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北の荒地
ナリスの伝説「オンリーワン」
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★北の荒地★
今年も王立学園の長期休暇がきます。
ランカスター城とラファ・エルの塔周りの整地、堀の設置等を手伝う予定でしたが、シルフィーがやって来て北の荒地に行ってみませんかと言ってきました。
正直面倒くさい・・・
けど、いつかは行かないといけない場所、何と言っても封印をした張本人だろうし、でも遠いよねぇ
シルフィー
「出来るだけ、早くに解放した方が良いような気がするのです。」
アスナ
「私も同行させてください。」
北の荒地を知っている、イリス、サーシャ、がまず選考され、エリス、澪、メイ、私、神楽、シルフィー、アスナで行ってみることになりました。
屋敷の方はクリスにお願いし、ランカスターの応援を皆にはお願いしました。
北に向かうには二つのルートがあります。一つは船旅・・・それも大回りになります、なので却下、となると二つ目のルート、山越えです。国境になっている、高い山脈が連なっております。この山脈を超えて戦争を仕掛けようとは思わないので逆に安全だったりしています。この山を越えていきます。
今だとこちらの方が楽なわけですが、魔法障壁で全員を包んで、空中浮遊で浮かんでシルフィーが推進力となってくれる。
オルレイ王都から北に向かい、私の実家を超え、死の森を超えて、山脈を乗り越える。
あ、封印の間に転移すればいいのか
封印の間から外に出てそのまま北に山脈を超えていく。
山越えがまず寒いのと、現地もまた寒いらしい、まあ北に行くわけだから寒くて当り前なのかな?
なので、防寒着、防寒具の準備が必須、寒いのは苦手です。
寒いと言っても雪が積もっているとか氷の世界とか言うわけではないそうです。
荒地はどちらかと言うと砂漠になっているそうで、人も住んでいないはずとイリスが言っております。
あ・・・魔法障壁で寒さを防げるかな?
リュックを作って、食料と飲み物、着替え、一応軽装も持っていこう。
防寒着のコートが見た目かっこよくてナイスな感じです。
長期休暇前日にエリスにお願いして、ランカスター城とドワーフ村に残るメンバーを移動してもらい、エリスの休憩も含めて一晩屋敷で過ごしました。
日が明ける前に屋敷から封印の間に移動を行い、封印の間から死の森に出たころには辺りは明るくなっていました。
魔法障壁を下に円状に張り、その上に皆で立つ格好になり、「空中浮遊」を唱え上昇し、シルフィーがゆっくり風の力で山脈越えのルートに動き出す、上昇するにつれ気温が下がり、寒くなってきたので魔法障壁で、全員を包み込むように張ると風が当たらない分少しマシになりました。
少し寒くなくなったので、シルフィーに頼んでスピードアップ、頂上が見えてきました。振り返るとオルレアン王国を一望することになり、良い眺めです。
あの辺りがランカスター城とマリアさんの家がある崖かな、と想像しながら眺めてみました。
頂上を超えたので下降しながら進む方向の修正です。
魔法障壁を足元だけにして、先に広がる景色を見ると一面茶色、砂漠ですね、これでは人は住めない。少し戻って山の麓で景色を見ながら食事を取り、今日はここで休むことにしました。夜になると空気は冷たくなってはいますが、地面がホカホカです。
次の日
砂漠を見ながら
サーシャ
「これだ、これ、ここの中央の方にポツンと立っていたと思う。」
アスナ
「台地が乾ききっています。」
食事を済ませ、中央の方角を確認して、祠探しを始めます。
暑い・・・・・
お気に入りですがコートを脱いで、それでも暑い、空中浮遊で前に進むことで受ける風が気持ちいい
試しに高度を上げてみると、熱さが気にならない高さをキープして移動、食事もこのまま取り、そろそろ夕刻と言う頃にアスナが
「あ、あっちに砂漠の中に何か、あります。」
日差しが強いわけではなく、下に近づくほど暑い、これってもしかするとここに封印されているのは火の精霊という事かな?
アスナ
「何かが見えてきました。」
四角い物体、祠のようです。
祠の前に到着です。地に足を付けると火傷しそうな気がしたので魔法障壁に乗ったまま、祠の前に行き、「我ナリスが命じる扉よ、開け」と、唱え、扉が開きました。
円形だと中に入れませんので、縦長の魔法障壁にして、一列になって空中浮遊をしたまま、移動開始です。
これはもし、罠のスイッチがあっても踏まなくて済みますね。
祠の入り口から真っすぐ進んだだけで扉がありました。
例のごとく私が近づくと扉が光だし、軽く押すだけで扉は開きました。
私の魔力が吸収されているのに今気が付きました。今までもこうだったのか、扉が開き切る前に隙間から天上に明かりがついて行くのがわかります。
今までと作りが少し違う?
