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神楽麗
ナリスの伝説「オンリーワン」
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★記憶★
翌日
普通に学園の講義を終わり、みんなで集まり、封印の間に転移、地下書庫に関しての整理を始めました。
歴史に関してですが、
年数は不明ですが、召還の議を行い、召喚された勇者が魔王を討伐したと記載がありました。
勇者と魔王・・・・・RPGゲームだな、 ?R?なんだ??
え?
ナリス様
イリスの声が聞こえた・・・・・
そして私の体は光に包まれて、私は気を失ったそうです
皆は私が、気が付くまでに調べたことを整理しておこうと、作業を始め、澪が付き添ってくれていたようです。
そのころ私は
夢を見ていたのかも
高層ビルの立ち並ぶ街の中をふらふら歩いていると
「いい加減にしろよ、おまえ」と声をかけられた
え?
ビルの町並みは一気に消えた。
「転生のギフトでスキルを選ばせてあげているが、いつまでも時間をかけてもいいとは言ってはいないだろう、早く選んでしまえ」
これは・・・・・
頭が痛い、何かが変だ、この声聞き覚えがあるし、ここはどこだろう
「なんだと、スキルは六つ選択が済んでいるだと、では早く言え」
まだ、ダメだ
「質問だと? 言ってみろ」
「はぁ、神の恩恵、神の加護がほしい、舐めているのか?」
ここで粘らないと
「恩恵、加護とな、どういったものがほしい?」
魔力量の無限化:魔力使用の無限化:身体能力の無限化
「魔法スキルを六つ選んだのか?」
選んだスキルを伝えた。
「はぁ、魔力など、いらないではないか」
なら、あと一つ健康な体もつけてほしい
「何をやろうとしている?そのスキル聞いたことないぞ」
さっき私が作りました。
「新作能力をイメージ、私だけしか使うこと(所持することも含め)が出来ない設定と能力の内容の詳細を決めて、これを選択すると叫んだら、出来ました。」
「まったく、ふざけたやつだな、ずうずうしい」とニヤニヤ笑っているようだった。
「ふん、お前の望みはかなえてやろう、ただし、恩恵、加護については十歳を過ぎてから発動する、ついでに前世の記憶もその時まで封印させてもらう」
続けて
「お前みたいにここに、こんなに長い時間いたやつは初めてだ、お前邪魔だから早く行ってしまえ、ほれほれ」
目を覚ますと皆の声が聞こえてきた。
情報の整理をやっているみたいです。
頭が痛い・・・・
起き上がろうとしてふらついたところを澪が支えてくれました。
気が付いたみんなが私の周りに集まってきた。
「イリスに澪、そして私はナリス」
確認するつもりが声に出していました。
イリスが
「はい、そうです、大丈夫ですか」と声をかけてきた。
この世界に生まれてからの記憶はちゃんと残っている。
そして前世の記憶が蘇ってきた。
そうか、私は転生者だったのか。
私は皆に自分が異世界転生者だということを話しました。
意味が分からないと声がしたので、
「異世界とはこの今、私たちが生きている世界とは別の世界のことを言います。そして転生とは別の世界で一度死亡してそのあとこの世界に生まれ変わったことを言います。」
そして前世の記憶が今蘇ったと伝えた。
「儀式召還、異世界召還とは魔方陣を使い、魔法で異世界に存在する者をこの世界に呼び寄せることを言います。」
この世界で、禁忌とされているということは以前誰かが召還されているのでしょう
歴史書には召喚されたものの情報が記載されているのかもしれません。
魔法書には禁忌とされる破壊力の高いものが記されているのではないでしょうか?
イリスが
「はい、皆の見て来た書物の内容を書き出して確認してみました。今言われたものと同じようなことが書かれております。」
魔法にしても、召還にしても現在、発動できる者はいないかもしれません。
と言ったらみんなが不思議そうに私を見ていた。
?
