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17章 次なる旅は
気が付けば
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早いもので、今回の旅路、三ヶ月近くを費やした旅程も残す所後一日。そのような位置に迄、遂には足が届いた。今となっては随分と昔に感じられる事だが、神職だから詳しいだろう、そう思い尋ねた期間、それよりも数ヶ月日程としては短くなっている。勿論、そこでは自称でしかないが戦闘を不得手とするものがかかる時間、それを基準に伝えられたのだから、多少は早くなるものだ。ただ、流石に半分近く短くなってというのは、差異と呼ぶには大きすぎる。トモエとオユキの身に着けた能力など、遠征を前提として鍛えている者達に比べれば、微々たるものでしかない。だというのに、よくもこれだけ。
「結局のところ、旅程の短縮が叶った要因というのは、何なのでしょうか。」
既に王都が近く、神々の奇跡を運んでいることもある。そして、少し立ち寄った、体を休めるために立ち寄った場所で少しづつ戦力が糾合され、今となっては愉快な行列を形成している。どうした所で運ぶものが大層な物であると喧伝している事もあり、その分かりやすい象徴はくれぐれも顔を出してくれるななどと言われ、数日前から、いよいよ馬車に押し込められているオユキが、カナリアに水を向ける。
「馬車の性能だけではないと。」
「全ての馬車がというのであれば、納得も行きますが。」
今後の遠出、それを楽にするためにと与えられた奇跡、ただし、その恩恵を得られているのは全員という訳ではない。どうした所で移動などというのは、最も遅いものに合わせるしかないのだ。体調を崩すどころでは無く、下手をすればということもあり得る相手は、何もこちらに来て間もなく加護が薄い異邦人だけではない。分かりやすい加護、身体能力の強化に回されるそれを得ていない者達も、王都から同行している。
「そう言えば、その辺り齟齬がありそうだと気になっていましたが。」
「という事は、何か手を頂いたわけですね。」
既存の魔術師達。神国という枠組みで、マリーア公爵という枠組みで少々無理な仕事を頼める相手では、難しいのだとオユキはそう聞いていた。
「はい。異空と流離の柱が改めてこちらで存在を確かにしたことに対して感謝を、その一環として。」
「しかし、カナリアさんから、馬車に使う魔術の公開をしてはいないと思いますが。」
「いえ、そちらとは異なる物です。運ぶものとしての加護ですから。」
言われてみれば、オユキとしては納得のいく理屈がそこにはある。何となれば、始まりの舞に戻るのはもう一月くらい先と、最初の予定ではそうなっていたのだ。実際にアベルから説明された行程というのは、そうなってもいた。しかし、実際に行ってみれば夕方ごろに休めると、そのような話だった場所を昼頃に通りすぎという事が常となっていた。それで半分とならなかったのは、それぞれの場所で予定が組まれていたため。補給を始め挨拶であったり、一部人員の交替であったり、先代アルゼオ公爵が神国から預かっている品を渡したりと、ただ通り過ぎるだけとはならない理由がある場所では、相応に時間を使う必要があったからだ。
「それは、カナリアさんが居られるから、となるのでしょうか。」
「いえ、今回の道行きに対してですね。私は、生憎加護を頂けていませんから。」
そして、カナリアがまた重たいため息を一つ。
それこそ古巣でもある。個人として魔術というものを好んでいるのはよくわかる相手でもある。だというのに、この道中はっきりと気落ちしている。理由は、至極明快ではあるのだが。
「それこそ、今後の事としても良いとは思いますが。」
「水と癒しに親しんでしまいましたから。」
「アイリスさんは生来の属性とまた異なるのだと、そう仰られたのはカナリアさんであったかと。」
