取り上げられたが、実はそれが理由ではなかった。
寒々とした体育館で長時間体育座りをさせられるのはなぜ?
なぜ女子だけが前列に集められるのか?
そこには生徒が知りえることのない深い闇があった。
新年を迎え各地で始業式が始まるこの季節。
あなたの学校でも、実際に起きていることかもしれない。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる