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31章 祭りの後は
目を覚まして
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相も変わらずと言えばいいのだろうか、こちらに来るにあたって見た目通りとでもいえばいいのか。たとえ夜に、夢の中で何があったにせよ、目を覚ますのはトモエのほうが早い。こればかりは生前と変わらない物でもあるし、トモエにとってはすっかりと馴染んでしまった習慣でもある。
それでも、昨夜のうちに、眠るオユキが涙を流すようなことがあったのだと、こうして起きて目元に残る物を、乾いた涙の後を一撫でして反省もする。自身の八つ当たりじみた振る舞い、それを優先してしまった未熟。そんな事を思い知らされて。眠っているオユキ、それが涙を流していたというのであれば、せめて手でも繋いでいればとそんな事をやはり考えてしまうものだ。
ひとしきり反省した後には、いつものように柔軟を。そうしていれば、オユキも起きだす。改めて互いに視線を交してみれば、オユキの視線はきちんと定まっている。そして、その目の奥には、トモエに対する申し訳なさとでもいえばいいのだろう、そんなものが見て取れるあたりは仕方がない。
「オユキさん、もう、大丈夫そうですね」
「ご心配おかけしました」
「それは、本当にそうなので否定はできませんが」
ここ暫くというよりも、こうしてきちんと整えた部屋で休んでいるからだろうか。オユキも今となっては一人で歩き回る分にはかろうじて問題が無い程度には回復している。トモエの気に入っている敷物、丸兎の毛皮をついで作った毛足の長いじゅうたん、雪と氷をどけてあるその場にオユキも腰を下ろしてまずはとばかりに上体を軽く伸ばし始める。こればかりは、いよいよ毎日行わなければ、すぐに伸びが悪くなるものでもある。ここ暫くオユキは寝ている時間が長かったため少々体が固まっているのか、眉をしかめながらとなっている。一先ず、トモエも自分の分が終われば軽く手伝おうと考えながらも。
「オユキさんの目的としては、なるべく早く神殿を、それで間違いはありませんか」
「はい。私の両親がこちらに遺した手紙、それを集めなければなりません」
「正直、私では分かりませんが」
「どうにも、暗号化とでもいえばいいのでしょうか」
オユキは、さて、どうやってトモエに伝えるべきだろうかとそれをわずかに考えて、結論だけをまずはと決める。
「以前から両親の遺していた資料ですね、こちらは読み解くにはコツが必要になると言いますか」
「コツ、ですか。確かに、私が目を通した資料にも今一つ脈絡のない事柄が書き残されていましたが」
「私は生憎とそちらに目を通していませんが、どういえばいいのでしょうか。特に書き残されていることですね、それについては資料と全く関係の無い事が書かれていることもままありますが、本筋の部分もです」
そして、いくつかの事を、オユキとしては空いていると分かる記憶によるものだが、思い出しながら。
「流れとして、こう、一応はまとまって見えるのです。ですが、私として違和を感じる部分があると言いますか」
「確かに、オユキさんに宛てて書いている文面が、急に私にとなっていることもありましたか」
「はい。トモエさんも気が付いている部分というのが、切欠です」
突然流れを変えて、そうでは無いように見える様に、一応は取り繕ってある。確かに、他の誰かが見たときには流せる程度になっている。特に、今回はオユキ個人に宛てている手紙だ。一人が書いたわけでもない。父と母、どちらもがオユキに宛てて書いていると分かる手紙。それも、別々に等と言う事は無く、今既に手に入れている手紙にしても同じ紙に異なる筆跡で。トモエが、あて先が変わっていると考えているのは、父からは基本としてオユキに。母からはトモエにと文言が当てられているからこそ。
「書き手が違う、ええと、筆跡という面では」
「なので、何行で切り替えているのか、そこから読み取れるものがあるのです」
