ナリスの伝説 「オンリーワン」

けにあ

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思い出した真実:第一部完

ナリスの伝説「オンリーワン」

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★思い出した真実★


ランカスター城とラファ・エルの塔は安定しております。周りに石材を積んで土を入れて固めてあり、結構広めに場所をとってあります。石造りの橋を城の方から渡って来ないと塔の敷地には入れません。塔の周りは堀になっていて、周りには壁も経ててあります。
十階建てだけあってかなり大きいです、一階の中に入ると広いとすぐに感じます。

現在塔の方の工事は完了しており、今堀の底と外側の石壁を積む作業が行われております。
同時に川の上流から水を引く、下流に水を流すために、底に石を敷き詰めて両側に石を積んで土手としそこの上を歩けるように広く作り、さらに川に落ちないように土手の上に壁を立ててあります。
人口の川は堀から上流に向かってと下流に向かっての同時進行で作られていました。

「皆、ただいま戻りました。」
クロード
「ナリス様、お帰りなさいませ、ご無事にお帰りなによりでございます。」
フラン様
「ナリス様、お帰りなさいませ、もう目的を達成されたのですね。」

「はい、シルフィーとアスナが頑張ってくれました。」
皆が集まってきたので、出発から山脈超え、広大な砂漠地帯中央辺りにあった祠、日差しは暑くないのに地面がやたらと熱かった事、火の上位精霊アリアンに出会い、封印の間にもう一つ祠があった事、水の上位精霊ウィンディに出会った事、解放して外が砂漠化している事に二人がショックを受けて、何年、何十年かかっても元の広大な森林に戻すと北の荒地に四人共に残った事、近くにいたドラゴン二体に四人の護衛をお願いして来た事を話しました。

置いて行くなんて酷い、自分も行きたかったと言う声が聞こえてきました、おいおいって感じです。

「今回は情報のない土地、山脈超えもあったから大勢で行くのは無理でした。すみません。」
きゃぁ、我がまま言ってごめんなさい、忘れてくださいと数人の声が聞こえました。

ネイとマリアさんがやって来た。
ネイ
「お帰りなさい、早かったですね」
マリア
「お帰りなさいませ」
二人は魔法機器試作品二号を見せてくれました。
ネイ
「ナリス様、二人で話し合って銅板に記載する魔法スペルを検証して変更してみました。」
マリア
「お湯用の銅板、水用の銅板、調理用の銅板と三種類用意しております。」
ネイ
「それとドワーフ村の鉱山より宝石を用意していただいております。」
マリア
「お湯用の板は二種類、四十度、四十五度、どちらにも解除はございません、調理用は一枚に、「弱火」、「中火」、「強火」の三種類の起動と必要がなくなるときは「解除」が出来るようし、水用は「注水」と「止水」になっております。」

「それって、完成しているじゃないですか」
ネイ
「はい、これをどこにどのようにして使用するのかを試してみたいのです。」

「ピエールの厨房にお邪魔してみましょうか?」
ネイ
「はい、行ってみましょう」
ランカスター城の厨房に行ってみました。

「ピエール、いますか?」
ピエール・マルタン
「これはいらっしゃいませ、ナリス様、北の荒地に向かわれたと聞いておりましたが、もう解決されたのですね、ようございました。」

「また、実験をさせてほしいのですが、いいですか?」
ピエール・マルタン
「おお、竈と水瓶ですね、どうぞ、どうぞ」

「このまえと違うのは、「弱火」「中火」「強火」「解除」そして水瓶のほうは「給水」「止水」です。よろしくお願いします。」
外に水くみに持っていく水瓶の中に銅板を置いて、ピエールに唱えてもらいました。
ピエール
「給水」

「あ、魔力を忘れていました、ネイ、宝石ってどんなやつ?」
ネイが預かってきた宝石を広げると、女性たちがわらわら・・・と
「高そうな宝石、あんなに大きいと上流貴族様用かしら」とか聞こえてきます。
そういえば、前回、ここで魔力が流れて行ったような気がする
私は、魔力を解放してみました。壁に魔力が流れていきます。
前世の私がこの城が建てられるときに設置しておいたのでしょうか?
水瓶の銅板に再度私の魔力を解放して

「ピエールもう一度お願いします。」
ピエール
「給水」
銅板から水が湧き出て?来ます、成功です、桶にいっぱい溜まって
ピエール
「止水」
湧き出るのが止まりました。

「ネイ、マリアさん、この城には私の魔力を溜める何かが仕込まれているようです」
宝石の中から少し大きめの赤いものを手に取り、魔力を解放してみました。
ふぅむ、何も起きません。
マリア
「宝石に魔力を込めるには、何か儀式が必要なのでしょうか?」