イリスが
「いえ、何でもありませんよ」と答えてきた。
魔法についてはネイに丸投げ、召還については出来れば、場所かな? 魔方陣が残っているかもしれないから、歴史書、伝承の内容を思い出してくれるように頼みました。
私
「皆、ちょっと聞いてくれますか?」
皆が手を止めて注目してきた。
「私が思うに、王様と大臣様は何かをご存じなのだと思います。王家に伝承されてきた何かがあるのではないかと、そこで私のことも今回分かったこともお二人にはお知らせしようと思います。」
そうすることでまた進むべき道が開けるように思いますと伝えた。
イリスが
「ナリス様がなさりたいようにされて大丈夫です、たぶん他の皆も同じ意見だと思います。今まさにこの時間をナリス様と一緒に過ごしている事こそが私の幸せです。ナリス様の存在が無ければ私はここには、居りません」
皆が
「ナリス様について行きます、足手まといになると言って置いて行かないでください」
「イリス」私
「はい」
「サーシャ」私
「あん?」
今日から先ずっとここに居る者全員、単独行動を禁止します。
三人から五人でパーティを組んでください。
今調査している内容を知りたがっている者は多いと思います。
そして、
「何か仕掛けてくる者がいたら躊躇なく倒してください。これには遠慮はいりません。」
続けて
「もしかしたら世界中が敵になるかもしれませんが、気にしないように、今回の件に関係ないやつらでも、これから先は全員で全員の身を守ります」
サーシャが
「そんなこと言っていいのかよ、私は望むところだよ、全部私に任せろ」
イリスが
「わかりました。賊のことはサーシャに任せましょう、私はナリス様の傍を離れないように注意します。よろしくお願いします」
な!
「お前もやるんだよ、イリス」
ネイから報告
「現在読んだ魔法書では、詠唱魔法ですので、ナリス様が習得なされば敵無になります。付け加えるとナリス様以外では使用出来ないと思われます。」
イリスとメイが顔を見合わせて
「召還の儀式を行った場所の特定は出来ておりません。この情報についてはすでに破棄されている可能性もあります。」
今日はこれぐらいにして帰りましょう
★伝承★
転移で屋敷に戻るとお客様が・・・・・
いいタイミングで来られましたね。
王様と大臣様が護衛を引き連れてお出ましです。
が、屋敷のどこで話をしても危ないので、二人だけ転移で付いて来るなら話をしますと申し出ました。
了承を得て、再度、封印の間にみんなで転移しました。
メイとネイにこっそり、魅了とかで、操られていないか、誰かが目を、耳を通して情報を取ろうとしていないか、お二人の監視をお願いしました。
封印の間に入ってすぐにお二人が顔を見合わせて
王様
「ここは、秘蔵書物の書庫にいるような気になるな」
続けられて
「もう一つ、開かずの扉があるので、先には行けないがたぶんあの先もこのような感じだと思う」
皆がソワソワし始めた。
私は今、儀式召還についてわかっていること、私が異世界転生者であること、前世の記憶を取り戻したことをすべて、話しました。
王様
「地下の秘蔵書庫のカギも空いたのだな?」
「はい、私に反応するように作られておりました。」
そうか、と言い、王様と大臣様は目を合わせ
「とんでもない時代に生まれてしまったな」と言って笑った。
王様が
「ナリスよ、世界中の各王族には同じ伝承がある。」
召還の儀式が禁忌になったのも頷ける。
どこにも書き記した書物もない、信じていいものかどうかもわからない、が、王家では王がその責を果たす事となっている。
私は一人では耐えられず、大臣に話した。
大臣様が「まったくもって迷惑なことです」と言って笑っている。
そして、これがただ単に禁忌としてあるだけではなく、いずれまた、災いを招くだろうというのがあり、問題はそこなのだ。
☆伝承☆
遠き国より渡りし者
金色の光に包まれ、魔を払う
世界は、和に包まれた
やがて魔を払いし者は
新たな魔となり
世界を襲う
渡りし時の約定において
新たな魔も、また封印される
遥か未来に、魔は解放される
昔、世界は一人の魔王に滅ぼされようとしていた。
世界中の王族は魔法使いを招集して召還の儀式を行った。
召還の儀式は成功し勇者が召喚された。
勇者はパーティを組み、仲間と共に世界を旅して、魔王の城にたどり着いた。
勇者一行は魔王と戦い、見事に勝利し、魔王を封印した。
魔王はいなくなり、世界は平和になるはずだった。
それからしばらくして、勇者はもう必要ない、人々の勇者に対する冷たい仕打ちが、勇者を魔王と変えた。
さらに凶悪な魔王になり、世界への復讐を始めた。
召還の儀式で定められていた約定、召還術者には逆らえない
この約定を使い勇者は魔王として封印された。
遠き未来に魔王は解き放たれる。
私も子供のころから先代に後世に必ず伝えよと毎日復唱させられた。
え?では今は?
