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内乱
ナリスの伝説「オンリーワン」
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★召喚士の正体★
翌日、目を覚まして、動くのが嫌で一日寝ているつもりでした。
当然、お城から呼び出しがあり、行かないわけには・・・・いかず
お城に皆で向かいました。
謁見室・・・・ではないようで、その先の部屋に皆さんがお待ちになっておりました。
王様、大臣様、ギル様が待っていました。
大臣様が
「急いできていただいたのは、もうお分かりと思いますが、封印の件ついて、報告をお願いいたします。」
報告ってギル様、フラン様、シルビア様から詳細をお聞きになっていると思いますが? 直接本人からってことなのでしょうか?
「元勇者の封印を解放すると、七千年の月日が重くのしかかって、干からび、灰になって散ったと報告は上がっていないのでしょうか?」と私は言ってみた。
大臣様が、
「はい、そこまでは伺っております。」
王様が
「そのあと、部屋から出されたと聞いておる。その間に何があったかを知りたい」
「その話を聞いたら、選択を迫られることになりますが、よろしいでしょうか?」
大臣様が
「せ、選択とはどういったものでしょうか」
「世界の敵となるか、私の敵になるか、です」
私は続けて
「必ず選ぶことになります、これは個人的なことではなく、国の問題となります、しっかり吟味してください。」
三人は顔を見合わせ、フラン様、シルビア様の方をちらっと見ただけで、無言になりました。
大臣様が
「で、では、ジュ・オン様の件についての報告をお願いします。」
「あの方は封印させていただきました。」私は即答しました。
大臣様が慌てて
「その、何故彼を、我が国の宮廷魔術師団マスターを封印する必要があったのでしょうか?」
私
「あの方はこの国の宮廷魔術師団マスターと言う立場とは別に世界の監視を行う立場をお持ちの方です。」
大臣様が
「ど、どういう事でしょうか?」
私は
「ジュ・オンと言う方は数千年前に勇者を召還した召喚士の一人でした。私が封印を解き復活した魔王が滅ぼされなかった場合、再度封印するつもりだったのでしょう」
大臣様が
「それは、それなら、それは誠に重要な使命では?」
「七千年以上、その重要な使命を果たしてきた?」
大臣様
「いえ、彼は若いころこの国にやってきて、志願して魔術師団に入隊、めきめき頭角を現してマスターまで上りつめた方です。」
私
「なるほど、そんな方が伝説になる、召還儀式に携わっていたのは不思議ですね。」
続けて
「もしかしたら、もうすでにこの国にはジュ・オンと言う名の若い魔導士がいるのではないでしょうか?」
・・・・・・・
大臣様
「何を言っておられるのでしょうか?」
私の想像ですみませんと前置きをして
「召還の儀式の時に交わした約定を行使できるのは、その時その場所にいた召喚士のみ、今の時代に約定を行使できるものは生きていないはず」
ここまでは皆、うん、うんそうだよね・・・になっています。
私は続けて
「では、何故ジュ・オンさんは行使できる方なのでしょうか?」
大臣様が
「その約定とやらを行使出来る人物だとなぜ、断定出来たのでしょうか?」
「ジュ・オンさんの行動から判断しましたが、内容を聞くと先ほどの選択の話になります。」
話を戻します。
「長い時を同じ人間が存在出来る方法なのですが、私も知識だけで本当に可能かどうかは、あとにして、二つあります。」
一つ目は、コールドスリープ(体を凍らせて眠って時を過ごす)
二つ目は、クローン(細胞から同じ遺伝子を持つ人間を作り出す)
「私はこの二つ目のクローン技術を彼らは利用できているのではないかと考えています。」
召還儀式に関わった召喚士のクローンを作り続けている。
生まれたクローンに知識と記憶を植え付け、優秀なものを各国に送り込んできたのではないかと、当然失敗することもあるでしょう、でも使命の補佐人員としてやはり、各国に送り込まれていると思います。
この国には、優秀なクローンが配置されていたと思いますよ。
私は「ジュ・オンさんが数名ずつ各国にいると思ってください。」と言った。
・・・・・皆の反応は無言・・・・
オルレアン王国で起きた「魔王の封印解除」の知らせは世界中にあっという間に広がるでしょう。
その時にオルレアン王国の報告は復活後の魔王の状況は干からびて灰になって散りました。
ここまでしっかり確認しております。
これだと国に責任は全くありません。
「私個人としては、もうオルレアン王国には魔王はいないという情報(封印は解けたが灰になった)が世界中に流れるとジュ・オンさんがこの国にいる必要はなくなると思っています。」
ただ、現時点では情報収集のために何人かのジュ・オンさんがいるはずです。
私
「私にとってジュ・オンさんは見方とはなり得ない人と判断しました。」
ここまでを踏まえて今回のことで世界に何か不都合なことがあると私は世界中の敵になるかもしれません。
その時にオルレアン王国が巻き込まれる必要はないと思います。
「何があったのか、何が起きたのかは、知らない、でもジュ・オンさんが封印されてしまったという事実については外に漏れても問題ありません。」
パチパチパチパチと拍手が起こった。
ここに居る全員が拍手のなるほうに視線を向けた。
「素晴らしい見解です。宮廷魔術師団見習いのジュ・オンと言います。」
どよめきが起こった。
「ほぼ正解です」と見習いジュ・オンさんが言った。
「当たっていないところはですね、私たちはそんなに数多く居りません。」
結構失敗するのです、成功しても成人する前に死亡することも多々あります。
「マスタージュ・オンは結構年齢が高くなってきましたので、数年したら、入れ替わる予定でした。」
続けて
「ただ、残念なのはマスターの記憶をバックアップ出来ていないことです。」
本当に残念そうです。
見習いジュ・オン
「そして私が姿を現したのは、別に貴方方と敵対するつもりもないからです、クローンと言っても性格まで同じではありません。」
続けて
「我々の使命は魔王の封印が解かれた後、問題があるようなら再封印をする事でした。干からびて灰になったというところまではしっかりと世界中に報告していただきたいところです。そうすることでこの国に封印されていた魔王の件は片付いたことになります。」
ジュ・オンの今後については
「我々は世界の情勢を把握するために今後も派遣を続けると思います。」
王様と大臣様そしてギル様は話の内容については理解できていないと思いますが、魔王封印に関しては、国としての務めを果たしたと解釈していいという事で安堵されていました。
王様が
「本日は大義であった」
大臣様が
「皆様、ご苦労様でした、これにて解散といたします。」
ギル様と三人で見習いジュ・オンさんの所に話をしに行かれました。
「じゃあ、イリス、皆、帰りましょうか」
フラン様とシルビア様が小走りで寄ってきて、
「ナリス様、あの、私どもも一緒に行ってよろしいのでしょうか?」
と聞いてきたので、
「はい、お城に聞かれたことはしっかり説明してくださって大丈夫です」
続けて
「今回の件については事が国全体に影響する事でしたので外れていただきました。クラリス様も同じです。」
サーシャが
「世界中を敵にする」・・・・いいな とニヤニヤしていました。
お前が次の魔王か?
