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10章 王都の祭り
夜、静かな時間
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「よもや、そう思う気持ちがないと言えば嘘になります。」
夕食の時間には、子供たちも揃って起きてきたが。それはあくまで、どうにか起きたとそのような有様であった。
どうやら、公爵家として相応の情報は持っているようで、子供たちのその様子を見ると、成程と納得したようなそぶりを見せるだけで、特段何があるわけでもなかった。
食事にしても、席が分けられていたこともあり、その様子は実にこの世界で歴史を持つ、その意味を感じさせる対応であった。
勿論、公爵夫人が明日の来客について釘をさすことは忘れなかったが。
「こればかりは、仕様の無い事ですから。」
「ですが、トモエさんは。」
「私にもありますとも。ただ、今回は鍛錬その認識があった上ですから。」
久しぶりに、なんだかんだと日々は忙しく、オユキにしても公爵に引き渡す予定の書き物。オユキが覚えている範囲の異邦における義務教育の内容などを書き起こしているため、夜と言っても時間が無かったのだが。今日はそういった手を止めて、日々用意されているナイトキャップ、それをトモエと向かい合って口にしながら話をしている。
あくまで、オユキとトモエ、この二人が重宝されているのは、その技術によるものだ。後進の育成も十分に可能であり、既に実績らしきものもある。それが前提となっている。
そして、オユキがトモエにされた今日の注意というのは、それに傷を与える物だ。
だからこそ、こうして時間を取って、意識を改める。既にあるオユキの失態。それはそれとして認め、受け入れた上で再発を防ぐ、そのために。
「以前、父がオユキさんに殊更時間を使った、その理由が分かりました。」
「義父が。成程。実戦らしきもの、他にはない経験。その優越に浸っていましたか。」
「悪く言えば、勿論そう言えるものです。しかし得難い経験でもあります。」
加えてここしばらくの忙しさ。システムと、そう呼んでもいい存在から齎される数々のクエスト。そしてそれへの対応と関連するあれこれ。
勘違いを助長させるには、確かに十分ではある。それを本人が戒めていようとも。似ている、全てを正面から取り合えば、過剰となるから惰性で。そういった物が、ただ悪い方向に働いた。
「あの子たちに過剰にならないよう、そう調整した結果でしょうね。抱え込みすぎ、そうとしか言いようがありません。それでこなせてしまうオユキさんは、確かに素晴らしい経験と能力をお持ちかと思いますが。」
「そこで生まれた歪が、今日の結果ですね。」
こうしている二人の時間、トモエの言葉はトモエとしての物だ。だからそこには師としての物では無い、共感や理解といった物が含まれる。
「オユキさんも、改めて選ぶ時が来たのでしょう。」
だから、トモエはこの場でオユキに矯正しろ、元の道へ戻れと、そう言うことは無いのだ。
「既に道が分かれている、それは分かりますが。」
加えて、オユキは、あまりに代わってしまった己を調整するために、以前の道ではない新しい道、それを歩き始めている。つまり、トモエが師として、免状を授かった身として。そこに敷き、先に進み、後から来るものに託すその道。そこからオユキは既に外れた者だ。
理解はしていた。覚悟はあった。
しかし、こうして面と向かってトモエに告げられれば、やはり重たいものが体の内に積もる。
「欲張るのもいいでしょう。絞るのも良いでしょう。私は既に孫娘に後を任せました。こちらで迄、それをもはや望んではいませんから。」
「ええ、トモエさんは、欲張っているのだと、それは理解しています。」
そう、そしてトモエは二つの道を進むと決めている。
「そうして欲張れるのは、オユキさんの手によるものですが。」
そして、そうトモエができるのは、オユキがそうであるようにと、そう振舞っているからだ。生活に不自由なく、余裕がある環境に、そして、そこで生じる不都合、面倒は全てオユキが引き取っている。
オユキにしても、そうであるように心がけているし、トモエにしても己が出来ぬことを行うオユキに感謝している。だが、そこには明確な違いがある。やらなければけない事と、それ以外。そこに使える、使わなければいけない時間という形で。
しかし、今は。
「いえ、正直なところ決めかねている、それもあります。以前は義父からと、そう応えましたが。」
そう、オユキにしても、改めて、そればかりというわけでは無いが。武に身を置く時間を作れるとなると、欲も出る。結局前にしてもそうだったのだ。目録まで手が届き、その先を望もうと思いながらも、トモエと、生まれた子供、そのために時間を使おうと、そう決めた。ゲームを諦めようと、そう思ったのも、結局それがあった。