おや、少し冷気も感じます、冷房付、暑くなることが想定済みだったのか
中央に台座があって、上に円形の筒が設置されています。
アスナ
「火の上位精霊、アリアン」
火の上位精霊アリアン
「ようこそ、二千年がたったのか?」
アスナ
「私は地の上位精霊 アスナ」
シルフィー
「私もいるよ、風の上位精霊 シルフィーです」
火の上位精霊アリアンと呼ばれた精霊は二人を見て
「おお、二千年ぶりだな、シルフィーは消息を絶ったと聞いていたけど無事だったんだね、良かった、貴方も封印されていた口かい?」
シルフィー
「そうです、やっと解放されました。」
火の上位精霊アリアン
「この施設は私の精霊の力を何かに利用している、私の力もかなり落ちてきてこのままではいずれ消滅するしかないと思っていました。」
アスナ
「私たちはアリアン、貴方を解放しに来ました。」
火の上位精霊アリアン
「私を解放、出来るのか?」
アスナ
「私たちも封印されていたのを解放されてここを探してきました。」
シルフィー
「一つだけ聞きます、貴方をここに封印した者に復讐をしようとか考えておられますか?」
火の上位精霊アリアンがフッと笑って
「最初の頃はそれだけが生きがいだった。だが、今はもうどうでもいい」
アスナ
「今私とシルフィーは私たちを解放してくださった方にお仕えしております、アリアンもいっしょにお仕えしてはもらえませんか?」
私
「いや、まってそれについては私の事も先に話をしてからにしましょう。」
火の上位精霊アリアン
「誰だ?」
私
「私は貴方をここから解放するために来ました。ナリスと申します。」
火の上位精霊アリアン
「本当か、それは助かる是非お願いしたい。」
私
「ただ・・・」
火の上位精霊アリアン
「ただ? 解放するのに何か条件があるのか?」
私
「いえ、条件とかはありません、ただ、ほぼ間違いが無いと思われる事が一つ、私が前世で貴方方を封印した張本人だろうという事です。」
火の上位精霊アリアン
「私を封印した者・・・・貴殿はその生まれ変わり、そうか我が手であの者に鉄槌を下してやろうと思っていた頃にはもう死んでいたのか、笑えるな」
少し間をおいて
火の上位精霊アリアン
「一つ頼みがあります。私はここに水の精霊ウィンディを探しに来ました。一緒に探してはくれませんか?」
私
「はい、たぶん、風、地、と封印を解放した時に火、水の精霊が封印されているかもと言う話になり、今回探しに来ております。なので次に探すのは水の精霊になります。一緒に探しましょう」
火の上位精霊アリアン
「それは助かります」
「我、ナリスが命じる、封印を解き、火の上位精霊アリアンを解放せよ」
部屋全体が光に包まれた。
真っ白で何も見えない。
目が慣れて回りが見えるようになってきた。
炎がゆれている。
「ありがとうございます。消滅しなくてすみました。」
そして
私の前にひざまずき?
「我は火の上位精霊アリアン、我が精霊の名にかけて、貴方様に我のすべてをかけて、お仕えすることを誓います。どうぞよろしくお願いいたします。」
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
火の精霊アリアンが仲間になった。
アリアンが
「話は変わるけど、貴方方二人は実体化できるのですね」と聞いてきた。
シルフィーが実体化に成功した流れをアリアンに説明し始めた。
そして「ナリス様、よろしくお願いします」とシルフィー
アリアンが
「私も、今から実体化を試してみますから魔力の上乗せをお願いします。」
空中に光の玉が出現し、私に近づいてきた。
アリアンが光に包まれて私に寄ってきたということです。
私はその光を自分の魔力で包んでみました。光の玉にはじかれない様に自分の魔力をさらに重ねて融合させていきました。
私の魔力が光の玉に吸い込まれ、光の玉がだんだんと小さくなっていき、光がはじけた、と、そこに精彩さを放つ少女の姿が出現しました。
アリアン
「私かなり弱っていましたが、これは・・・ナリス様の魔力のおかげでしょうか、すごく回復いたしました。」
シルフィー
「アリアン、かっこいいね」
アスナ
「ですね、凛々しいというか」
アリアン
「そうですか?どうもありがとう」
エリスが
「ナリス様、あの、ずっと気になっていたのですが、この部屋の隅に祠があります」
え?
皆で行ってみた。確かに祠が・・・あります。なぜ?