「赤い宝石、ルビーよ、我が魔力を受け入れ、その身に宿せ、我の求めに応じてその力を解放せよ」 まあ、かっこつけてみましたけどだめ・・・でしょうねと言い切る前に、宝石が少し光を帯びて、私の魔力を吸収しました。
ネイ
「おお」
と一言言って、宝石を手に取り同じように唱え始めたネイ、宝石が少し光を帯びてネイの魔力を吸収しました。
ネイ
「私にもできました。」
それをみて、周りにいた皆も同じように試してみましたが、宝石が光を帯びて魔力を吸収することはありませんでした。
マリアの場合は宝石が光っているのですが魔力を吸収するまでは及びませんでした。

同じように竈の実験を行って火の調整も確認、置いて行ってほしいと懇願されたので、試験的に使用してもらうことになりました。

「ただし、試作品なので、何事か事故が起こる可能性はあります、気を付けてくださいね」
ネイ
「何か、異常が起きた場合はすぐに逃げてください。それが一番確実です」
なるほど、そうね・・・

ネイが預かりものですからとしっかり宝石の数を数えて回収、ちっと舌打ちが聞こえたような・・・いやいや気のせいです

私は質問してみました。
「ピエール、この城にはお風呂とかないのですか?」
ピエール
「いえ、ありますよ、立派なものが」と案内をしてもらいました。

「お湯はどうしていますか?」
ピエール
「メイドが担当を決めて沸かしております」
なるほど、え? 

「それも水はどこからか汲んでくる?」
はい と不思議そうな顔をされました。
そうね、汲んでこないと水は無いよね。
竈がありでかい鍋?水を入れ、火を焚いてお湯を沸かす、沸いたお湯を手作業で風呂場に流し込む、今までの担当さん大変だったろうね
この場所に水の銅板を置いて、水を溜める、風呂場に流し込む段階で火の銅板を置くとお湯になりますね。

「ネイ、急いで数の増産の準備をお願いします。」
ネイ
「はい、マリアさん忙しくなりますね、頑張りましょう」
マリア
「はい」
ピエール
「あの、もしかして、お風呂を沸かす作業も楽になるのでしょうか?」

「ばっちりです、資源に限りが無ければお湯は垂れ流し状態でも可能です」
城の関係者だけでなく、皆が大喜びしております。これでドワーフ村もお風呂が完成します。

あ?

「今まで、屋敷のお風呂ってもしかして?」

「私たちが交代で沸かしておりました。」
すみません・・・・知らなくて

「皆さん、今までご苦労様でした。ありがとうございました。」

いえ、いえとんでもありませんと声が帰ってきました。

そうだったのか・・・・

「ネイ、追加を出してもいいでしょうか?」。
ネイ
「はい、なんでございましょう」

「サファイアを砕いてものすごい高温で熱していくとスライムみたいになります、それを枠に薄く流すと透明な板になるはずです、銅板と同じ大きさに平たく作って、それを銅板の上に置きたいのですが、出来るかどうか調査をお願いします。」
ネイ
「ほう、ギガン様に相談して試してみます。」
マリア
「大変そうですが楽しそうです、それ完成した物を見てみたいです。」

よろしくお願いします。

マリア
「あの、ナリス様、一度家に帰って着替えとか持ち出したいのですが戻ってもよろしいでしょうか?」

「あ、気が付きませんでした、すみません。じゃあ、これから行きましょう。エリスお願いできますか?」

エリス
「はい、大丈夫です、行きましょう」

こういうときって必ず全員がもれなくついて来る

マリアさんが家に入って準備をしている間に私は外で海を眺めていました。

「ここって本当にいい場所だよね、海は綺麗だし、風が気持ちいい」

マリア
「あの、何もお出しできるものが無くてすみません。」
と言って家から出てきたので、私は何気なく振り返り

「そんなこと気にする必要はありません。ここに居ると気が晴れます」


私はマリアさんの方に向かって歩き出したが、突然、頭痛がして頭を押さえているとイリスが手を伸ばし、駆け寄ってくるのが見えた、目の前が真っ暗になり気を失った。


また夢を見ているのか、きらきらジジィが何か言っている、何かすごくぼやいているように見えます。
きらきらジジィ
「お前みたいなやつは早く行ってしまえ」
言われた私は立ち上がり
「あれ、どっちに行くんだっけ?」


