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五体のドラゴン
ナリスの伝説「オンリーワン」
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★五体のドラゴン★
バニラが
「ナリス様、あの、ドラゴンが飛んできます。追われているみたいです。」
西の空にドラゴンが二体姿を現した。
あれか・・・・
追われている? という事は後ろからさらに飛んでくるのかな?
エリスが
「イリス様、あれはオットー様とカール様のようです」
イリスが
「あの二人生きていたのか」
イリスが二体に向かって気を放った。
イリスの気に気づいた二体は進行方向をこちらに変えた。
飛んできたはいいけど、きょろきょろしています。どこかで聞いたような・・・
イリスが念話で
「二人ともそこから降りて来い、地上を見ろ」と命じた。
兵士たちがざわつき始めた。
サーシャが
「うるさい! びびってんじゃねぇ」と大声を上げた。 いや、普通にびびるよ?
地上に降り立ったドラゴンが二体
「イリス様、生きておられるのですか、姿をお見せください」
イリス
「ここだ、下を見ろ 」と言って殺気を放った。
兵士たちがさらに動揺した。
その殺気に気が付いた追手のドラゴンが三体こっちに向かってきた。
「なんと、イリス様なのですか?」
エリスとクリスがお久しぶりですと挨拶をしている。
バニラとチョコも私たちもいますと出てきた。
「バニラとチョコだと、バーニーはどうした。」
「兄は死にました。」
「な、なんだと・・・それはまずい」
イリスが
「追ってきているのはベリアルか」と聞いた。
「バーニーに戦わせるしかないと思って探しておりました。」
「狙いは宝物庫の鍵か?」イリス
「はい」
「なら、ちょうどいい 私たちで始末する」
「お待ちください、ベリアルにハデス、マーリンの三人です」
「なに、問題ない、エリス、クリス、やるぞ」
はい
サーシャが
「まてまて、俺の分は?」
クリスが
「では、私はエリス様の援護に入ります」
サーシャ
「おお、クリス、気が利くな」上機嫌です。
イリスがこっちに振り返って
「ナリス様は前回、バーニーを打倒しておられますので今回はお譲りください」
はい
?? ← オットーとカール
バニラとチョコが私の後ろに隠れた。おい、前に立て前に
「無理です、無理、無理 死んでしまいます」
三体のドラゴンがゆっくりと、降りてきた。
「オットーよ、人間に助けを求めたのか?」と笑いだした。
サーシャが「うるせぇぇ」と叫びながら飛びかかり、殴った。
イリスが
「サーシャ、ベリアルは私が相手をしようと思っていたのに、なんてことを」
サーシャ
「はっはっは、早い者勝ちだ」
サーシャが続けて
「おい、イリス、こいつ動かないぞ、なんだ、この弱さは、こら、起きろ」
サーシャがこつんこつんと蹴りを入れていた。
エリスとクリスが
「流石です、サーシャ様」
オットー
「え」
イリスとエリス、クリスが残り二体に向かって
「さて、ハデスとマーリン、気合入れてかかってこいよ」
二体が手を挙げて「ちょっとまて、まて、まて」と言ったが、「問答無用」とイリスが蹴り飛ばし、エリスとクリスも両方から残った一体を殴りつけた。ダブルパンチ
あれ? 三体とも気を失った?
「よし、イリス、とどめを刺して今日はドラゴンで焼き肉だな」
オットーと兵士たちが
「え、えぇぇ」と驚いている。
そして同じことをたぶん考えている
「こいつらなんなの?」と
この時兵士たちの間で無言の掟が出来た。
「姉御達には逆らうな」
ひたすらひれ伏せ
私が
「えぇ、殺さないと目を覚ましたらまた、襲ってくるでしょ?」
イリスが
「いえ、力の差がはっきりしたので、たぶんもう逆らったりはしないと思います」
サーシャが
「ああ、なんだ、そりゃ、不完全燃焼だぞ、もっとやらせろ」
サーシャの目がきらりと光った。
「よーし、お前ら、俺が訓練してやる、五百人でかかってこいやぁ」
皆がひれ伏し、許しを請うた。
それでも兵士かと、うなだれるサーシャ
いやいや、今のを目の前で見て、戦おうなんて思うやつはいないと思うよ、サーシャ
サーシャが
「いやだぁ、ナリス様相手をしてくれ」と飛びかかってきた。
ヒョイと交わしてチョンと押したらサーシャがゴロゴロ転がって行った。
あ、これって、やばい?
サーシャが起きて
「やりやがったなぁ」っていやいやお前が突っ込んできたんじゃん。
「待てやぁ」とすごい形相で追いかけてくるサーシャ、かわいい顔が台無しです。
フラン様が立ち上がり、一言
「サーシャ様」
サーシャが立ち止まり、姿勢を正し、「お待ちになってくださいませ」とにっこり笑いかけてきた。
この後、フラン様も兵士たちから
「怒れる姉御を一言で止める御方」と恐れられることになる。
ドラゴン三体が目を覚ました。
イリスが
最初の二体が、オットーとカール
後から来た三体が、ベリアル、ハデス、マーリンですと紹介してくれた。
ベリアルが
「あの、私たちはこの後どうなりますでしょうか?」と聞いてきた。
素材は生かしてつかうし、肉は美味しくいただきます。
「いや、お待ちください、もう逆らったりいたしません」マーリン
私
「でもイリスの財宝を狙っていたんでしょ?」
「もう、狙いません」ベリアル
私
「イリス」
はい
私
「私としてはどうでもいいけど?」
バニラが私たちの時と同じ対応ですね、となんか安堵していた。
?
バニラとチョコは役に立たないからいらないと言われ続けてきたので今回も同じ対応だったのが嬉しいそうです。
「イリスはどうしたいの?」と聞いてみた。
そうですねと考え込んでいる
「バーニー同様、ベリアルは死んでも問題はないのですが・・・・」
ベリアル
「あああああああああ、お待ちください」
イリスが
「オットーとカールには、鍵を預けてあったので私が逃げて、身を隠すように命令したので、私を見捨てて出て行ったわけではないのです、ナリス様」
ああ、そう
「じゃあ、今後どうするのか決まったら教えてください」
私
「クロード」
はっ
小隊 二十四隊出来たはず、守衛のローテーションも出来ていますか?
もちろんでございます。
それを各隊に説明してください。あと給金についても貴方から説明しておいてください。
本日から始動開始でお願いします。
あ、あと街、村を巡回するときに修復が必要な個所があるか、注意してみてくるようにつたえてください。
私
「リチャード、ダグラス、詳細の説明をクロードにお願いしましたのであとよろしくお願いします。」
「わ、わかりました。お任せください」
イリスが近づいてきて
「ナリス様、あの五人にすべてを話してもよろしいでしょうか?」
かまわないですよ
「仲間に誘ってもよろしいでしょうか?」
うん、最終は本人次第だけどね
イリス
「はい、心得ております」
じゃあ、皆、街を見に行ってみましょうか?