「今は 第一王子が毎日復唱しておる。」
病弱で部屋で寝ているとか?
「いやいや、いたって元気なものだよ」
じゃあ 次期王様は?
「第一王子に決まっておるが?」
第三王位継承権とか・・・ありましたけど?
「継承権とか、いくつあっても問題なかろう?」
はぁ
皆さん踊らされていたのですね、ご苦労様です。
王様
「名前聞いておくか?第一王子に興味あるか?」と笑っておられます。
私
「全く興味ありません、が、ギル様ですか?」
「本名、ギルフォード・オルレアン様とか・・・」
ああ、正解、不正解はどうでもいいです。
「つまらんやつだな」王様が不服そうにつぶやかれました。
フラン様が目をそらしております。
シルビア様は・・・目を丸くしているような?
王様が
「が、しかし、ナリスよ、お前が封印を解くものならば、この伝承もいらなくなるな」
大臣様が
「世界が滅ぶのか、平和になるのか? ナリス殿にかかっておるのですね」
たぶん・・・・でも違っていたら嬉しいなあ
王様が
「ナリスよ、魔を解放した後どうするつもりだ?」
え?えぇっと私、魔を解放する予定はないのですが、今調べているのも召還についてですし、封印を解くって・・・・あ、どうやって封印を解けばいいのでしょうと言うつもりでしたが、もう二回ほど封印、解いていますね、私・・・
あらぁぁ
「王様、どうしましょうか?」
・・・・・・
大臣様
「大丈夫でしょうか?」
皆が
「ナリス様は天然なので、始まればなんとかなります」と笑っている。
それ、なんか、おかしくない?
本日はこれで解散、転移で屋敷に戻って王様、大臣様もお城にお帰りになりました。
屋敷に戻っていつものように皆でお風呂
遅い夕食を済ませて本日は終わり。
★封印の調査★
いつもの朝、朝食を済ませて、学園に向かいます。
前世の記憶でも礼儀・作法については詳しくなかったようで・・・今日もフラン様の楽しい講義を受けております。
サーシャ、バニラ、チョコがいるので私はすこし? 楽になりました。
正直、皆、そわそわして授業どころではないみたいです。
昨日話に出たもう一つの開かずの扉ってやつ・・・です。
外れてほしい私の予想、そこには多分、魔王が封印されていると思います。
七千年前、戦いに勝って、封印に成功した。その封印を強固なものにしようと外壁?施設を作る、さらに一般の人々に見えないように、触らないように、埋めて行った。
階段が作られて入口がある。埋めてしまっていないということは誰かが時々様子を見に行っていたということかな?
外から中の様子を見ることが出来るのかな?
あれ、もしいつものように扉が開いたら、私って数千年前からここに現れる事が決まっていたという事?
考えたくはないけど・・・つじつま合わせの存在だったりして? 私・・・
お前、いいところに来たな時期もいいしちょっと封印を解いてこい・・・
みたいなノリはいやだなあ。・・・・ねぇ神様、あ
まさか・・・スキル選択していたあの時間、あれが数千年とか言わないよね
うーん・・・・魔王って数千年封印されていたとしたら?