イリスが
「では、ナリス様、次の魔王サーシャを一緒に討伐いたしましょう」と笑って言った。
サーシャが
「なんだと、この・・・・」と言いかけてフラン様の視線に気が付き大人しくなりました。笑
エリスにお願いして転移で屋敷に帰ってきました。
改めて
「フラン様、シルビア様、クラリス様、ちょっといいでしょうか?」
フラン様
「はい」と三人が寄ってきました。
「神楽、こっち来て」
神楽 麗
「はい?」
「フラン様、シルビア様、クラリス様、こちらは神楽 麗さんです。一緒に暮らすことになりました、よろしくお願いします。」
続けて
「神楽 麗さん、こちら、フラン様、シルビア様、クラリス様です」
神楽 麗
「あ、よろしくお願いします。」
三人も
「こちらこそ、よろしくお願いします」と返事を返しました。
サーシャが
「なんで、改めて三人だけに紹介しているんだよ?」
何でって、他の皆は神楽が仲間になったって知っているだろ?
サーシャが
「しらねーよ」とぶっきらぼうに返事を返した。
あれ?そうだっけ
神楽 麗が 跪き
「ナリス様、この度は我が封印を解除していただきありがとうございました。」
続けて
「皆様にもご迷惑をお掛けいたしました。」
一呼吸おいて?
「まさか、命を懸けて私を助けてくださるとは思ってもいませんでした。
途中で、もうやめてくれと何度思ったことか、私も身命をかけて貴方をお守りします。どうぞ、従者として一緒にいることをお許しください。」
神楽 麗は思い出したのか、大粒の涙を流しながら泣いていた。
「よろしくお願いします」私
神楽 麗 が仲間になった。
サーシャが
「ああ、よろしくな」と挨拶を返した。
続けて
「ここは、退屈だけど楽しいぜ」と笑っていた。
フラン様たちがびっくりして
「あの、一体何があったのでしょうか?」
サーシャが意地悪に
「ああ、三人はあれ、見られなかったんだったな、可哀そうに、すごかったのになあ、ナリス様のボケ」
ぶっ
サーシャが続けて
「イリスもすごい、取り乱して、泣いた挙句に大笑いしていたよな」
イリスが
「サーシャ、喧嘩を売っているのですね」とにらむ
サーシャが少し飛びのいて、かかってこいやポーズをとっていた。
メイも
「いやいや、あの時のナリス様は本当に酷いやつだと思いましたよ」
続けて
「本当に胸が張り裂けそうなぐらい、心配させられた挙句があれですからね」
ネイが
「そうですね、私も、もう駄目だ、ナリス様が死んだ、と諦めましたから」涙を流しながら言ってきた。
エリスが
「私たちの中でナリス様の存在がどれだけ大きいものになっているのか改めて理解しました。私にとって貴方は無くてはならない存在です、もっと自分を大事にしてください」と泣き出した。
「なんか、すごい頭はたかれていたよね?」あ、いらないこと言ったかも
イリスがすごい形相で
「当り前じゃないですか! お腹破裂して、血が噴き出すし、私の無力感、ナリス様を助けることが出来なかったとどれだけ自分を責めたか」イリスも大粒の涙を流していた。
イリスが続けて
「あれ、お腹ではなく、頭が破裂とか吹き飛ぶ、とかしていたら、再生どころの話ではなかったのではないですか? ナリス様」
イリスが抱き着いてきて
「お願いですからもう無茶な事はしないでください。」
頭が吹き飛ぶと肉体再生を発動出来ない?
どうなのだろう私も灰になっても精神だけから発動出来るか知りたいところだけど・・・
メイが
「イリス様の話、聞いていますか?」
あ、また変な事考えているのか、こいつ・・・
涙を流しながらシルフィーが
「皆が絶望しているのにあれだもんな」
メイが
「あ、ラッキー♪ お腹が破裂して魔力が一気に抜けた。これで魔力調整ができる」
この後皆、「あ?」ってなって、動けませんでしたよね と笑った
涙を拭いながらメイが
「あの時は、笑い事ではありませんでしたけどね、あんなに心配したのに、なんなのあんたはってマジで思いました。」
「いやぁぁ 今回は真剣に駄目だと私も思いました。」あはは 私が笑いながら言うと一瞬シーンとなったのですが、軽く言ってんじゃねぇぇ、と叫びながら飛び蹴り?サーシャが飛んできた。
涙の後は怒りの心を思い出した皆が頭をはたいて来る。痛い
フラン様、シルビア様、クラリス様の三人は結局、何がどうなったのか分からず、騒ぎの中にも入れず、ポツンと突っ立っていました。
はぁ なんにしても何とか乗り切りました。
★古代の封印されし、魔法★
通常の学園生活に戻りました。
なんか急にいろいろありましたが、今はのんびり・・・
あぁ、行儀・作法の講義以外は・・・
イリスもネイも体に異常は無いみたいです。
と、いうことで
学園の講義が終わると皆で封印の間に来て、毎日、二人ずつ肉体再生での身体検査を行い始めました。
サーシャが一番うるさかったので最初に行いました。
「うぉぉぉ、体全体が魔力で包まれているこの感じ、動きが早くなっているわ」
なんかうるさい、そして即、イリスに挑んでいました。
エリス、クリス、澪、バニラ、チョコたち五名は肉体再生、完了です。
残りはぼちぼち ハイエルフの皆の再生を予定
最初は睦だけに行って様子を見ようかな?
皆はここで、封印されていた魔法と歴史についてまとめています。
神楽が魔王を封印した場所も、まだよくわかっていません
神楽も「どこだったかなあぁ」だって
ネイは魔法について調べてもらっています。
強力な魔法になるので、詠唱もそれなりに長いとブツブツ言っております。
詠唱を簡略化、自動化出来ればいいのか・・・
という事は
自分の中だけで有効なプログラムを作成する事が出来れば行けるということかな?
詠唱を簡略化するプログラムとそのプログラムを実行するプログラムか・・・
詠唱の簡略化は単純でいいのかな、詠唱をそのまま書き入れて、タイトルを決める
そのタイトルを唱えるとプログラムが自動起動する。
メイが
「何を言っておられるのでしょうか?」と聞いてきた
ホントに何を言っているのでしょうね、私は
・・・・・・・・・・そうか
詠唱を簡略化した記述のタイトルを唱えると魔力で起動すればいいだけだ。
という事で、ネイに魔法詠唱について聞いてみた。
ネイ
「コレなんかとんでもないですよ、星を落とす」って
ああ、それ聞いたことあるな・・・・「メテオ」だっけ?