カナリアは、種族の中に空を自由に行ける物がいる理由、彼女も含まれるその状況を治すべき何かがあるからと考えた。故に、始めに願ったのは水と癒し。彼女たちの創造主を沈めた逸話を持つ相手と、似通った属性を持つ存在だ。そのような相手に、加護を与えるのはさぞ難しかろう。寧ろそちらが大きくなれば、逸話に従って沈められるだろう。
「祖霊に連なる形、ですか。」
「属性は自由に、そう語ってくださったのも、カナリアさんですから。」
勿論、オユキの思い付きでしかない。寧ろ、魔術についてはいよいよ理外の事であり、推論を組むにもとっかかりすら得られていない。道中、何くれとなくカナリアと時間を使う機会は多かったのだが、事これに関しては言語の壁が何処までも立ちはだかっているようなのだ。オユキの耳に届くカナリアによる魔術の仕組みというのは、口の動きに比べてあまりに僅か。そして、語られる言葉にしても、表層とわかる事ばかりなのだ。
特に魔術の仕組みの理解、習得については、オユキの姿勢というのが厳然と評価された結果だろうというのは、オユキ自身、トモエも同様に理解はしているのだが。
「そう、ですね。私も、色々と試すべきなのでしょうね。」
「風は留まる事を好みません。一所を居場所と決める事を否定される方では無いでしょうが。」
「はい。既知を積み上げ、未知を晴らすのではなく、未知とされているものに飛び込んで、そうせよという事なのでしょう。」
「その、それ以外にでもですね。私が言えたことではありませんが。」
魔術師、こちらではそのように呼ばれるが、カナリアというこの人物を始めとした者達は、研究者だ。与えられた部屋に、己の知識を積み上げていくものたちだ。他人の研鑽の結果とて、己が目指す理屈の先、その礎にしかならぬという傲慢を何処までも抱えて。そして、そのような居場所を求めるからこそ、風が吹かない。物理的に。
旧い書籍が持つ特有のにおいというのは、往々にしてそういった由来からだ。
「風は、屋内には吹きませんから。」
そして、以前タルヤに手酷くやられた記憶がまざまざと蘇ったのだろう。カナリアが非常に味わい深い表情を浮かべる。
「オユキさんなら、分かってくださると思うのですが。」
「はい。そもそも、紙ですから。」
風にあおられるのだ。それでもし、前後が崩れるようなことがあれば、そこに生まれる手間というのは、面倒などという言葉では足りないものになる。そして、書籍は基本的に日光に弱い。こう、尽くカナリアが加護を望む相手と相性の悪いものを好んでいるのだ。
「どう、した物でしょうか。」
「解決を、そうであるなら現状で答えは得られるでしょう。可能な検証もあるでしょう。しかし、カナリアさんがとなると。」
「飛べぬ私が、それを望まぬ私が、ではと語り説得力が。」
「いえ、どなたかが実際に協力してくださり、結果が出れば十分とは思いますが。ただ。」
「分かってはいるんですけど。」
そういった諸々を、カナリアというこの人物が種族を飛び出して迄求めていた事。勿論、飛べぬ不都合を煩わしく思ったというのも、大いにあるだろうが、それだけではなかったという事だ。しかし、それをやろうにも、生憎と色々と既に仕事を抱えている。門については、いよいよ置いた後にと出来る為、今後同行しなければならないという事は無いが、既に始まりの町で暮らしているという実績が何処までも相談するには都合が良い。
何となれば、他にも門を使いたいものたちなどいくらでもいるのだ。新しい商機を求める者達だけではなく、各地にある神殿を見たいと願う者。己がただ生涯を終えるだろうと、そう考えていた場所以外を見たいと望む者。ただ、便利な移動手段と見る者。その中には当然如何にして使うのか分からぬものなどいくらでもいる。そして、マリーア公爵は領としての支出にカナリアたちへの種族への贈り物を加える。ならば、その理由というのも耳ざとい者達には伝わるのだ。移動にかかる費用の割引が可能な種族だと。勿論そこで無体な事は起こらぬであろうし、仮にそれを行うと望んだものがいたとすれば、マリーア公爵に対して長老から直接関係の見直しを言われるであろうからまぁ、いよいよ見逃しはしないだろう。それでも、これまでの事があれば当然、それを使ってという事はままある。