封印を解いて出てきたら一気に数千年の年月が体に押し寄せて、老化して、朽ち果てるなんてことは無いよね?
いや、そうなると私は楽? あ、不死のスキルを持っていたらどうなるのだろう・・・・
ドラキュラって、灰になっても死ななかったような気がする。
メイが
「精霊の可能性はないのでしょうか?」と聞いてきた。
シルフィーもアスナも入口は誰にでも見つけられるところにあったし、というか、見つけてもらう必要があったと思うのが自然かな?
作った後で森に覆われたとかはもう対処できないだろうから。
なるほど、とメイが納得していた。
行儀・作法を三時間、魔法の座学を二時間受けて、早めの帰宅です。
出口の門を見ると、すでに皆が待っていました。
フラン様が
「学園の方には、貴方方は今日の夕方お城に呼ばれているので早めに帰します。」と報告しておきました。
さすが・・・・
外に向かって歩き出した、その先に
騎士団隊長ギル様が待っていました。
ギル様
「王命により、お迎えに参りました。」
あれ、フラン様と振り返ると
「いえいえ、貴殿をですよ、ナリス殿」
?
「こちらを紹介いたします。宮廷魔術師団マスターのジュ・オン殿です」
「ジュ・オンと申します、よろしくお願いいたします。」
私、宮廷魔術師団はまだ、敵だと思っていますけど・・・・
イリス達が剣に手をかけた。
「これは、失礼をいたしました。私達宮廷魔術師団は貴方様達に危害を加えることはありません。」
空から落とされた仕返しをしたいと言っておりますが?
「それについては、お互い何もしない方が得策ではないかと存じます。」
そうね、何かしたらキングコブラがいるとか言われるか
「宮廷魔術師団、二十一名死なずに済んでおります、ありがたいことです」
よかったですね
ギル様が
「ナリス殿、物は相談なのですが」と言いかけた。
駄目です
駄目、駄目、駄目ですね
「あ、まだ何も言っておりませんが?」
イリスが腕を組んできて
「駄目ですねぇ」と楽しそうに言ってきた。
メイもスキップしながら、駄目、駄目と言っている。
サーシャが
「ギル様弱すぎるからなあ、もうちょっと、いやもっといっぱい強くなったら、もう一度頼んでみてね」
だって
「わ・・・」ギル様が何か言おうとしたみたいですが、黙って下を向いて歩きだした。
どんまい
お城に入って謁見室に向かいました。
?
謁見室には誰もいません。王様と大臣様がいつもの壇上で待っておられました。
お二人とも何も言わず、ギル様も会釈だけして横を通りすぎ、私たちも会釈だけしてあとをついて行きました。
謁見室の後ろ側にある通路に扉がありました。
ギル様がカギを開け、扉を開き、中に入って行き、ジュ・オン様が、どうぞお入りくださいと合図をくれましたのであとに続きました。五十人は入りそうな広さの部屋、椅子とか机とかが何もありません。
ただ、奥にまた扉が一つあります。
ギル様
「実は私たちがご案内できるのはこの部屋までなのです。向こうに見える扉は封印されております。先人達もいろいろ手を尽くしてみたようですが、開いておりません。」
イリスが
「では、やっぱり、ここも?」
開かないといいね
扉の前に行き、扉に近づいてみました。
ギル様達は開かないと思っているのか、さっきの場所から動いていません。
手をかざそうとしたら、扉が光りだした。
「おお」 ←ギル様達の声