目が覚めました。
皆が心配そうに顔を覗き込んできます。

「あれ、皆、おはよう」
イリス
「大丈夫なのですか、気は確かですか?」

「あのさ、すごく大事な事を思い出しました。」

ベッドに横になったまま皆に継げました。


「えっとね、実は・・・・」
イリス
「はい?」


「私は不死もしくは不老不死の能力を持つ事ができません。」

イリス
「はい・・・・?」

「? 何をおっしゃっておられるのでしょう」


・・・回想・・・

きらきらジジィ
「おお、忘れる所だったわい、これから十年間は思い出さないと思うが約定の確認をしていけ、よいか、お前はお前だけの能力を持っておる、「転生」だ、この能力には条件が付いておる、決して不死、不老不死の能力は所持できない、転生するためには必ず死ななければならないからな」
・・・・・・


「皆も、もうわかっていると思うけど私はこの世界に異世界転生してきております。前世はこことは違う世界で生きていました。」
イリス
「はい」

「私が異世界転生しているのは「転生」という私だけの特別な能力を持っているからと言うのを思い出しました。」
続けて
「私はいつか何事かの事象で死にます。そして死んだらすぐにどこかの世界に転生します。それが私の能力なのです。」

イリス
「何をおっしゃっておられるのですか?」

大粒の涙を流しながらイリスが抱き着いてきた。
エリスが
「そんなのは駄目です」

「私が何とかします、リカバリーと回復でナリス様を死なせたりしません。」


「今は「解放」の能力で肉体再生が出来ますから数十年、数百年は生きていけると考えています。がいずれは覚悟をしておいてください。」

メイが
「そんなことを言いながら何を考えているのですか、もう」
イリスが
「メイ?」
メイ
「そんなに長く一緒にいると自分なんか皆から愛想つかされて、ぼっちになっているかも・・・って」

あ、痛い、皆、無言で叩くのやめて

メイ
「駄目です、死ぬまで叩いてあげます。数百年だろうと数千年だろうと叩き続けます。」

「メイ、ありがとう、よろしく頼むよ」なんて言ったら
どかどかどかどか、皆が押し寄せて
「私もそれに参加します、手が痛くなってもかまいません」
泣きながら叩き始めました。

ちょっと待て・・・・・

私はつい笑ってしまいました。
何を笑っているのですか、こんな時に

「皆、ありがとう」
ネイ
「ナリス様、皆さま、もしかして、今生が最終なのではないでしょうか? ナリス様の数千年をかけた構想が完成する。と申しました。完成するともう転生する必要はなくなるのではないでしょうか?」

おお、それは、あるかも

イリス
「わかりました。ナリス様の壮大な計画を完成させましょう。」
全員が、うんうん、私も協力します。

メイが、また私の頭を小突いて
「ナリス様、空気を読んでくださいね」
イリスが
「また何か変な事を?」
メイ
「はい、ナリス様は、私の事だから完成したら完成したで、また何か次の事を構想するだろうなあって」

シーンとなって、なにほざいてんだぁ、という空気なり、さらに泣き出すものと怒り出す者で大騒ぎになっております。


「あのさ、皆」
皆が睨みつけてくる視線が苦しい

「皆には不死の能力を付与している、していない者もいるかもだから再度付与しておきます。いらない方いますか?」

メイ
「そんな希望を出す者はここにはおりません。」

うん、わかった。

「皆、結界を張ってください」
私はここに居る全員を索敵で確認、魔力障壁で包みました。

私は能力「解放」を使用した。
 
 「不死のスキル・隠蔽のスキル解放」
 
   ※注 解放スキル:私だけのオンリー・ワンスキル 
  他人のスキルを解放することで私の意思で使用、取得・付与することが出来る
 
 ここに居る全員が光に包まれた。
 

ここに居る全員を包んでいた光が薄れていきスキル付与は成功、完了した。

「皆、まだまだ死にそうにありませんが、今のうちに私のお願いを聞いてください。」

イリス
「どのような願いでもお聞きいたします。」
怒らないで最後まで聞いてくださいね、
それが願いですか?と突っ込んでくる人はいませんでした。
メイがまた私の頭を小突いてきました。

またこの人はこの状態で変な事を・・・・皆の思い


「私が死んだ場合ですが、必ず転生してどこかで生きて居ります、直近の記憶は思い出せるようなので、五十年、六十年は他の世界にいる可能性が高いです。その後また、この世界に転生出来た時は私をさがしてください。お願いします。」
イリス
「ナリス様が私たちを覚えておられなくても私達が絶対に見つけ出します。」
ネイ
「貴方が次に考えた壮大なる構想を完成させるお手伝いをさせてください。お願いします。」

そういえば、サーシャが前に知らないで踏みつぶすかもとか言っていたな、即また転生か?