「暫くは、私どもの屋敷でとなるかとは思いますが。」
「ええ。その、そこらの宿では色々難しいと散々に言われましたし、他の同族の事もありますから。」
「そう言えば、既に始まりの町についている頃でしょうか。」
「どう、でしょうか。皆思い思いの興味に忠実ですから。河沿いの町で食べた魚介の話をしたときには、多くの者が興味を持っていましたし。」
「そう言えば、それに関連してなのですが。」
カナリアたちの種族として持つ特徴、アイリスも同様だが、それについてはオユキではなくトモエが非常に気にしていることもある。
「土地全体に対して影響はないと思います。少なくとも、屋敷の中は私が手を入れさせて頂きますし。」
炎を根に持つ種族が大挙して訪れるのだ。冬に依っており、氷を友とする性質をオユキ。その側に、炎を行動の余波だけで周囲の植物を枯らす存在が現れるとなれば、当然負荷を感じる。カナリアはすっかりと水と癒しに寄っているため問題ないのだが、彼女の同族が遊びに来たりとそういった事があれば、早々に疲労を感じた物だ。その頃は体調を崩していた時期でもあるため、実にわかりやすいほど消耗があった。
「では、明日にはカナリアさんが魔術師となった地です。いよいよ急ぐ移動もありませんから、また改めて戻ってからの事を話しましょうか。」
「そうですね。やはり私も馬車や安息の加護と、忙しない事でしたから。」
そう、カナリアはこの旅の間、メリルと共に実に忙しくしていたのだ。
「あの、報告書なんですけど。」
「手伝いはしますが、分からない事も多いでしょうから。」
そして、カナリアは方々に報告をしなければならないのだが、そちらに苦労をしているらしい。
「その、分からない方に報告することがこれまでなくてですね。」
「それは、まぁ、なんと言いますか。」
確かに、研究者たちに、最低限の知識がない物たちに向けて説明用の資料を用意しろと言ったとして、彼らの思う最低限と、実際の最低限が全く違う事などいくらでもあった。
「そうですね、一度作って頂いた物で、私が補足の説明がいると感じた事を指摘させて頂きましょうか。」
どうにも、このあたりも含めて、魔術にも目を向けろとそのように言われていると、そうオユキとしては感じるものだ。
「結局のところ、旅程の短縮が叶った要因というのは、何なのでしょうか。」
既に王都が近く、神々の奇跡を運んでいることもある。そして、少し立ち寄った、体を休めるために立ち寄った場所で少しづつ戦力が糾合され、今となっては愉快な行列を形成している。どうした所で運ぶものが大層な物であると喧伝している事もあり、その分かりやすい象徴はくれぐれも顔を出してくれるななどと言われ、数日前から、いよいよ馬車に押し込められているオユキが、カナリアに水を向ける。
「馬車の性能だけではないと。」
「全ての馬車がというのであれば、納得も行きますが。」
今後の遠出、それを楽にするためにと与えられた奇跡、ただし、その恩恵を得られているのは全員という訳ではない。どうした所で移動などというのは、最も遅いものに合わせるしかないのだ。体調を崩すどころでは無く、下手をすればということもあり得る相手は、何もこちらに来て間もなく加護が薄い異邦人だけではない。分かりやすい加護、身体能力の強化に回されるそれを得ていない者達も、王都から同行している。
「そう言えば、その辺り齟齬がありそうだと気になっていましたが。」
「という事は、何か手を頂いたわけですね。」
既存の魔術師達。神国という枠組みで、マリーア公爵という枠組みで少々無理な仕事を頼める相手では、難しいのだとオユキはそう聞いていた。
「はい。異空と流離の柱が改めてこちらで存在を確かにしたことに対して感謝を、その一環として。」
「しかし、カナリアさんから、馬車に使う魔術の公開をしてはいないと思いますが。」
