底辺冒険者だけど魔法を極めてみることにした ~無能スキルから神スキルに進化した【魔法創造】と【アイテム作成】で無双する~

蒼乃白兎

文字の大きさ
上 下
9 / 32

09話 『フォイルのダンジョン』の最下層へ

しおりを挟む
【アイテムボックス(極小)】のアイテム収納上限は1種類につき100個だ。
 だから俺は[MP回復薬]を100個集めようと思った。
 備えあれば憂いなしだ。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【1日目】

 [魔石(Eランク)] ×12

 [MP回復薬] ×12  合計 ×44


 例のタンクの女の子のパーティを今日も見かけた。
 名前なんだっけ……あぁ、ソニアか。
 ソニアは昨日と変わらず、怒られている様子だった。
 1階層だけでなく、次の階層にも進んでいたので、多分ダンジョン内をよく探索するのが目的なんじゃないだろうか。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【2日目】

 [魔石(Eランク)] ×20

 [MP回復薬] ×20  合計 ×64 


 他の冒険者に遭遇することなく狩りが出来たので、効率良かった。
 パーティの勧誘が今日は一つも無かった。
 順調にぼっち道を歩んでいるようでなにより。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【3日目】

 [魔石(Eランク)] ×30

 [MP回復薬] ×30 合計 ×94


 魔物の行動パターンが読めてきたので、あまり隠れることなく積極的に狩ってみた。
 今までで一番魔物を倒せたけど、少し危ない気もした。
 油断は命取りである。
 慢心してはいけない。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 そして、4日目。

 今日は6体の魔物を倒した後からレベル上げを始める。
 下の階層に行けば、魔物が強くなるため、レベルが上がり次第、下の階層へ行ってみようと思う。


 サクッと6体を討伐して、


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【アイテムボックス】

 [MP回復薬] ×100

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 とりあえず[MP回復薬]の所持数は100個になった。
 正直お金も結構溜まってきたので、足りなくなったら普通に買ってもいいかもな。


 ──よし、それじゃあレベル50目指して、レベル上げ頑張っちゃおうかな。


 まず1体目は丁寧に倒す。
 今まで通り、安全な方法で《火槍》を詠唱。
 ホブゴブリンを一撃で倒す。

『自身よりも強い敵を倒ししたため、経験値が加算されました』

『レベルが10上がりました』

 これで11レベル。
 俺は下の階層への階段を探しながら、魔物を狩る。
 魔法の扱いもかなり慣れたものだ。



『自身よりも強い敵を倒ししたため、経験値が加算されました』

『レベルが5上がりました』

『自身よりも強い敵を倒ししたため、経験値が加算されました』

『レベルが4上がりました』

『自身よりも強い敵を倒ししたため、経験値が加算されました』

『レベルが3上がりました』

『自身よりも強い敵を倒ししたため、経験値が加算されました』

『レベルが2上がりました』



 25レベルになったところで下の階層への階段を発見したので、進んでいく。
 現在2階層。
『フォイルのダンジョン』は全5階層のダンジョンだ。
 これはFランク、Eランク関係なく、どちらも5階層である。
 地形もFランクの『フォイルのダンジョン』と似ているため、あまり戸惑うこともない。

 《豪火球》を取得したら、こっちのダンジョンボスにも挑む予定だ。
 今日は最下層の結果前まで行き、ボスモンスターがどんな奴かだけ見ておこう。

 道中でレベルも相当上がるはずだ。



『自身よりも強い敵を倒ししたため、経験値が加算されました』

『レベルが2上がりました』

『自身よりも強い敵を倒ししたため、経験値が加算されました』

『レベルが2上がりました』

『自身よりも強い敵を倒ししたため、経験値が加算されました』

『レベルが2上がりました』

『自身よりも強い敵を倒ししたため、経験値が加算されました』

『レベルが2上がりました』

『自身よりも強い敵を倒ししたため、経験値が加算されました』

『レベルが2上がりました』

『自身よりも強い敵を倒ししたため、経験値が加算されました』

『レベルが2上がりました』

『自身よりも強い敵を倒ししたため、経験値が加算されました』

『レベルが1上がりました』

『自身よりも強い敵を倒ししたため、経験値が加算されました』

『レベルが1上がりました』

『自身よりも強い敵を倒ししたため、経験値が加算されました』

『レベルが1上がりました』



 最下層への階段を発見したところで現在レベルは40。
 下の階層の魔物は討伐推奨レベルがどんどん上がっていった。
 たぶん経験値も上の階層の魔物より多いのだろう。
 4階層では大体、討伐推奨レベルが60~70だ。

 普通にいる魔物が骸骨剣士よりも強いって考えると、この短期間で凄いところに来れるようになったもんだ。

 俺は最下層への階段を降りて行き、結界の前に到着した。

 さてさて、こちらのボスモンスターはどんな奴かな?

 ……ん?

 結果の中では、一人の女の子がボスモンスターと戦っていた。

 あの子は……ソニアだ。

 なぜパーティで一緒じゃないんだ?
 たしかタンクって攻撃手段があんまり無いんだったよな。
 だったら尚更だ。
 お前はどうして一人で戦っているんだ?