だが、その時は、武というのは、習い覚えた技というのは、あくまでやめようと思うものの為、それでしかなかった。当時もうすうす感じていたそれが、今ならよくわかる。だから、トモエは止めたのだと。
「何と言いますか、己の事は、よくわからない物ですね。たとえ一世紀近く生きようとも。」
「鏡ですら、己が見たいように見ている。そのような話を聞いたこともありますから。」
これまではこういった時間は、オユキが主導して、気が付いた事、この世界についてを説明していたものだが。何もオユキが全てにおいて優れているなどと言う事が有るはずも無い。だからこの場はトモエが主体となって進む。
「ただ、難しいのでしょうね。」
「ええ、直ぐにとはやはり。」
そして、先を目指すとしたところで、オユキが改めて流派の深奥、未だ歩まぬ道の先、そこに足を進める時間というのは多くない。
「少なくとも、あと数年は難しいでしょう。」
「ええ、それは流石に私も分かりますから。」
習える相手は間違ないく常に隣にいる。それは事実なのだが。そうするためには、相応の面倒は引き受けなければならない。
「この機会を与えてくださった方々、それに対して感謝を示さない。それはあまりに礼を欠いた行いでしょう。」
「トモエさんには、分かりますか。」
「ええ。私とて、同じ気持ちを持っていますから。」
そう、此処にいるのは異邦の者。あくまで緩い信仰しか持たなかった、そんな者たちに過ぎない。それこそ、始まりの町、そこで己の望みに邁進するミズキリ、どことも知れぬ場所に向かったかつてのプレイヤー、公爵夫人の話に出てきた、己の欲にどこまでも忠実だったそれ。
そう言った者達のように、己の心の赴くまま、ただそうしてもいいのだ。神の思惑等、こう聞いた、後は知らぬとして。
「やはり、こうして機会を再度与えてくださった、その分は。」
「ええ、そこは私も同じです。」
そう、オユキが、トモエも。
それに重きを置いているのは、その前提があるからだ。そしてその気概が続く限りは、与えられた奇跡に対して返せるものを返すだろう。
だからこそ、行き詰る。時間が足りない。
「こう、もう少し、二度目、余生ですから。そう願うものではありますが。」
「変革の時、そのようですからね。私たちだけという訳にはいかないでしょうとも。」
そうして二人で緩く笑いながらも、少し長く息を吐く。
「それにこの環境では。」
「ええ、伝えられる事にも、勿論限りがあります。」
これまでのトモエの言葉、見せた技。それはあくまでも簡単な物に限られている。
あくまで余所行きの物だ。猿飛、その理についても、表層しか話していない。誰に聞かれたところで、問題がないように。
「ただ、今後も。」
そして、問題として、今後も護衛が付く。今も扉の外にいるように。薄い壁一枚向こうにいるように。
「ええ。今と同じようになるでしょう。そしてやめよというのも、まぁ難しいでしょう。護衛の誰よりも強くなったとて、疲れ、眠ればどうにでもなりますから。」
何やら、壁の向こうから少し慌てた空気が漂うが、気が付かれていない、その思い込みが危ういのだ。一体なぜ、こちらが給仕や侍女、側仕えの使用人の動きに対して、いちいち警戒していると思っているのか。
「そうですね、アベルさんもおられるようですし。」
そして、扉の外には覚えのある気配もある。こうして指名したところで、慌てる事もない。そこから、慌てたものとの明確な経験の差が見て取れる。全く、アーサーにしても、アベルにしても。何故始まりの町、あの長閑な町にここまでの者が置かれているというのか。
気が付いて当たり前、そうできるようにしていると、そうそこにあるだけで語るような、圧倒的な存在感と共に。
彼にしても、こちらを警戒しているのだ。万が一にも公爵夫妻を、オユキとトモエが害さないように。オユキ達の警備であり、害意があると判断すれば、処断をするための存在として。
「せっかくですから、ご一緒されますか。少し踏み込んだ話もしたいと、そう思っていますから。マリーア公爵も。」
今はまだ、オユキとトモエが能力を示せば、喜びはするが同時に警戒される。
まだ互いに契約の内容を詰めておらず、この関係性を保証するものなど何もない。だから、公爵にしても、警戒をするのだ。トモエとオユキに。背景の分からぬ異邦の者に。
「とはいっても、私は恐らく、もう少しすれば眠気に負けますが。」
日中、普段の時間は互いにやるべき事が有り、こうして他にはなす前に決めたいこと、それをするには、今度はオユキの夜が短すぎる。トモエは起きていられるかもしれないが、オユキは気が付けば、こうして上等なワインを少し舐めて話をすれば、間もなく眠りに誘われるのだから。
「ま、そりゃ気付くだろうな。」
「すまぬな。本来であれば、夫婦の寝室に足を踏み入れる不作法、許されぬものではあるが。」
