16 / 19
15日目 初!!!村人襲来?!?!
しおりを挟む
いつものように薬草を採取して、地下農園のお手入れをして、聖水を
珍しくガヤガヤの人の声がした。
何かな?と、外を見ると村の人達がクワと鎌を持って湖の周りをうろちょろしている。
害意のあるものは見えないようになっているので、きっと害意があるのだと思うと少し寂しい気持ちになった。
村人が結界に触れるとちょうど反対側に飛ばされる。
そういう結界にしてあるのだ。
ティアラさんが必死にとめているのが分かる。
湖を渡りティアラさんにペコっとすると向こうもぺこっとしてきた。
「あの薬はここの魔女が作ったんだろ!!!ということはあの病はここの魔女が作った病なんだ!ティアラお前も目を覚ませ!」
「違います聖女様は私の手紙を見てお薬を作ってくれたんです!」
「お前もお前だ!あんな魔女が作った薬を俺たちに売り付けやがって!何が森の薬屋だよ!薄汚い移民が!」
「だから……」
「お話中失礼します。」
そう言いながら結界の外に出ると村人たちは腰を抜かしてしまった。
急に現れたように見えるよね~。
「私は皆さんに危害は加えていませんよ?皆さん勘違いしてます。」
「病が直せるということはどういう病か分からないと薬なんか作れないだろう!本当は薬じゃなくて私たちに呪いかもしれないんだ。」
「私はある程度未来が見えます。この事態も予測してました。あなた方が私にこういうことをするならば、私もそれ相応の対処をさせていただきます。あなた方に売っている薬は王都で買えば銀貨を5枚払ってもかえない代物でしょう。今後は売りません。あーあと、1年後とある疫病が流行します。私しか作り方を知らない薬ですが、あなたがたにはその薬は売りません。構いませんよね?私に害なそうとしているのですから。謝罪は受けません。ではティアラさん。また。」
私は結界の中に入る。
と村人はアワアワとうろたえている。
ティアラも間をとりもちますとなだめている。
私の住んでいる湖は村の外にあるので出て行けと言われても無視しても大丈夫だ。
古代王権の遺物でこの国には何ヶ所か「何人も指定の場所への侵害行為してはいけない」と定められている場所があり、しかも、侵害すると国全体に災いが訪れるというありもしない伝承を気にしている貴族が多い。
因みにこの湖のそのひとつ。
それには王族も含まれるため、ここは一生守られ続ける。
まー、そんなことも知らないであろうこの村の住人達はこの行為が後に責められるのだが、私の知ったこっちゃない。
そしてティアラ達は色々あって大出世するのだが、それも後の問題。
この件はこの村のターニングポイントになる問題なのだ。
「ミャーウ」
「ミア?どうしたのー?」
私は農園の世話も終わって暇になったので地下をもうひとつ増やしてみた。
全く同じ作りだが、今回は芋畑を作ってみた。
タカヒコの馬のために大豆や飼料用のトウモロコシの場所を少し作ってあげた。
ちゃんとご飯食べているだろうか?心配が尽きない。
今日は溜まっていた調合材料作りも忘れない。
粉末にする作業だ。
干したレモンの皮を石臼に入れて石臼を回していく。
これを2回繰り返す。
レモンの皮の次は、生姜の皮を乾燥させたものにヒィル草、朝露草の花を粉末にして行く。
これだけでは無いがこれがかなり時間かかる。
けど、ミアが手伝ってくれたおかげで作業が中々に捗った。
夜ご飯は野菜たっぷり水団お鍋と、人参のチヂミにした。
ミアも食べたそうなので同じものをあげて、かさましに鍋に猪のお肉とじゃが芋を入れてあげる。
ミアは幸せそうに食べている。
「シュリー!来たぞー!」
夕食後、ミアと一緒にソファでくつろいでいると、聞きなれた声が聞こえた。
急いでハーブティーの用意をしてあげる。
「もう遅いから今日は来ないのかと思った。」
「すまねぇ!明日には帰れるからって伝えて欲しいって言われたんだ!」
「そうなのね、楽しみね。」
「あとこれ!変わった薬草なのか?」
ビーカーの中には土と一緒に美しい白い葉っぱの芽が淡く輝いている。
雪見草だ。
探しに行かないとと思っていたので嬉しい誤算だ。
私は大切なのでビーカーに結界魔法で、温度を低く保つ結界魔法を使い湿度も高めに設定する。
雪見草は、水がかかると溶けてしまう。
「そんなに大切なのかー?たしかに綺麗な花だけどよ!」
「とっても欲しかったものなの。」
「そっか!そりゃタカヒコも喜ぶだろうよ!俺はもう行くぞ!」
勢いよく、ハーブティーの材料を担いだらランタンに走っていってしまった。
ついに明日帰ってくるのかと思うと嬉しくなり、外のベンチに腰掛けて、空に浮かぶ星々に見守ってくれてありがとうと伝える。