 なにかソニアなりの考えがあるのかもしれない。
 少しの間俺は見守ることにした。

 ……で。肝心ボスモンスターは……『キングフロッグ』か。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『キングフロッグ』
 討伐推奨レベル:120
 ランク:D
 《フォイルのダンジョンボス》

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 巨大なカエルの魔物だ。
 全長は目測で約4m。
 頭部の幅は、頭長よりも長い。
 後肢の水かきは非常に発達している。
 背面は鮮緑色で、淡赤色の斑紋がまばらにある。

 攻撃手段は発達した水かきを利用した蹴りと、ムチのようにしなる長い舌だ。

 見ている感じだと、ソニアは防戦一方だな。
『キングフロッグ』の攻撃をひたすら耐えているように見える。

 前見たときよりも動きにキレがない。
 体力が尽きてきているのか?

 そう思っていたところに『キングフロッグ』の蹴りをソニアはガードが間に合わず、直撃してしまった。

 ソニアは地面に倒れて、なんとか立ち上がろうと頑張っている。


 ……これは勝ち目なんてあるのか?

 このまま見ているだけだと、ソニアは死んでしまうんじゃないか?


 いや、これが冒険者って仕事だ。
 こういう危険に合うリスクを本人も承知の上だろう。
 だから俺が助けても余計なお世話だ。
 俺も誰かから余計なお世話を焼かれたくなかったように、ソニアもきっとそうに違いない。

 俺はダンジョンから引き返すために、階段を登ろうとした。
 そのとき、ふと思った。



 ……俺って本当に誰からも助けてもらいたくなかったのか?



 一つの疑問が頭の中をぐるぐると回っている。
 何度も自問自答している。
 俺は誰かから助けて貰いたかったのか……?



 いや、そんなはずはない。



 否定すればするほど、その疑問は大きく膨れ上がっていく。
 どうしてだろう。


 ……ああ、そうか。


 ……違う。

 ……違った。


 俺は助けてもらいたかった。

 でも、そんな都合のいい話ある訳ないと、自分に言い聞かせた。

 俺は誰からの助けも受けたくないと、自分でそう思うようにしたんだ。

 本当は誰かに助けてもらいたくて仕方がなかった。

 だから、俺は自分より格上の骸骨剣士と戦っても恐怖感を抱かなかった。

 今は魔物と戦うとき、少し怖いのに。

 今の方が強いのに、ほんと笑ってしまうな。



 俺は階段にかけた足を降ろして、振り返った。


 助けるのが余計なお世話?

 上等だ。


 俺はお前のためじゃなく、助けてもらいたかった過去の自分を認めてやるために、お前を助けることにしよう。

 だからこれは結局、自分のためだ。


 俺は結界を超えて、キングフロッグと対峙した。


「《火槍》」


 放たれた《火槍》はキングフロッグに直撃するが、一撃で仕留めることは出来なかった。
 流石はDランクのダンジョンボスといったところか。


「えっ……あなたは……」


 ソニアは困惑した様子で俺を見つめていた。


「通りすがりのEランク冒険者だ。そこのボス、横取りさせてもらうぜ」
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

スキルを得られない特殊体質の少年。祠を直したらユニークスキルもらえた(なんで??)

屯神 焔
ファンタジー
 魔法が存在し、魔物が跋扈し、人々が剣を磨き戦う世界、『ミリオン』  この世界では自身の強さ、もしくは弱さを知られる『ステータス』が存在する。  そして、どんな人でも、亜人でも、動物でも、魔物でも、生まれつきスキルを授かる。  それは、平凡か希少か、1つか2つ以上か、そういった差はあれ不変の理だ。  しかし、この物語の主人公、ギル・フィオネットは、スキルを授からなかった。  正確には、どんなスキルも得られない体質だったのだ。  そんな彼は、田舎の小さな村で生まれ暮らしていた。  スキルを得られない体質の彼を、村は温かく迎え・・・はしなかった。  迫害はしなかったが、かといって歓迎もしなかった。  父親は彼の体質を知るや否や雲隠れし、母は長年の無理がたたり病気で亡くなった。  一人残された彼は、安い賃金で雑用をこなし、その日暮らしを続けていた。  そんな彼の唯一の日課は、村のはずれにある古びた小さな祠の掃除である。  毎日毎日、少しずつ、汚れをふき取り、欠けてしまった所を何とか直した。  そんなある日。  『ありがとう。君のおかげで私はここに取り残されずに済んだ。これは、せめてものお礼だ。君の好きなようにしてくれてかまわない。本当に、今までありがとう。』  「・・・・・・え?」  祠に宿っていた、太古の時代を支配していた古代龍が、感謝の言葉と祠とともに消えていった。  「祠が消えた?」  彼は、朝起きたばかりで寝ぼけていたため、最後の「ありがとう」しか聞こえていなかった。  「ま、いっか。」  この日から、彼の生活は一変する。