ランカスター城、城下町になるわけか、人口約一万人(街名:ランスター)
ランスターの町の東西に街があり、ウェスタンブリッジとイースタンブリッジ
どちらかの街を通らないとランスターには入れないところから名前が付いたらしい。
どちらも人口約六千人、あと村が十か所人口約三百人程度、合計、二万五千人
冒険者ギルド、商業ギルドの建物を中心に宿屋、居酒屋、パン屋、武器屋、防具屋、衣類専門店、アクセサリー屋、野菜に果物、肉屋、米屋、薬屋、一応、賑わっています。
「うるせぇ、いい加減に帰りやがれ」と怒鳴り声が聞こえてきた。
当然行ってみる。
男の子が蹴りを入れられている。
澪がすぐにやめてくださいと止めに入る、こういうのは速いのですよねぇ。
エリスが
「どうかしたのですか?」と、聞きに入る。流れが出来ています。
薬屋の男性
「母ちゃんの具合が悪いらしいけど、薬の代金が足りないから売れないんだよ」
あ、なんか嫌な感じ・・・・が、と思ったときにはもう遅い
澪が
「ナリス様、ちょっと様子を見に行きましょう」・・・まぁ澪ならそう言うよね
街の知らない人
「その子は隣村のはずれの一軒家に住んでるはずだから結構遠いよ」と教えてくれた。
げげ
サーシャが
「しょうがねぇなあ、俺がおぶって走ってやるから落ちるなよ」と、珍しく優しい言葉をかけていた。
前言撤回、「おい、サーシャ、速度落とせ、怖がっているだろう、その子」
サーシャ
「ああん、喜んでいるじゃねぇか、あははははは」
街を散歩してみて歩くつもりだったのに、皆で徒競走とは・・・・
フラン様はエリスが、シルビア様はクリスが、クラリス様は神楽がおぶっております。
目指す一軒家、昼過ぎには到着しました。
「おお、海が見える、なんかここ、いい場所だな」
エリスが
「船に乗ってここまま、どこかに出かけますか?」
・・・・・わざと言っているだろ
「行かん、もう船にはのらん」
皆がくすくす笑っている・・・・
家に入ると奥にお母さん?が臥せっていた。
澪が回復魔法をかけてみると、少し楽にはなったみたい。
鑑定をかけてみました。
あ、
「ネイ」
「どうかしましたか?」
「このお母さん、ネイの同族だと思います。」
続けて
「呪いがかかっているのと、悪性の病気で、弱っているようです。」
シルビア様がいるので解呪だけは出来ますね。
シルビア様使わせていただきます。
はい、と返事が返ってきた。
「また、張れるもので、結界を張ってください」
盗視、盗聴等出来ないようにお願いします。
私は能力「解放」を使用した。
「解呪のスキル解放」
※注 解放スキル:私だけのオンリー・ワンスキル
他人のスキルを解放することで私の意思で使用、取得・付与することが出来る
母親が光に包まれた。
包まれた光が小さくなって消えた。
呪いは解けました。
病気については城に連れて行くか、イリスを連れてこないと処置できません。
エリスが
「では私が行ってきます」と言って転移で移動していった。
しばらくしてエリスがイリス達を連れて戻ってきました。
イリスよく来てくれました。
スキルを使わせてください。
イリス
「お待たせいたしました。急いで始めてください。」
「また、張れるもので、結界を張ってください」
盗視、盗聴等出来ないようにお願いします。
私は能力「解放」を使用した。
「超幸運のスキル解放、超回復のスキルを解放」
※注 解放スキル:私だけのオンリー・ワンスキル
他人のスキルを解放することで私の意思で使用、取得・付与することが出来る
母親が光に包まれた。
「肉体再生のスキルを解放・発動」
メイのスキル、医療及び、専門知識:医術をさらに解放
母親の全身、悪性の部分は切り取り、洗浄、再生、そして神経、血管、筋肉等確認して時間をかけて悪性の病気の転移がないか調べながら再生を試みた」
包まれていた光が小さくなって消えた。
再生は成功しました。
これでお母さんは元気になるでしょ。
イリスが
「ナリス様、お願いがあります。」
ああ、いいよ
イリスは少し考えて
「では結婚してください」
わかった
・・・・・・・・
「ナリス様今回は違うお願いにしてもよろしいでしょうか?」
え、変更するの?
いいよ
「以前、私に従ってくれていた五名を仲間に入れてください。そして肉体再生をお願いします。」
話をしながら外に出て、五名? ドラゴンに話しかけた。
私
「イリスのお願いは断らないです。」
続けて
「エリス、ドワーフ村のアスナの封印の間に行けますか?」
エリス
「大丈夫です。」
皆、いるかい?集まってください。
エリスが転移でドワーフ村、アスナの封印の間に移動してくれました。
って、あれ?
「エリスっていつの間にか、私の魔力を自由に使えるようになったのね」
エリスが
「はい、この前新たに行ってもらった肉体再生の後から出来るようになりました。」
お?という事は皆も自由に?
「そのようですね」
おお すばらしい
ではさっそく始めますか
装備品、装飾品、衣服?防具、武器等身に着けていたら外してもらってください。
私は能力「解放」を使用した。
「超幸運のスキル解放、超回復のスキルを解放」
※注 解放スキル:私だけのオンリー・ワンスキル
他人のスキルを解放することで私の意思で使用、取得・付与することが出来る
五対のドラゴンが光に包まれた。
「肉体再生のスキルを解放・発動」
メイのスキル、医療及び、専門知識:医術をさらに解放
ドラゴン五体の全身、神経、血管、筋肉等確認して時間をかけて人で言うところの二十歳ぐらいをイメージして再生を試みた」
包まれていた光が小さくなり消えた。 再生は成功しました。
五人はお互いを見比べて驚いていました。一時的に人間に変身するのではなく、完全に肉体が変化したのか、こんなことが可能とは・・・ん? 気のせいか体の動きが早く、軽くなった気がする。
衣服についてはすぐには用意できないから出来るまで布でも巻いていてください。
★ドワーフ村の変貌★
封印の間を出てドワーフ村を見てみようという事になり、外に転移してもらいました。
おおおおお
堀、水路が完成しています。
アスナ
「これは皆さま、いらっしゃいませ」
ギガンとギラーナが走ってきた。
「ようこそ、おいでくださいました。」
まだ、川の水はせき止めていないので、溜まってはいない、けど全体を見ることが出来ました。
石板を敷き詰め、積み上げて作られているので綺麗です。中央にしっかりした石作の橋も完成しています。
地の上位精霊アスナ
「現在、農地に流れる予定の水路の方を作っております。これが完成しましたら、水を溜める予定です」
私
「すごい、早いですね」
地の上位精霊アスナ
「地に関しては私の力が発揮できる分野ですし、シルフィーも手伝いに来てくれていましたから、それにドワーフの皆さんも張り切っておられます」と笑って言った。
「石を上に挙げるとき、下から吹き上げたりして補助をしていたのです。」
シルフィーが頭をかきながら、言った。
なるほど
やるなあ、ありがとうね、シルフィー
地の上位精霊アスナが
「ナリス様、今後はどのような順で作業を行いますか?」
水路が出来たら、下の方を田畑にして食料確保が先かな?
エリスが
「そうですね、肥沃な土地にするのが先です、アスナ様の存在は大きいですね」
恐れ入りますとアスナが会釈していた。
それで、向こうの岩山を石材として削り、上の方を広くして街つくりに利用して、地下下水道用の柱となる石材を確保できたらと思っています。
私
「ただ、私にはそういう知識はありませんので、ギガン、お願いできますか?」
ギガンが
「お任せください、お役に立てそうです」
おお、心強い
私
「イリス」
はい
「オットーとカールの二人にはこの町でバトラーをやってもらえたらと思っているのですが、どうでしょう?」
イリス
「二人なら、しっかり仕事をしてくれると思います。」
オットーとカールが
「イリス様、信頼していただき感謝いたします。」
私
「しばらくはランカスター城でクロードと一緒に仕事をしてもらってもいいかな?」
「何なりとお申し付けください。」
ベリアルが
「ここは、なんだ? 砦、城でも作っているのか?」
イリスが
「最初はドワーフ村の復興のつもりだったのだが、規模を大きくして、ナリス様の城にしてしまおうと意気込んでいる」
ベリアルが
「は? 何年、何十年、何百年、かかるんだ?生きていないだろ」
イリスが
「ナリス様、完成したら、ベリアルは生贄として捧げてしまいましょう」
私
「ドラゴンで焼き肉だね」
あ、ベリアル達ってこれから何千年も生きられるの?