ネイ
「ご存じなのですか?」
ああ、名前だけ・・・・・
「詠唱は?」
ネイ
「このページ全体が詠唱文になります。」
しかし、詠唱文面の写しには自信がありません。・・・・
これを魔力で自動起動すると隕石が落ちてくる?
いやいやいや、どのみち、実験するわけにはいかない・・・
メイが
「ナリス様、何を、恐ろしいことをお考えですか?」
皆がなになにと寄ってきた。
私は皆に説明をしました。
ネイが調べている魔法書に記載されている魔法の一つを発動出来るかもしれないと
皆が、はい? となるのは当たり前で、でも、じゃあ、やってみるか、と撃つわけにはいかないぐらいすごい魔法です、と付け加えました。
内容は
詠唱が起動すると 空から星が落ちてきて地上に大打撃を与えます。
人は当然即燃え尽きるだろうし、国も一瞬で消えるかもしれません。
イリスが
「え、? あの、ナリス様がその魔法を使用できるのですか?」
たぶん、そうだと言いたいけど、詠唱文に問題があるかもしれないってことで使えないが正解!
ネイに別の物は無いか聞いてみた。
「これなんか珍しいかもです、自分で決めた範囲、対象を例外なく全て凍らせる」
この魔法の詠唱文は完全に写しきっています。
絶対零度・・・・かな
一ページ半の詠唱が必要見たいです。
私は、詠唱文面を記述してタイトル「絶対零度」としました。
絶対零度の魔法、これは単純に物を凍らせる魔法ではないと思います。
全ての物、たとえ六千度の炎でも瞬時に凍らせる魔法だと思います。
自分で決めた範囲、対象か、これは実験出来そうね、ときょろきょろしていたら、メイが飛びついてきて、ここでは絶対にしないように、ね、やめましょうね、としがみ付いてきた。
ネイが
「すべの物を焼き尽くすというのもあります」
すみません、詠唱文面の写しには自信がありません。・・・・
先ほどの物とこの魔法には詠唱の中でよくわからない部分が入っておりまして、解読が難しいのです。
アトミック?
これは・・・・怖すぎ・・・・
これも試す訳にはいかない・・・・ですね
ネイに聞いてみました。
「死者蘇生はなかったですか?」と
ネイが
「あ、それです、今解読できそうな四つの内最後の魔法がそれです。」
と書き写したページを開いて見せてくれました。
あるんだ・・・・・
二ページになる、詠唱か
同じように詠唱文面を記述してタイトル「死者蘇生」としました。
ネイが
「ナリス様、本当に使用できるのですか?そんなに簡単に・・・・」
うん、たぶん・・・・・
ネイが
「詠唱が複雑で長すぎて私では詠唱が完了するまでに、それまで作れた魔方陣が崩れてしまうようです。」
皆は、目が点になってよくわからないと言っております。
二つの封印された魔法を手に入れました。
今日はここまでで屋敷に帰りましょう
屋敷についたらお客様が来ていました。
ギル様と見習いジュ・オンさんです。
ギル様が
「ジュ・オン殿には私の相談役に就任していただきました。今日はこの事をお伝えに来ました。」
そんなこといちいち私たちにお伝えしなくていいのに・・・
と思っていたらメイが後から背中にドンと一発入れてきました。
「それはご丁寧にありがとうございます。」
それでは、と屋敷に向かって歩こうとしたら、「お待ちください」とギル様が粘る。
振り返るとジュ・オンさんが
「困りましたね、私、嫌われていますね」と言われたので、
「私はまだ、貴方のことを敵だと思っておりますので、近づかない方が身のためですよ」と言ってみた。
ジュ・オンさんは
「私は、貴方たちと敵対してもいいことは無いと思っております。むしろ仲良くしたいと思っております」
そ、じゃ、頑張ってくださいと歩き出した「ナリス殿」ギル様がまだ粘る。
「まだ、何か用でしょうか?」
「ジュ・オン殿なら、あの施設の使用方法をご存じかもしれません。一度見てもらってはいかがでしょうか?」
なるほど!
「それは面白い提案です、ギル様」
ギル様とジュ・オンさんが笑顔になろうとしたけど、
「私にとって無害、それよりも利があるとはっきり分かった時にお願いします。」と突き放した。
「他の国の方にもお伝えしておいてください、むやみに私に近づくと危ないですよと」
ギル様が
「どこかに、旅に出られる予定でも?」
そういうわけではないのですが・・・・・いずれ行きます。と言ってしまった
ギル様が
「それとこれはお願いと言うか相談なのですが、ナリス殿」
はい?
「現在の爵位、男爵から伯爵となって、私を支持していただきたい、いずれはシルビアをめとり、二人で私を支えてほしい」
そんなことをしたら、いらない火種をまい・・・・て?
それが狙いか!
第二王子派の伯爵は死亡してそのあと後を継ぐことを許されたものが無く、廃嫡となり、伯爵の爵位を持つものが減る。というか、もっと減らしたい?
侯爵様よりの貴族も廃嫡に追い込むという事かな?
正直、優秀なものに爵位を与えたくても、限度があり、現在はすでに飽和状態もしくは崩壊寸前と言ったところか。
私
「なるほど正直、現在この国は破綻寸前という事ですか?」
一旦、内乱を起こして爵位保持者、まあ貴族を減らす?
