ナリスの伝説 「オンリーワン」

けにあ

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ラファ・エルの塔

ナリスの伝説「オンリーワン」

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★魔法器具★

ドワーフ村では麦の収穫が終わり、田植えも終わっていました。
畑で他の野菜の栽培等を試しているようです。

鉱山での銀、宝石の採掘も徐々に増え始めたと報告が入っております。
現在は仮設住宅の増設、お風呂の工事、上下水処理場の基礎を班別になって作業を行っているところです。

ドワーフ村の現在の住民は二百五十人ぐらいなので余裕で衣食住をクリアしていると思います。

マリア
「あの、ナリス様、前にお話をしておりました。魔法スペルを記述する製品についてなのですが、試作品が出来ましたのでお知らせいたします。」

おおおお、待っていました。

マリア
「素材なのですが、銀を使って見ようかとも思いましたが、高価なので、銅で、代用してみました。銅を薄く延ばしてスペルを刻み込んだだけのものですがいかがでしょうか?」
私はマリアの作った銅の製品を受け取り、魔力を注ぎ、「起動」と唱えました。見た目には何も起きておりません。しばらくして上から水を一滴落としてみると、ジュと音がして、蒸発しました。
もしかしてかなり熱い?

「すごくいい出来ですね。かなり高温になっているようですが、温度をもう少し下げることも可能でしょうか?」
私は「解除」と唱えました。
マリア
「書き込むスペルを少し変更してみます。」

「この製品は、別のところで使えると思います。」
マリア
「はい?」
「食事を作るときの竈の代わりです。今この状態の銅の上に鍋を置くと料理が作れると思います。」
マリア
「それはものすごく便利になりますが、魔力が無い人には無理ではないでしょうか」

「そこなのです、魔力を溜める事の出来る鉱石とか、宝石とか無いでしょうか?」
マリア
「ルビー、サファイア、エメラルドはよく魔力を込めて魔法石として使うと聞きますが、試したことはありません」

「水晶の中で魔力を循環させて半永久的に利用するといったことは可能でしょうか?」

ネイ
「何か面白そうな話をしていますね。」

「ネイ、何か情報はありませんか?」
これが試作品の銅板です、お風呂用の水をお湯にするために考えていただきました。
これの上に鍋を置くと料理をするのにも役に立つので、火をたく必要がなくなります。
魔力で起動するのですが、出来ればこの銅板に魔力を蓄積しておきたいのです。
ネイ
「水晶と言うのは?」

「ランスターの冒険者ギルドの冒険者登録に使用されている水晶が魔力で制御されています。見に行ってみますか?」
ネイ
「非常に興味があります。見物に行きましょう。」

「マリアさんもオリエさんも一緒に行きましょう。」
マリア
「あの、私が行っても大丈夫でしょうか?」

「大丈夫ですよ、今、商業ギルドのギルマスの方が魔女にふさわしいですから」
マリア
「はい?」
エリスにお願いしてランスターの冒険者ギルドに、来ました。

冒険者ギルドに入って、
「グリスいますか?」
中にいた冒険者の皆さんがこっちを振り向いて
「おい、あれって魔女の女だよな?」
マリアが下を向いた。
ここは子供の来るところじゃねぇとか言われるよりそっちが先ですか

エリー
「こんにちは、ナリス様、いらっしゃいませ」
ナリスと言う名前にすごい反応
でも
「どこにいる、どいつだ」って、泣けますね。

「エリーさん、こんにちは、水晶をまた、見せてほしいのですが、良いでしょうか?」
エリー
「はい、こちらでどうぞ」

「ネイ、マリアさん、これです」
カードをセットして、水晶に手の平をあてると、手のひらをカードが記憶、持ち主が登録されます。カードを登録者が、あてたほうの手で持つとカードは青く光ります。

「あ、マリアさん、領民証明書カード持っていますか?」
マリア
「領民証明ですか?」
はい
マリア
「いえ、持っておりません」
では、ここで作ってみましょう。

「エリーさん、冒険者登録をお願いします。」
エリー
「はい、かしこまりました。本日は新人のチェリーが担当させていただきます。」
チェリー
「初めまして、よろしくお願いします。」
マリア
「よろしくお願いします。」
チェリー
「ではまずこちらに記入をお願いします。」
住所、氏名、性別、年齢、職業