「不死は付与してないけど?」
不死?
イリスが
「ああ、話していませんでしたね、ナリス様が肉体再生を始めて発動されたとき、成功確率が不明だったので、不死のスキルを先に付与してくださったのですよ」
サーシャが
「あ、私のことはどうなっていますか?」必死に大人しく話しかけてきた 笑
神楽も、何も言わないけどジィーっとこっちを見ている。
「サーシャの時もまだ自信とかなかったし、神楽については先に灰になると想像していたから先に不死にしないとどうしようもなかった。」
二人がにやにやして、肩を叩きあっていた。
サーシャがぼそっと「ベリアル焼きか」と言った。
神楽が続けた
「そうだな、さっき何やら、失礼なことを口走っていたし、まあしょうがないか」
ベリアルが
「助ける方向に話を持って行ってくださいよ」と嘆願した。
サーシャが
「ベリアル、お前さ、なんか、裏切りそうなんだよな」
神楽が
「うんうん、まあ、いつでも裏切ってくれていいよ、さくっと三枚におろしてやるからな」
サーシャが
「じゃあ、俺が五枚に」
神楽が
「ひらめじゃないんだから」と笑って言った。
サーシャが、ひらめ?
二人がハデスとマーリンを見てニヤニヤしだした。
メイが
「ナリス様、食われてたまるか、逆に食ってやるって思っていますよその人」
だろう、だろう
「わかりやすいやつだなあ」
エリスが
「お二人ともそのあたりで勘弁してやってください。」
ハデスとマーリンもおろおろしていた。
私が
「まじめな話でごめん、澪、私三十年か四十年ぐらいで一度、自分に肉体再生をかけようと思うけど、澪も一緒にやるか?」
澪が慌てて
「はい、お供いたします、ぜひぜひ」
イリスが
「なぜ澪だけをお誘いになるのですか?」
え? お前らって大して見た目変わらないんじゃないの?
何を言われているのでしょうか、変わる、変わらないではないのです、ナリス様と同じでなければ、いやです。
あ、歳は少し、下でもかまいません・・・
皆が今はナリス様の年に合わせてあるのですよね、じゃあ次からはずっと十八ぐらいでしょうか?
フラン様が
「ナリス様、私も誘っていただけませんでしたが?」
フラン様はもう少し前にやったほうがよくないですか?
フラン様
「まあ、そういう事なら、はい、問題ありません」とにっこりと笑って言った。
そうね、十六歳から十八歳がいいねと皆が勝手に話を進めていた。
マーリンが進み出てきて
「そのお話、ぜひ詳しくお聞きしたいです。」
サーシャが
「ナリス様に身も心も捧げる覚悟がないとお話しできないな」と言った。
マーリンは何かを察したのか、少し考えて
「イリス様は死にかけておりました。エリスとクリスは共に殉死すると残りました。イリス様は三千年以上、エリス、クリスも千五百年以上生きているはず、人間の姿とは言え、若い元気な姿になっているのを見て信じられませんでした。我が身にその力を注いでいただき感謝いたします。このうえは、私も身も心も貴方に捧げましょう、貴方の盾にもなりましょう、どうか、未来永劫、皆様と共に過ごせるようお願いします。」
ベリアルとハデスが
「まってくれ、俺たちは男だけど、身を捧げて・・・いるか?」
いりません。
ベリアルとハデスが一度目を合わせて、頷き
「俺たち二人は絶対に貴方様を裏切りません。貴方様の命に背きません。我らも共に過ごさせてください。お願いします。」
オットーとカールも前に出てきて
「私達二人も、ナリス様に身命を賭してお仕えいたします。どうぞ、共に過ごすことをお許しください。」
ドラゴン、五人が従者になった。
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
オットーとカールはランカスター城でクロードの補佐をお願いしたいから、ベリアルとハデスはしばらくここを手伝ってくれますか?
ベリアルとハデス
「はい、わかりました。」
総指揮はアスナかな?作業はギガン、ギラーナが、指示を出していると思います。
三人に話を聞いてみてください
私
「アスナ、ギガン、ギラーナ、強力な助っ人になると思います、よろしくお願いします。」
マーリンが
「私はどうします?」と聞いてきた。
「マーリンはランカスター城で女性だけの四小隊があるのでそこの総隊長として守備、兵士、魔法師の訓練をお願いします。」
マーリンが
「わかりました。お任せください」
イリスが
「ドワーフ村もランカスター領も丸投げで何とかなりそうですね」
ふふふふ、そうですね、これで、私達は学園に戻れますね。
私
「あ、そうだ、忘れていました。ギガン」
はっ、ここにおります。
「鉱石とか宝石とかまだ、採掘できますか?」
ギガン
「鉱山はここから見て前の居住地の左側になります。鉄が多いです、ミスリル、宝石、銀が採掘された場所もあります。」
アスナが
「鉱山ですか、なるほど、もう少し下に降りていくと埋蔵量は豊富になっていきますね。」
ギガン
「ほんとですか、それは楽しみが増えました」
食料に酒、貴金属、腕の見せ所ですね。
私
「ランカスターの城下町に武器、防具、貴金属店が並んでいました。見栄えのいいものは貴族の方が求めてくるでしょう、冒険者、兵士の方は魔力付与された者が欲しいはず、制作販売出来たら面白そうと思ったのですが、実現しそうですね。」
クラリス様が
「ナリス様はここを拠点に戦を始めるおつもりなのでしょうか?」
私
「他国を侵略していこうとは思っておりません。ここは居場所を確定しようかと、なので砦、攻め込まれにくいようにまず堀を、そして住居、つぎに田畑を考えたのですが、そのあとは街を作りたいと思っております。私としては王城みたいなのではなく神殿の方が良いと思っております。」
皆で楽しく暮らしていきたいです。
さてと、屋敷の方も心配ですので一旦帰りましょうか?