私
「今の貴族の半分以下まで減ることになりそうですが?」
ジュ・オンさんが
「流石ですね、話が早くて助かります」
エリスが
「そうなると、ナリス様、侯爵様も第二王子様も敵になるのではないでしょうか?」
うん、そうだね
「第二王子は、改心して侯爵家として王家を助けてくれたらいいのだけど、国が破綻しそうなら話は別だね、敵となるならうち倒して私財没収、手柄を立てた者に恩賞として渡すことになるね」
そして一番大事なところは、第一王子様はこの件には一切関知しないという事ですね。
イリスが
「な、それは酷くないですか?」
「シルビア王女との婚姻のため、ナリスを伯爵とするとか、王様が発言すると、他の貴族は反発、宮廷魔術師団が裏から煽って私を攻めさせる」
うーん、いい作戦だ
イリスが
「敵が何万人いようとも気にはしませんが、どうなさるのですか?」
私
「いやいや、イリス、兵隊さんたちは殺してはいけないのですよ、この国の大事な兵力を失うわけにはいきません。」
エリスが
「と、言われますと?」
私
「今回の目的は貴族の数を減らせばいいので、その後の事はまた後で行う・・と」
ジュ・オンさんを見てから続けて
「それに今回、宮廷魔術師団は敵にはならないでしょう・・・から?」
実際、国土の中で戦闘は起こらない、敵本陣だけ、全滅すればこっちの勝ちです。
ジュ・オンさんが
「もう笑うしかありませんね、ここまで一瞬ですべて読まれるとは」
「宮廷魔術師団もちょろちょろ邪魔するようなら今度は生かして返しません」
ジュ・オンさんが
「事が始まりましたら、しばらくの間、宮廷魔術師団は姿を隠します。十日もあれば片が付きますでしょうか?」
大丈夫だと思います。
私は皆に向かって
「別にいつも通りにして問題ないですが、一人での行動は禁止します。五人組以上でいつも行動をしてください。」
「イリス隊、澪、フラン様、シルビア様、メイ、あかね」
「エリス隊、ミイ、ライア、睦、弥生、かえで」
「クリス隊、バニラ、チョコ、クラリス様、ネイ」
「サーシャ隊、雫、はづき、しおり、かおり」
「神楽隊、さくら、すみれ、らん、つばき、あずさ」
いつも皆一緒だけど今後、何かあったらこのメンバーで動くこと
敵本陣には、エリス隊、サーシャ隊、神楽隊に任せます。
★内乱★
次の日、王様がお城で発言されました。
「現、男爵、ナリスを伯爵とする、シルビア王女との婚姻に向けて準備をするものである。」
これに対して、
「王は気が狂ってしまったのか?」
「功績もないものを伯爵にするとはどういうことか」
「廃嫡になった家もあるのだぞ」
ここで、予想外のことが起きました。
王家を撃つのか、男爵を撃つのか、と意見が分かれた。
まあ、ここは宮廷魔術師団の出番、生意気な小僧を撃つべきと煽り立てた。
侯爵様としては王様を倒した方が早いのかもしれませんが、まだ王位継承権は三位、あせってもしょうがないと小僧を撃つことに賛成した。
侯爵様の頭の中では、第二王子様は名誉の戦死というシナリオが出来ていたと思われます。
これでことが済めば自分は王位継承権が第二位になり、そして次は王家を断罪する
自分が王の座につくシナリオが簡単に出来上がった。
自分で自分の首を絞めるとは馬鹿な兄上だ。と思っている事でしょう。
学園は午後から王都の緊張が解けるまで休校となりました。
お城からの通達が来るのも早かった
屋敷に戻ってすぐにイリスが
「では、これからどうされますか?」と聞いてきた。
「たぶんその辺にいるだろう宮廷魔術師団を先に叩きます。」
え? 皆の顔がそう言っています。
まず一人か二人どこからか、こちらの動きを見ているはず、そして昨日三つのパーティで攻撃をすると話をしましたので、三人以上が尾行をするために待機していると思います。
「バニラ、うるさいと思いますが、変な音、会話があったら教えてください。」
はいと、バニラが返事を返し、耳をすました。
回りに何かしらの気配がないか皆が集中し始めた。
「いました。」二人を察知したのと同時にネイも感知したと報告してきました。
私は皆から少し離れて立ち、イリスにも皆から離れたところに移動してもらいました。
私は能力「解放」を使用した。
「索敵、鑑定、隠密、強奪のスキルを解放」
※注 解放スキル:私だけのオンリー・ワンスキル
他人のスキルを解放することで私の意思で使用、取得・付与することが出来る
解放と同時に索敵の範囲を広げた。
鑑定で感知した者の心臓の位置を特定、隠密で私の行動を察知させない。
「一人目」「鑑定」確認、「強奪」起動、成功
胸を押さえて一人、倒れた
強奪で場所を特定し奪った心臓をイリスに向かって放り投げた。
一閃、イリスが切り捨てる。
次!
「二人目」「鑑定」確認、「強奪」起動、成功
また、胸を押さえて一人、倒れた
強奪で場所を特定し奪った心臓をイリスに向かって放り投げた。
イリスが二つ目を切り捨てた。
宮廷魔術師団の死体が二つ転がっているはず、そして、さっき広げた索敵で、感知できた、さらに三人に対して、
「三人目」「鑑定」確認、「強奪」起動、成功
「四人目」「鑑定」確認、「強奪」起動、成功
「五人目」「鑑定」確認、「強奪」起動、成功
三つ続けて放り投げ、イリスが切り捨てた。
サーシャが
「何をしているんだ?」と聞いてきた。
説明をすると自分もまぜろとか言いそうだからスルー
☆ジュ・オン☆
監視していた二人が倒れ、・・・・やられた?
「まずい、他の物にすぐ帰還しろと連絡を入れてください」
あ、三人の気配が消えたのが、わかった。
ギル様
「どうしました。何か悪いことでも?」
ジュ・オン
「ナリス殿のほうに様子を見るよう出していた五人の気配が消えました。たぶんもう死んでいると思います。」
な・・・
ちょろちょろ邪魔するようなら、とか言っていたけど・・・
ジュ・オン
「貴族側の動きが思った以上に早いので、明日には戦いが・・いや貴族が思っている蹂躙が始まるのかと思っておりましたが、この分では今夜中には勝敗が決します。」
★終戦★
私は何が起きているのか分かってない皆を無視してさらに索敵を広げ、敵の本陣にいる貴族を感知しました。
本陣と言うより侯爵様の屋敷ですね、大勢が集まっているようです。
この屋敷のすぐ向こう側にあります。
イリス、いくよ
いつでもどうぞと返事が返ってきた。
「鑑定」確認、「強奪」起動、成功
鑑定、強奪、放り投げる、イリスが切り捨てる。
この作業を繰り返します。
相手が誰なのかとか一切気にしない、そこにいるものすべてが敵、容赦はしません。
シルフィーがどこかに飛んで行った。敵の状況を確認しに行ったかな
侯爵様の屋敷はパニック、突然目の前にいた者が倒れていく、何が起きているかなどわからない、いや、わからせません。
侯爵様の存在も気にせず、作業を続けました。
やがて、侯爵様の屋敷、及び近辺の索敵に敵影は無くなりました。
シルフィーが戻って来て、屋敷の広間に侯爵様と第二王子が倒れているのを確認したと報告してくれました。
サーシャが
「はぁ? 終わっただと、私の出番はどうしたぁぁ」
すみません、今回は皆が手を出しているところを見られない方が良いと判断しました。
「シルフィーありがとう」
私は火の魔法が使える者全員でそこにあるものを燃やしてくださいと頼みました。
☆蛇足☆
どこからか、見ていた者がいた。
ダニエル
「久しぶりに人間界で戦が起きるのかと思って見学しておったが、何が起きた?」
サンタナ
「見学にはなりませんでしたね、私にも何が起きたのか不明です」
ダニエル
「お前なら今後どうする?」
サンタナ
「私なら、あの国には関わらないようにします」
人間だから、百年もすればいなくなるから、様子を見るか?