「住所はコスタ、マリア、女、十八、魔法師で良くない?」
マリア
「はい」記入が終わりました。
チェリー
「かしこまりました。少々お待ちください。」
情報をキーボードで入力して
チェリー
「では、この水晶の上に左手を乗せてください。」
マリアは言われた通りに左手を水晶の上においた。
水晶はピカっと光った。
チェリー
「お待たせいたしました。こちらが、マリア様の冒険者登録カードになります。ランクはFからのスタートになります。下の方には現在お預かり中の硬貨の残高が表示されるようになっております。」
左手で持つと青く光るのも確認しました。

「今ランカスター領 十二歳以上の領民はこのカードを持つように通達されています。このカードがあれば街、村の出入りの際の通行税は無しになります。」
マリア
「それは助かります。」

「どうですか、これを見て何か気が付いた事はありますか?」
カードが魔力を感知すると組み込まれている鉱石が青く光る、その魔力は登録した人の手の平、指紋をカードのどこかで認識をすると発動するようです。」
カードには、先ほどの銅板のような、指紋の登録、認識、魔力の発動のスペルが書き込まれていて手に持ったり、水晶にセットすることで使用可能になるようなのです。

次に水晶の方ですが、手の平、指紋の認識、登録用、それと入力の文字確認に使われています。
そして、先ほど話をした、水晶の中で魔力が循環すると半永久的に使用は可能なのか?疑問です。
ざっと説明をしました。


「エリーさん、このカードって枚数何枚も予備があるのですか?」
エリー
「そのカードは無くなると商業ギルドに行って購入しております。」

なんだと・・・
商業ギルドに行ってみました。

「アルファー・レインさんはいますか?」
受付の人
「どちら様でしょうか?アポイントは取っておられますか?」
アルファー・レイン
「ああ、大丈夫ですよ、その方は最優先で対応をお願いします。」
続けて
「いらっしゃいませ、ナリス様、どうされました?」

「冒険者ギルドで、登録カードが無くなるとここで購入していると聞いてきました。」
アルファー・レイン
「はい、当ギルドで製造、販売を行っております。」

「その製造を見せてください。」
アルファー・レイン
「何か、あるのですね、承知いたしましたといいたいのですが肝心の場所は鍵がありません」
そこだ
こちらにどうぞと案内されたのは地下、扉があり、中に入ると機会音が鳴っていた。
アルファー・レイン
「こちらで、銀、銅、サファイア、を投入しておきます。カードを新しく作成する場合はこちらのボタンで枚数の指定を行い、開始のボタンを押すとこちらからカードが出てきます。」
そしてその奥に扉があった。
アルファー・レイン
「奥に扉がありますがカギが無くて開きません。」
私は扉に近づいてみました。
扉が光だし、押すと開きました。
アルファー・レイン
「ああ、開いた・・・」

中に入ると、さらに大きな水晶がありました。

見つけた、これがサーバーだ、ここに膨大なデータ・・・
この世界には膨大なデータとか、無いか
ここに、登録、取引の内容は記録されているわけだ。

水晶の横には大きなルビー、これが電源の代わりか、ルビーに手を当てると魔力が吸い込まれていった。魔力の補給完了。これで、何百年か持つのだろうか?
アルファー・レイン
「え? 何をされたのでしょうか?」

「このルビーに私の魔力を溜め込みました。また稼働年月が伸びたと思います。」
アルファー・レイン
「どういうことでしょうか?」

「この施設も前世の私が作った物の一つという事です。全て私の魔力で制御されております。」
アルファー・レイン
「前世ですか?」
水晶だと思っていた物は、サファイアを利用した中は空洞の玉でした。そう中身がある必要はないのですね
指紋を認証するためのカメラの役目、撮った手の平を収縮してカードにデータを記憶させる。収縮するため・・・だから球状だったのか、なるほど、そして空洞の部分に魔力が循環しているから空洞には見えなかったというわけです。
何故空洞と分かった? かと言うと、ここに作りかけの玉があったからです、球状ですが、下の方が取り外しが可能、中には仕切りがあるのですが、それも循環している魔力で見えなかっただけのようです。

カードは四層、銅の板が上下からサファイアで作られたガラスの板と銀の板と言うより紙に近い薄さの物を挟んでありました。銅板の内側に魔法のスペルが書き込まれていました。
この制作用機械の仕組みはわからないけど、カードも水晶も量産できそうですね。
アルファー・レイン
「カードの方は材料さえ入れれば今までのように作ることは可能だと思います。」