「いえ、そちらとは異なる物です。運ぶものとしての加護ですから。」
言われてみれば、オユキとしては納得のいく理屈がそこにはある。何となれば、始まりの舞に戻るのはもう一月くらい先と、最初の予定ではそうなっていたのだ。実際にアベルから説明された行程というのは、そうなってもいた。しかし、実際に行ってみれば夕方ごろに休めると、そのような話だった場所を昼頃に通りすぎという事が常となっていた。それで半分とならなかったのは、それぞれの場所で予定が組まれていたため。補給を始め挨拶であったり、一部人員の交替であったり、先代アルゼオ公爵が神国から預かっている品を渡したりと、ただ通り過ぎるだけとはならない理由がある場所では、相応に時間を使う必要があったからだ。
「それは、カナリアさんが居られるから、となるのでしょうか。」
「いえ、今回の道行きに対してですね。私は、生憎加護を頂けていませんから。」
そして、カナリアがまた重たいため息を一つ。
それこそ古巣でもある。個人として魔術というものを好んでいるのはよくわかる相手でもある。だというのに、この道中はっきりと気落ちしている。理由は、至極明快ではあるのだが。
「それこそ、今後の事としても良いとは思いますが。」
「水と癒しに親しんでしまいましたから。」
「アイリスさんは生来の属性とまた異なるのだと、そう仰られたのはカナリアさんであったかと。」
カナリアは、種族の中に空を自由に行ける物がいる理由、彼女も含まれるその状況を治すべき何かがあるからと考えた。故に、始めに願ったのは水と癒し。彼女たちの創造主を沈めた逸話を持つ相手と、似通った属性を持つ存在だ。そのような相手に、加護を与えるのはさぞ難しかろう。寧ろそちらが大きくなれば、逸話に従って沈められるだろう。
「祖霊に連なる形、ですか。」
「属性は自由に、そう語ってくださったのも、カナリアさんですから。」
勿論、オユキの思い付きでしかない。寧ろ、魔術についてはいよいよ理外の事であり、推論を組むにもとっかかりすら得られていない。道中、何くれとなくカナリアと時間を使う機会は多かったのだが、事これに関しては言語の壁が何処までも立ちはだかっているようなのだ。オユキの耳に届くカナリアによる魔術の仕組みというのは、口の動きに比べてあまりに僅か。そして、語られる言葉にしても、表層とわかる事ばかりなのだ。
特に魔術の仕組みの理解、習得については、オユキの姿勢というのが厳然と評価された結果だろうというのは、オユキ自身、トモエも同様に理解はしているのだが。
「そう、ですね。私も、色々と試すべきなのでしょうね。」
「風は留まる事を好みません。一所を居場所と決める事を否定される方では無いでしょうが。」
「はい。既知を積み上げ、未知を晴らすのではなく、未知とされているものに飛び込んで、そうせよという事なのでしょう。」
「その、それ以外にでもですね。私が言えたことではありませんが。」
魔術師、こちらではそのように呼ばれるが、カナリアというこの人物を始めとした者達は、研究者だ。与えられた部屋に、己の知識を積み上げていくものたちだ。他人の研鑽の結果とて、己が目指す理屈の先、その礎にしかならぬという傲慢を何処までも抱えて。そして、そのような居場所を求めるからこそ、風が吹かない。物理的に。
旧い書籍が持つ特有のにおいというのは、往々にしてそういった由来からだ。
「風は、屋内には吹きませんから。」
そして、以前タルヤに手酷くやられた記憶がまざまざと蘇ったのだろう。カナリアが非常に味わい深い表情を浮かべる。
「オユキさんなら、分かってくださると思うのですが。」
「はい。そもそも、紙ですから。」
風にあおられるのだ。それでもし、前後が崩れるようなことがあれば、そこに生まれる手間というのは、面倒などという言葉では足りないものになる。そして、書籍は基本的に日光に弱い。こう、尽くカナリアが加護を望む相手と相性の悪いものを好んでいるのだ。
「どう、した物でしょうか。」