残り1083日
珍しくガヤガヤの人の声がした。
何かな?と、外を見ると村の人達がクワと鎌を持って湖の周りをうろちょろしている。
害意のあるものは見えないようになっているので、きっと害意があるのだと思うと少し寂しい気持ちになった。
村人が結界に触れるとちょうど反対側に飛ばされる。
そういう結界にしてあるのだ。
ティアラさんが必死にとめているのが分かる。
湖を渡りティアラさんにペコっとすると向こうもぺこっとしてきた。
「あの薬はここの魔女が作ったんだろ!!!ということはあの病はここの魔女が作った病なんだ!ティアラお前も目を覚ませ!」
「違います聖女様は私の手紙を見てお薬を作ってくれたんです!」
「お前もお前だ!あんな魔女が作った薬を俺たちに売り付けやがって!何が森の薬屋だよ!薄汚い移民が!」
「だから……」
「お話中失礼します。」
そう言いながら結界の外に出ると村人たちは腰を抜かしてしまった。
急に現れたように見えるよね~。
「私は皆さんに危害は加えていませんよ?皆さん勘違いしてます。」
「病が直せるということはどういう病か分からないと薬なんか作れないだろう!本当は薬じゃなくて私たちに呪いかもしれないんだ。」
「私はある程度未来が見えます。この事態も予測してました。あなた方が私にこういうことをするならば、私もそれ相応の対処をさせていただきます。あなた方に売っている薬は王都で買えば銀貨を5枚払ってもかえない代物でしょう。今後は売りません。あーあと、1年後とある疫病が流行します。私しか作り方を知らない薬ですが、あなたがたにはその薬は売りません。構いませんよね?私に害なそうとしているのですから。謝罪は受けません。ではティアラさん。また。」
私は結界の中に入る。
と村人はアワアワとうろたえている。
ティアラも間をとりもちますとなだめている。
私の住んでいる湖は村の外にあるので出て行けと言われても無視しても大丈夫だ。
古代王権の遺物でこの国には何ヶ所か「何人も指定の場所への侵害行為してはいけない」と定められている場所があり、しかも、侵害すると国全体に災いが訪れるというありもしない伝承を気にしている貴族が多い。
因みにこの湖のそのひとつ。
それには王族も含まれるため、ここは一生守られ続ける。
まー、そんなことも知らないであろうこの村の住人達はこの行為が後に責められるのだが、私の知ったこっちゃない。
そしてティアラ達は色々あって大出世するのだが、それも後の問題。
この件はこの村のターニングポイントになる問題なのだ。
「ミャーウ」
「ミア?どうしたのー?」
私は農園の世話も終わって暇になったので地下をもうひとつ増やしてみた。
全く同じ作りだが、今回は芋畑を作ってみた。
タカヒコの馬のために大豆や飼料用のトウモロコシの場所を少し作ってあげた。
ちゃんとご飯食べているだろうか?心配が尽きない。
今日は溜まっていた調合材料作りも忘れない。
粉末にする作業だ。
干したレモンの皮を石臼に入れて石臼を回していく。
これを2回繰り返す。
レモンの皮の次は、生姜の皮を乾燥させたものにヒィル草、朝露草の花を粉末にして行く。
これだけでは無いがこれがかなり時間かかる。
けど、ミアが手伝ってくれたおかげで作業が中々に捗った。
夜ご飯は野菜たっぷり水団お鍋と、人参のチヂミにした。
ミアも食べたそうなので同じものをあげて、かさましに鍋に猪のお肉とじゃが芋を入れてあげる。
ミアは幸せそうに食べている。
「シュリー!来たぞー!」
夕食後、ミアと一緒にソファでくつろいでいると、聞きなれた声が聞こえた。
急いでハーブティーの用意をしてあげる。
「もう遅いから今日は来ないのかと思った。」
「すまねぇ!明日には帰れるからって伝えて欲しいって言われたんだ!」
「そうなのね、楽しみね。」
「あとこれ!変わった薬草なのか?」
ビーカーの中には土と一緒に美しい白い葉っぱの芽が淡く輝いている。
雪見草だ。
探しに行かないとと思っていたので嬉しい誤算だ。
私は大切なのでビーカーに結界魔法で、温度を低く保つ結界魔法を使い湿度も高めに設定する。
雪見草は、水がかかると溶けてしまう。
「そんなに大切なのかー?たしかに綺麗な花だけどよ!」
「とっても欲しかったものなの。」
「そっか!そりゃタカヒコも喜ぶだろうよ!俺はもう行くぞ!」
勢いよく、ハーブティーの材料を担いだらランタンに走っていってしまった。
ついに明日帰ってくるのかと思うと嬉しくなり、外のベンチに腰掛けて、空に浮かぶ星々に見守ってくれてありがとうと伝える。
残り1083日
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説