そうして誘えば、扉の外から二人が入ってくる。勿論それ以外に配置された人員もいるが、そちらはまぁ名前も知らない相手でもある。流石に入ってきて警護、その不作法は行わないらしい。
夕食の時間には、子供たちも揃って起きてきたが。それはあくまで、どうにか起きたとそのような有様であった。
どうやら、公爵家として相応の情報は持っているようで、子供たちのその様子を見ると、成程と納得したようなそぶりを見せるだけで、特段何があるわけでもなかった。
食事にしても、席が分けられていたこともあり、その様子は実にこの世界で歴史を持つ、その意味を感じさせる対応であった。
勿論、公爵夫人が明日の来客について釘をさすことは忘れなかったが。
「こればかりは、仕様の無い事ですから。」
「ですが、トモエさんは。」
「私にもありますとも。ただ、今回は鍛錬その認識があった上ですから。」
久しぶりに、なんだかんだと日々は忙しく、オユキにしても公爵に引き渡す予定の書き物。オユキが覚えている範囲の異邦における義務教育の内容などを書き起こしているため、夜と言っても時間が無かったのだが。今日はそういった手を止めて、日々用意されているナイトキャップ、それをトモエと向かい合って口にしながら話をしている。
あくまで、オユキとトモエ、この二人が重宝されているのは、その技術によるものだ。後進の育成も十分に可能であり、既に実績らしきものもある。それが前提となっている。
そして、オユキがトモエにされた今日の注意というのは、それに傷を与える物だ。
だからこそ、こうして時間を取って、意識を改める。既にあるオユキの失態。それはそれとして認め、受け入れた上で再発を防ぐ、そのために。
「以前、父がオユキさんに殊更時間を使った、その理由が分かりました。」
「義父が。成程。実戦らしきもの、他にはない経験。その優越に浸っていましたか。」
「悪く言えば、勿論そう言えるものです。しかし得難い経験でもあります。」
加えてここしばらくの忙しさ。システムと、そう呼んでもいい存在から齎される数々のクエスト。そしてそれへの対応と関連するあれこれ。
勘違いを助長させるには、確かに十分ではある。それを本人が戒めていようとも。似ている、全てを正面から取り合えば、過剰となるから惰性で。そういった物が、ただ悪い方向に働いた。
「あの子たちに過剰にならないよう、そう調整した結果でしょうね。抱え込みすぎ、そうとしか言いようがありません。それでこなせてしまうオユキさんは、確かに素晴らしい経験と能力をお持ちかと思いますが。」
「そこで生まれた歪が、今日の結果ですね。」
こうしている二人の時間、トモエの言葉はトモエとしての物だ。だからそこには師としての物では無い、共感や理解といった物が含まれる。
「オユキさんも、改めて選ぶ時が来たのでしょう。」
だから、トモエはこの場でオユキに矯正しろ、元の道へ戻れと、そう言うことは無いのだ。
「既に道が分かれている、それは分かりますが。」
加えて、オユキは、あまりに代わってしまった己を調整するために、以前の道ではない新しい道、それを歩き始めている。つまり、トモエが師として、免状を授かった身として。そこに敷き、先に進み、後から来るものに託すその道。そこからオユキは既に外れた者だ。
理解はしていた。覚悟はあった。
しかし、こうして面と向かってトモエに告げられれば、やはり重たいものが体の内に積もる。
「欲張るのもいいでしょう。絞るのも良いでしょう。私は既に孫娘に後を任せました。こちらで迄、それをもはや望んではいませんから。」
「ええ、トモエさんは、欲張っているのだと、それは理解しています。」
そう、そしてトモエは二つの道を進むと決めている。
「そうして欲張れるのは、オユキさんの手によるものですが。」
そして、そうトモエができるのは、オユキがそうであるようにと、そう振舞っているからだ。生活に不自由なく、余裕がある環境に、そして、そこで生じる不都合、面倒は全てオユキが引き取っている。
オユキにしても、そうであるように心がけているし、トモエにしても己が出来ぬことを行うオユキに感謝している。だが、そこには明確な違いがある。やらなければけない事と、それ以外。そこに使える、使わなければいけない時間という形で。
しかし、今は。
「いえ、正直なところ決めかねている、それもあります。以前は義父からと、そう応えましたが。」
そう、オユキにしても、改めて、そればかりというわけでは無いが。武に身を置く時間を作れるとなると、欲も出る。結局前にしてもそうだったのだ。目録まで手が届き、その先を望もうと思いながらも、トモエと、生まれた子供、そのために時間を使おうと、そう決めた。ゲームを諦めようと、そう思ったのも、結局それがあった。
だが、その時は、武というのは、習い覚えた技というのは、あくまでやめようと思うものの為、それでしかなかった。当時もうすうす感じていたそれが、今ならよくわかる。だから、トモエは止めたのだと。