かつてであれば、不自然な改行であったりそれまではきちんと漢字を使って書いていたものがカタカナやひらがなで。そんな事には、他の者たちも気が付いたものだが、そちらははっきりと混乱させるため、目当ての物を隠すためでしかない。実際には、オユキにはわかる様に、子供のころから、両親が一緒にいた頃にちょっとした遊びとして行われていたことの範疇。
「後は、必ず書かれている物が、あります。要は日付なのですが、それを使う事で読み解けるものがあります」
「そのあたりは、オユキさんに任せてしまうのが間違いないのでしょうね」
「それは、そうですが」
トモエが、オユキがこれから始めようとする話にはやはり興味が無いと、それを言外に示してしまえばそれも話してみたかった、思考を纏めるためにも口にしたいと考えていたオユキが少し不満げに。
ただ、トモエとしては、先ほどから柔軟が普段より浅めになっているオユキに対してそろそろ補助を入れて改めてしっかりとさせなければと考えていたため、そうして一度切っているだけ。座るオユキの後ろに回って、上体をしっかりと押し込む。そうしてみれば、やはり体がしっかりと固くなっているようで息が詰まって言葉が続けられなくなっている。そして、オユキのほうでもしっかりと理解が出来たらしい。トモエとして優先すべきことがあるから、今オユキが続きを話すのを止めたのだと。
「オユキさんは、ここ暫く病床でしたから。仕方ない事ではありますが、こうして一人で起き上がれるようになった以上は」
オユキが目指す動きにしても、体の柔らかさというのは必須になる。
「なので、今日はきちんと時間を使っておきましょうか」
トモエの言葉に、否定の声はかえって来ないが頷いたのだとそれは分かるからこそトモエは遠慮なくオユキの体をきちんと押し込む。呼吸にしても苦しいのだろう、多少の痛みを覚えてもいるのだろう。だが、柔軟を終えれば軽く汗をかく、その程度にはきちんとやらなければやはり意味がない。
数少ない幸いとでもいえばいいのだろうか。トモエとオユキが暮らす場、そこには色々と気を使ってもらっている結果としてどこにも浴槽が存在している。これは、殊更気に入っていることもあるし、こちらに来たばかりの頃はともかく、今となっては無い事を考えるのも難しいという物でもある。オユキは異なる考えではあるのだが、トモエとしてもはっきりと長旅について不満を覚える部分がある。要は、こちらの馬車で長く移動をしなければいけない時というのは、いよいよ体を拭くだけとなるのだ。
馬車旅で、初めて魔国に訪れたときに馬車の中でしみじみとトモエが零した不満というのがある。かつてであれば、まとまった休みを取って遠距離を行く鉄道での旅等と言うのも行った。その時には国内であれば浴槽付きの物であったし、海外でもシャワールームはついていたのだ。きちんと体を洗って、そうできるだけの環境があった。トモエとしても、一応は我慢ができるというだけで、過去にはそうした期間があったからどうにかと思えるだけ。さらには、この世界であれば、どうにもならぬだけの理屈があるからと確かに知らぬ間は我慢が出来ていたのだ。
「正直な所、ですが」
上体を伸ばすのが終われば、次は足とばかりに先ほどから確度が浅いと考えていた部分をトモエも手伝ってきちんと割る。この辺りは、侍女たちがいる場で行ってしまえば少々視線も厳しくなるのだが、近衛たちからはきちんと好意的な視線を寄せられる辺り過去にこちらに来た者たちが、もしくはこの世界で暮らす者たちにしても重要だと理解しているらしいと。
「私としても、一度楽な方法を知ってしまえば、もう次はと考えてしまいますから」
そして、オユキが頷きだけを返してくる、それに対してトモエが独白のようなものを続ける時間が続く。
「オユキさんが、オユキさんの得られるものを、一応は信頼を置ける方に頼む、その判断を私としても喜んでいますよ」
だと良いのだがと、そんな気配をオユキはわずかににじませて。