水晶の方は材料、投入、部品の製作はやってくれても、組み立ては手作業と言うわけか。
銅板にサイズ、部品の形状、書き込んでオートマチックでの製造、ここまでは分かっても中身がわからない・・・・



「シルフィー」
シルフィー
「はい」

「シルフィー ごめんね」
シルフィー
「なに?」

「もう、はっきりしたよね、シルフィーとアスナを封印したのって前世の私だよね」
シルフィー
「そのことをね、アスナと話をしていたのです、私たちも封印したのはナリス様の前世で間違いないと思っています。ただね、今この世界に精霊は私達二人しか存在しておりません。たぶんあと二人封印されているのだろうけど、それでも四人です。他の精霊はどこに行ったのだろう。封印されていたから他の精霊が死んでしまってもわからなかったと言うにしてもこの世界にはまだ、精霊がいていいはずなのです。もし精霊が全滅していた場合、私たちは封印と言う手段で守られていたのではないだろうか?と言うところまで話をしております。」

「遠い昔に精霊狩りがあったかも?」
シルフィー
「そうです」
誰が何のためかは分かりません。

「それも前世の私だったらどうしよう」
シルフィー
「あ、可能性はありますね、でもあなたがした事ならなにか意味があると思います。」
意味か



「アルファー・レイン、ギルドマスターさん」
アルファー・レイン
「はい、どうされました」

「今日の事は内密でお願いします。それとこのシステムがここにあると分かった以上この商業ギルドの建物、システムを失うわけにはいかなくなりました。」
アルファー・レイン
「はい」

「しっかり、管理をお願いします」
アルファー・レイン
「え?」
ヘスティア・グリス
「ナリス様、隣に妹もおりますので、良ければ私が商業ギルドに常駐して居りましょうか?」

「それは助かります。アルファー・レイン、ギルドマスター、よろしいでしょうか?」
アルファー・レイン
「よろしくお願いします。・・・・妹?」

「冒険者ギルドのギルドマスター、レイティア・グリスのお姉さんです。」

さてと、話を戻して

「ネイ、マリアさん、どうでしたか?」
ネイ
「実に興味深い内容でした。あれを作ったのが前世のナリス様ですか・・」
たぶん
ネイ
「あの知識は一体どうやって会得されているのでしょうか?」

「ああ、それは、私はただの生まれ変わりではないのですよ、異世界転生者なので、別の世界の知識を持っているのです」
ネイ
「別の世界ですか」

「私は、この世界での前世の記憶はないのですが、異世界での記憶は残っているというか、思い出したというか、先ほどのシステムもあれを作るとなると難しいのですが頭ではギリギリ理解したと思います。」
ネイ
「私はハイエルフの里に千年以上引きこもっておりましたが、もしかしたら、前世のナリス様と、お会いしている可能性もあるのですね。」

「会っているかもしれません、前世の私はどうもさっきのシステム、あの道具を作ることに専念しているようです、シルフィーの封印にも関係している気がしてきましたので、何千年という月日を繰り返し転生しているようです。」

ネイ
「貴方自身が伝説なのですね」

続けて
「あ、まってください、そうすると私も覚えていないだけで転生していたら?」

「その時に出会っていたら同じように手伝ってくれていたかも知れませんね。」
神楽が
「その時にイリスやサーシャに出会っていたら即死で転生し直していたかもな?」
イリス
「そんなことは断じてない、いや、無いと思う、あるかもしれません、すみません」
サーシャ
「ああ、悪い、私は気が付かないまま踏みつぶしているだろうな」
マリア
「私はお会いしているかもしれません。銅板にスペルを書き込むことを教えてくださいました。銀は高価、アルミと言うのもあるけど手に入らないと言われておりました。」
イリス
「う。うらやましい」

「イリス何を言っているの、五千年、七千年前に会っている可能性もあるよ」
ネイ
「ナリス様、貴方の構想はとてつもなく壮大なのですね、貴方は転生とやらを繰り返しその時代、その時代で手を借り、知り合いを増やして自分の為すことをやり遂げられて来たと推察いたします。」
続けて
「もしかして、今生が最終なのではないでしょうか? ナリス様の数千年をかけた構想が完成する。見てみたいです」
イリス
「私もナリス様の壮大な構想の完成を見たいです。」
キュベレイ・ロンギヌス
「私もお供いたします。」
ヘスティア・グリス
「当然、私もお付き合いいたします。」
レイティア・グリス
「何千年かかってもついていきますよ」