メイがまた私の頭を小突いて

今度は何を考えているのか・・・・皆の思い

「サーシャ様が知らずに踏みつぶして来たときは諦めるそうです」
サーシャ
「なんだと・・・・そうだな、うん、しょうがないな」
イリス
「サーシャ、気をつけろよ」
サーシャ
「えぇ?それってどうしようもないじゃん」

私はまた寝てしまったようです。


★前世からの遺書★


あれから数日経っているのですが、イリスと澪が私にピッタリくっついて歩くようになりました。
イリスと澪が全ての不穏分子から守る盾となり、エリスとクリスが全ての不穏分子を取り払うと息巻いております。
サーシャ
「俺にも何かさせろ」と言っておりますが
イリス
「貴方はいつも、いつも早い者勝ちだとか言って、しゃしゃり出てくるでしょう」と怒っているのですが、サーシャは舌を出して笑っています。

ランカスター城とラファ・エルの塔の周りは着々と工事が進行しております。


ふと思った。
私が死亡したら次に百年ぐらい経過するとまた転生してくるかもしれない。
その時には記憶はなくしている。手紙を残しておけばどうだろう、これまでに分かった事、銅板への記述、あ、これはマリアさんが知っているか・・・マリアさん、前世の私と接点のある人、接点・・・
あ、前世の私も当然同じことを考えたのではないだろうか、とすると?
メイ
「ナリス様?」

「メイ、誰かが聞いているかもしれません。気を付けて」
メイが慌てて口を両手でふさいだ。
皆がどうかされましたか?

「マリアさんはドワーフ村でしょうか?」
イリス
「ネイと一緒に魔法器具の量産を行っていると思います。」

「エリス、マリアさんの家に送ってもらえますか?」
エリス
「はい」

「その後、ネイとマリアさんを呼んできてほしいのです、お願いします」
エリス
「かしこまりました。」
マリアさんの家について、すぐに家の周りをぐるっと見て回りました。
イリス
「どうしました、何かあったのなら教えてください、お手伝いします」

「イリス、まだ、私にもよくわかっていないのです、ただ、言えるのは憶測とかを話していてそれを聞かれたくない者たちがいるという事です。わかってください」

家の周りをぐるぐる回って、見てみましたがこれと言って変なところはありません。

「変わったところは無いですね」
メイがぷっと吹いた。
ちらっとメイを見て笑ってしまいました。
なにかを、見つけられた・・・・皆の思いです

エリスがネイとマリアさんを連れて戻ってきました。
エリス
「お待たせいたしました。」
ネイ
「何かありましたでしょうか?」

「いえ、これと言って何かを見つけたという事はありません。」
ネイ
「はい?」
メイが必死にウィンクをしていた。

「マリアさん、家の中に入って、何か変わったことが無いか調べてください、例えば家具が動いているとか、泥棒が入ってきていないかを重点的にお願いします。」
マリア
「はい、すぐに見てみます。が、あの、うちにはこれと言って取っていくようなものがないのですが・・・・」
私は笑って
「はい、何度も来たけど欲しいものが見つからなくて困っているのだと思います、本当はそんな物は無いのかも知れません。」
マリアは家の中に入って行った。

「皆さんは家の外を見張っていてください、気配を消して聞き耳を立てている者がいないかよく見てください。頼みましたよ」
何か皆の目がきらりと光ったように見えたのですが気のせいでしょうか?

「メイ、貴方は私と一緒に来てください、外でいろいろ言われても困ります」
メイ
「はい、喜んで」
イリス
「私もいきますよ?」

「はい、澪とネイも一緒にお願いします。」
私は一度、魔力を解放し、索敵を行ってみました。
今の所、大丈夫のようです。
家と全員を包むように魔法障壁を張りました。

それを見て皆は、これは相当重要な事だと感じたようで言葉も発せずに周りに意識を集中し始めました。
中に入り

「どうでしょうか、床、壁に異常はありませんか?椅子、机が動いているような感じはありませんか?」
マリア
「はい、特に変わったところはありません。」
そうですか・・・・

「ところで今日は、オリエさんは?」
マリア
「外にいると思います」
一旦外に出て
「イリス、ここに居る全員を殺すつもりで殺気を放ってみてくれますか?」
イリス
「かしこまりました。」と言ってかっと気合を込めて殺気を放った。
キャッという声とボンと言う音が複数同時に聞こえました。
驚いたのはネイも悲鳴を上げた事です。

「ネイ、正気に戻ったのなら急いでオリエさんを魅了してください。」
ネイは頭を押さえながらオリエに魅了をかけました。
「完了しました。」

「ネイ、マリアさん、そのブローチと髪飾りはどうやって手に入れたのですか?」
ネイ
「自分で作ったから不細工だけど、優しくしてくださるお礼です、貰ってくださいとオリエさんがくれました。」
私もオリエさんから頂きました。あちこちから同じ回答が聞こえてきました。

「マリアさん、オリエさんがここに来たのはどれくらい前でしょうか?」
マリア
「まだ、二年にはならないと思います。」
イリス
「どうかされましたか?」

「イリス、二年前、私たちは何をしていましたか?」
イリス
「二年前ですか、ええっと、王都に来て探索をしている頃ですね。」
そう、王都に来て王妃様と王女様を助けて、宮廷魔術師のジュ・オンさんに目をつけられた頃です。」

え? ジュ・オンさん?