ふぅと一息ついて扉を押してみました。扉は月日を重ねている割にはさびてはいないようで力を入れるほどでもなく開きました。
開きましたよ・・・・
「なんと」 ←ジュ・オン様
明かりの魔法を唱えてもらって中に入りました。
二人並んで歩けるぐらいの幅の通路、すぐ階段になりました。
そしてつきあたり、また扉が、近づいて手をかざしてみるとまた光だしました。
扉を押して開けると、その先は階段、下の方を見ていると階段の天井に明かりが灯りました。
先のほうまで明るくなり、少し広くなっているのがわかります。そして扉が見えます。
静まり返っている地下の階段ですが、降りていく私たちの足音が響く
下まで来ました。扉です。近づいてみましたが、今度は何も起こりません。
あああ、なんか嫌な予感、ここが最後の扉・・・・のような
ギル様が
「どうされました。開きませんか?」と聞いてきた。
振り返って見た。ギル様がぎょっとした顔をされたので、あ、やばい、うるせい、黙っていろ、って思ったのが顔に出ていたか
やだなぁとか思っていたら、メイが噴き出しているし、それに気が付いたイリスが「気合を入れていきましょう」と背中を押す。
はい、はい
手をかざし
「我ナリスが命じる、封印を解け」
扉が光だした。・・・・ああ、光ったよ
扉を手で押して開けました。
扉が開ききる前から明かりがつき始め、どんどん奥まで灯っていくのがわかった。
中は広い、アスナの所より広いですね
そして中央に台座があってその上に筒状の物が立っているのがわかる。
急がず、ゆっくりと中央に歩いていきました。
ギル様が
「こんなものが城の地下にあるとは・・・」
私は逆だと思うとギル様に説明しました。
この施設の上に城が立ったのだと思います。つまりこの城はこの場所の目印なのではないでしょうか?
「ようやく、来たか」突然声がしました。
誰だ?私は反射的に聞いてしまいました。
「七千年か」
私はどういうことと聞いてみた。
「私がここに封印されたときに、どうやってもそこからは出ることは出来ないが、七千年もすると誰かが訪ねてくるだろう」とか言っていた。
まじか・・・・私の心の声です
?
訊ねてくるだろう?
「はい、訪ねてきましたけど、あとは何か言っていましたか?」
・・・・・・・
「お前、封印を解きに来たのではないのか?」
私は
「よくわからないのですよ、私にも」
封印されし者
「はぁ?何をしにここまで来たのだ?」
私
「だから、訪ねてきました。とりあえず来てみた・・・みたいな?」
封印されし者
「ちょっとまて、・・・・あれ?」
なんか、混乱されているようです。
「私はナリスと言います。」
「これは失礼しました。私は 神楽 麗 です。」
私
「すみません、お聞きしますが、そこから出たら、まず何をしたいですか?」
「そうだなあ、うまいものが食べたい、肉がいいな、いや、待てよ、まずはやっぱりお風呂かな」麗が楽しそうに言っている。
なんか 悪い人ではなさそうな?
メイを見てみた
メイも嫌そうな顔はしていない。
さらに聞いてみた。
「麗さんは、七千年もの間そこに封印されていたのですね、もし、そこから出た場合、一気に七千年の月日が貴方の体に降りかかるという事はないのでしょうか?」
どうゆう事? って顔をしています
私は続けて
「もしそうなると、貴方の体は一気に歳を取り、干からびて、灰になるかもです」
すごく、いやな顔をされております。
という事は?