とりあえず近寄ると、光始めたので押して扉を開けました。
下に降りていく階段を見ると天上に明かりがついていて下の方まで見えます。
下につくとさらに扉があり、近寄ると光だし私が軽く押すと扉は開きました。
今までと同じように扉が開き始めると扉の隙間から天上に明かりがついて行くのが見えます。
中央の台座の上に円形の筒があり、皆で確認をするために近寄ると、アリアンが
「ウィンディ」と叫んで走って行きました。
え、同じ場所に封印の間が二つ・・・・
水の上位精霊ウィンディ
「二千年もの間、お待ち申しておりました。我を解放してくださる御方よ」
続けて
「あら、解放してくれるのはアリアン貴方ですの?」
アリアン
「いや、私ではありません、私は消息不明となった貴方を探しにこの地に来ましたが、同じよう封印されてしまい先ほど封印を解いていただいたのです。」
水の上位精霊ウィンディ
「私を探しに来てくださいましたのですか、ありがとうございます。そして封印された・・・バカですの?あらこれは失礼いたしました。」
アスナ
「水の上位精霊ウィンディ、お久しぶりでございます。地の上位精霊アスナです」
シルフィー
「私は風の上位精霊シルフィーです」
水の上位精霊ウィンディ
「シルフィー 消息不明になった方ですね、貴方も同じように封印されていたのですね、ここに封印されて理解しました。」
シルフィー
「私たちは貴方の封印を解きに来ました。」
アスナ
「私たちは今、封印を解いてくださった方にお仕えしております。」
アリアン
「私も先ほど、この先お仕えしていくことを誓いました。」
水の上位精霊ウィンディ
「私もここから出していただけるなら誓いましょう」
私
「初めまして、ナリスと申します、封印を解除しに来ました。」
水の上位精霊ウィンディ
「本当ですか、よろしくお願いします、すぐに出してください。なんでも致しますから、助けてください。」
あまりの必死さにすぐ行動に出てしまいました。
「我、ナリスが命じる、封印を解き、水の上位精霊ウィンディを解放せよ」
部屋全体が光に包まれた。
真っ白で何も見えない。
目が慣れて回りが見えるようになってきた。
別に辺りに変化はみあたりません。
「ありがとうございます。」
そして
貴方方三名は実体化出来ているのですね、羨ましい
シルフィーが実体化に成功した流れをウィンディにも説明した。
そして「ナリス様、お願いしますね」とシルフィー
ウィンディが
「私も、今から実体化を試してみますから魔力の上乗せをお願いします。」
空中に光の玉が出現し、私に近づいてきた。
ウィンディが光に包まれて私に寄ってきました。。
私はその光を自分の魔力で包んでみました。光の玉にはじかれない様に自分の魔力をさらに重ねて融合させていきました。
私の魔力が光の玉に吸い込まれ、光の玉がだんだんと小さくなっていき、光がはじけた、と、そこに清らかな少女の姿が出現しました。
私の前にひざまずき
「我は水の上位精霊ウィンディ、我が精霊の名にかけて、貴方様に我のすべてをかけて、お仕えすることを誓います。どうぞよろしくお願いいたします。」
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
水の上位精霊ウィンディが仲間になった。
一応水の上位精霊ウィンディにも私の前世の話をしました。
ウィンディ
「前世の貴方は何を考えておられたのでしょうね」
アスナ
「それなのですが、今この世界には下位精霊以上の精霊は私達四人しか確認できません」
シルフィー
「私たちは大規模な精霊狩りが行われたのではないかと考えています、もしそうなら、私たちは封印と言う名で保護されていたことになります。」
アリアン
「もし精霊狩りが行われていたら、しっかりと詳細を調べたいですね」
私
「もしかしたら、精霊について調べていくと、相手も調べていたりして出くわすかもしれませんね」
ウィンディ
「何らかの事情で精霊の力を必要としている可能性がありますね」
私
「あ、えっと、ウィンディ」
ウィンディ
「はい」
私
「一旦、外に出て外の景色を見ていただきたい、もしかして・・・・あの、いや見てもらった方が早いです」
あ、もう外は暗くなっていますね、今日はここで休んで明日見ていただきましょう。
封印の間の中は暑くもなく寒くもなく、快適な雑魚寝が出来ました。・・・
次の日
水の上位精霊ウィンディの封印の間を出て、火の上位精霊アリアンの封印の間を出ました。来た時の暑さはもうありません。
アリアンとウィンディが外に出て一目見て
「え?」
「あ?」
二人の第一声です。
ウィンディ
「ここは風土も良く草木が生い茂っている場所でした。」
私
「私たちがこの場所についた時は地面に足をつけることが出来ないぐらい熱かったです。想像ですが、火の上位精霊の力を使ってこの土地に誰も近づかないようにしたのではないでしょうか?」
やったのは、たぶん前世の私ですよね・・・
アリアン
「私の力をそんなことに・・・・」
私
「いえ、この状況が必要だったのだと思います。」
ウィンディ
「なんのために」
アスナ
「それも今から調べていきましょう」
私
「この場所は元のようになるまでどれくらい年月がかかるでしょうか?」
アスナ