「オリエさん、貴方、ジュ・オンさんの仲間ですね、いえ貴方の方が格上ですか?」
オリエは魅了にかけられているからうつろな目をしています。
マリア
「すみません、この子が何かしたのでしょうか?」

「この家で何かを探していたのはオリエさんですね、何を探されていたのでしょう」
メイ
「何かがあるなら、ここ、この家しかない」そうです。
そうなんだ、この家には何かがあるかもしれない場所、という事ですか、何でしょうね。
皆さん再度お願いします。しっかり見張っていてくださいね。

中に入って魔法障壁を部屋の中に張り会話が外に漏れないように気を付けました。
部屋の中を見渡して、変化が無いので他の場所を見ることにしました。
台所、トイレ、あとはお風呂場です、お風呂場に入ると壁が微かに光っているのがわかりました。
触っても何も起きません。

私は
「我、ナリスが命じる、封印を解け」と唱えてみました。
お風呂場全体が光に包まれました。
でも、何も起きませんでした。

続けて私は
「我、ナリスが命じる、扉よ、開け」と唱えました。

お風呂の壁が下に降り始め、途中で止まりました。そこには棚があり、何かが置いてあります。箱?
その箱を手に取って魔力を込めると光だし、開くことが出来ました。

中には文字が彫られた銅板が数枚、入っていて、見ると日本語で、次世代に転生してくる私が日本人であることを切に願う、と書いてあります。

次世代の私に告げる

ジュ・オンとオリエ、それにステラには気をつけろ、私は転生者と言うのを隠して生活してきた、その話をこれから書き留める。
まだ十歳になる前に、一人の男に出会った。その男は「自分は転生者だ」と自ら名乗り、工具や料理、デザートを製造販売していた。
私は親切にしてくれるその男の店に良く通った。
やがて偉いお役人風のジュ・オンと言う男が顔を出すようになり、彼の事を良く質問された。そしてオリエと言う女が増えて、二人で食事をしながら彼を見ていた。
しばらくすると、ステラと言う女がまた一人増えた。そしてその日、彼は姿を消した。
次の日、お城から通達が出された。

この店の主人は悪魔から調理方法を伝授されていた、食べた者を狂わせ、悪魔に従わせようとしていたことが判明した。よって主人及び従業員を捕らえ処刑した。

当然毎日通っていた私も疑われたが、料理など出来ないと分かって処分はされなかった。
やがて私は十歳になり、前世の記憶を徐々に取り戻した。

そして過去の出来事、処刑された店の主人の事、ジュ・オン、オリエ・ステラの三人の事を思い出し、転生者だと知れてはいけないと考えた。
私はジュ・オンがお城の偉い役人だと思っていたのでお城の前で彼を探した。

あるとき、ふと目に留まった老人が気になりよく見ていると、ジュ・オンにそっくりな事に気が付いた。親子、親類縁者とも考えたのだが、何故かクローン技術の事を考えていた。この時代にそんな技術があるはずは無いと思いこもうとしたが、自分よりも優秀な転生者がこの時代に居てもおかしくはない。
私はジュ・オンを遠くから観察することにして、決して近寄らない事を第一に心がけた。
日雇いで小銭を稼ぎながら毎日を過ごし、彼を見ていた。
十五歳になるころ、安い、庶民でも買える金額で質のいい紙と筆を売っている店を見つけた。
この紙の質の良さを見て、察するにここの主人も転生者なのだろうと思った。
数日通って、気が付くと隣にジュ・オンが立っていた。
年寄りの方ではなく、偉い役人のほうだ、見逃すところだったが、遠くに年寄りのジュ・オンが去っていくところが見えた。
私は遠くから、この店をしばらく、注意してみていた。
記憶が定かではないのだが、たぶんオリエだと思う人物がいた、ただ前と違ってまだ子供だった。
ステラが姿を見せるとあの店の主人は消される、そう思ってさらに注意をしてみていたら、来た、ステラだ。私は急いでその場を離れた、離れないと危ないと直感したからだ。
離れようと道を急いで歩いていると、老人のジュ・オンが向こうに立って店の方を見ているのを確認できた。
私は考えた、直感でもあったかもしれないが、ジュ・オン達は転生者もしくは新しい発見をした者を処分しているのではないかと、そしてジュ・オンの方は同じ人間が大勢いて、街を監視している。情報が揃うと役人の方が確認をして、オリエを呼ぶ、核心が持てるとステラが来て処分を実行している。
次の日、前回と同じように通達が出された。