「ただ、どうなのでしょうか。セツナ様の集落、里、ですか。そちらに運ぶときには、それこそ翼人種の方たちに頼まねば難しいと考えていますが」
あまりにも離れた場所、そこに向かうためには困難が多い。それこそ、セツナとクレドの話によれば暮らしている場所は山に囲まれた等と言う場所だ。間違いなく、雪深い土地柄だと言う事も口ぶりからもよく分かる。そんな場所には、今の馬車ではとてもではないが迎えない。かつての世界であれば、そりを使うかそれこそ人力で。仮にそうでないのだとしても、航空機での輸送や専用のタイヤが用意された車でとなったことだろう。こちらの馬であれば、多少の無理は聞くのかもしれないが、騎士たちに頼んでというにはあまりにも無理がある。
そして、それが行えるのだとすれば、トモエの中で今後も、既に用意されているという神殿同士をつなぐための門にしてもと考えてしまう。
「であれば、他もと」
「いえ」
「成程。そこには他の理屈も働きますか」
どうにか、オユキが痛みを覚えながら、呼吸が詰まる状況で否定だけを返せばトモエのほうではオユキの理解できるというよりも、オユキが考えるそれが出来ない理屈があるのだとトモエは理解する。そのあたりは、いよいよトモエではなくオユキが理解していれば良いとばかりにそれは一度おいておく。そのあたりは、オユキの思う両親の手紙、そこに書かれている他と合わせて入浴中にでも聞けばよいのだとして。
トモエにしてみれば、未だにオユキの体の硬さとでもいえばいいのだろうか。もう少し、きちんと伸ばさなければなどとは思うのだが、病み上がりでもあり、間違いなく時間制限を設けなければならないだろうオユキに対して、これ以上は求めるべきではないだろうと考えて、ほどほどでやめて置く。そのあたり、判断の基準としているのは、オユキの体温であったり、肌にどの程度の汗が浮くのかとそういった部分。
「では、改めて汗を流して、食事にしましょうか」
「はい。」
「それにしても」
「そうですね。しばらくやっていない、その度にどうしても筋は固まっていきますから」
こちらに来たばかりの頃には、もう少し楽にできていたのにと。オユキがそんな事を考えているのが分かるために、トモエからは毎日やらなければいけない事もあるのだと、そう返すしかない。
それでも、昨夜のうちに、眠るオユキが涙を流すようなことがあったのだと、こうして起きて目元に残る物を、乾いた涙の後を一撫でして反省もする。自身の八つ当たりじみた振る舞い、それを優先してしまった未熟。そんな事を思い知らされて。眠っているオユキ、それが涙を流していたというのであれば、せめて手でも繋いでいればとそんな事をやはり考えてしまうものだ。
ひとしきり反省した後には、いつものように柔軟を。そうしていれば、オユキも起きだす。改めて互いに視線を交してみれば、オユキの視線はきちんと定まっている。そして、その目の奥には、トモエに対する申し訳なさとでもいえばいいのだろう、そんなものが見て取れるあたりは仕方がない。
「オユキさん、もう、大丈夫そうですね」
「ご心配おかけしました」
「それは、本当にそうなので否定はできませんが」
ここ暫くというよりも、こうしてきちんと整えた部屋で休んでいるからだろうか。オユキも今となっては一人で歩き回る分にはかろうじて問題が無い程度には回復している。トモエの気に入っている敷物、丸兎の毛皮をついで作った毛足の長いじゅうたん、雪と氷をどけてあるその場にオユキも腰を下ろしてまずはとばかりに上体を軽く伸ばし始める。こればかりは、いよいよ毎日行わなければ、すぐに伸びが悪くなるものでもある。ここ暫くオユキは寝ている時間が長かったため少々体が固まっているのか、眉をしかめながらとなっている。一先ず、トモエも自分の分が終われば軽く手伝おうと考えながらも。
「オユキさんの目的としては、なるべく早く神殿を、それで間違いはありませんか」
「はい。私の両親がこちらに遺した手紙、それを集めなければなりません」
「正直、私では分かりませんが」
「どうにも、暗号化とでもいえばいいのでしょうか」