友人のお二人にもこのことはお伝えした方がよろしいかもしれません。
そうだな、あの二人にも伝えておくとしよう。
翌日、目を覚まして、動くのが嫌で一日寝ているつもりでした。
当然、お城から呼び出しがあり、行かないわけには・・・・いかず
お城に皆で向かいました。
謁見室・・・・ではないようで、その先の部屋に皆さんがお待ちになっておりました。
王様、大臣様、ギル様が待っていました。
大臣様が
「急いできていただいたのは、もうお分かりと思いますが、封印の件ついて、報告をお願いいたします。」
報告ってギル様、フラン様、シルビア様から詳細をお聞きになっていると思いますが? 直接本人からってことなのでしょうか?
「元勇者の封印を解放すると、七千年の月日が重くのしかかって、干からび、灰になって散ったと報告は上がっていないのでしょうか?」と私は言ってみた。
大臣様が、
「はい、そこまでは伺っております。」
王様が
「そのあと、部屋から出されたと聞いておる。その間に何があったかを知りたい」
「その話を聞いたら、選択を迫られることになりますが、よろしいでしょうか?」
大臣様が
「せ、選択とはどういったものでしょうか」
「世界の敵となるか、私の敵になるか、です」
私は続けて
「必ず選ぶことになります、これは個人的なことではなく、国の問題となります、しっかり吟味してください。」
三人は顔を見合わせ、フラン様、シルビア様の方をちらっと見ただけで、無言になりました。
大臣様が
「で、では、ジュ・オン様の件についての報告をお願いします。」
「あの方は封印させていただきました。」私は即答しました。
大臣様が慌てて
「その、何故彼を、我が国の宮廷魔術師団マスターを封印する必要があったのでしょうか?」
私
「あの方はこの国の宮廷魔術師団マスターと言う立場とは別に世界の監視を行う立場をお持ちの方です。」
大臣様が
「ど、どういう事でしょうか?」
私は
「ジュ・オンと言う方は数千年前に勇者を召還した召喚士の一人でした。私が封印を解き復活した魔王が滅ぼされなかった場合、再度封印するつもりだったのでしょう」
大臣様が
「それは、それなら、それは誠に重要な使命では?」
「七千年以上、その重要な使命を果たしてきた?」
大臣様
「いえ、彼は若いころこの国にやってきて、志願して魔術師団に入隊、めきめき頭角を現してマスターまで上りつめた方です。」
私
「なるほど、そんな方が伝説になる、召還儀式に携わっていたのは不思議ですね。」
続けて
「もしかしたら、もうすでにこの国にはジュ・オンと言う名の若い魔導士がいるのではないでしょうか?」
・・・・・・・
大臣様
「何を言っておられるのでしょうか?」
私の想像ですみませんと前置きをして
「召還の儀式の時に交わした約定を行使できるのは、その時その場所にいた召喚士のみ、今の時代に約定を行使できるものは生きていないはず」
ここまでは皆、うん、うんそうだよね・・・になっています。
私は続けて
「では、何故ジュ・オンさんは行使できる方なのでしょうか?」
大臣様が
「その約定とやらを行使出来る人物だとなぜ、断定出来たのでしょうか?」
「ジュ・オンさんの行動から判断しましたが、内容を聞くと先ほどの選択の話になります。」
話を戻します。
「長い時を同じ人間が存在出来る方法なのですが、私も知識だけで本当に可能かどうかは、あとにして、二つあります。」
一つ目は、コールドスリープ(体を凍らせて眠って時を過ごす)
二つ目は、クローン(細胞から同じ遺伝子を持つ人間を作り出す)
「私はこの二つ目のクローン技術を彼らは利用できているのではないかと考えています。」
召還儀式に関わった召喚士のクローンを作り続けている。
生まれたクローンに知識と記憶を植え付け、優秀なものを各国に送り込んできたのではないかと、当然失敗することもあるでしょう、でも使命の補佐人員としてやはり、各国に送り込まれていると思います。
この国には、優秀なクローンが配置されていたと思いますよ。
私は「ジュ・オンさんが数名ずつ各国にいると思ってください。」と言った。
・・・・・皆の反応は無言・・・・
オルレアン王国で起きた「魔王の封印解除」の知らせは世界中にあっという間に広がるでしょう。
その時にオルレアン王国の報告は復活後の魔王の状況は干からびて灰になって散りました。
ここまでしっかり確認しております。
これだと国に責任は全くありません。
「私個人としては、もうオルレアン王国には魔王はいないという情報(封印は解けたが灰になった)が世界中に流れるとジュ・オンさんがこの国にいる必要はなくなると思っています。」
ただ、現時点では情報収集のために何人かのジュ・オンさんがいるはずです。
私
「私にとってジュ・オンさんは見方とはなり得ない人と判断しました。」
ここまでを踏まえて今回のことで世界に何か不都合なことがあると私は世界中の敵になるかもしれません。
その時にオルレアン王国が巻き込まれる必要はないと思います。
「何があったのか、何が起きたのかは、知らない、でもジュ・オンさんが封印されてしまったという事実については外に漏れても問題ありません。」
パチパチパチパチと拍手が起こった。
ここに居る全員が拍手のなるほうに視線を向けた。
「素晴らしい見解です。宮廷魔術師団見習いのジュ・オンと言います。」
どよめきが起こった。
「ほぼ正解です」と見習いジュ・オンさんが言った。
「当たっていないところはですね、私たちはそんなに数多く居りません。」
結構失敗するのです、成功しても成人する前に死亡することも多々あります。
「マスタージュ・オンは結構年齢が高くなってきましたので、数年したら、入れ替わる予定でした。」
続けて
「ただ、残念なのはマスターの記憶をバックアップ出来ていないことです。」
本当に残念そうです。
見習いジュ・オン
「そして私が姿を現したのは、別に貴方方と敵対するつもりもないからです、クローンと言っても性格まで同じではありません。」
続けて
「我々の使命は魔王の封印が解かれた後、問題があるようなら再封印をする事でした。干からびて灰になったというところまではしっかりと世界中に報告していただきたいところです。そうすることでこの国に封印されていた魔王の件は片付いたことになります。」
ジュ・オンの今後については
「我々は世界の情勢を把握するために今後も派遣を続けると思います。」
王様と大臣様そしてギル様は話の内容については理解できていないと思いますが、魔王封印に関しては、国としての務めを果たしたと解釈していいという事で安堵されていました。
王様が
「本日は大義であった」
大臣様が
「皆様、ご苦労様でした、これにて解散といたします。」
ギル様と三人で見習いジュ・オンさんの所に話をしに行かれました。
「じゃあ、イリス、皆、帰りましょうか」
フラン様とシルビア様が小走りで寄ってきて、
「ナリス様、あの、私どもも一緒に行ってよろしいのでしょうか?」
と聞いてきたので、
「はい、お城に聞かれたことはしっかり説明してくださって大丈夫です」
続けて
「今回の件については事が国全体に影響する事でしたので外れていただきました。クラリス様も同じです。」
サーシャが
「世界中を敵にする」・・・・いいな とニヤニヤしていました。
お前が次の魔王か?