エリスの転移で屋敷に戻りました。
★悪魔★
屋敷につくなり聞こえてきた怒鳴り声
「伯爵をだせ、伯爵に合わせろ」
はぁ
フラン様が「どうしたのですかとメイドに聞いてくれた」
自分たちの仕事がなくなったのはここの伯爵のせいだから生活を保障しろと訴えてきております。
フラン様
「ナリス様このようなものの相手などしなくてもよろしいのでは?」
私は
「仕事なら冒険者ギルド、商業ギルド、お城の方でさがしてください。」
ふざけるなぁ
大勢の不満の声が上がっております。
私
「ふざけるな、だと、貴方方は今までどこで何の仕事をしていたのですか?」
続けて
「まさかとは思いますが、私を倒そうとしていた貴族のところでは、ありませんよね?」
だったらなんだ
腹が立ってきた。なんか抑えられない怒りがこみ上げてきました。
私
「だったら、・・・・私から見ると貴方方も同罪です、ここで討たれても文句はいわせません、自分の主様が一方的に敵対していた者の所に怒鳴り込んでくるとは、貴方方は私にとって一般市民ではありません、敵です。」
続けて
「覚悟はいいですか、安心してください、一瞬では殺しません、まずは片足を落として逃げられないようにします。痛みには耐えてくださいね、両足を落としたら両手を落としてそのまま放置してあげます。十分に苦しんで、ここに来た事、ここで騒いだ事を後悔しながら死んでください。」
やれるものなら、やってみろ
イリスが飛び出して今挑発してきた男の左足を切り落とした。
サーシャが
「いいのか?容赦しないぞ?」
かまわないです、ここに居るものすべて、敵です。放置するとまた攻めてくるかもしれません。
私
「後顧の憂いをなくしておきましょう」
うめき声、怒鳴り声、助けを求める声が聞こえてきますが、このまま息絶えるまで苦しんでいただきます。
フラン様が
「助ける手立てとかも一切なかったのでしょうか?」と聞いてきた。
残念ながら、これもお城の計略の一つだと思われます。
まったく、自分たちは手を汚さず、貴族そして、貴族に甘えてきた者たちの処分を私に押し付けて、・・・・ランカスター城で働いていたメイド等、誰も推薦できませんとクロードが言っていましたが、納得です。
あ、それとフラン様、シルビア様
「はい?」
侯爵家の屋敷の中はもっとひどいありさまだったはずです。
私は、正義の使者でも善人でもありません。そのことも良く踏まえて今後どうするかを決めていただいて結構です。
フラン様
どうするか?
「私はナリス様について行きますよ」
シルビア様も
「私もついてきます」
二人ともありがとうございます
フラン様
「私にはこの国のことが全く見えていなかったのですね」
皆にも酷いことをさせてしまいました。
全部私がやるつもりでしたのに・・・・
睦が戻って来て、
「ナリス様、汚れ仕事は私たちがやりますと、前にも言ったではないですか、おまかせください。」
クリスも
「私もこの方たちを敵と判断されたのは間違っておられないと思います。」
「こんなひどいことをして、お前たちを絶対に許さない、絶対に・・」
イリスが
「お前に許してもらう必要などない、黙って苦しみ、死んで行け」
サーシャが
「イリス、かっこいいな」
神楽も
「敵にかける情けなどない」
エリスが
「ナリス様への非礼の数々、ゆるしません」
エリスまで・・・・サーシャがうなだれていた。
皆いますか?
お城の計略もこれでほぼ成功です。あとは今の事が噂になって、その辺に溢れかえっている軍人さんがこの屋敷に攻めてくると完成となるでしょう。
フラン様
「どういう事でしょうか?」
私を倒そうとした貴族の軍勢は万を超えたという事でした。
その中からお城で優秀な兵士を再雇用したことでしょう。
三割ぐらい雇えているといいですが、七千人以上の兵士が、あぶれていることになります。
国に帰り、冒険者、商業、何かしら別の仕事を探す者もいるかもしれませんが、明日、明後日あたり、今日の噂を聞きつけ、終結、屋敷に攻めてくるでしょう。
今度が本当の戦となります。
お城の方では雇っても給金を支払う余裕がありません。
盗賊、野盗となり悪さをするでしょうから、私の方で何とかしてくれという事ですよ
クリスが
「国を守る兵力が減ったことがわかると他国が攻めてくるのではないでしょうか?」
私
「万を超える兵力を殲滅してしまう力をもっている国には攻めてこられないでしょ」
それもそうですね。
バニラが
「何か来ます」
皆が身構えて辺りを見渡す、どこだ?
空間転移?
声だけが聞こえてきた。
「皆様、初めまして、私 ノルンと申します。外で死にかけている方々なのですが、私に供物としていただけませんでしょうか」
くもつ?
私
「いいですよ」
ノルン
「ありがとうございます。」
うめき声が聞こえなくなった。
女性が一人こちらに歩いてきた。
「改めまして、皆さまお初にお目にかかります。ノルンと申します。」
悪魔?
ノルン
「はい、悪魔とかデーモンとか呼ばれております。それと、ご相談なのですが、その万を超える兵士の方々も私どもに供物としていただけませんでしょうか?」
続けて
「あ、当然私の方で対応させていただきますので、是非お願いいたします。」
直接手を下さないで、済みますと今日の出来事も私どもが原因だと噂になるかもです。」
エリスが
「供物とはどういう事でしょうか?」と聞いた
「私の主様が現世に来てみたいと申されておりまして」とにっこり笑って言った。
エリスが、
「ナリス様、危険です、凶悪な敵を呼ぶことになります。」
サーシャがソワソワしている。
私
「ノルンさん?」
ノルン
「呼び捨てで構いませんよ」
私
「では、ノルン、好きにしてくださって結構です、お任せいたします。」
ノルン
「ありがとうございます。では、皆さま安心なさってお休みくださいませ」
エリスが心配そうな顔をしてこちらを見て何かを言おうとしましたが、サーシャがエリスを押しのけて
サーシャ
「よし、よく言った。楽しみだな」と上機嫌で言った。
お風呂、夕食もゆっくり取れて、しっかり寝ることにしました。
次の日
朝起きると、イリスが
「おはようございます、ナリス様」
「おはよう、イリス、どうかした?」
「一緒に朝食でもと思いまして」とにっこり笑っている。
服を着替えて、顔を洗いに下に降り食堂に入りました。
あれ?
すでに皆も座っている。
「ナリス様、遅いですよ」
?
「今日はみんな一緒に朝食を食べようと待っていました。」
「ありがとう」・・・どうしたの?
エリス
「奴隷商人とやりあっている頃からこの国が腐っていることに気が付いておられたのですね。」
クエス
「今の私達ではすべての人を助けることは無理、大勢の人を助けて、国が滅びては意味がない。私たちは大勢の人を助けられるように強くなります、そして滅びない国を作る為に頑張ります。ナリス様の後をついて行きます。どうぞご自分の思う通りに進んでくださいませ。」
イリスが
「これは私達皆の意見でございます」
私
「ありがとう、これからもよろしく」
それは私たちのいう言葉です
「よろしくお願いいたします。」
バニラとチョコが
「お願いですから見捨てないでください」
私
「さぁ、食べようか」
バニラが
「あああぁぁ、スルーしないでください」
私
「バニラ、チョコ」
はい
私
「二人には私では出来ないことが出来るようになると思います、自信をもってください」
手を合わせて
「今日の食事も、皆に出会えたこともすべてを神に感謝いたします。」
「いただきます。」
なに?初めて聞きましたよ、今の台詞
私
「初めていいました。なんか、言いたい気分だったのです」
皆が大合唱
「いただきます。」
食事を皆で一緒にするのは初めてかも、楽しいですね
食事が終わり、ティータイムです。
エリスが
「お楽しみのところすみません、これからの予定とかありますでしょうか?」
「そうですね、庭にでも出て、ここに居るよってアピールしないとダメですね」
王都に近い、クスターとトスターの村には誰か、いてもらった方が良いかな
「クスターにサーシャ、雫、茜で待機してくれますか?トスターにはクリス、弥生、詩織でお願いします。」
エリス、皆を連れて行ってあげて、それとクロードとマーリンにもこのことは伝えてきてください。
イリスが
「残った我々は?」
「そうですね、まさか再度終結して襲ってくるとは思っていませんでした。という事で庭に出てティータイムの続きでもしますか」
「あ、シルフィー、いますか?」
「はい」
一応お城の状況も時々見に行ってくれますか?
シルフィーが
「お城が攻撃されることは無いのでは?」
私
「お城から兵が出されることはあると思うのです、私を狙うのか、大勢いるほうを狙うのかは別として・・・・で、ですね、大勢いるほうに行くようなら止めないとノルンさんの餌食になってしまいます」
強風で足止めとか?