「私とウィンディの二人で土地を豊かにしていけば、土地だけは数十年で戻るかもしれません。でもそのあとは草木の育成には数百年はかかると思います。」
私
「それ、やっていただけますか?」
ウィンディ
「え?よろしいのですか?そうなると私は貴方のそばにはいないことになりますよ」
私
「ええ、この広大な土地のどこかで土地の回復と草木の育成を行うことになるでしょうね」
ウィンディ
「まずは、地の上位精霊である、アスナに力を貸していただき、この広大な土地に川を作って水を届けます。」
アリアン
「私の火の上位精霊の力がもうここに作用しないなら復活は早いはず」
私
「でも気を付けてくださいね、もし本当に精霊の力を必要としている者がいるなら、この土地の復興の様子を見にくるでしょうからあなた方にも危険が迫ってくるかもしれません。」
アリアン
「ナリス様、私もここに二人の護衛として残ることをお許しください」
ウィンディ
「あら、シルフィーの方が復興にも役立ちそうですけどね」
シルフィー
「いえいえ、何かに襲われる事を想定するなら攻撃力のあるアリアンの方が良いと思います。」
アリアン
「おお」
私
「いっそ四人で取り組みますか?」
エリス
「もう、私の転移でここの封印の間にもいつでも来られますからね、時々様子を見に来ますよ」
ここに人を寄せ付けたくない理由は二人の精霊が封印されていたからであって、解放されたのならもう必要はないはず、第三者の存在がわかればやりやすいのですが、こればっかりはですね、時間をかけて調査が必要です。
私
「そういえばシルフィー、前に、気が付いたら封印されていたとか言ってなかった?」
シルフィー
「そうです、前触れもなくいきなり閉じ込められていました。」
三人共にそうそうと頷いています。
私
「という事は、相手は精霊を捕獲することに手慣れているという事でしょうか?」
エリス
「そうなると事は面倒ですね」
話の途中ふと見ると遠くの空を見覚えのある影が飛んでいました。
私
「あれ、見たことあるようなのが飛んでいますね、イリス」
イリス
「はい、あれはガディとカズトですね」
私
「あの二人ここに呼べないでしょうか」
イリス
「はい、気を放ってみましょう」と言って殺気を放った。
やっぱり上空に向かってきょろきょろしています。
こっちに向かって飛んできました。
ガディ
「イリス、なにかようか?」
エリスが
「失礼な態度をとるな、バカ者」
ガディ
「俺は自由にやらせてもらう」
私
「イリス、この二人死んでも問題ない?」
イリス
「はい、私的には問題ありません」
ガディ
「おまえ、じゃない貴方はあの時の御方?」
私
「軍勢、六千もドラゴン二体も大して違いはないですよ?」
ガディ
「あ、いえ、ちょっとお待ちください、私は貴方様と争う気はありません」
私
「私、貴方にお願いしたいことがあるのですが、聞いてもらえないでしょうか?」
ガディ
「お願いごとですか、聞かないこともありませんがどのような事でしょうか?」
私
「この目の前に広がる広大な砂漠を緑豊かな土地に戻します。」
ガディ
「それは本当ですか?ここはもともとそういう土地だったのですよ、何時の頃からか川が干からびて草木が枯れてとうとう砂漠になってしまいました。ここが元のように戻る」
私
「元の景色をご存じでしたか、それは話が早い、戻るのではなく、上位精霊四人が力を合わせて戻すのです、そこであなた達にお願いなのですが、この四人の上位精霊の護衛をしていただけませんか?」
ガディ
「護衛が必要な危険なところなのですか?」
私
「それもまだわかりません、ただ、相手はたぶん、精霊の捕獲を簡単に行えると考えられます、なので精霊以外の力で守っていく必要があります、どうでしょうか引き受けてもらえませんか?」
ガディ
「ここが元の広大な森に戻る、それが本当ならこちらからお願いしますよ、手伝わせてください」
私
「それは助かります、シルフィー、アスナ、アリアン、ウィンディ、紹介します今日から護衛をしてくださる、ドラゴンのガディ様とカズト様です。」
続けて
「ガディ様、カズト様、上位精霊の四人、シルフィー、アスナ、アリアン、ウィンディです、これからよろしくお願いします。」
ガディ
「護衛って具体的に何をすればいいのでしょうか?」
私
「そうですね、皆の作業を邪魔しないように傍にいてくれればいいと思います。」
ガディ
「邪魔・・・」
私
「ガディ、カズトあなた達二人が護衛をしてくれるなら、私は安心して帰れます。」
ガディ
「待ってください、この体のままだと人間に見つかって逆に邪魔になるかもしれません。良かったらエリスみたいになれませんでしょうか?」
少し考えて
「じゃあ、一度封印の間に入りましょう」
火の上位精霊アリアンが封印されていた部屋に戻って
私は武器・防具・衣類・装飾品等を外すようにお願いしました。
そして私は二人に対して持っている能力「解放」を使用した。
「不死のスキル解放、超幸運のスキル解放、超回復のスキルを解放」
※注 解放スキル:私だけのオンリー・ワンスキル
他人のスキルを解放することで私の意思で使用、取得、付与することが出来る
二人が光に包まれた。
「肉体再生のスキルを解放・発動」
光の中でゆっくりと再生が始まった。
メイのスキル、医療及び専門知識:医術をさらに解放
そして骨格、筋肉、神経、血管等確認して時間をかけて十六歳をイメージして再生を試みた」