イリスが
「では、ナリス様、次の魔王サーシャを一緒に討伐いたしましょう」と笑って言った。
サーシャが
「なんだと、この・・・・」と言いかけてフラン様の視線に気が付き大人しくなりました。笑
エリスにお願いして転移で屋敷に帰ってきました。
改めて
「フラン様、シルビア様、クラリス様、ちょっといいでしょうか?」
フラン様
「はい」と三人が寄ってきました。
「神楽、こっち来て」
神楽 麗
「はい?」
「フラン様、シルビア様、クラリス様、こちらは神楽 麗さんです。一緒に暮らすことになりました、よろしくお願いします。」
続けて
「神楽 麗さん、こちら、フラン様、シルビア様、クラリス様です」
神楽 麗
「あ、よろしくお願いします。」
三人も
「こちらこそ、よろしくお願いします」と返事を返しました。
サーシャが
「なんで、改めて三人だけに紹介しているんだよ?」
何でって、他の皆は神楽が仲間になったって知っているだろ?
サーシャが
「しらねーよ」とぶっきらぼうに返事を返した。
あれ?そうだっけ
神楽 麗が 跪き
「ナリス様、この度は我が封印を解除していただきありがとうございました。」
続けて
「皆様にもご迷惑をお掛けいたしました。」
一呼吸おいて?
「まさか、命を懸けて私を助けてくださるとは思ってもいませんでした。
途中で、もうやめてくれと何度思ったことか、私も身命をかけて貴方をお守りします。どうぞ、従者として一緒にいることをお許しください。」
神楽 麗は思い出したのか、大粒の涙を流しながら泣いていた。
「よろしくお願いします」私
神楽 麗 が仲間になった。
サーシャが
「ああ、よろしくな」と挨拶を返した。
続けて
「ここは、退屈だけど楽しいぜ」と笑っていた。
フラン様たちがびっくりして
「あの、一体何があったのでしょうか?」
サーシャが意地悪に
「ああ、三人はあれ、見られなかったんだったな、可哀そうに、すごかったのになあ、ナリス様のボケ」
ぶっ
サーシャが続けて
「イリスもすごい、取り乱して、泣いた挙句に大笑いしていたよな」
イリスが
「サーシャ、喧嘩を売っているのですね」とにらむ
サーシャが少し飛びのいて、かかってこいやポーズをとっていた。
メイも
「いやいや、あの時のナリス様は本当に酷いやつだと思いましたよ」
続けて
「本当に胸が張り裂けそうなぐらい、心配させられた挙句があれですからね」
ネイが
「そうですね、私も、もう駄目だ、ナリス様が死んだ、と諦めましたから」涙を流しながら言ってきた。
エリスが
「私たちの中でナリス様の存在がどれだけ大きいものになっているのか改めて理解しました。私にとって貴方は無くてはならない存在です、もっと自分を大事にしてください」と泣き出した。
「なんか、すごい頭はたかれていたよね?」あ、いらないこと言ったかも
イリスがすごい形相で
「当り前じゃないですか! お腹破裂して、血が噴き出すし、私の無力感、ナリス様を助けることが出来なかったとどれだけ自分を責めたか」イリスも大粒の涙を流していた。
イリスが続けて
「あれ、お腹ではなく、頭が破裂とか吹き飛ぶ、とかしていたら、再生どころの話ではなかったのではないですか? ナリス様」
イリスが抱き着いてきて
「お願いですからもう無茶な事はしないでください。」
頭が吹き飛ぶと肉体再生を発動出来ない?
どうなのだろう私も灰になっても精神だけから発動出来るか知りたいところだけど・・・
メイが
「イリス様の話、聞いていますか?」
あ、また変な事考えているのか、こいつ・・・
涙を流しながらシルフィーが
「皆が絶望しているのにあれだもんな」
メイが
「あ、ラッキー♪ お腹が破裂して魔力が一気に抜けた。これで魔力調整ができる」
この後皆、「あ?」ってなって、動けませんでしたよね と笑った
涙を拭いながらメイが
「あの時は、笑い事ではありませんでしたけどね、あんなに心配したのに、なんなのあんたはってマジで思いました。」
「いやぁぁ 今回は真剣に駄目だと私も思いました。」あはは 私が笑いながら言うと一瞬シーンとなったのですが、軽く言ってんじゃねぇぇ、と叫びながら飛び蹴り?サーシャが飛んできた。
涙の後は怒りの心を思い出した皆が頭をはたいて来る。痛い
フラン様、シルビア様、クラリス様の三人は結局、何がどうなったのか分からず、騒ぎの中にも入れず、ポツンと突っ立っていました。
はぁ なんにしても何とか乗り切りました。
★古代の封印されし、魔法★
通常の学園生活に戻りました。
なんか急にいろいろありましたが、今はのんびり・・・
あぁ、行儀・作法の講義以外は・・・
イリスもネイも体に異常は無いみたいです。
と、いうことで
学園の講義が終わると皆で封印の間に来て、毎日、二人ずつ肉体再生での身体検査を行い始めました。
サーシャが一番うるさかったので最初に行いました。
「うぉぉぉ、体全体が魔力で包まれているこの感じ、動きが早くなっているわ」
なんかうるさい、そして即、イリスに挑んでいました。
エリス、クリス、澪、バニラ、チョコたち五名は肉体再生、完了です。
残りはぼちぼち ハイエルフの皆の再生を予定
最初は睦だけに行って様子を見ようかな?
皆はここで、封印されていた魔法と歴史についてまとめています。
神楽が魔王を封印した場所も、まだよくわかっていません
神楽も「どこだったかなあぁ」だって
ネイは魔法について調べてもらっています。
強力な魔法になるので、詠唱もそれなりに長いとブツブツ言っております。
詠唱を簡略化、自動化出来ればいいのか・・・
という事は
自分の中だけで有効なプログラムを作成する事が出来れば行けるということかな?
詠唱を簡略化するプログラムとそのプログラムを実行するプログラムか・・・
詠唱の簡略化は単純でいいのかな、詠唱をそのまま書き入れて、タイトルを決める
そのタイトルを唱えるとプログラムが自動起動する。
メイが
「何を言っておられるのでしょうか?」と聞いてきた
ホントに何を言っているのでしょうね、私は
・・・・・・・・・・そうか
詠唱を簡略化した記述のタイトルを唱えると魔力で起動すればいいだけだ。
という事で、ネイに魔法詠唱について聞いてみた。
ネイ
「コレなんかとんでもないですよ、星を落とす」って
ああ、それ聞いたことあるな・・・・「メテオ」だっけ?