うんうん
了解
今日は出かけるわけにも行かないので皆でのんびりしましょう。
バニラが
「ナリス様、あの、ドラゴンが飛んできます。追われているみたいです。」
西の空にドラゴンが二体姿を現した。
あれか・・・・
追われている? という事は後ろからさらに飛んでくるのかな?
エリスが
「イリス様、あれはオットー様とカール様のようです」
イリスが
「あの二人生きていたのか」
イリスが二体に向かって気を放った。
イリスの気に気づいた二体は進行方向をこちらに変えた。
飛んできたはいいけど、きょろきょろしています。どこかで聞いたような・・・
イリスが念話で
「二人ともそこから降りて来い、地上を見ろ」と命じた。
兵士たちがざわつき始めた。
サーシャが
「うるさい! びびってんじゃねぇ」と大声を上げた。 いや、普通にびびるよ?
地上に降り立ったドラゴンが二体
「イリス様、生きておられるのですか、姿をお見せください」
イリス
「ここだ、下を見ろ 」と言って殺気を放った。
兵士たちがさらに動揺した。
その殺気に気が付いた追手のドラゴンが三体こっちに向かってきた。
「なんと、イリス様なのですか?」
エリスとクリスがお久しぶりですと挨拶をしている。
バニラとチョコも私たちもいますと出てきた。
「バニラとチョコだと、バーニーはどうした。」
「兄は死にました。」
「な、なんだと・・・それはまずい」
イリスが
「追ってきているのはベリアルか」と聞いた。
「バーニーに戦わせるしかないと思って探しておりました。」
「狙いは宝物庫の鍵か?」イリス
「はい」
「なら、ちょうどいい 私たちで始末する」
「お待ちください、ベリアルにハデス、マーリンの三人です」
「なに、問題ない、エリス、クリス、やるぞ」
はい
サーシャが
「まてまて、俺の分は?」
クリスが
「では、私はエリス様の援護に入ります」
サーシャ
「おお、クリス、気が利くな」上機嫌です。
イリスがこっちに振り返って
「ナリス様は前回、バーニーを打倒しておられますので今回はお譲りください」
はい
?? ← オットーとカール
バニラとチョコが私の後ろに隠れた。おい、前に立て前に
「無理です、無理、無理 死んでしまいます」
三体のドラゴンがゆっくりと、降りてきた。
「オットーよ、人間に助けを求めたのか?」と笑いだした。
サーシャが「うるせぇぇ」と叫びながら飛びかかり、殴った。
イリスが
「サーシャ、ベリアルは私が相手をしようと思っていたのに、なんてことを」
サーシャ
「はっはっは、早い者勝ちだ」
サーシャが続けて
「おい、イリス、こいつ動かないぞ、なんだ、この弱さは、こら、起きろ」
サーシャがこつんこつんと蹴りを入れていた。
エリスとクリスが
「流石です、サーシャ様」
オットー
「え」
イリスとエリス、クリスが残り二体に向かって
「さて、ハデスとマーリン、気合入れてかかってこいよ」
二体が手を挙げて「ちょっとまて、まて、まて」と言ったが、「問答無用」とイリスが蹴り飛ばし、エリスとクリスも両方から残った一体を殴りつけた。ダブルパンチ
あれ? 三体とも気を失った?
「よし、イリス、とどめを刺して今日はドラゴンで焼き肉だな」
オットーと兵士たちが
「え、えぇぇ」と驚いている。
そして同じことをたぶん考えている
「こいつらなんなの?」と
この時兵士たちの間で無言の掟が出来た。
「姉御達には逆らうな」
ひたすらひれ伏せ
私が
「えぇ、殺さないと目を覚ましたらまた、襲ってくるでしょ?」
イリスが
「いえ、力の差がはっきりしたので、たぶんもう逆らったりはしないと思います」
サーシャが
「ああ、なんだ、そりゃ、不完全燃焼だぞ、もっとやらせろ」
サーシャの目がきらりと光った。
「よーし、お前ら、俺が訓練してやる、五百人でかかってこいやぁ」
皆がひれ伏し、許しを請うた。
それでも兵士かと、うなだれるサーシャ
いやいや、今のを目の前で見て、戦おうなんて思うやつはいないと思うよ、サーシャ
サーシャが
「いやだぁ、ナリス様相手をしてくれ」と飛びかかってきた。
ヒョイと交わしてチョンと押したらサーシャがゴロゴロ転がって行った。
あ、これって、やばい?
サーシャが起きて
「やりやがったなぁ」っていやいやお前が突っ込んできたんじゃん。
「待てやぁ」とすごい形相で追いかけてくるサーシャ、かわいい顔が台無しです。
フラン様が立ち上がり、一言
「サーシャ様」
サーシャが立ち止まり、姿勢を正し、「お待ちになってくださいませ」とにっこり笑いかけてきた。
この後、フラン様も兵士たちから
「怒れる姉御を一言で止める御方」と恐れられることになる。
ドラゴン三体が目を覚ました。
イリスが
最初の二体が、オットーとカール
後から来た三体が、ベリアル、ハデス、マーリンですと紹介してくれた。
ベリアルが
「あの、私たちはこの後どうなりますでしょうか?」と聞いてきた。
素材は生かしてつかうし、肉は美味しくいただきます。
「いや、お待ちください、もう逆らったりいたしません」マーリン
私
「でもイリスの財宝を狙っていたんでしょ?」
「もう、狙いません」ベリアル
私
「イリス」
はい
私
「私としてはどうでもいいけど?」
バニラが私たちの時と同じ対応ですね、となんか安堵していた。
?
バニラとチョコは役に立たないからいらないと言われ続けてきたので今回も同じ対応だったのが嬉しいそうです。
「イリスはどうしたいの?」と聞いてみた。
そうですねと考え込んでいる
「バーニー同様、ベリアルは死んでも問題はないのですが・・・・」
ベリアル
「あああああああああ、お待ちください」
イリスが
「オットーとカールには、鍵を預けてあったので私が逃げて、身を隠すように命令したので、私を見捨てて出て行ったわけではないのです、ナリス様」
ああ、そう
「じゃあ、今後どうするのか決まったら教えてください」
私
「クロード」
はっ
小隊 二十四隊出来たはず、守衛のローテーションも出来ていますか?
もちろんでございます。
それを各隊に説明してください。あと給金についても貴方から説明しておいてください。
本日から始動開始でお願いします。
あ、あと街、村を巡回するときに修復が必要な個所があるか、注意してみてくるようにつたえてください。
私
「リチャード、ダグラス、詳細の説明をクロードにお願いしましたのであとよろしくお願いします。」
「わ、わかりました。お任せください」
イリスが近づいてきて
「ナリス様、あの五人にすべてを話してもよろしいでしょうか?」
かまわないですよ
「仲間に誘ってもよろしいでしょうか?」
うん、最終は本人次第だけどね
イリス
「はい、心得ております」
じゃあ、皆、街を見に行ってみましょうか?