肉体再生は成功、完了した。
二人は十六歳ぐらいの男性の姿に変わりました。
エリス
「本当に生意気なやつ」
封印の間を出て、一度山の方に移動、アスナが山に穴をあけてくれてとりあえずガディとカズトのねぐらを作ってくれました。中に入るとベッドになりそうなものが二つと椅子とテーブルがありました。六人分ですね。
持ってきた防寒具、防寒着、食料を全部おいて、エリスの転移で帰ってきました。
屋敷に戻って夕食をいただいてお風呂に入って本日はおしまいです。
あ、ガディとカズトの衣服の準備が必要ですね・・・
エリス
「私の方で何とかしておきます、ご安心ください」
ありがとう、任せました。
今年も王立学園の長期休暇がきます。
ランカスター城とラファ・エルの塔周りの整地、堀の設置等を手伝う予定でしたが、シルフィーがやって来て北の荒地に行ってみませんかと言ってきました。
正直面倒くさい・・・
けど、いつかは行かないといけない場所、何と言っても封印をした張本人だろうし、でも遠いよねぇ
シルフィー
「出来るだけ、早くに解放した方が良いような気がするのです。」
アスナ
「私も同行させてください。」
北の荒地を知っている、イリス、サーシャ、がまず選考され、エリス、澪、メイ、私、神楽、シルフィー、アスナで行ってみることになりました。
屋敷の方はクリスにお願いし、ランカスターの応援を皆にはお願いしました。
北に向かうには二つのルートがあります。一つは船旅・・・それも大回りになります、なので却下、となると二つ目のルート、山越えです。国境になっている、高い山脈が連なっております。この山脈を超えて戦争を仕掛けようとは思わないので逆に安全だったりしています。この山を越えていきます。
今だとこちらの方が楽なわけですが、魔法障壁で全員を包んで、空中浮遊で浮かんでシルフィーが推進力となってくれる。
オルレイ王都から北に向かい、私の実家を超え、死の森を超えて、山脈を乗り越える。
あ、封印の間に転移すればいいのか
封印の間から外に出てそのまま北に山脈を超えていく。
山越えがまず寒いのと、現地もまた寒いらしい、まあ北に行くわけだから寒くて当り前なのかな?
なので、防寒着、防寒具の準備が必須、寒いのは苦手です。
寒いと言っても雪が積もっているとか氷の世界とか言うわけではないそうです。
荒地はどちらかと言うと砂漠になっているそうで、人も住んでいないはずとイリスが言っております。
あ・・・魔法障壁で寒さを防げるかな?
リュックを作って、食料と飲み物、着替え、一応軽装も持っていこう。
防寒着のコートが見た目かっこよくてナイスな感じです。
長期休暇前日にエリスにお願いして、ランカスター城とドワーフ村に残るメンバーを移動してもらい、エリスの休憩も含めて一晩屋敷で過ごしました。
日が明ける前に屋敷から封印の間に移動を行い、封印の間から死の森に出たころには辺りは明るくなっていました。
魔法障壁を下に円状に張り、その上に皆で立つ格好になり、「空中浮遊」を唱え上昇し、シルフィーがゆっくり風の力で山脈越えのルートに動き出す、上昇するにつれ気温が下がり、寒くなってきたので魔法障壁で、全員を包み込むように張ると風が当たらない分少しマシになりました。
少し寒くなくなったので、シルフィーに頼んでスピードアップ、頂上が見えてきました。振り返るとオルレアン王国を一望することになり、良い眺めです。
あの辺りがランカスター城とマリアさんの家がある崖かな、と想像しながら眺めてみました。
頂上を超えたので下降しながら進む方向の修正です。
魔法障壁を足元だけにして、先に広がる景色を見ると一面茶色、砂漠ですね、これでは人は住めない。少し戻って山の麓で景色を見ながら食事を取り、今日はここで休むことにしました。夜になると空気は冷たくなってはいますが、地面がホカホカです。
次の日
砂漠を見ながら
サーシャ
「これだ、これ、ここの中央の方にポツンと立っていたと思う。」
アスナ
「台地が乾ききっています。」
食事を済ませ、中央の方角を確認して、祠探しを始めます。
暑い・・・・・
お気に入りですがコートを脱いで、それでも暑い、空中浮遊で前に進むことで受ける風が気持ちいい
試しに高度を上げてみると、熱さが気にならない高さをキープして移動、食事もこのまま取り、そろそろ夕刻と言う頃にアスナが
「あ、あっちに砂漠の中に何か、あります。」
日差しが強いわけではなく、下に近づくほど暑い、これってもしかするとここに封印されているのは火の精霊という事かな?
アスナ
「何かが見えてきました。」
四角い物体、祠のようです。
祠の前に到着です。地に足を付けると火傷しそうな気がしたので魔法障壁に乗ったまま、祠の前に行き、「我ナリスが命じる扉よ、開け」と、唱え、扉が開きました。
円形だと中に入れませんので、縦長の魔法障壁にして、一列になって空中浮遊をしたまま、移動開始です。
これはもし、罠のスイッチがあっても踏まなくて済みますね。
祠の入り口から真っすぐ進んだだけで扉がありました。
例のごとく私が近づくと扉が光だし、軽く押すだけで扉は開きました。
私の魔力が吸収されているのに今気が付きました。今までもこうだったのか、扉が開き切る前に隙間から天上に明かりがついて行くのがわかります。
今までと作りが少し違う?