「解決を、そうであるなら現状で答えは得られるでしょう。可能な検証もあるでしょう。しかし、カナリアさんがとなると。」
「飛べぬ私が、それを望まぬ私が、ではと語り説得力が。」
「いえ、どなたかが実際に協力してくださり、結果が出れば十分とは思いますが。ただ。」
「分かってはいるんですけど。」
そういった諸々を、カナリアというこの人物が種族を飛び出して迄求めていた事。勿論、飛べぬ不都合を煩わしく思ったというのも、大いにあるだろうが、それだけではなかったという事だ。しかし、それをやろうにも、生憎と色々と既に仕事を抱えている。門については、いよいよ置いた後にと出来る為、今後同行しなければならないという事は無いが、既に始まりの町で暮らしているという実績が何処までも相談するには都合が良い。
何となれば、他にも門を使いたいものたちなどいくらでもいるのだ。新しい商機を求める者達だけではなく、各地にある神殿を見たいと願う者。己がただ生涯を終えるだろうと、そう考えていた場所以外を見たいと望む者。ただ、便利な移動手段と見る者。その中には当然如何にして使うのか分からぬものなどいくらでもいる。そして、マリーア公爵は領としての支出にカナリアたちへの種族への贈り物を加える。ならば、その理由というのも耳ざとい者達には伝わるのだ。移動にかかる費用の割引が可能な種族だと。勿論そこで無体な事は起こらぬであろうし、仮にそれを行うと望んだものがいたとすれば、マリーア公爵に対して長老から直接関係の見直しを言われるであろうからまぁ、いよいよ見逃しはしないだろう。それでも、これまでの事があれば当然、それを使ってという事はままある。
「暫くは、私どもの屋敷でとなるかとは思いますが。」
「ええ。その、そこらの宿では色々難しいと散々に言われましたし、他の同族の事もありますから。」
「そう言えば、既に始まりの町についている頃でしょうか。」
「どう、でしょうか。皆思い思いの興味に忠実ですから。河沿いの町で食べた魚介の話をしたときには、多くの者が興味を持っていましたし。」
「そう言えば、それに関連してなのですが。」
カナリアたちの種族として持つ特徴、アイリスも同様だが、それについてはオユキではなくトモエが非常に気にしていることもある。
「土地全体に対して影響はないと思います。少なくとも、屋敷の中は私が手を入れさせて頂きますし。」
炎を根に持つ種族が大挙して訪れるのだ。冬に依っており、氷を友とする性質をオユキ。その側に、炎を行動の余波だけで周囲の植物を枯らす存在が現れるとなれば、当然負荷を感じる。カナリアはすっかりと水と癒しに寄っているため問題ないのだが、彼女の同族が遊びに来たりとそういった事があれば、早々に疲労を感じた物だ。その頃は体調を崩していた時期でもあるため、実にわかりやすいほど消耗があった。
「では、明日にはカナリアさんが魔術師となった地です。いよいよ急ぐ移動もありませんから、また改めて戻ってからの事を話しましょうか。」
「そうですね。やはり私も馬車や安息の加護と、忙しない事でしたから。」
そう、カナリアはこの旅の間、メリルと共に実に忙しくしていたのだ。
「あの、報告書なんですけど。」
「手伝いはしますが、分からない事も多いでしょうから。」
そして、カナリアは方々に報告をしなければならないのだが、そちらに苦労をしているらしい。
「その、分からない方に報告することがこれまでなくてですね。」
「それは、まぁ、なんと言いますか。」
確かに、研究者たちに、最低限の知識がない物たちに向けて説明用の資料を用意しろと言ったとして、彼らの思う最低限と、実際の最低限が全く違う事などいくらでもあった。
「そうですね、一度作って頂いた物で、私が補足の説明がいると感じた事を指摘させて頂きましょうか。」
どうにも、このあたりも含めて、魔術にも目を向けろとそのように言われていると、そうオユキとしては感じるものだ。
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