ランカスター城、城下町になるわけか、人口約一万人(街名:ランスター)
ランスターの町の東西に街があり、ウェスタンブリッジとイースタンブリッジ
どちらかの街を通らないとランスターには入れないところから名前が付いたらしい。
どちらも人口約六千人、あと村が十か所人口約三百人程度、合計、二万五千人
冒険者ギルド、商業ギルドの建物を中心に宿屋、居酒屋、パン屋、武器屋、防具屋、衣類専門店、アクセサリー屋、野菜に果物、肉屋、米屋、薬屋、一応、賑わっています。
「うるせぇ、いい加減に帰りやがれ」と怒鳴り声が聞こえてきた。
当然行ってみる。
男の子が蹴りを入れられている。
澪がすぐにやめてくださいと止めに入る、こういうのは速いのですよねぇ。
エリスが
「どうかしたのですか?」と、聞きに入る。流れが出来ています。
薬屋の男性
「母ちゃんの具合が悪いらしいけど、薬の代金が足りないから売れないんだよ」
あ、なんか嫌な感じ・・・・が、と思ったときにはもう遅い
澪が
「ナリス様、ちょっと様子を見に行きましょう」・・・まぁ澪ならそう言うよね
街の知らない人
「その子は隣村のはずれの一軒家に住んでるはずだから結構遠いよ」と教えてくれた。
げげ
サーシャが
「しょうがねぇなあ、俺がおぶって走ってやるから落ちるなよ」と、珍しく優しい言葉をかけていた。
前言撤回、「おい、サーシャ、速度落とせ、怖がっているだろう、その子」
サーシャ
「ああん、喜んでいるじゃねぇか、あははははは」
街を散歩してみて歩くつもりだったのに、皆で徒競走とは・・・・
フラン様はエリスが、シルビア様はクリスが、クラリス様は神楽がおぶっております。
目指す一軒家、昼過ぎには到着しました。
「おお、海が見える、なんかここ、いい場所だな」
エリスが
「船に乗ってここまま、どこかに出かけますか?」
・・・・・わざと言っているだろ
「行かん、もう船にはのらん」
皆がくすくす笑っている・・・・
家に入ると奥にお母さん?が臥せっていた。
澪が回復魔法をかけてみると、少し楽にはなったみたい。
鑑定をかけてみました。
あ、
「ネイ」
「どうかしましたか?」
「このお母さん、ネイの同族だと思います。」
続けて
「呪いがかかっているのと、悪性の病気で、弱っているようです。」
シルビア様がいるので解呪だけは出来ますね。
シルビア様使わせていただきます。
はい、と返事が返ってきた。
「また、張れるもので、結界を張ってください」
盗視、盗聴等出来ないようにお願いします。
私は能力「解放」を使用した。
「解呪のスキル解放」
※注 解放スキル:私だけのオンリー・ワンスキル
他人のスキルを解放することで私の意思で使用、取得・付与することが出来る
母親が光に包まれた。
包まれた光が小さくなって消えた。
呪いは解けました。
病気については城に連れて行くか、イリスを連れてこないと処置できません。
エリスが
「では私が行ってきます」と言って転移で移動していった。
しばらくしてエリスがイリス達を連れて戻ってきました。
イリスよく来てくれました。
スキルを使わせてください。
イリス
「お待たせいたしました。急いで始めてください。」
「また、張れるもので、結界を張ってください」
盗視、盗聴等出来ないようにお願いします。
私は能力「解放」を使用した。
「超幸運のスキル解放、超回復のスキルを解放」
※注 解放スキル:私だけのオンリー・ワンスキル
他人のスキルを解放することで私の意思で使用、取得・付与することが出来る
母親が光に包まれた。
「肉体再生のスキルを解放・発動」
メイのスキル、医療及び、専門知識:医術をさらに解放
母親の全身、悪性の部分は切り取り、洗浄、再生、そして神経、血管、筋肉等確認して時間をかけて悪性の病気の転移がないか調べながら再生を試みた」
包まれていた光が小さくなって消えた。
再生は成功しました。
これでお母さんは元気になるでしょ。
イリスが
「ナリス様、お願いがあります。」
ああ、いいよ
イリスは少し考えて
「では結婚してください」
わかった
・・・・・・・・
「ナリス様今回は違うお願いにしてもよろしいでしょうか?」
え、変更するの?
いいよ
「以前、私に従ってくれていた五名を仲間に入れてください。そして肉体再生をお願いします。」
話をしながら外に出て、五名? ドラゴンに話しかけた。
私
「イリスのお願いは断らないです。」
続けて
「エリス、ドワーフ村のアスナの封印の間に行けますか?」
エリス
「大丈夫です。」
皆、いるかい?集まってください。
エリスが転移でドワーフ村、アスナの封印の間に移動してくれました。
って、あれ?
「エリスっていつの間にか、私の魔力を自由に使えるようになったのね」
エリスが
「はい、この前新たに行ってもらった肉体再生の後から出来るようになりました。」
お?という事は皆も自由に?
「そのようですね」
おお すばらしい
ではさっそく始めますか
装備品、装飾品、衣服?防具、武器等身に着けていたら外してもらってください。
私は能力「解放」を使用した。
「超幸運のスキル解放、超回復のスキルを解放」
※注 解放スキル:私だけのオンリー・ワンスキル
他人のスキルを解放することで私の意思で使用、取得・付与することが出来る
五対のドラゴンが光に包まれた。
「肉体再生のスキルを解放・発動」
メイのスキル、医療及び、専門知識:医術をさらに解放
ドラゴン五体の全身、神経、血管、筋肉等確認して時間をかけて人で言うところの二十歳ぐらいをイメージして再生を試みた」
包まれていた光が小さくなり消えた。 再生は成功しました。
五人はお互いを見比べて驚いていました。一時的に人間に変身するのではなく、完全に肉体が変化したのか、こんなことが可能とは・・・ん? 気のせいか体の動きが早く、軽くなった気がする。
衣服についてはすぐには用意できないから出来るまで布でも巻いていてください。
★ドワーフ村の変貌★
封印の間を出てドワーフ村を見てみようという事になり、外に転移してもらいました。
おおおおお
堀、水路が完成しています。
アスナ
「これは皆さま、いらっしゃいませ」
ギガンとギラーナが走ってきた。
「ようこそ、おいでくださいました。」
まだ、川の水はせき止めていないので、溜まってはいない、けど全体を見ることが出来ました。
石板を敷き詰め、積み上げて作られているので綺麗です。中央にしっかりした石作の橋も完成しています。
地の上位精霊アスナ
「現在、農地に流れる予定の水路の方を作っております。これが完成しましたら、水を溜める予定です」
私
「すごい、早いですね」
地の上位精霊アスナ
「地に関しては私の力が発揮できる分野ですし、シルフィーも手伝いに来てくれていましたから、それにドワーフの皆さんも張り切っておられます」と笑って言った。
「石を上に挙げるとき、下から吹き上げたりして補助をしていたのです。」
シルフィーが頭をかきながら、言った。
なるほど
やるなあ、ありがとうね、シルフィー
地の上位精霊アスナが
「ナリス様、今後はどのような順で作業を行いますか?」
水路が出来たら、下の方を田畑にして食料確保が先かな?
エリスが
「そうですね、肥沃な土地にするのが先です、アスナ様の存在は大きいですね」
恐れ入りますとアスナが会釈していた。
それで、向こうの岩山を石材として削り、上の方を広くして街つくりに利用して、地下下水道用の柱となる石材を確保できたらと思っています。
私
「ただ、私にはそういう知識はありませんので、ギガン、お願いできますか?」
ギガンが
「お任せください、お役に立てそうです」
おお、心強い
私
「イリス」
はい
「オットーとカールの二人にはこの町でバトラーをやってもらえたらと思っているのですが、どうでしょう?」
イリス
「二人なら、しっかり仕事をしてくれると思います。」
オットーとカールが
「イリス様、信頼していただき感謝いたします。」
私
「しばらくはランカスター城でクロードと一緒に仕事をしてもらってもいいかな?」
「何なりとお申し付けください。」
ベリアルが
「ここは、なんだ? 砦、城でも作っているのか?」
イリスが
「最初はドワーフ村の復興のつもりだったのだが、規模を大きくして、ナリス様の城にしてしまおうと意気込んでいる」
ベリアルが
「は? 何年、何十年、何百年、かかるんだ?生きていないだろ」
イリスが
「ナリス様、完成したら、ベリアルは生贄として捧げてしまいましょう」
私
「ドラゴンで焼き肉だね」
あ、ベリアル達ってこれから何千年も生きられるの?