おや、少し冷気も感じます、冷房付、暑くなることが想定済みだったのか
中央に台座があって、上に円形の筒が設置されています。
アスナ
「火の上位精霊、アリアン」
火の上位精霊アリアン
「ようこそ、二千年がたったのか?」
アスナ
「私は地の上位精霊 アスナ」
シルフィー
「私もいるよ、風の上位精霊 シルフィーです」
火の上位精霊アリアンと呼ばれた精霊は二人を見て
「おお、二千年ぶりだな、シルフィーは消息を絶ったと聞いていたけど無事だったんだね、良かった、貴方も封印されていた口かい?」
シルフィー
「そうです、やっと解放されました。」
火の上位精霊アリアン
「この施設は私の精霊の力を何かに利用している、私の力もかなり落ちてきてこのままではいずれ消滅するしかないと思っていました。」
アスナ
「私たちはアリアン、貴方を解放しに来ました。」
火の上位精霊アリアン
「私を解放、出来るのか?」
アスナ
「私たちも封印されていたのを解放されてここを探してきました。」
シルフィー
「一つだけ聞きます、貴方をここに封印した者に復讐をしようとか考えておられますか?」
火の上位精霊アリアンがフッと笑って
「最初の頃はそれだけが生きがいだった。だが、今はもうどうでもいい」
アスナ
「今私とシルフィーは私たちを解放してくださった方にお仕えしております、アリアンもいっしょにお仕えしてはもらえませんか?」
私
「いや、まってそれについては私の事も先に話をしてからにしましょう。」
火の上位精霊アリアン
「誰だ?」
私
「私は貴方をここから解放するために来ました。ナリスと申します。」
火の上位精霊アリアン
「本当か、それは助かる是非お願いしたい。」
私
「ただ・・・」
火の上位精霊アリアン
「ただ? 解放するのに何か条件があるのか?」
私
「いえ、条件とかはありません、ただ、ほぼ間違いが無いと思われる事が一つ、私が前世で貴方方を封印した張本人だろうという事です。」
火の上位精霊アリアン
「私を封印した者・・・・貴殿はその生まれ変わり、そうか我が手であの者に鉄槌を下してやろうと思っていた頃にはもう死んでいたのか、笑えるな」
少し間をおいて
火の上位精霊アリアン
「一つ頼みがあります。私はここに水の精霊ウィンディを探しに来ました。一緒に探してはくれませんか?」
私
「はい、たぶん、風、地、と封印を解放した時に火、水の精霊が封印されているかもと言う話になり、今回探しに来ております。なので次に探すのは水の精霊になります。一緒に探しましょう」
火の上位精霊アリアン
「それは助かります」
「我、ナリスが命じる、封印を解き、火の上位精霊アリアンを解放せよ」
部屋全体が光に包まれた。
真っ白で何も見えない。
目が慣れて回りが見えるようになってきた。
炎がゆれている。
「ありがとうございます。消滅しなくてすみました。」
そして
私の前にひざまずき?
「我は火の上位精霊アリアン、我が精霊の名にかけて、貴方様に我のすべてをかけて、お仕えすることを誓います。どうぞよろしくお願いいたします。」
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
火の精霊アリアンが仲間になった。
アリアンが
「話は変わるけど、貴方方二人は実体化できるのですね」と聞いてきた。
シルフィーが実体化に成功した流れをアリアンに説明し始めた。
そして「ナリス様、よろしくお願いします」とシルフィー
アリアンが
「私も、今から実体化を試してみますから魔力の上乗せをお願いします。」
空中に光の玉が出現し、私に近づいてきた。
アリアンが光に包まれて私に寄ってきたということです。
私はその光を自分の魔力で包んでみました。光の玉にはじかれない様に自分の魔力をさらに重ねて融合させていきました。
私の魔力が光の玉に吸い込まれ、光の玉がだんだんと小さくなっていき、光がはじけた、と、そこに精彩さを放つ少女の姿が出現しました。
アリアン
「私かなり弱っていましたが、これは・・・ナリス様の魔力のおかげでしょうか、すごく回復いたしました。」
シルフィー
「アリアン、かっこいいね」
アスナ
「ですね、凛々しいというか」
アリアン
「そうですか?どうもありがとう」
エリスが
「ナリス様、あの、ずっと気になっていたのですが、この部屋の隅に祠があります」
え?
皆で行ってみた。確かに祠が・・・あります。なぜ?