戦闘力のないハズレ才能【翻訳】で古代魔導書を読み漁っていたら世界最強になってました

蒼乃白兎
ファンタジー
 魔法貴族アルデハイム家で生まれた者は5歳のときに才能適性が鑑定される。  魔法の才能が期待される中、長男のノアの才能は【翻訳】という魔法に一切関係のない才能だった。  この一件からアルデハイム家は魔法の才能がないノアを蔑み、冷遇していた。  しかし、ノアは【翻訳】の才能のおかげでアルデハイム家の隠し書庫を発見。  隠し書庫には現代魔法とは比べものにならないほど強力な古代魔法が記された書物が蔵書されていた。  ノアは一人で古代魔導書を読み漁り、沢山の古代魔法を身につけ──無自覚のうちに世界最強の魔法使いになっていた。  そして成人したノアは実家を追い出され、昔から興味のあった冒険者になるのだった。  これは【翻訳】の天才が世界中を旅して、古代魔法で周囲を驚かせながら無双してしまう物語である。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~

春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。 冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。 しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。 パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。 そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。

外れスキル?だが最強だ ~不人気な土属性でも地球の知識で無双する~

海道一人
ファンタジー
俺は地球という異世界に転移し、六年後に元の世界へと戻ってきた。 地球は魔法が使えないかわりに科学という知識が発展していた。 俺が元の世界に戻ってきた時に身につけた特殊スキルはよりにもよって一番不人気の土属性だった。 だけど悔しくはない。 何故なら地球にいた六年間の間に身につけた知識がある。 そしてあらゆる物質を操れる土属性こそが最強だと知っているからだ。 ひょんなことから小さな村を襲ってきた山賊を土属性の力と地球の知識で討伐した俺はフィルド王国の調査隊長をしているアマーリアという女騎士と知り合うことになった。 アマーリアの協力もあってフィルド王国の首都ゴルドで暮らせるようになった俺は王国の陰で蠢く陰謀に巻き込まれていく。 フィルド王国を守るための俺の戦いが始まろうとしていた。 ※この小説は小説家になろうとカクヨムにも投稿しています

俺だけが持つユニークスキル《完全記憶能力》で無双する

シア07
ファンタジー
主人公、レン・クロニクスと幼馴染である、サクヤが一緒に買い物へ行っている時だった。 『ユニークスキル《完全記憶能力》の封印が解除されました』 という機械のような声が聞こえ、突如頭が痛みだす。 その後すぐ周りが急に暗くなり、頭の中に数々の映像が見せられた。 男女の怪しげな会話。 サクヤとの子供時代の会話。 つい最近出来事など様々だった。 そしてレンはそれをみて気づく。 ――これがレン自身の記憶であることを。 さらにその記憶は。 「なんで、全部覚えてるんだ……」 忘れることがなかった。 ずっと覚えている。 行動も時間もなにもかもすべて。 これがレンだけが持つ、最強のユニークスキル《完全記憶能力》の能力だった。 ※他サイトでも連載しています

神様がチートをくれたんだが、いやこれは流石にチートすぎんだろ...

自称猫好き
ファンタジー
幼い頃に両親を無くし、ショックで引きこもっていた俺、井上亮太は高校生になり覚悟をきめやり直そう!!そう思った矢先足元に魔法陣が「えっ、、、なにこれ」 意識がなくなり目覚めたら神様が土下座していた「すまんのぉー、少々不具合が起きてのぉ、其方を召喚させてしもたわい」 「大丈夫ですから頭を上げて下さい」 「じゃがのぅ、其方大事な両親も本当は私のせいで死んでしもうてのぉー、本当にすまない事をした。ゆるしてはくれぬだろうがぁ」「そんなのすぎた事です。それに今更どうにもなりませんし、頭を上げて下さい」 「なんて良い子なんじゃ。其方の両親の件も合わせて何か欲しいものとかは、あるかい?」欲しいものとかねぇ~。「いえ大丈夫ですよ。これを期に今からやり直そうと思います。頑張ります!」そして召喚されたらチートのなかのチートな能力が「いや、これはおかしいだろぉよ...」 初めて書きます!作者です。自分は、語学が苦手でところどころ変になってたりするかもしれないですけどそのときは教えてくれたら嬉しいです!アドバイスもどんどん下さい。気分しだいの更新ですが優しく見守ってください。これから頑張ります!

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す

紅月シン
ファンタジー
 七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。  才能限界0。  それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。  レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。  つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。  だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。  その結果として実家の公爵家を追放されたことも。  同日に前世の記憶を思い出したことも。  一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。  その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。  スキル。  そして、自らのスキルである限界突破。  やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。 ※小説家になろう様にも投稿しています

お前じゃないと、追い出されたが最強に成りました。ざまぁ~見ろ(笑)

いくみ
ファンタジー
お前じゃないと、追い出されたので楽しく復讐させて貰いますね。実は転生者で今世紀では貴族出身、前世の記憶が在る、今まで能力を隠して居たがもう我慢しなくて良いな、開き直った男が楽しくパーティーメンバーに復讐していく物語。 --------- 掲載は不定期になります。 追記 「ざまぁ」までがかなり時間が掛かります。 お知らせ カクヨム様でも掲載中です。

処理中です...