オユキは、さて、どうやってトモエに伝えるべきだろうかとそれをわずかに考えて、結論だけをまずはと決める。
「以前から両親の遺していた資料ですね、こちらは読み解くにはコツが必要になると言いますか」
「コツ、ですか。確かに、私が目を通した資料にも今一つ脈絡のない事柄が書き残されていましたが」
「私は生憎とそちらに目を通していませんが、どういえばいいのでしょうか。特に書き残されていることですね、それについては資料と全く関係の無い事が書かれていることもままありますが、本筋の部分もです」
そして、いくつかの事を、オユキとしては空いていると分かる記憶によるものだが、思い出しながら。
「流れとして、こう、一応はまとまって見えるのです。ですが、私として違和を感じる部分があると言いますか」
「確かに、オユキさんに宛てて書いている文面が、急に私にとなっていることもありましたか」
「はい。トモエさんも気が付いている部分というのが、切欠です」
突然流れを変えて、そうでは無いように見える様に、一応は取り繕ってある。確かに、他の誰かが見たときには流せる程度になっている。特に、今回はオユキ個人に宛てている手紙だ。一人が書いたわけでもない。父と母、どちらもがオユキに宛てて書いていると分かる手紙。それも、別々に等と言う事は無く、今既に手に入れている手紙にしても同じ紙に異なる筆跡で。トモエが、あて先が変わっていると考えているのは、父からは基本としてオユキに。母からはトモエにと文言が当てられているからこそ。
「書き手が違う、ええと、筆跡という面では」
「なので、何行で切り替えているのか、そこから読み取れるものがあるのです」
かつてであれば、不自然な改行であったりそれまではきちんと漢字を使って書いていたものがカタカナやひらがなで。そんな事には、他の者たちも気が付いたものだが、そちらははっきりと混乱させるため、目当ての物を隠すためでしかない。実際には、オユキにはわかる様に、子供のころから、両親が一緒にいた頃にちょっとした遊びとして行われていたことの範疇。
「後は、必ず書かれている物が、あります。要は日付なのですが、それを使う事で読み解けるものがあります」
「そのあたりは、オユキさんに任せてしまうのが間違いないのでしょうね」
「それは、そうですが」
トモエが、オユキがこれから始めようとする話にはやはり興味が無いと、それを言外に示してしまえばそれも話してみたかった、思考を纏めるためにも口にしたいと考えていたオユキが少し不満げに。
ただ、トモエとしては、先ほどから柔軟が普段より浅めになっているオユキに対してそろそろ補助を入れて改めてしっかりとさせなければと考えていたため、そうして一度切っているだけ。座るオユキの後ろに回って、上体をしっかりと押し込む。そうしてみれば、やはり体がしっかりと固くなっているようで息が詰まって言葉が続けられなくなっている。そして、オユキのほうでもしっかりと理解が出来たらしい。トモエとして優先すべきことがあるから、今オユキが続きを話すのを止めたのだと。
「オユキさんは、ここ暫く病床でしたから。仕方ない事ではありますが、こうして一人で起き上がれるようになった以上は」
オユキが目指す動きにしても、体の柔らかさというのは必須になる。
「なので、今日はきちんと時間を使っておきましょうか」
トモエの言葉に、否定の声はかえって来ないが頷いたのだとそれは分かるからこそトモエは遠慮なくオユキの体をきちんと押し込む。呼吸にしても苦しいのだろう、多少の痛みを覚えてもいるのだろう。だが、柔軟を終えれば軽く汗をかく、その程度にはきちんとやらなければやはり意味がない。
数少ない幸いとでもいえばいいのだろうか。トモエとオユキが暮らす場、そこには色々と気を使ってもらっている結果としてどこにも浴槽が存在している。これは、殊更気に入っていることもあるし、こちらに来たばかりの頃はともかく、今となっては無い事を考えるのも難しいという物でもある。オユキは異なる考えではあるのだが、トモエとしてもはっきりと長旅について不満を覚える部分がある。要は、こちらの馬車で長く移動をしなければいけない時というのは、いよいよ体を拭くだけとなるのだ。