とりあえず近寄ると、光始めたので押して扉を開けました。
下に降りていく階段を見ると天上に明かりがついていて下の方まで見えます。
下につくとさらに扉があり、近寄ると光だし私が軽く押すと扉は開きました。
今までと同じように扉が開き始めると扉の隙間から天上に明かりがついて行くのが見えます。
中央の台座の上に円形の筒があり、皆で確認をするために近寄ると、アリアンが
「ウィンディ」と叫んで走って行きました。
え、同じ場所に封印の間が二つ・・・・
水の上位精霊ウィンディ
「二千年もの間、お待ち申しておりました。我を解放してくださる御方よ」
続けて
「あら、解放してくれるのはアリアン貴方ですの?」
アリアン
「いや、私ではありません、私は消息不明となった貴方を探しにこの地に来ましたが、同じよう封印されてしまい先ほど封印を解いていただいたのです。」
水の上位精霊ウィンディ
「私を探しに来てくださいましたのですか、ありがとうございます。そして封印された・・・バカですの?あらこれは失礼いたしました。」
アスナ
「水の上位精霊ウィンディ、お久しぶりでございます。地の上位精霊アスナです」
シルフィー
「私は風の上位精霊シルフィーです」
水の上位精霊ウィンディ
「シルフィー 消息不明になった方ですね、貴方も同じように封印されていたのですね、ここに封印されて理解しました。」
シルフィー
「私たちは貴方の封印を解きに来ました。」
アスナ
「私たちは今、封印を解いてくださった方にお仕えしております。」
アリアン
「私も先ほど、この先お仕えしていくことを誓いました。」
水の上位精霊ウィンディ
「私もここから出していただけるなら誓いましょう」
私
「初めまして、ナリスと申します、封印を解除しに来ました。」
水の上位精霊ウィンディ
「本当ですか、よろしくお願いします、すぐに出してください。なんでも致しますから、助けてください。」
あまりの必死さにすぐ行動に出てしまいました。
「我、ナリスが命じる、封印を解き、水の上位精霊ウィンディを解放せよ」
部屋全体が光に包まれた。
真っ白で何も見えない。
目が慣れて回りが見えるようになってきた。
別に辺りに変化はみあたりません。
「ありがとうございます。」
そして
貴方方三名は実体化出来ているのですね、羨ましい
シルフィーが実体化に成功した流れをウィンディにも説明した。
そして「ナリス様、お願いしますね」とシルフィー
ウィンディが
「私も、今から実体化を試してみますから魔力の上乗せをお願いします。」
空中に光の玉が出現し、私に近づいてきた。
ウィンディが光に包まれて私に寄ってきました。。
私はその光を自分の魔力で包んでみました。光の玉にはじかれない様に自分の魔力をさらに重ねて融合させていきました。
私の魔力が光の玉に吸い込まれ、光の玉がだんだんと小さくなっていき、光がはじけた、と、そこに清らかな少女の姿が出現しました。
私の前にひざまずき
「我は水の上位精霊ウィンディ、我が精霊の名にかけて、貴方様に我のすべてをかけて、お仕えすることを誓います。どうぞよろしくお願いいたします。」
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
水の上位精霊ウィンディが仲間になった。
一応水の上位精霊ウィンディにも私の前世の話をしました。
ウィンディ
「前世の貴方は何を考えておられたのでしょうね」
アスナ
「それなのですが、今この世界には下位精霊以上の精霊は私達四人しか確認できません」
シルフィー
「私たちは大規模な精霊狩りが行われたのではないかと考えています、もしそうなら、私たちは封印と言う名で保護されていたことになります。」
アリアン
「もし精霊狩りが行われていたら、しっかりと詳細を調べたいですね」
私
「もしかしたら、精霊について調べていくと、相手も調べていたりして出くわすかもしれませんね」
ウィンディ
「何らかの事情で精霊の力を必要としている可能性がありますね」
私
「あ、えっと、ウィンディ」
ウィンディ
「はい」
私
「一旦、外に出て外の景色を見ていただきたい、もしかして・・・・あの、いや見てもらった方が早いです」
あ、もう外は暗くなっていますね、今日はここで休んで明日見ていただきましょう。
封印の間の中は暑くもなく寒くもなく、快適な雑魚寝が出来ました。・・・
次の日
水の上位精霊ウィンディの封印の間を出て、火の上位精霊アリアンの封印の間を出ました。来た時の暑さはもうありません。
アリアンとウィンディが外に出て一目見て
「え?」
「あ?」
二人の第一声です。
ウィンディ
「ここは風土も良く草木が生い茂っている場所でした。」
私
「私たちがこの場所についた時は地面に足をつけることが出来ないぐらい熱かったです。想像ですが、火の上位精霊の力を使ってこの土地に誰も近づかないようにしたのではないでしょうか?」
やったのは、たぶん前世の私ですよね・・・
アリアン
「私の力をそんなことに・・・・」
私
「いえ、この状況が必要だったのだと思います。」
ウィンディ
「なんのために」
アスナ
「それも今から調べていきましょう」
私
「この場所は元のようになるまでどれくらい年月がかかるでしょうか?」
アスナ
「私とウィンディの二人で土地を豊かにしていけば、土地だけは数十年で戻るかもしれません。でもそのあとは草木の育成には数百年はかかると思います。」
私
「それ、やっていただけますか?」
ウィンディ
「え?よろしいのですか?そうなると私は貴方のそばにはいないことになりますよ」
私
「ええ、この広大な土地のどこかで土地の回復と草木の育成を行うことになるでしょうね」
ウィンディ