ネイ
「ご存じなのですか?」
ああ、名前だけ・・・・・
「詠唱は?」
ネイ
「このページ全体が詠唱文になります。」
しかし、詠唱文面の写しには自信がありません。・・・・
これを魔力で自動起動すると隕石が落ちてくる?
いやいやいや、どのみち、実験するわけにはいかない・・・
メイが
「ナリス様、何を、恐ろしいことをお考えですか?」
皆がなになにと寄ってきた。
私は皆に説明をしました。
ネイが調べている魔法書に記載されている魔法の一つを発動出来るかもしれないと
皆が、はい? となるのは当たり前で、でも、じゃあ、やってみるか、と撃つわけにはいかないぐらいすごい魔法です、と付け加えました。
内容は
詠唱が起動すると 空から星が落ちてきて地上に大打撃を与えます。
人は当然即燃え尽きるだろうし、国も一瞬で消えるかもしれません。
イリスが
「え、? あの、ナリス様がその魔法を使用できるのですか?」
たぶん、そうだと言いたいけど、詠唱文に問題があるかもしれないってことで使えないが正解!
ネイに別の物は無いか聞いてみた。
「これなんか珍しいかもです、自分で決めた範囲、対象を例外なく全て凍らせる」
この魔法の詠唱文は完全に写しきっています。
絶対零度・・・・かな
一ページ半の詠唱が必要見たいです。
私は、詠唱文面を記述してタイトル「絶対零度」としました。
絶対零度の魔法、これは単純に物を凍らせる魔法ではないと思います。
全ての物、たとえ六千度の炎でも瞬時に凍らせる魔法だと思います。
自分で決めた範囲、対象か、これは実験出来そうね、ときょろきょろしていたら、メイが飛びついてきて、ここでは絶対にしないように、ね、やめましょうね、としがみ付いてきた。
ネイが
「すべの物を焼き尽くすというのもあります」
すみません、詠唱文面の写しには自信がありません。・・・・
先ほどの物とこの魔法には詠唱の中でよくわからない部分が入っておりまして、解読が難しいのです。
アトミック?
これは・・・・怖すぎ・・・・
これも試す訳にはいかない・・・・ですね
ネイに聞いてみました。
「死者蘇生はなかったですか?」と
ネイが
「あ、それです、今解読できそうな四つの内最後の魔法がそれです。」
と書き写したページを開いて見せてくれました。
あるんだ・・・・・
二ページになる、詠唱か
同じように詠唱文面を記述してタイトル「死者蘇生」としました。
ネイが
「ナリス様、本当に使用できるのですか?そんなに簡単に・・・・」
うん、たぶん・・・・・
ネイが
「詠唱が複雑で長すぎて私では詠唱が完了するまでに、それまで作れた魔方陣が崩れてしまうようです。」
皆は、目が点になってよくわからないと言っております。
二つの封印された魔法を手に入れました。
今日はここまでで屋敷に帰りましょう
屋敷についたらお客様が来ていました。
ギル様と見習いジュ・オンさんです。
ギル様が
「ジュ・オン殿には私の相談役に就任していただきました。今日はこの事をお伝えに来ました。」
そんなこといちいち私たちにお伝えしなくていいのに・・・
と思っていたらメイが後から背中にドンと一発入れてきました。
「それはご丁寧にありがとうございます。」
それでは、と屋敷に向かって歩こうとしたら、「お待ちください」とギル様が粘る。
振り返るとジュ・オンさんが
「困りましたね、私、嫌われていますね」と言われたので、
「私はまだ、貴方のことを敵だと思っておりますので、近づかない方が身のためですよ」と言ってみた。
ジュ・オンさんは
「私は、貴方たちと敵対してもいいことは無いと思っております。むしろ仲良くしたいと思っております」
そ、じゃ、頑張ってくださいと歩き出した「ナリス殿」ギル様がまだ粘る。
「まだ、何か用でしょうか?」
「ジュ・オン殿なら、あの施設の使用方法をご存じかもしれません。一度見てもらってはいかがでしょうか?」
なるほど!
「それは面白い提案です、ギル様」
ギル様とジュ・オンさんが笑顔になろうとしたけど、
「私にとって無害、それよりも利があるとはっきり分かった時にお願いします。」と突き放した。
「他の国の方にもお伝えしておいてください、むやみに私に近づくと危ないですよと」
ギル様が
「どこかに、旅に出られる予定でも?」
そういうわけではないのですが・・・・・いずれ行きます。と言ってしまった
ギル様が
「それとこれはお願いと言うか相談なのですが、ナリス殿」
はい?
「現在の爵位、男爵から伯爵となって、私を支持していただきたい、いずれはシルビアをめとり、二人で私を支えてほしい」
そんなことをしたら、いらない火種をまい・・・・て?
それが狙いか!
第二王子派の伯爵は死亡してそのあと後を継ぐことを許されたものが無く、廃嫡となり、伯爵の爵位を持つものが減る。というか、もっと減らしたい?
侯爵様よりの貴族も廃嫡に追い込むという事かな?
正直、優秀なものに爵位を与えたくても、限度があり、現在はすでに飽和状態もしくは崩壊寸前と言ったところか。
私
「なるほど正直、現在この国は破綻寸前という事ですか?」
一旦、内乱を起こして爵位保持者、まあ貴族を減らす?