「不死は付与してないけど?」
不死?
イリスが
「ああ、話していませんでしたね、ナリス様が肉体再生を始めて発動されたとき、成功確率が不明だったので、不死のスキルを先に付与してくださったのですよ」
サーシャが
「あ、私のことはどうなっていますか?」必死に大人しく話しかけてきた 笑
神楽も、何も言わないけどジィーっとこっちを見ている。
「サーシャの時もまだ自信とかなかったし、神楽については先に灰になると想像していたから先に不死にしないとどうしようもなかった。」
二人がにやにやして、肩を叩きあっていた。
サーシャがぼそっと「ベリアル焼きか」と言った。
神楽が続けた
「そうだな、さっき何やら、失礼なことを口走っていたし、まあしょうがないか」
ベリアルが
「助ける方向に話を持って行ってくださいよ」と嘆願した。
サーシャが
「ベリアル、お前さ、なんか、裏切りそうなんだよな」
神楽が
「うんうん、まあ、いつでも裏切ってくれていいよ、さくっと三枚におろしてやるからな」
サーシャが
「じゃあ、俺が五枚に」
神楽が
「ひらめじゃないんだから」と笑って言った。
サーシャが、ひらめ?
二人がハデスとマーリンを見てニヤニヤしだした。
メイが
「ナリス様、食われてたまるか、逆に食ってやるって思っていますよその人」
だろう、だろう
「わかりやすいやつだなあ」
エリスが
「お二人ともそのあたりで勘弁してやってください。」
ハデスとマーリンもおろおろしていた。
私が
「まじめな話でごめん、澪、私三十年か四十年ぐらいで一度、自分に肉体再生をかけようと思うけど、澪も一緒にやるか?」
澪が慌てて
「はい、お供いたします、ぜひぜひ」
イリスが
「なぜ澪だけをお誘いになるのですか?」
え? お前らって大して見た目変わらないんじゃないの?
何を言われているのでしょうか、変わる、変わらないではないのです、ナリス様と同じでなければ、いやです。
あ、歳は少し、下でもかまいません・・・
皆が今はナリス様の年に合わせてあるのですよね、じゃあ次からはずっと十八ぐらいでしょうか?
フラン様が
「ナリス様、私も誘っていただけませんでしたが?」
フラン様はもう少し前にやったほうがよくないですか?
フラン様
「まあ、そういう事なら、はい、問題ありません」とにっこりと笑って言った。
そうね、十六歳から十八歳がいいねと皆が勝手に話を進めていた。
マーリンが進み出てきて
「そのお話、ぜひ詳しくお聞きしたいです。」
サーシャが
「ナリス様に身も心も捧げる覚悟がないとお話しできないな」と言った。
マーリンは何かを察したのか、少し考えて
「イリス様は死にかけておりました。エリスとクリスは共に殉死すると残りました。イリス様は三千年以上、エリス、クリスも千五百年以上生きているはず、人間の姿とは言え、若い元気な姿になっているのを見て信じられませんでした。我が身にその力を注いでいただき感謝いたします。このうえは、私も身も心も貴方に捧げましょう、貴方の盾にもなりましょう、どうか、未来永劫、皆様と共に過ごせるようお願いします。」
ベリアルとハデスが
「まってくれ、俺たちは男だけど、身を捧げて・・・いるか?」
いりません。
ベリアルとハデスが一度目を合わせて、頷き
「俺たち二人は絶対に貴方様を裏切りません。貴方様の命に背きません。我らも共に過ごさせてください。お願いします。」
オットーとカールも前に出てきて
「私達二人も、ナリス様に身命を賭してお仕えいたします。どうぞ、共に過ごすことをお許しください。」
ドラゴン、五人が従者になった。
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
オットーとカールはランカスター城でクロードの補佐をお願いしたいから、ベリアルとハデスはしばらくここを手伝ってくれますか?
ベリアルとハデス
「はい、わかりました。」
総指揮はアスナかな?作業はギガン、ギラーナが、指示を出していると思います。
三人に話を聞いてみてください
私
「アスナ、ギガン、ギラーナ、強力な助っ人になると思います、よろしくお願いします。」
マーリンが
「私はどうします?」と聞いてきた。
「マーリンはランカスター城で女性だけの四小隊があるのでそこの総隊長として守備、兵士、魔法師の訓練をお願いします。」
マーリンが
「わかりました。お任せください」
イリスが
「ドワーフ村もランカスター領も丸投げで何とかなりそうですね」
ふふふふ、そうですね、これで、私達は学園に戻れますね。
私
「あ、そうだ、忘れていました。ギガン」
はっ、ここにおります。
「鉱石とか宝石とかまだ、採掘できますか?」
ギガン
「鉱山はここから見て前の居住地の左側になります。鉄が多いです、ミスリル、宝石、銀が採掘された場所もあります。」
アスナが
「鉱山ですか、なるほど、もう少し下に降りていくと埋蔵量は豊富になっていきますね。」
ギガン
「ほんとですか、それは楽しみが増えました」
食料に酒、貴金属、腕の見せ所ですね。
私
「ランカスターの城下町に武器、防具、貴金属店が並んでいました。見栄えのいいものは貴族の方が求めてくるでしょう、冒険者、兵士の方は魔力付与された者が欲しいはず、制作販売出来たら面白そうと思ったのですが、実現しそうですね。」
クラリス様が
「ナリス様はここを拠点に戦を始めるおつもりなのでしょうか?」
私
「他国を侵略していこうとは思っておりません。ここは居場所を確定しようかと、なので砦、攻め込まれにくいようにまず堀を、そして住居、つぎに田畑を考えたのですが、そのあとは街を作りたいと思っております。私としては王城みたいなのではなく神殿の方が良いと思っております。」
皆で楽しく暮らしていきたいです。
さてと、屋敷の方も心配ですので一旦帰りましょうか?