馬車旅で、初めて魔国に訪れたときに馬車の中でしみじみとトモエが零した不満というのがある。かつてであれば、まとまった休みを取って遠距離を行く鉄道での旅等と言うのも行った。その時には国内であれば浴槽付きの物であったし、海外でもシャワールームはついていたのだ。きちんと体を洗って、そうできるだけの環境があった。トモエとしても、一応は我慢ができるというだけで、過去にはそうした期間があったからどうにかと思えるだけ。さらには、この世界であれば、どうにもならぬだけの理屈があるからと確かに知らぬ間は我慢が出来ていたのだ。
「正直な所、ですが」
上体を伸ばすのが終われば、次は足とばかりに先ほどから確度が浅いと考えていた部分をトモエも手伝ってきちんと割る。この辺りは、侍女たちがいる場で行ってしまえば少々視線も厳しくなるのだが、近衛たちからはきちんと好意的な視線を寄せられる辺り過去にこちらに来た者たちが、もしくはこの世界で暮らす者たちにしても重要だと理解しているらしいと。
「私としても、一度楽な方法を知ってしまえば、もう次はと考えてしまいますから」
そして、オユキが頷きだけを返してくる、それに対してトモエが独白のようなものを続ける時間が続く。
「オユキさんが、オユキさんの得られるものを、一応は信頼を置ける方に頼む、その判断を私としても喜んでいますよ」
だと良いのだがと、そんな気配をオユキはわずかににじませて。
「ただ、どうなのでしょうか。セツナ様の集落、里、ですか。そちらに運ぶときには、それこそ翼人種の方たちに頼まねば難しいと考えていますが」
あまりにも離れた場所、そこに向かうためには困難が多い。それこそ、セツナとクレドの話によれば暮らしている場所は山に囲まれた等と言う場所だ。間違いなく、雪深い土地柄だと言う事も口ぶりからもよく分かる。そんな場所には、今の馬車ではとてもではないが迎えない。かつての世界であれば、そりを使うかそれこそ人力で。仮にそうでないのだとしても、航空機での輸送や専用のタイヤが用意された車でとなったことだろう。こちらの馬であれば、多少の無理は聞くのかもしれないが、騎士たちに頼んでというにはあまりにも無理がある。
そして、それが行えるのだとすれば、トモエの中で今後も、既に用意されているという神殿同士をつなぐための門にしてもと考えてしまう。
「であれば、他もと」
「いえ」
「成程。そこには他の理屈も働きますか」
どうにか、オユキが痛みを覚えながら、呼吸が詰まる状況で否定だけを返せばトモエのほうではオユキの理解できるというよりも、オユキが考えるそれが出来ない理屈があるのだとトモエは理解する。そのあたりは、いよいよトモエではなくオユキが理解していれば良いとばかりにそれは一度おいておく。そのあたりは、オユキの思う両親の手紙、そこに書かれている他と合わせて入浴中にでも聞けばよいのだとして。
トモエにしてみれば、未だにオユキの体の硬さとでもいえばいいのだろうか。もう少し、きちんと伸ばさなければなどとは思うのだが、病み上がりでもあり、間違いなく時間制限を設けなければならないだろうオユキに対して、これ以上は求めるべきではないだろうと考えて、ほどほどでやめて置く。そのあたり、判断の基準としているのは、オユキの体温であったり、肌にどの程度の汗が浮くのかとそういった部分。
「では、改めて汗を流して、食事にしましょうか」
「はい。」
「それにしても」
「そうですね。しばらくやっていない、その度にどうしても筋は固まっていきますから」
こちらに来たばかりの頃には、もう少し楽にできていたのにと。オユキがそんな事を考えているのが分かるために、トモエからは毎日やらなければいけない事もあるのだと、そう返すしかない。
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