私
「今の貴族の半分以下まで減ることになりそうですが?」
ジュ・オンさんが
「流石ですね、話が早くて助かります」
エリスが
「そうなると、ナリス様、侯爵様も第二王子様も敵になるのではないでしょうか?」
うん、そうだね
「第二王子は、改心して侯爵家として王家を助けてくれたらいいのだけど、国が破綻しそうなら話は別だね、敵となるならうち倒して私財没収、手柄を立てた者に恩賞として渡すことになるね」
そして一番大事なところは、第一王子様はこの件には一切関知しないという事ですね。
イリスが
「な、それは酷くないですか?」
「シルビア王女との婚姻のため、ナリスを伯爵とするとか、王様が発言すると、他の貴族は反発、宮廷魔術師団が裏から煽って私を攻めさせる」
うーん、いい作戦だ
イリスが
「敵が何万人いようとも気にはしませんが、どうなさるのですか?」
私
「いやいや、イリス、兵隊さんたちは殺してはいけないのですよ、この国の大事な兵力を失うわけにはいきません。」
エリスが
「と、言われますと?」
私
「今回の目的は貴族の数を減らせばいいので、その後の事はまた後で行う・・と」
ジュ・オンさんを見てから続けて
「それに今回、宮廷魔術師団は敵にはならないでしょう・・・から?」
実際、国土の中で戦闘は起こらない、敵本陣だけ、全滅すればこっちの勝ちです。
ジュ・オンさんが
「もう笑うしかありませんね、ここまで一瞬ですべて読まれるとは」
「宮廷魔術師団もちょろちょろ邪魔するようなら今度は生かして返しません」
ジュ・オンさんが
「事が始まりましたら、しばらくの間、宮廷魔術師団は姿を隠します。十日もあれば片が付きますでしょうか?」
大丈夫だと思います。
私は皆に向かって
「別にいつも通りにして問題ないですが、一人での行動は禁止します。五人組以上でいつも行動をしてください。」
「イリス隊、澪、フラン様、シルビア様、メイ、あかね」
「エリス隊、ミイ、ライア、睦、弥生、かえで」
「クリス隊、バニラ、チョコ、クラリス様、ネイ」
「サーシャ隊、雫、はづき、しおり、かおり」
「神楽隊、さくら、すみれ、らん、つばき、あずさ」
いつも皆一緒だけど今後、何かあったらこのメンバーで動くこと
敵本陣には、エリス隊、サーシャ隊、神楽隊に任せます。
★内乱★
次の日、王様がお城で発言されました。
「現、男爵、ナリスを伯爵とする、シルビア王女との婚姻に向けて準備をするものである。」
これに対して、
「王は気が狂ってしまったのか?」
「功績もないものを伯爵にするとはどういうことか」
「廃嫡になった家もあるのだぞ」
ここで、予想外のことが起きました。
王家を撃つのか、男爵を撃つのか、と意見が分かれた。
まあ、ここは宮廷魔術師団の出番、生意気な小僧を撃つべきと煽り立てた。
侯爵様としては王様を倒した方が早いのかもしれませんが、まだ王位継承権は三位、あせってもしょうがないと小僧を撃つことに賛成した。
侯爵様の頭の中では、第二王子様は名誉の戦死というシナリオが出来ていたと思われます。
これでことが済めば自分は王位継承権が第二位になり、そして次は王家を断罪する
自分が王の座につくシナリオが簡単に出来上がった。
自分で自分の首を絞めるとは馬鹿な兄上だ。と思っている事でしょう。
学園は午後から王都の緊張が解けるまで休校となりました。
お城からの通達が来るのも早かった
屋敷に戻ってすぐにイリスが
「では、これからどうされますか?」と聞いてきた。
「たぶんその辺にいるだろう宮廷魔術師団を先に叩きます。」
え? 皆の顔がそう言っています。
まず一人か二人どこからか、こちらの動きを見ているはず、そして昨日三つのパーティで攻撃をすると話をしましたので、三人以上が尾行をするために待機していると思います。
「バニラ、うるさいと思いますが、変な音、会話があったら教えてください。」
はいと、バニラが返事を返し、耳をすました。
回りに何かしらの気配がないか皆が集中し始めた。
「いました。」二人を察知したのと同時にネイも感知したと報告してきました。
私は皆から少し離れて立ち、イリスにも皆から離れたところに移動してもらいました。
私は能力「解放」を使用した。
「索敵、鑑定、隠密、強奪のスキルを解放」
※注 解放スキル:私だけのオンリー・ワンスキル
他人のスキルを解放することで私の意思で使用、取得・付与することが出来る
解放と同時に索敵の範囲を広げた。
鑑定で感知した者の心臓の位置を特定、隠密で私の行動を察知させない。
「一人目」「鑑定」確認、「強奪」起動、成功
胸を押さえて一人、倒れた
強奪で場所を特定し奪った心臓をイリスに向かって放り投げた。
一閃、イリスが切り捨てる。
次!
「二人目」「鑑定」確認、「強奪」起動、成功
また、胸を押さえて一人、倒れた
強奪で場所を特定し奪った心臓をイリスに向かって放り投げた。
イリスが二つ目を切り捨てた。
宮廷魔術師団の死体が二つ転がっているはず、そして、さっき広げた索敵で、感知できた、さらに三人に対して、
「三人目」「鑑定」確認、「強奪」起動、成功
「四人目」「鑑定」確認、「強奪」起動、成功
「五人目」「鑑定」確認、「強奪」起動、成功
三つ続けて放り投げ、イリスが切り捨てた。
サーシャが
「何をしているんだ?」と聞いてきた。
説明をすると自分もまぜろとか言いそうだからスルー
☆ジュ・オン☆
監視していた二人が倒れ、・・・・やられた?
「まずい、他の物にすぐ帰還しろと連絡を入れてください」
あ、三人の気配が消えたのが、わかった。
ギル様
「どうしました。何か悪いことでも?」
ジュ・オン
「ナリス殿のほうに様子を見るよう出していた五人の気配が消えました。たぶんもう死んでいると思います。」
な・・・
ちょろちょろ邪魔するようなら、とか言っていたけど・・・
ジュ・オン
「貴族側の動きが思った以上に早いので、明日には戦いが・・いや貴族が思っている蹂躙が始まるのかと思っておりましたが、この分では今夜中には勝敗が決します。」
★終戦★
私は何が起きているのか分かってない皆を無視してさらに索敵を広げ、敵の本陣にいる貴族を感知しました。
本陣と言うより侯爵様の屋敷ですね、大勢が集まっているようです。
この屋敷のすぐ向こう側にあります。
イリス、いくよ
いつでもどうぞと返事が返ってきた。
「鑑定」確認、「強奪」起動、成功
鑑定、強奪、放り投げる、イリスが切り捨てる。
この作業を繰り返します。
相手が誰なのかとか一切気にしない、そこにいるものすべてが敵、容赦はしません。
シルフィーがどこかに飛んで行った。敵の状況を確認しに行ったかな
侯爵様の屋敷はパニック、突然目の前にいた者が倒れていく、何が起きているかなどわからない、いや、わからせません。
侯爵様の存在も気にせず、作業を続けました。
やがて、侯爵様の屋敷、及び近辺の索敵に敵影は無くなりました。
シルフィーが戻って来て、屋敷の広間に侯爵様と第二王子が倒れているのを確認したと報告してくれました。
サーシャが
「はぁ? 終わっただと、私の出番はどうしたぁぁ」
すみません、今回は皆が手を出しているところを見られない方が良いと判断しました。
「シルフィーありがとう」
私は火の魔法が使える者全員でそこにあるものを燃やしてくださいと頼みました。
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ダニエル
「お前なら今後どうする?」
サンタナ
「私なら、あの国には関わらないようにします」
人間だから、百年もすればいなくなるから、様子を見るか?
友人のお二人にもこのことはお伝えした方がよろしいかもしれません。
そうだな、あの二人にも伝えておくとしよう。
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