この店の主人は悪魔から紙の製造方法を伝授され、人民を惑わそうと企んでいたことが判明したため、捕らえ、処刑した。

次世代の私よ、ジュ・オンが来た後にオリエが姿を見せ、ステラが来た日が君、当然私が死ぬ日だ。

私はこの場所に家を建てた。誰にも言わず、頼らず前世の知識を思い出しながら秘密の本棚を作り、この書を君に残す、そしてこれから、冒険者及び商業ギルドの登録カードを作ろうと思う、何故そうなったかと言うと、いろいろやっているうちにこれが一番面白そうだったからだ。

いずれ、ジュ・オンがそしてオリエがやってくる。ステラが来たら私は死亡する。ただ、それまでにはまだ、数十年かかるはず、これからカードのオートマチック製造をこっそり作る、世に出してから私が死んでもこれはもう止まらないだろう、
これをもって君への連絡手段とする、しっかりと受け取ってほしい。事を起こしてからこれを残すとばれる恐れが高いからその前に隠します。

最後に前世の私も、その前の私も彼らに殺されているのではないだろうか。
その行為がこの世界に何を意味するのかそれは全くの不明、だが何かしら意味があるはず、それとこの世界の文明が数千年経ってもあまり進化していない所が非常に気になるが残念ながら、私ではそこまでたどり着けない。

頑張ってしっかり生きて行ってほしい。未来の私へ


私は読み終えて、銅板を箱に収め、魔力を込めて、棚に戻し、
「我、ナリスが命じる、扉よ、閉じろ」と命じた。
お風呂の壁がゆっくりと上に上がり、棚を見えなくしました。
「我、ナリスが命じる、壁を封印せよ」
風呂場の中が白い光に包まれた。

一応元に戻ったかな?
これはここにやってくる全ての私が読むべきものです。
なので、ここに保管しておきます。

メイ
「あの、ナリス様」

「ああ、メイ、理解しましたか?」
メイ
「これはとんでもないことですよ?」

「そうですね、どうしましょうかね」
イリスが
「私にも教えてください」
外に出て
「エリス、シルフィーの封印の間に転移をお願いします。」
エリス
「承知いたしました。」


封印の間について、まずイリス、クリス、神楽にお願いをしました。
「オリエさんを封印の筒に押し込んでください」
三人がオリエを抱えて封印の筒の中に入れた。


「我ナリスが命じる、封印よ、発動せよ」

筒状の物の扉が閉まり、カチッと音がして部屋全体が光に包まれた。

封印は成功した。

皆に質問してみました。
「皆もう魅了は解けましたか?まだ違う状態異常にかかっている人はいませんか?」
何人かが、恥ずかしそうに「大丈夫だと思います」と答えた。

「マリアさんの家にあったのは前世の私から、私にあてた遺書でした。」

えええ、と驚きの声が上がった。

「前世の私の推測ですが、過去私はジュ・オン、オリエ、ステラと言う三人に殺されているようです。」

前世の私
「ジュ・オンがやって来て調査が始まる、オリエが来る、そしてステラが来た日が君、そして私の死ぬ日だ。」
三人の目的までは前世の私も探りようが無いと書いてありました。
ただ、転生者、もしくは新しい発明をした、者は彼らに処分されている。
前世の私は、二人の転生者が処分されていると告げています。


「最初に王女シルビア様を助けたあの日から疑われていたのでしょうね」
過去の転生者には勇者となった者もいるわけですし、子供が魔物倒すとか怪しすぎますね。


「マリアさん、前世の私が死んだ日、誰か知らない人が訊ねて来ていませんか?」
マリア
「あの日、突然商業ギルドに手紙を届けて、帰りに夕飯の材料を買ってきてほしいと頼まれたのです。」

戻った時にはもう先生は、亡くなっておられました。

「外傷とか目立ったところはありませんでしたか?」
はい、気が付きませんでした。
イリス
「ナリス様、それは、似ておりますね」

「うん、そうですね、オリエさん、物質を分子レベルに分解するというのは成功していないのですか?」
オリエ
「なぜ、そのような事を知っている?」

「いえ、知っているというより下水処理に使用出来たらと考えていました。」
オリエ
「発想がステラと同じですね、ステラもその理由で分子レベルへの分解を研究していたのです。」