【完結】「私は善意に殺された」
まほりろ
恋愛
筆頭公爵家の娘である私が、母親は身分が低い王太子殿下の後ろ盾になるため、彼の婚約者になるのは自然な流れだった。
誰もが私が王太子妃になると信じて疑わなかった。
私も殿下と婚約してから一度も、彼との結婚を疑ったことはない。
だが殿下が病に倒れ、その治療のため異世界から聖女が召喚され二人が愛し合ったことで……全ての運命が狂い出す。
どなたにも悪意はなかった……私が不運な星の下に生まれた……ただそれだけ。
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します。
※他サイトにも投稿中。
※表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。
「Copyright(C)2022-九頭竜坂まほろん」
※小説家になろうにて2022年11月19日昼、日間異世界恋愛ランキング38位、総合59位まで上がった作品です!

三度目の嘘つき
豆狸
恋愛
「……本当に良かったのかい、エカテリナ。こんな嘘をついて……」
「……いいのよ。私に新しい相手が出来れば、周囲も殿下と男爵令嬢の仲を認めずにはいられなくなるわ」
なろう様でも公開中ですが、少し構成が違います。内容は同じです。

「次点の聖女」
手嶋ゆき
恋愛
何でもかんでも中途半端。万年二番手。どんなに努力しても一位には決してなれない存在。
私は「次点の聖女」と呼ばれていた。
約一万文字強で完結します。
小説家になろう様にも掲載しています。

百度目は相打ちで
豆狸
恋愛
「エスポージト公爵家のアンドレア嬢だな。……なにがあった? あんたの目は死線を潜り抜けたものだけが持つ光を放ってる。王太子殿下の婚約者ってのは、そんなに危険な生活を送ってるのか? 十年前、聖殿で会ったあんたはもっと幸せそうな顔をしていたぞ」
九十九回繰り返して、今が百度目でも今日は今日だ。
私は明日を知らない。

もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
聖女を騙った少女は、二度目の生を自由に生きる
夕立悠理
恋愛
ある日、聖女として異世界に召喚された美香。その国は、魔物と戦っているらしく、兵士たちを励まして欲しいと頼まれた。しかし、徐々に戦況もよくなってきたところで、魔法の力をもった本物の『聖女』様が現れてしまい、美香は、聖女を騙った罪で、処刑される。
しかし、ギロチンの刃が落とされた瞬間、時間が巻き戻り、美香が召喚された時に戻り、美香は二度目の生を得る。美香は今度は魔物の元へ行き、自由に生きることにすると、かつては敵だったはずの魔王に溺愛される。
しかし、なぜか、美香を見捨てたはずの護衛も執着してきて――。
※小説家になろう様にも投稿しています
※感想をいただけると、とても嬉しいです
※著作権は放棄してません
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる