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28章 事も無く
トモエだけでなく
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オユキが為したことは、実に多い。それは政治と言う面でも、大いに流れを加速させるだけの事。だが、それ以上に。オユキがそうであるために、個人に向けたものと言うのも実に多い。特に王太子妃は、トモエにははっきりと分かるほどにオユキに、トモエにもオユキを通して恩義を感じているのだと。トモエはそう考えてはいるのだが、実態として王太子妃が己の責務を全うするために生まれた子供。実態としてそのように見る者たちがあまりにも多い、そんな子供の為にとオユキを説得したのはトモエ。はっきりと、トモエに対して恩義を感じている。
「王太子妃様が、間違いなくこの場では負担してくださっています」
そして、そうした感情にやはりオユキは疎い。オユキ自身、己にそうあれかしと定めてはいる。だが、他人までもがそうであるとは、やはり考えていない。それについては、過去の世界でオユキの周りにいた者達。特にミズキリが集めた者たちが、オユキの警戒を散々に煽ったことが原因でもある。トモエのところに来てから暫く。はっきり言ってしまえば、かつての世界で、科学全盛の時代で。そんな時代だというのに、トモエの家が脈々と伝える古い技術を学ぼうと考える者たちに囲まれている間はまだ良かった。それまでの間に、随分とオユキのほうでも考えさせられることがあったようで、少々問題は抱えていたのだがそれにしても一時期は解消されていた。だというのに、ミズキリに誘われて、そこで仕事を始めたからという物の。どうにか直ってきた物が、トモエから見て悪癖と感じる物が悪化していったものだ。
「オユキさん、ここには、確かに対価を求める方々ばかりなのでしょうが」
そして、立場に対して。オユキがそう考える様に、それを当然としなければならない者達ではあるのだが。こうして、それこそオユキからの報告を待っても良いというのに、王城で待つのが当然の立場であるというのに。それでもこうして、散々に事を行ったのだからと考えて。
「既に必要分を受け取ったと、それ以上を求めるのであれば改めてと、そういった方々ですよ」
トモエから見て、今この場にいる者達と言うのは、良き人々だ。勿論、選択をしなければいけない時にどうするのか、それは流石にわからない。個人と国、その時には間違いなく後者を選択する者達ばかりが、今のオユキが付き合いを持っている女性陣だ。そこを警戒しないというのは、無理があるとトモエも確かに同意はする。だが、今はその時ではないのだと。ただ、トモエのその言葉に、甘えるようなオユキの視線。それが何を意味するのか分かるのも、ただ事実。
「オユキさんの言いたい事はわかりますが、ですがそちらは」
「ユーフォリアの事ですか」
そして、トモエが起動している魔術があるからだろう。トモエがそう感じているからだろう。
「そちらは、今日の夜にはこの屋敷に」
「本当、ですか」
どうやら、散々にトモエが訴え続けたことがついには届いたらしい。さらには、本人としてもそれを望んでいたという事実が、きちんと働いたらしい。トモエとしては、もしかしたらかなり強固な手段に訴えたのかもしれないと、その様な事を考えはするのだが。なんにせよ、カレンにばかり負担が向かう現状、慣れないカレンがとにかく現場で日々誰彼となく聞きながらも、どうにかこなしている現状。それを打開できる人員の補充がなされると理解してとても嬉しそうにしているのを一度見た上で。
「話は戻しますが、教示の奇跡、確かに其処で負担はそれぞれに求められるのでしょう。ですが、魔国の王妃様もそうであったように」
そう、魔国の王妃にしても。奇跡の仕組み、それを超えるだけの事をオユキを相手に行っていたはずなのだ。
「カナリアさんも、確か」
「はい。オユキさんが言っていたことではありませんか。凡そすべての事柄には、例外と呼んでも良い物がと」
「それは、どちらかと言えば法則ではなく」
「人の世の仕組みではないのですか」
オユキは、奇跡という物をこの世界に用意されている法則だと考えている。だが、トモエにしてみれば、それは人と神の間にある何か。法則などと言う、どうにもならぬようなものではなく。あくまで、トモエとオユキが生きているのは人の世だ。物理も、こちらにあるだろうよく分からぬ法則ももはや関係の無い事。トモエでも理解の及ぶ、人と人、その理屈が通る場だ。オユキのほうでは、言葉に関して、過ぎたことを考えれば、口にすれば。手痛い失敗。トモエとの時間、日々の事として、とても大事にしているはずのその時間が奪われている。その事実があるからこそ。
「オユキさん、何度でも、たとえ奪われたとしても」
「トモエさん」
そんな事を考えて、やはりオユキはおびえるのだ。遺された時間は長くない。だというのにと。そして、トモエ自身も気が付いている。オユキがここまでおびえる様に、委縮するようになった原因と言うのにも。間違いなく、トモエが認識している回数よりも、オユキが理解している回数のほうが倍では聞かない程に多いのだろう。
「オユキさんが、私に確かめた、それが何度もあったことを理解しています」
例えば、朝目を覚ました時に。オユキから、昨夜はどうだったかと随分と婉曲に質問を受けたこともある。そして、それに対してはオユキがそれを望まぬだろうからと、ただ己の思う儘を返したものだ。その結果、オユキがああ、そうしたことがあったのだと理解したのだとして。トモエにしても、やはり嘘を口にすることを良しとは出来ないのだ。特に、オユキとの間に。トモエは、ただトモエの理解したままを口にする。オユキは、それをトモエに期待している。だからこそ、ここまでの関係となったこともある。
オユキにとっては、トモエの言葉は、トモエが口にすることと言うのは。トモエにとっての真実なのだと。トモエが認識できている範囲、そのうちで起こったことなのだとその信頼があるのだから。
「オユキさんの振る舞いで、確かにそうなのだろうと気が付いています」
そして、トモエがこうして言葉にするのは、聞かせるべきと考えている相手がいるから。巫女等と言う位を与えられようが、異邦人だろうが。この世界に暮らす者達と変わらぬ、それと分けるだけの理由がある部分でなければ、はっきりと変わらないのだとそう言葉にして。
「私が覚えていない、認識できていないこともさぞ多いのでしょう」
「それは」
「ですが、それに怯えてばかりは、やはりよくありません」
そして、トモエの語る言葉と言うのは、トモエと言う人間が立脚するのは。
「繰り返し語ったかと思います」
「切り結ぶ、刃の元こそ」
「ええ、その先に続きます。解釈も、多くあります」
行けば極楽、そんな言葉と共に語る者たちもいるのだが。
「懸待とは、ただ受け止めるだけの姿勢ではないのです」
どうにも、それをオユキはよく忘れるからと。待ちの姿勢だけではよくない。ともすれば、互いにそれを選んでしまえば。待っているのはただ膠着状態だけだ。そうなった時には、やはり己から動いて崩して見せねばならない。その場の均衡を崩し、そして己の望むままの流れを作るために。常に、相手は己よりも強いかもしれない。その思考だけは根底において。油断なく、過不足なく。ただ、それを叶えるのだと。相手の動きを待って、ただ動く。それだけでは、相手に対しての礼節が存在しない。それこそ、木々を斬るのと同じように。石や岩を斬るのと同じように。木石を相手にするのではない。己に相対するのは、己と何ら変わらぬ存在なのだと忘れることなく。
「父は、オユキさんにはこうしたこと迄は語らなかったのでしょう」
「その、印状を得てからと」
「私の考えは、やはり父とは少し変わりますから」
トモエにしても、そのような事を聞いたのは印可を得てから。しかし、トモエからしてみれば、このような精神面の話など、物事の考え方などもっと早い段階で話してしまっても構わないと考えている。かつてであれば、こうした物を理解するよりも早く。それこそ全盛の時代であれば、間違いなくこんな話よりももっと重要な事が多かったのだろう。トモエは、確かにこれで多くの者たちがいれば、今もトモエがオユキにこうして言葉をかけているのを待っている相手だけではなく、より多くの、それこそ少年たちでもいれば少しは言葉を選びはするのだが。結局のところ、今ここにいる者たちは、やはりオユキを、ひいてはトモエを引き留めたいと考えている者達であるには違いないのだ。ならば、トモエの思想の根底にある流派の理。それを語って聞かせることに、否やは無い。
「さて、話が随分と逸れてはいますが」
そして、オユキに対してトモエの言葉は正しく伝わったのだろう。改めて、オユキからトモエに向ける視線が、その色を変える。苦手な事を、トモエがこうして言葉を繰り返すことを、無理に連ねる事を苦手だなどと言うのは、オユキは勿論理解している。それでも、今はこうしなければならないと、今後もこうしたことが必要になるのだろうと考えて、トモエはトモエで己の荷が手を克服しようと、オユキが刺繍をどうにかと考えているように。
「わかりました。王太子妃様も、負担が過剰だと思えば」
そして、トモエの言葉にオユキも改めて覚悟を決める。
「私は、神々と言う存在に対して、まぁ、好意を持っているわけではありません」
だからこそ、はっきりと。
「はっきりと、警戒をしている柱も、まぁいます」
特に、この国に神殿を持つ、月と安息を筆頭に。何も、汎神論を飲み込んだからと言って、全てのそれらに対して敬意を持つわけではないのだ。オユキの心に沿うのは、今となっては戦と武技のみ。そうなる様に仕向けているのかと、そうした危惧もあるにはあるのだが、それ以上に。
「月と安息、そちらと私が相容れる事は、今後もなさそうだなぁ、と」
そして、それをはっきりと領内に持つからだろう。国内に神殿が存在するからだろう。己の子供の安全を保障する存在だからだろう。オユキがはっきりとそれを口にして、しかし何ら烙印が、神々に対して敵対とまではいかないものの、敬わないという宣言をしてもなお、何もないところを見て頭を抱える者たちが。
「王太子妃様が、間違いなくこの場では負担してくださっています」
そして、そうした感情にやはりオユキは疎い。オユキ自身、己にそうあれかしと定めてはいる。だが、他人までもがそうであるとは、やはり考えていない。それについては、過去の世界でオユキの周りにいた者達。特にミズキリが集めた者たちが、オユキの警戒を散々に煽ったことが原因でもある。トモエのところに来てから暫く。はっきり言ってしまえば、かつての世界で、科学全盛の時代で。そんな時代だというのに、トモエの家が脈々と伝える古い技術を学ぼうと考える者たちに囲まれている間はまだ良かった。それまでの間に、随分とオユキのほうでも考えさせられることがあったようで、少々問題は抱えていたのだがそれにしても一時期は解消されていた。だというのに、ミズキリに誘われて、そこで仕事を始めたからという物の。どうにか直ってきた物が、トモエから見て悪癖と感じる物が悪化していったものだ。
「オユキさん、ここには、確かに対価を求める方々ばかりなのでしょうが」
そして、立場に対して。オユキがそう考える様に、それを当然としなければならない者達ではあるのだが。こうして、それこそオユキからの報告を待っても良いというのに、王城で待つのが当然の立場であるというのに。それでもこうして、散々に事を行ったのだからと考えて。
「既に必要分を受け取ったと、それ以上を求めるのであれば改めてと、そういった方々ですよ」
トモエから見て、今この場にいる者達と言うのは、良き人々だ。勿論、選択をしなければいけない時にどうするのか、それは流石にわからない。個人と国、その時には間違いなく後者を選択する者達ばかりが、今のオユキが付き合いを持っている女性陣だ。そこを警戒しないというのは、無理があるとトモエも確かに同意はする。だが、今はその時ではないのだと。ただ、トモエのその言葉に、甘えるようなオユキの視線。それが何を意味するのか分かるのも、ただ事実。
「オユキさんの言いたい事はわかりますが、ですがそちらは」
「ユーフォリアの事ですか」
そして、トモエが起動している魔術があるからだろう。トモエがそう感じているからだろう。
「そちらは、今日の夜にはこの屋敷に」
「本当、ですか」
どうやら、散々にトモエが訴え続けたことがついには届いたらしい。さらには、本人としてもそれを望んでいたという事実が、きちんと働いたらしい。トモエとしては、もしかしたらかなり強固な手段に訴えたのかもしれないと、その様な事を考えはするのだが。なんにせよ、カレンにばかり負担が向かう現状、慣れないカレンがとにかく現場で日々誰彼となく聞きながらも、どうにかこなしている現状。それを打開できる人員の補充がなされると理解してとても嬉しそうにしているのを一度見た上で。
「話は戻しますが、教示の奇跡、確かに其処で負担はそれぞれに求められるのでしょう。ですが、魔国の王妃様もそうであったように」
そう、魔国の王妃にしても。奇跡の仕組み、それを超えるだけの事をオユキを相手に行っていたはずなのだ。
「カナリアさんも、確か」
「はい。オユキさんが言っていたことではありませんか。凡そすべての事柄には、例外と呼んでも良い物がと」
「それは、どちらかと言えば法則ではなく」
「人の世の仕組みではないのですか」
オユキは、奇跡という物をこの世界に用意されている法則だと考えている。だが、トモエにしてみれば、それは人と神の間にある何か。法則などと言う、どうにもならぬようなものではなく。あくまで、トモエとオユキが生きているのは人の世だ。物理も、こちらにあるだろうよく分からぬ法則ももはや関係の無い事。トモエでも理解の及ぶ、人と人、その理屈が通る場だ。オユキのほうでは、言葉に関して、過ぎたことを考えれば、口にすれば。手痛い失敗。トモエとの時間、日々の事として、とても大事にしているはずのその時間が奪われている。その事実があるからこそ。
「オユキさん、何度でも、たとえ奪われたとしても」
「トモエさん」
そんな事を考えて、やはりオユキはおびえるのだ。遺された時間は長くない。だというのにと。そして、トモエ自身も気が付いている。オユキがここまでおびえる様に、委縮するようになった原因と言うのにも。間違いなく、トモエが認識している回数よりも、オユキが理解している回数のほうが倍では聞かない程に多いのだろう。
「オユキさんが、私に確かめた、それが何度もあったことを理解しています」
例えば、朝目を覚ました時に。オユキから、昨夜はどうだったかと随分と婉曲に質問を受けたこともある。そして、それに対してはオユキがそれを望まぬだろうからと、ただ己の思う儘を返したものだ。その結果、オユキがああ、そうしたことがあったのだと理解したのだとして。トモエにしても、やはり嘘を口にすることを良しとは出来ないのだ。特に、オユキとの間に。トモエは、ただトモエの理解したままを口にする。オユキは、それをトモエに期待している。だからこそ、ここまでの関係となったこともある。
オユキにとっては、トモエの言葉は、トモエが口にすることと言うのは。トモエにとっての真実なのだと。トモエが認識できている範囲、そのうちで起こったことなのだとその信頼があるのだから。
「オユキさんの振る舞いで、確かにそうなのだろうと気が付いています」
そして、トモエがこうして言葉にするのは、聞かせるべきと考えている相手がいるから。巫女等と言う位を与えられようが、異邦人だろうが。この世界に暮らす者達と変わらぬ、それと分けるだけの理由がある部分でなければ、はっきりと変わらないのだとそう言葉にして。
「私が覚えていない、認識できていないこともさぞ多いのでしょう」
「それは」
「ですが、それに怯えてばかりは、やはりよくありません」
そして、トモエの語る言葉と言うのは、トモエと言う人間が立脚するのは。
「繰り返し語ったかと思います」
「切り結ぶ、刃の元こそ」
「ええ、その先に続きます。解釈も、多くあります」
行けば極楽、そんな言葉と共に語る者たちもいるのだが。
「懸待とは、ただ受け止めるだけの姿勢ではないのです」
どうにも、それをオユキはよく忘れるからと。待ちの姿勢だけではよくない。ともすれば、互いにそれを選んでしまえば。待っているのはただ膠着状態だけだ。そうなった時には、やはり己から動いて崩して見せねばならない。その場の均衡を崩し、そして己の望むままの流れを作るために。常に、相手は己よりも強いかもしれない。その思考だけは根底において。油断なく、過不足なく。ただ、それを叶えるのだと。相手の動きを待って、ただ動く。それだけでは、相手に対しての礼節が存在しない。それこそ、木々を斬るのと同じように。石や岩を斬るのと同じように。木石を相手にするのではない。己に相対するのは、己と何ら変わらぬ存在なのだと忘れることなく。
「父は、オユキさんにはこうしたこと迄は語らなかったのでしょう」
「その、印状を得てからと」
「私の考えは、やはり父とは少し変わりますから」
トモエにしても、そのような事を聞いたのは印可を得てから。しかし、トモエからしてみれば、このような精神面の話など、物事の考え方などもっと早い段階で話してしまっても構わないと考えている。かつてであれば、こうした物を理解するよりも早く。それこそ全盛の時代であれば、間違いなくこんな話よりももっと重要な事が多かったのだろう。トモエは、確かにこれで多くの者たちがいれば、今もトモエがオユキにこうして言葉をかけているのを待っている相手だけではなく、より多くの、それこそ少年たちでもいれば少しは言葉を選びはするのだが。結局のところ、今ここにいる者たちは、やはりオユキを、ひいてはトモエを引き留めたいと考えている者達であるには違いないのだ。ならば、トモエの思想の根底にある流派の理。それを語って聞かせることに、否やは無い。
「さて、話が随分と逸れてはいますが」
そして、オユキに対してトモエの言葉は正しく伝わったのだろう。改めて、オユキからトモエに向ける視線が、その色を変える。苦手な事を、トモエがこうして言葉を繰り返すことを、無理に連ねる事を苦手だなどと言うのは、オユキは勿論理解している。それでも、今はこうしなければならないと、今後もこうしたことが必要になるのだろうと考えて、トモエはトモエで己の荷が手を克服しようと、オユキが刺繍をどうにかと考えているように。
「わかりました。王太子妃様も、負担が過剰だと思えば」
そして、トモエの言葉にオユキも改めて覚悟を決める。
「私は、神々と言う存在に対して、まぁ、好意を持っているわけではありません」
だからこそ、はっきりと。
「はっきりと、警戒をしている柱も、まぁいます」
特に、この国に神殿を持つ、月と安息を筆頭に。何も、汎神論を飲み込んだからと言って、全てのそれらに対して敬意を持つわけではないのだ。オユキの心に沿うのは、今となっては戦と武技のみ。そうなる様に仕向けているのかと、そうした危惧もあるにはあるのだが、それ以上に。
「月と安息、そちらと私が相容れる事は、今後もなさそうだなぁ、と」
そして、それをはっきりと領内に持つからだろう。国内に神殿が存在するからだろう。己の子供の安全を保障する存在だからだろう。オユキがはっきりとそれを口にして、しかし何ら烙印が、神々に対して敵対とまではいかないものの、敬わないという宣言をしてもなお、何もないところを見て頭を抱える者たちが。
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