「まずは、地の上位精霊である、アスナに力を貸していただき、この広大な土地に川を作って水を届けます。」
アリアン
「私の火の上位精霊の力がもうここに作用しないなら復活は早いはず」
私
「でも気を付けてくださいね、もし本当に精霊の力を必要としている者がいるなら、この土地の復興の様子を見にくるでしょうからあなた方にも危険が迫ってくるかもしれません。」
アリアン
「ナリス様、私もここに二人の護衛として残ることをお許しください」
ウィンディ
「あら、シルフィーの方が復興にも役立ちそうですけどね」
シルフィー
「いえいえ、何かに襲われる事を想定するなら攻撃力のあるアリアンの方が良いと思います。」
アリアン
「おお」
私
「いっそ四人で取り組みますか?」
エリス
「もう、私の転移でここの封印の間にもいつでも来られますからね、時々様子を見に来ますよ」
ここに人を寄せ付けたくない理由は二人の精霊が封印されていたからであって、解放されたのならもう必要はないはず、第三者の存在がわかればやりやすいのですが、こればっかりはですね、時間をかけて調査が必要です。
私
「そういえばシルフィー、前に、気が付いたら封印されていたとか言ってなかった?」
シルフィー
「そうです、前触れもなくいきなり閉じ込められていました。」
三人共にそうそうと頷いています。
私
「という事は、相手は精霊を捕獲することに手慣れているという事でしょうか?」
エリス
「そうなると事は面倒ですね」
話の途中ふと見ると遠くの空を見覚えのある影が飛んでいました。
私
「あれ、見たことあるようなのが飛んでいますね、イリス」
イリス
「はい、あれはガディとカズトですね」
私
「あの二人ここに呼べないでしょうか」
イリス
「はい、気を放ってみましょう」と言って殺気を放った。
やっぱり上空に向かってきょろきょろしています。
こっちに向かって飛んできました。
ガディ
「イリス、なにかようか?」
エリスが
「失礼な態度をとるな、バカ者」
ガディ
「俺は自由にやらせてもらう」
私
「イリス、この二人死んでも問題ない?」
イリス
「はい、私的には問題ありません」
ガディ
「おまえ、じゃない貴方はあの時の御方?」
私
「軍勢、六千もドラゴン二体も大して違いはないですよ?」
ガディ
「あ、いえ、ちょっとお待ちください、私は貴方様と争う気はありません」
私
「私、貴方にお願いしたいことがあるのですが、聞いてもらえないでしょうか?」
ガディ
「お願いごとですか、聞かないこともありませんがどのような事でしょうか?」
私
「この目の前に広がる広大な砂漠を緑豊かな土地に戻します。」
ガディ
「それは本当ですか?ここはもともとそういう土地だったのですよ、何時の頃からか川が干からびて草木が枯れてとうとう砂漠になってしまいました。ここが元のように戻る」
私
「元の景色をご存じでしたか、それは話が早い、戻るのではなく、上位精霊四人が力を合わせて戻すのです、そこであなた達にお願いなのですが、この四人の上位精霊の護衛をしていただけませんか?」
ガディ
「護衛が必要な危険なところなのですか?」
私
「それもまだわかりません、ただ、相手はたぶん、精霊の捕獲を簡単に行えると考えられます、なので精霊以外の力で守っていく必要があります、どうでしょうか引き受けてもらえませんか?」
ガディ
「ここが元の広大な森に戻る、それが本当ならこちらからお願いしますよ、手伝わせてください」
私
「それは助かります、シルフィー、アスナ、アリアン、ウィンディ、紹介します今日から護衛をしてくださる、ドラゴンのガディ様とカズト様です。」
続けて
「ガディ様、カズト様、上位精霊の四人、シルフィー、アスナ、アリアン、ウィンディです、これからよろしくお願いします。」
ガディ
「護衛って具体的に何をすればいいのでしょうか?」
私
「そうですね、皆の作業を邪魔しないように傍にいてくれればいいと思います。」
ガディ
「邪魔・・・」
私
「ガディ、カズトあなた達二人が護衛をしてくれるなら、私は安心して帰れます。」
ガディ
「待ってください、この体のままだと人間に見つかって逆に邪魔になるかもしれません。良かったらエリスみたいになれませんでしょうか?」
少し考えて
「じゃあ、一度封印の間に入りましょう」
火の上位精霊アリアンが封印されていた部屋に戻って
私は武器・防具・衣類・装飾品等を外すようにお願いしました。
そして私は二人に対して持っている能力「解放」を使用した。
「不死のスキル解放、超幸運のスキル解放、超回復のスキルを解放」
※注 解放スキル:私だけのオンリー・ワンスキル
他人のスキルを解放することで私の意思で使用、取得、付与することが出来る
二人が光に包まれた。
「肉体再生のスキルを解放・発動」
光の中でゆっくりと再生が始まった。
メイのスキル、医療及び専門知識:医術をさらに解放
そして骨格、筋肉、神経、血管等確認して時間をかけて十六歳をイメージして再生を試みた」
肉体再生は成功、完了した。
二人は十六歳ぐらいの男性の姿に変わりました。
エリス
「本当に生意気なやつ」
封印の間を出て、一度山の方に移動、アスナが山に穴をあけてくれてとりあえずガディとカズトのねぐらを作ってくれました。中に入るとベッドになりそうなものが二つと椅子とテーブルがありました。六人分ですね。
持ってきた防寒具、防寒着、食料を全部おいて、エリスの転移で帰ってきました。
屋敷に戻って夕食をいただいてお風呂に入って本日はおしまいです。
あ、ガディとカズトの衣服の準備が必要ですね・・・
エリス
「私の方で何とかしておきます、ご安心ください」
ありがとう、任せました。
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