「ありがとうございます。じゃあとりあえず目の前の事を」

「何なりと申し付けください」


「お風呂にお湯をね、流したいのですよ」

ネイ
「そうでしたね、それです」

原理は同じでいいのかな?
銅板に書き込みをして、起動は私の魔力、という事は、近くにルビーをバッテリーとして置いておくと、魔力を銅板に供給する。

飲料水のタンクから水を引いて流してくる側溝にスペルを記述した銅板を張っておくと流れながらお湯になっていく、最後にお風呂に出る直前で二つに分けて、一つを少し高い温水になるようにすればお風呂の温度調整も可能になる。
お風呂のお湯については完ぺきだね。

料理の竈についても同じ原理であとは私以外が「起動」「解除」で作動するかを確認すればいいですね。


「もう一つマリアさん」
マリア
「はい」

「銅板に水を出す魔法のスペルの記述をお願いします。」
マリア
「水ですか」

「そう、飲み水です、綺麗な水です。各家庭に水を出す魔法があれば水くみに行かなくても済みます。」
マリア
「なるほど、それはいいですね」

「先ほどの試作品銅板をランカスター城に持って行ってみましょう」

ランカスター城のピエール・マルタンを訪ねて行きました。


「ピエール・マルタン、いますか?」
ピエール・マルタン
「これはナリス様、ようこそいらっしゃいました。」

「厨房でこれを試していただきたいのですが、入っても大丈夫でしょうか?」
と言って試作品の銅板を見せた。
ピエール・マルタン
「なんでしょう、これは」

「鍋とかを温める場所はどこでしょうか?」
案内された場所にある竈、下で炭に火を入れ上に鍋を置くようになっています。
それが二つあり、その中間に試作品銅板を置いてみました。
「起動」と言って魔力を解放しました。

え?
私の魔力があちこちに流れていくのがわかりました。

「この城・・・私の前世が関係しているのか」

とりあえず、試作品から、鍋を上においてくださいとお願いし、中に水を注いでもらいました。
注がれた水にプツプツ泡が立ち始めました。
ピエール・マルタン
「これは?」

「現在試作中の調理器です。この銅板自体を火の属性魔法を使って銅板の中から熱して温度を上げます。どうでしょうか、料理に仕えそうですか?」
ピエール・マルタン
「これは、火を、炭を使わなくて温めることが出来るなんて」

「まだ試作段階なので、最高温度もわかっておりません。」
ピエール・マルタン
「では、このまましばらく見てみましょう」
なるほど、ありがとうございます。

「マリアさん、この温度を三段階ぐらいに調節出来たらいいかも、弱火、中火、強火と言う感じです」
マリア
「記述を考えてみます」

「お願いします。」
ピエール・マルタン
「これは、スープなどを作る際にはいい機材です、灰がはいりこまないです。」

「では実験をお願いします」
ピエール・マルタン
「はい?」

「解除」
「どうでしょう、温度は下がってきましたか?」
ピエール・マルタン
「はい」
私の言葉で起動、解除で作動します。
私以外で作動するか試してみてください。
少し水を足して温度をさげましょう
ピエール・マルタン
「起動」
鍋の中の水が泡を立ててきました。

「作動しましたね。」
実験は成功ですね。あとは魔力を溜める事か

「止めてみてください」
ピエール・マルタン
「解除」
水の泡が立ちが小さくなりました。

「どうですか?使えそうですか?」
ピエール・マルタン
「はい、これは使えます、今すぐにでも欲しいです」

「ありがとうございます、急いで調整してみますのでお待ちください。あと水が湧き出るものが出来ないか健闘中です。それもお待ちください。」
二つともぜひお願いします。と調理場の皆さんの声が聞けました。


「ネイさん、マリアさんを手伝っていただけますか?」
銅板に書き込む魔法スペルと起動、解除の言葉、注水、止水、弱火、中火、強火のようなものを検討してみてください。よろしくお願いします。
ネイ
「かしこまりました。これは、楽しそうですね、マリアさんよろしくお願いします。」

ふと思った
下水処理って下水を消臭、解毒、殺菌、分解、洗浄して流せばいいのではないだろうか?
思いつく魔法は、解毒だけ・・・笑
殺菌は紫外線を使ってなかったかな、あ、いやそもそもどうやって紫外線を扱うの


また何か思いつくこともあるだろう。
本日はここまでにします。



★ラファ・エルの遺産★

毎日、平和な日々を送っております。
今も、学園内学食でのんびり昼食中です。
レイがやってきました。
「ナリス様、お話があるのですが、よろしいでしょうか?」
イリスが睨んでいます

「大事な話?」
レイ
「はい」

「フラン様、私午後の講義、行儀・作法の一時間だけなのですが・・・」
フラン様
「大丈夫でございます。私も早退する旨連絡してきます。少々おまちください」
ふぅ、助かった

「バニラ、チョコはしっかり音楽の講義と練習をやってください」
クエス
「あ、バニラとチョコたちは走って行きましたよ?」
どこに?
え、昼から早退するって言いに行ったんじゃありませんか?