「何と言いますか、己の事は、よくわからない物ですね。たとえ一世紀近く生きようとも。」
「鏡ですら、己が見たいように見ている。そのような話を聞いたこともありますから。」
これまではこういった時間は、オユキが主導して、気が付いた事、この世界についてを説明していたものだが。何もオユキが全てにおいて優れているなどと言う事が有るはずも無い。だからこの場はトモエが主体となって進む。
「ただ、難しいのでしょうね。」
「ええ、直ぐにとはやはり。」
そして、先を目指すとしたところで、オユキが改めて流派の深奥、未だ歩まぬ道の先、そこに足を進める時間というのは多くない。
「少なくとも、あと数年は難しいでしょう。」
「ええ、それは流石に私も分かりますから。」
習える相手は間違ないく常に隣にいる。それは事実なのだが。そうするためには、相応の面倒は引き受けなければならない。
「この機会を与えてくださった方々、それに対して感謝を示さない。それはあまりに礼を欠いた行いでしょう。」
「トモエさんには、分かりますか。」
「ええ。私とて、同じ気持ちを持っていますから。」
そう、此処にいるのは異邦の者。あくまで緩い信仰しか持たなかった、そんな者たちに過ぎない。それこそ、始まりの町、そこで己の望みに邁進するミズキリ、どことも知れぬ場所に向かったかつてのプレイヤー、公爵夫人の話に出てきた、己の欲にどこまでも忠実だったそれ。
そう言った者達のように、己の心の赴くまま、ただそうしてもいいのだ。神の思惑等、こう聞いた、後は知らぬとして。
「やはり、こうして機会を再度与えてくださった、その分は。」
「ええ、そこは私も同じです。」
そう、オユキが、トモエも。
それに重きを置いているのは、その前提があるからだ。そしてその気概が続く限りは、与えられた奇跡に対して返せるものを返すだろう。
だからこそ、行き詰る。時間が足りない。
「こう、もう少し、二度目、余生ですから。そう願うものではありますが。」
「変革の時、そのようですからね。私たちだけという訳にはいかないでしょうとも。」
そうして二人で緩く笑いながらも、少し長く息を吐く。
「それにこの環境では。」
「ええ、伝えられる事にも、勿論限りがあります。」
これまでのトモエの言葉、見せた技。それはあくまでも簡単な物に限られている。
あくまで余所行きの物だ。猿飛、その理についても、表層しか話していない。誰に聞かれたところで、問題がないように。
「ただ、今後も。」
そして、問題として、今後も護衛が付く。今も扉の外にいるように。薄い壁一枚向こうにいるように。
「ええ。今と同じようになるでしょう。そしてやめよというのも、まぁ難しいでしょう。護衛の誰よりも強くなったとて、疲れ、眠ればどうにでもなりますから。」
何やら、壁の向こうから少し慌てた空気が漂うが、気が付かれていない、その思い込みが危ういのだ。一体なぜ、こちらが給仕や侍女、側仕えの使用人の動きに対して、いちいち警戒していると思っているのか。
「そうですね、アベルさんもおられるようですし。」
そして、扉の外には覚えのある気配もある。こうして指名したところで、慌てる事もない。そこから、慌てたものとの明確な経験の差が見て取れる。全く、アーサーにしても、アベルにしても。何故始まりの町、あの長閑な町にここまでの者が置かれているというのか。
気が付いて当たり前、そうできるようにしていると、そうそこにあるだけで語るような、圧倒的な存在感と共に。
彼にしても、こちらを警戒しているのだ。万が一にも公爵夫妻を、オユキとトモエが害さないように。オユキ達の警備であり、害意があると判断すれば、処断をするための存在として。
「せっかくですから、ご一緒されますか。少し踏み込んだ話もしたいと、そう思っていますから。マリーア公爵も。」
今はまだ、オユキとトモエが能力を示せば、喜びはするが同時に警戒される。
まだ互いに契約の内容を詰めておらず、この関係性を保証するものなど何もない。だから、公爵にしても、警戒をするのだ。トモエとオユキに。背景の分からぬ異邦の者に。
「とはいっても、私は恐らく、もう少しすれば眠気に負けますが。」
日中、普段の時間は互いにやるべき事が有り、こうして他にはなす前に決めたいこと、それをするには、今度はオユキの夜が短すぎる。トモエは起きていられるかもしれないが、オユキは気が付けば、こうして上等なワインを少し舐めて話をすれば、間もなく眠りに誘われるのだから。
「ま、そりゃ気付くだろうな。」
「すまぬな。本来であれば、夫婦の寝室に足を踏み入れる不作法、許されぬものではあるが。」
そうして誘えば、扉の外から二人が入ってくる。勿論それ以外に配置された人員もいるが、そちらはまぁ名前も知らない相手でもある。流石に入ってきて警護、その不作法は行わないらしい。
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