「メイ、見てくれている? イリス、メイの思考を私に送ってください。」
私の頭に物質の分子レベルへの分解図が流れてきました。

「オリエさんここの施設に見覚えはありませんか?」
オリエ
「何を言っているのですか、ここはシャトルの中でしょ?」
シャトル

「オリエさんはシャトルの構造はご存じでしたか?」
この施設の断面図、構造、仕組み、操作手順、彼女の記憶が流れてきます。

「オリエさんはその中で以後どうなるかご存じですか?」
オリエ
「私をこのままコールドスリープで眠らせるつもりですか?」

「はい、二千年程寝ていて、いただけますか?」
好きにすればいいでしょ
コールドスリープのコントロールパネルの位置、操作手順、彼女の記憶がまた、流れてきました。
なるほど、これは自白剤なんかより、ずっとすごいぞ

「コールドスリープ 起動」
オリエ
「ちゃんと、何時か起こしてよね」
さてと、ステラが来ると思います。
エリス、私に何かあったら即アスナの間に転移してください。
ネイは、すぐに状態異常をかけて、そのままかけ続けてください。
イリス、クリス、サーシャ、ステラを何時ものように筒の中に押し込んでくださいね。
ステラを封印出来たら、エリスすぐに外に出る事です。
私が死んだら全員出てこられなくなります。
いいですか、余計な事を考えずに、自分の為すことをしっかりやってください。

「私は死亡して転生、この施設を作ってきます。」
イリス
「ナリス様」
皆も目を丸くして、
「駄目でしょ」と口をそろえて叫んでいます。

皆がこの施設は、もうなくてもいいのでは?とこそこそ言っています。


「この施設が無くなると私は精霊たちと出会えなくなります。そして、四人の精霊は消えてしまうかも知れません。さらに、皆とも会えない可能性もあります。」

会えなくなるのは駄目です

「皆はステラがどうやって私を殺すのかしっかりと見届けてください。」
封印しても第二のステラがいずれやってきます。

「皆、ステラの攻撃には対抗できなかった絶望感をしっかりと出してくださいね。それと必ずまた、生まれてきます。ただし、皆の事は忘れていますけど、しっかりマリアさんの家の遺書を私に読ませてください、お願いします。」
イリス
「あの、どうしても回避出来ないのでしょうか?」

「ステラは最初に必ず私を攻撃してくるはずです、そして一気に封印しないと、こちら側は全滅する可能性が高いです。皆が一緒に死ぬというならそれでもいいですが、次に私が転生した時に私が一人でステラと戦うことになるだけです。」
続けて
「私は、私の為すことを為します。」
ネイ
「わかりました、私は状態異常をかけ続けることに集中いたします。」
メイ
「私は知らない人の思考を読みます、イリス様はそれをナリス様に送ってください」
イリス
「承知した」
サーシャ
「エリス、泣いてないでしっかりと仕事をしろよ」
エリス
「任せてください、クリスもサーシャ様、イリス様もしっかり筒の中に閉じ込めてくださいね」
まかせろ
神楽
「私も加勢いたします」

「皆さん、また、お会いしましょう、レイ達にもよろしく伝えておいてください。」

「イリス、あとの事はお願いします。」
イリス
「はい」

過去に行くとホントにサーシャに踏みつぶされたりして、気を付けないと・・・
メイ
「こんな時に何を考えているのですか、もう」

こいつはまた変な事を・・・・


「マリアさんの家に戻ってもしステラがいるようなら数秒で終わると思います。いきますよ」
エリス
「転移します。」
マリアさんの家の前に転移して、私は崖の方に歩いて海を眺めました。
こっそり能力を解放、隠蔽、隠密、索敵
海を眺めながら
「家の中に一人、街の方から一人歩いてきます。家の中にいるほうが本命でしょう」
メイ
「歩いてくる人は、遠いな、もっと近づかないと駄目だ」と考えています。
私は知らない二人を索敵で居場所を確認、いつでも攻撃できる体制をとりました。

射程距離が短いのかな
知らない老婆
「こんにちは、ナリス様と言う御方は居られます、でしょうか?冒険者ギルドからお届け物です。」
私は振り向いて、手を上げ
「ああ、ナリスは私です、どうもありがとうございます。」と言いながら、少し近寄った。距離としては十メートルと言ったところです。

「あ、私が受け取ります。」
私は「お願いします。」と言って家の方に歩きました。
知らない老婆と家との距離はどちらも六メートルと言ったところまで近づきました。
知らない老婆が睦に手渡そうとして躓いた。
皆の注意が知らない老婆に向いて、大丈夫ですかと声をかけ、手を貸そうとしたが、その手を払いのけて私に向かって何かをしようとしたその瞬間に「絶対零度」を唱え、魔力を解放した。
ほぼ同時に家から飛び出して来た、たぶんステラが私に近づき、指で何かを私に向かって弾いた。