なるほど

あ、レムスさんたちは連れていけないので、しっかり講義を受けてくださいね。
フラン様、バニラ、チョコが戻ってきたので、エリスにお願いして転移
ヘスティア・グリス、レイティア・グリス、ノルンもそろってきていました。

封印の間に飛びました。


「皆揃ってどうかしましたか?」
レイ
「お話と言うのは二つありまして、一つ目は、異世界にあるラファ・エル様が残されている財宝の事です、至高の宝玉と言われた物とかレジェンド級の武器・防具とかがあります。使用する、しない問わず一度こちらに移動させようかと存じます。」

そこで皆で考えましたところ、

ノルンは別世界を覗く能力を持っております。
ノルンに初めて会った時の事を思い出してください、姿は見えずに会話だけ出来た。

「ああ、そうでした」

それで供物を使ってこっちにやってきたのです。
その後私たちは供物を使ってノルンが行った召還の儀式でこちらにまいっております。
ノルンが一度向こうの世界に戻り、エリス殿の転移にナリス様の魔力を重ねていただき、ノルンを巻き込んでいただければ、移動が可能ではないかと考えております。

「それって危なくない?」
レイ
「ノルンがこちらの世界を見ている事で繋がっておりますからナリス様がノルンと荷物を結界もしくは魔法障壁で一くくりにしてしまえば、一緒に目的地に転移して来るものと思われます。」
なるほど

「ネイどう思いますか?」
ネイ
「面白い考え方です、失敗するとこの世界ごと、なくなりそうですが、成功も、しそうです」

おいおい

レイ
「二つ目の話を先にさせていただきます。」
はい
レイ
「私たちはこの世界に完全に移住しようと思っております。そこでお願いがあります。皆さんと同じようにナリス様の肉体再生を受けさせていただきたいと存じます。」
ヘスティア・グリス、
「今まで見て来た限りでは、人間になっても能力はそのまま使われていると判断しております。」

「私的には全然問題ありませんが、良いのですか?」
私達は貴方様と共にいることを望みます。

「なるほど、全ては転移が成功したらって事ね」
レイ
「はい」と言って笑っていた。

ノルン
「転移先はランカスター城の横にある、広場?あれは荒地でしょうか?あの場所に転移門を先に用意していただいて、何かに記述した転移門をもってあちらの世界に戻り準備をしようと思います。」


「え? 今からランカスター城に行きますか?」

レイ
「良ければ、いろいろ考える前にサクッと行動しましょう」

「エリス、皆、ランカスター城に行きますよ」
はい
ランカスター城で、城の横にある空き地を皆で眺めながら、エリスに準備を依頼しました。
エリス
「承知いたしました。準備をします」

エリスの転移でランカスター城に来ました。
エリスは転移門を作成、銅板に転移門を記載してノルンに渡しました。
ノルン
「では、またのちほど、お会いいたしましょう」
と言って消えた。
来るときは供物が必要だけど帰るときはあっさり帰れるのね・・・

皆はどこに居ても危ないけど近くにいると邪魔になるかもなので城の方から見学をお願いしました。
しばらくしてノルンの声が聞こえてきました。
「こちらの準備は整いました。そちらからは見えないでしょうが、今窓が開いております。私を感知して、結界か何かでとらえてください」
私は索敵能力を使用して魔力探知の広げノルンを探そうとしました。
って、もう隣にいます。見えないだけ

魔力を解放してノルンとエリス、私を魔法障壁で包み込みました。

「エリス、準備出来ました。」
ん? 私の魔力がどんどん流れていきます。
「お?おぉぉぉぉ」
何か大きなものを包み込んでいるような?
エリス
「転移行きます」

はい

ズウゥゥンと轟音がしました。
はい?
転移は成功ですが・・・・これは・・・あの
ノルン
「すみません、財宝とか仕分けるのが面倒だったので建物ごと持ってきました。」
いやいやいや、いや

ネイ
「良く成功しましたね」
え?