エリスの転移で屋敷に戻りました。
★悪魔★
屋敷につくなり聞こえてきた怒鳴り声
「伯爵をだせ、伯爵に合わせろ」
はぁ
フラン様が「どうしたのですかとメイドに聞いてくれた」
自分たちの仕事がなくなったのはここの伯爵のせいだから生活を保障しろと訴えてきております。
フラン様
「ナリス様このようなものの相手などしなくてもよろしいのでは?」
私は
「仕事なら冒険者ギルド、商業ギルド、お城の方でさがしてください。」
ふざけるなぁ
大勢の不満の声が上がっております。
私
「ふざけるな、だと、貴方方は今までどこで何の仕事をしていたのですか?」
続けて
「まさかとは思いますが、私を倒そうとしていた貴族のところでは、ありませんよね?」
だったらなんだ
腹が立ってきた。なんか抑えられない怒りがこみ上げてきました。
私
「だったら、・・・・私から見ると貴方方も同罪です、ここで討たれても文句はいわせません、自分の主様が一方的に敵対していた者の所に怒鳴り込んでくるとは、貴方方は私にとって一般市民ではありません、敵です。」
続けて
「覚悟はいいですか、安心してください、一瞬では殺しません、まずは片足を落として逃げられないようにします。痛みには耐えてくださいね、両足を落としたら両手を落としてそのまま放置してあげます。十分に苦しんで、ここに来た事、ここで騒いだ事を後悔しながら死んでください。」
やれるものなら、やってみろ
イリスが飛び出して今挑発してきた男の左足を切り落とした。
サーシャが
「いいのか?容赦しないぞ?」
かまわないです、ここに居るものすべて、敵です。放置するとまた攻めてくるかもしれません。
私
「後顧の憂いをなくしておきましょう」
うめき声、怒鳴り声、助けを求める声が聞こえてきますが、このまま息絶えるまで苦しんでいただきます。
フラン様が
「助ける手立てとかも一切なかったのでしょうか?」と聞いてきた。
残念ながら、これもお城の計略の一つだと思われます。
まったく、自分たちは手を汚さず、貴族そして、貴族に甘えてきた者たちの処分を私に押し付けて、・・・・ランカスター城で働いていたメイド等、誰も推薦できませんとクロードが言っていましたが、納得です。
あ、それとフラン様、シルビア様
「はい?」
侯爵家の屋敷の中はもっとひどいありさまだったはずです。
私は、正義の使者でも善人でもありません。そのことも良く踏まえて今後どうするかを決めていただいて結構です。
フラン様
どうするか?
「私はナリス様について行きますよ」
シルビア様も
「私もついてきます」
二人ともありがとうございます
フラン様
「私にはこの国のことが全く見えていなかったのですね」
皆にも酷いことをさせてしまいました。
全部私がやるつもりでしたのに・・・・
睦が戻って来て、
「ナリス様、汚れ仕事は私たちがやりますと、前にも言ったではないですか、おまかせください。」
クリスも
「私もこの方たちを敵と判断されたのは間違っておられないと思います。」
「こんなひどいことをして、お前たちを絶対に許さない、絶対に・・」
イリスが
「お前に許してもらう必要などない、黙って苦しみ、死んで行け」
サーシャが
「イリス、かっこいいな」
神楽も
「敵にかける情けなどない」
エリスが
「ナリス様への非礼の数々、ゆるしません」
エリスまで・・・・サーシャがうなだれていた。
皆いますか?
お城の計略もこれでほぼ成功です。あとは今の事が噂になって、その辺に溢れかえっている軍人さんがこの屋敷に攻めてくると完成となるでしょう。
フラン様
「どういう事でしょうか?」
私を倒そうとした貴族の軍勢は万を超えたという事でした。
その中からお城で優秀な兵士を再雇用したことでしょう。
三割ぐらい雇えているといいですが、七千人以上の兵士が、あぶれていることになります。
国に帰り、冒険者、商業、何かしら別の仕事を探す者もいるかもしれませんが、明日、明後日あたり、今日の噂を聞きつけ、終結、屋敷に攻めてくるでしょう。
今度が本当の戦となります。
お城の方では雇っても給金を支払う余裕がありません。
盗賊、野盗となり悪さをするでしょうから、私の方で何とかしてくれという事ですよ
クリスが
「国を守る兵力が減ったことがわかると他国が攻めてくるのではないでしょうか?」
私
「万を超える兵力を殲滅してしまう力をもっている国には攻めてこられないでしょ」
それもそうですね。
バニラが
「何か来ます」
皆が身構えて辺りを見渡す、どこだ?
空間転移?
声だけが聞こえてきた。
「皆様、初めまして、私 ノルンと申します。外で死にかけている方々なのですが、私に供物としていただけませんでしょうか」
くもつ?
私
「いいですよ」
ノルン
「ありがとうございます。」
うめき声が聞こえなくなった。
女性が一人こちらに歩いてきた。
「改めまして、皆さまお初にお目にかかります。ノルンと申します。」
悪魔?
ノルン
「はい、悪魔とかデーモンとか呼ばれております。それと、ご相談なのですが、その万を超える兵士の方々も私どもに供物としていただけませんでしょうか?」
続けて
「あ、当然私の方で対応させていただきますので、是非お願いいたします。」
直接手を下さないで、済みますと今日の出来事も私どもが原因だと噂になるかもです。」
エリスが
「供物とはどういう事でしょうか?」と聞いた
「私の主様が現世に来てみたいと申されておりまして」とにっこり笑って言った。
エリスが、
「ナリス様、危険です、凶悪な敵を呼ぶことになります。」
サーシャがソワソワしている。
私
「ノルンさん?」
ノルン
「呼び捨てで構いませんよ」
私
「では、ノルン、好きにしてくださって結構です、お任せいたします。」
ノルン
「ありがとうございます。では、皆さま安心なさってお休みくださいませ」
エリスが心配そうな顔をしてこちらを見て何かを言おうとしましたが、サーシャがエリスを押しのけて
サーシャ
「よし、よく言った。楽しみだな」と上機嫌で言った。
お風呂、夕食もゆっくり取れて、しっかり寝ることにしました。
次の日
朝起きると、イリスが
「おはようございます、ナリス様」
「おはよう、イリス、どうかした?」
「一緒に朝食でもと思いまして」とにっこり笑っている。
服を着替えて、顔を洗いに下に降り食堂に入りました。
あれ?
すでに皆も座っている。
「ナリス様、遅いですよ」
?
「今日はみんな一緒に朝食を食べようと待っていました。」
「ありがとう」・・・どうしたの?
エリス
「奴隷商人とやりあっている頃からこの国が腐っていることに気が付いておられたのですね。」
クエス
「今の私達ではすべての人を助けることは無理、大勢の人を助けて、国が滅びては意味がない。私たちは大勢の人を助けられるように強くなります、そして滅びない国を作る為に頑張ります。ナリス様の後をついて行きます。どうぞご自分の思う通りに進んでくださいませ。」
イリスが
「これは私達皆の意見でございます」
私
「ありがとう、これからもよろしく」
それは私たちのいう言葉です
「よろしくお願いいたします。」
バニラとチョコが
「お願いですから見捨てないでください」
私
「さぁ、食べようか」
バニラが
「あああぁぁ、スルーしないでください」
私
「バニラ、チョコ」
はい
私
「二人には私では出来ないことが出来るようになると思います、自信をもってください」
手を合わせて
「今日の食事も、皆に出会えたこともすべてを神に感謝いたします。」
「いただきます。」
なに?初めて聞きましたよ、今の台詞
私
「初めていいました。なんか、言いたい気分だったのです」
皆が大合唱
「いただきます。」
食事を皆で一緒にするのは初めてかも、楽しいですね
食事が終わり、ティータイムです。
エリスが
「お楽しみのところすみません、これからの予定とかありますでしょうか?」
「そうですね、庭にでも出て、ここに居るよってアピールしないとダメですね」
王都に近い、クスターとトスターの村には誰か、いてもらった方が良いかな
「クスターにサーシャ、雫、茜で待機してくれますか?トスターにはクリス、弥生、詩織でお願いします。」
エリス、皆を連れて行ってあげて、それとクロードとマーリンにもこのことは伝えてきてください。
イリスが
「残った我々は?」
「そうですね、まさか再度終結して襲ってくるとは思っていませんでした。という事で庭に出てティータイムの続きでもしますか」
「あ、シルフィー、いますか?」
「はい」
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シルフィーが
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私
「お城から兵が出されることはあると思うのです、私を狙うのか、大勢いるほうを狙うのかは別として・・・・で、ですね、大勢いるほうに行くようなら止めないとノルンさんの餌食になってしまいます」
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了解
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