「ネイ」
ネイ
「はい」と返事をしたネイが状態異常をかける。
何かが私の胸に当たった。

「エリス」
返事をする前に転移
アスナの間に転移して即、イリス達がステラを筒に押し込んだ、

「我、ナリスが命じる、封印せよ」

筒状の物の扉が閉まり、カチッと音がして部屋全体が光に包まれた。

封印は成功した。
続けて
「我、ナリスが命じるコールドスリープ起動」

「エリス」
エリスがまた即外に転移した。
遠のく意識の中でこれが分子レベルで分解する玉?
私の胸及び心臓が分解されたようです
辺りはあっという間に地の海
メイ、マリアさんに気をつけろ、外傷が無いなんて・・・
メイ
「ナリス様あぁぁぁ」

泣き叫ぶ皆の所にキュベレイ・ロンギヌスがやって来て、
「な、何があった・・・ナリス様?」
イリス
「レイ、ナリス様から伝言を預かっております。」
伝言?
イリス
「ナリス様は敵の攻撃をあえて受けて死に至る決断をされました。貴方達への伝言は、必ずまた転生してくるから、また会おう。です」
レイ
「どういうことですか?」
イリス
「ナリス様は「転生」という、能力者だそうです、代わりに「不死」系の能力は保有出来ないとも言われておりました。それと、ナリス様を殺めた者はナリス様自身で封印されました。戻られてから尋問されるつもりだと思います。」
メイが小声で
「イリス様、レイ様、最後にナリス様がマリアさんには気をつけろと言い残していかれました。」
レイ
「どういうことだ?」
メイ
「ナリス様が前世のナリス様が死んだとき外傷とかはありませんでしたかと質問されたのですが、「気が付かなかった」と回答されておりました。」

この惨状、気が付かないはずはないという事か?
エリス
「殺害方法が違うという事も一応頭に入れておく必要がありますね。」
神楽
「私たちはこれからどうする?いや、どうしたらいい?」
イリスが涙を拭いて上を向き
「皆、泣いている場合ではありません。ナリス様に嫌われてしまいます、それでも良いのですか?」
メイ
「私の為すべきことを為す、ですね」
イリス
「まずはナリス様を埋葬しましょう」

崖のそばは崩れるかもしれないと少し崖から離れたところに穴を掘り遺体を安置、上から土をかぶせ、そこにサーシャが大きな石を上から放り投げた。
サーシャ
「ナリス様、ここに眠る」

しばらくの間沈黙が続き、皆が下を向いて涙を流していた

え?
ええ
えええ
イリス
「どうかしましたか?メイ」
メイ
「ナリス様です。」
思わず涙がこぼれ落ちたメイが続けた
「ナリス様の声がします。時間的にはピッタリのはずだけど、とか言っております。」

皆がメイに注目して、
「うそ・・・」と流れる涙もそのままにメイの傍に駆け寄ってきた。
メイ
「皆はマリアさんの家の前かな」って

ランカスター城からラファ・エルの塔を確認して
「懐かしいなあ、戻って来たぞ」
メイ
「ランカスター城からラファ・エルの塔を見ておられます。」

イリス
「エリス、ランカスター城へお願いします。」
エリス
「はい」

皆が転移でやって来た。

「やぁ、皆さん、お久しぶりです。」
イリス
「誰だ?」
メイ
「怪しい男だと思っているな」って
レイ
「ラファ・エル様なのですか?」

「やあ、レイ、事の詳細は聞けましたか?」
レイ
「まったく何もわかっておりません」

あはは、そうですか、どんまい、です

「エリス、早速だけどアスナの封印の間に転移をお願いします。」
続けて
「あ、マリアさんはここで待っていてください。」
エリス
「転移します。」

アスナの間に転移

私は衣服を脱ぎながら
「イリス、澪、メイ、解放をつかいます。」
三人が、はいと返事を返して来た。

そして私は能力「解放」を使用した。
 
 「不死のスキル解放、超幸運のスキル解放、超回復のスキルを解放」
 
 ※注 解放スキル:私だけのオンリー・ワンスキル 
他人のスキルを解放することで私の意思で使用、取得、付与することが出来る
 
 私が光に包まれた。
 「肉体再生のスキルを解放・発動」
 
光の中でゆっくりと再生が始まった。
メイのスキル、医療及び専門知識:医術をさらに解放
そして骨格、筋肉、神経、血管等、体全体を確認して時間をかけてこの世界の十一歳ナリスをイメージして再生を試みた」

肉体再生は成功、完了した。

「どうですか?」

メイがとことことやって来て私の頭をぺしっとはたいた。

あいた・・・・ああ、懐かしい 

メイ
「どれだけ泣いたと思っているのですか、もう」
サーシャが
「メイちょっとどけ、私にも殴らせろ」
いやいや、殴っては駄目でしょ。

エリス
「あの、ナリス様、死んだのですよね?」

イリスが大粒の涙を流しながら抱きついてきました。
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