レイ
「これもラファ・エル様の魔力が詰まっているから同調するとは思っておりました。」

「さっきの大量の魔力の流れは包み込む、プラス、貯えられた?」

地下二階がむき出しの地上十階建て?
レイ
「少し整地を行い、城と一緒に周りを堀にしましょう。」
ティア
「アスナ殿を呼んで整地の際に高さを調整して少し埋め、あと堀の周りは石材を積んで整えましょう」


「先にお話の一つ目を終わらせに行きますか?」
レイ
「はい、よろしくお願いします。」

一旦皆で封印の間に戻りました。
私は一応、武器・防具・衣類・装飾品等を外すようにお願いしました。
そして私は四人に対して持っている能力「解放」を使用した。
 
 「不死のスキル解放、超幸運のスキル解放、超回復のスキルを解放」
 
 ※注 解放スキル:私だけのオンリー・ワンスキル 
他人のスキルを解放することで私の意思で使用、取得、付与することが出来る
 
 四人が光に包まれた。
 「肉体再生のスキルを解放・発動」
 
光の中でゆっくりと再生が始まった。
メイのスキル、医療及び専門知識:医術をさらに解放
そして骨格、筋肉、神経、血管等確認して時間をかけて十六歳をイメージして再生を試みた」

肉体再生は成功、完了した。

四人の見た目は大して変わっていないような気がします。

レイ
「体全体にナリス様の魔力を感じます。力が溢れてきます。これはすごい」
ヘスティア・グリス
「私たちのわがままをお聞き入れくださりありがとうございます。皆様、改めましてこれからも、よろしくお願いします。」
レイティア・グリス
「姉ともどもよろしくお願いします。」
ノルン
「何なりとお申し付けくださいませ。」


「よろしくお願いします。」
サーシャ
「体の調子を見るためにも一度対戦した方が良いと思う」
どうだ?
まてまて 笑
今は塔の方に急ごう

そして急いでランカスター城に戻ります。
エリスにお願いして皆で移動。

ランカスター城では人が集まり、大騒ぎ
クロード
「あ、ナリス様、大変でございます、いきなり塔が現れました。」

「エリスすみません、アスナとギガン、ギラーナを呼んできてください。」
エリス
「承知いたしました。」
塔のある場所に行くとリチャードが走ってきました。
リチャード
「ナリス様、まだ何もわかっておりません。扉もあきません。」
あ、開かないんだ、やっぱり・・・・

塔に近寄ると、地下二階がむき出しになっているので、皆、よじ登って門の扉を開こうとしていました。
仕事熱心と言うのかな?


「クロード、リチャード、ダグラス、マーリン、ベリアル、ハデスこの塔は異世界にあった私の前世での所有物だそうです。今から応援を呼んで辺りを整地し塔を安定させます。」
異世界?
所有物?
前世・・・

エリスが急いで戻って来てくれました。
アスナ
「お待たせいたしました。」

「あ、アスナ、ごめんね、シルフィーとも話したのだけど・・・」
アスナ
「はい、聞いておりますよ、大丈夫です、ちゃんと出していただきましたし、今この時を生きている事を喜んでおります。」
ありがとう
シルフィーにも話したのは、確定はしておりませんがどう考えても精霊を封印したのは前世の私だよね。ということについてです。

ギガン
「お待たせしました。おお、これはまた、立派な塔
ですね」

「この塔の周りを整地して、安定させて回りに石材を積んで水を入れ、城も巻き込んで堀を作ろうって話になっていまして、作業をお願いしたいのです。」
アスナ
「わかりました。」
ギガン
「お手伝い、させていただきます」
すみません、よろしくお願いします。

これはまた、一大工事になりそうです。
クロード
「異世界、こことは別の世界にあった塔をこの世界に運んできたという事ですか?」

正解・・・

異世界召還・・・・人とは書いてありませんね。

世界の禁忌?
もしかして、ジュ・オンさんから呼び出しがかかる・・・のかな?
それまでは知らない顔をしておこう。うん、そうしよう

メイが
「もうすでに世界の禁忌は犯しておりますから、一つ、二つ増えたところで変わりはありません。」
たしかに、もう開き直った方の勝ちですね。
サーシャ
「いよいよ、世界中を敵にして戦うのか?」
少し黙って・・・・


城の横に塔が立って石材を積んで作った堀がある予定。絵になりそう、楽しみです。

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