「はい、そこから、出なければ安全という事ですね」
麗さん
「何とかしてくれない? 七千年も待っていたのに・・・・」
はぁ
「死んでしまって灰になるかもしれませんがそれでも、出たいですか?」
麗さんが
「灰にならずに助かるかも?」
いえ、それは十中八九・・・・無理だと思います。
★封印解除★
睦たちハイエルフが
「ナリス様、この方可哀そうすぎます」と目をウルウルさせている。
「サーシャ、あかね、すみれ、やよい、しおり、ライア」
はい、と言って皆が集まる。
「すまないけど、合図したら騎士団、宮廷魔術師団を外に出してください、出したら扉もしっかり閉じてください、麗が灰になったら合図をメイが出すから、よろしく」
「フラン様、シルビア様、クラリス様」
何事でしょうか?と三人が寄ってきた。
「今から麗さんを解放します。が、たぶん灰になるので、それを確認したらすぐに部屋の外に出てください。サーシャたちが騎士団、宮廷魔術師団を外に出すのでそれと一緒に出てください。」
「なぜでしょうか?」フラン様
「そこから先のことは国に関係している方は見ない方が良いと思うからです。」
続けて
「皆さんは、魔王は確かに灰になった、という事実だけを確認してください。」
今言えるのはここまでです。
最悪、サーシャとライアが強制で連れ出します。
わかりました。と三人が答えた。
「手が足りないようなら他の物も手伝ってください。」
「イリス、澪、メイ、ネイは私の傍で待機」
はい、と皆が返事を返した。
「睦」私は睦を呼んで
「はい」睦
「ジュ・オンというおっさんさ、あなた達には手出し、しません、見たいなことを言っていたけど、麗さんについては何も言ってないから気を付けておいて」
「あ、わかりました。」と睦が返事をした。
私
「ネイ、私がまずあの筒状の物ごと魔法障壁で包んでみます、その周りに結界を張ってください。灰になった麗さんの灰が飛んでいかないように」
ネイ
「わかりました。」
私
「皆、どんなことになっても騒いだり、取り乱したりしないようにね」
私は魔力障壁を張り、その外側にネイが結界を張りました。
「イリス、澪、メイ、始めます」
はい、三人が返事をしてそばに待機してくれた。
「我、ナリスが命じる、封印を解き、神楽 麗を解放せよ」
部屋全体が光に包まれた。
真っ白で何も見えない。
が、かまわず、魔法障壁の中に向かって、
私は能力「解放」を使用した。
「不死のスキル解放、超幸運のスキル解放、超回復のスキルを解放」
※注 解放スキル:私だけのオンリー・ワンスキル
他人のスキルを解放することで私の意思で使用、取得・付与することが出来る
目が慣れて回りが見えるようになってきた。
神楽 麗が光に包まれていた。
そして次の瞬間異変が起きる
七千年という長き月日が重く、神楽 麗にのしかかる
「うわー」麗の叫び声・・・も、すぐに聞こえなくなった
みるみる干からびていく神楽 麗
こちらに手を伸ばそうとしているようだ、体の色が白っぽくなっているようにも見える。そして、白っぽい人型が崩れて消えた。
「ナリス様、あいつ、よしって言いました。」
「メイ合図を」
「はい」
メイが手を挙げた
サーシャたちが予定通り、国関係者を部屋の外に追い出し、扉を閉めた。
「肉体再生のスキルを解放・発動」
メイのスキル、医療及び専門知識:医術をさらに解放
神楽 麗を再生、・・・・麗が包まれていた光もまだそのまま残っている、まだ再生可能なはず、光の中にうっすら影が見えてきた、だんだんと大きくなり人の形を整え始めた。そして骨格、筋肉、神経、血管等確認して時間をかけて同じ年頃をイメージして再生を試みた」
流石にこれは・・・・
いつも以上どころの話ではなかったです。
私の体が悲鳴を上げているのがわかる・・・・
ぶちっ、っと音がした。
ネイが
「ナリス様、これ以上は危険です、体がもちません。」
続けて
「魔力を抑えてください」
メイが
「止まらない」って言っています。
ぶち、ぶち、さらに音がなる
「ぐあああ」
神経、全部切れたら痛みが、わからなくなる、とかないかな?
メイが
「ナリス様には、まだ少し余裕がありそうです」
また、変なことを考えているのか、こんな時に・・・・
ネイが
「体から放出された分は放置でいいが、体の中に渦巻いている分の魔力をどうにかしないと、・・・そうだ、ナリス様の魔力を使って、皆魔法を撃ってください。」
誰もいないところに、がんがん、他の皆も手伝って
ヒールでも攻撃でも障壁でもいいから魔法発動して
イリスが
「ナリス様の体内をめぐる魔力を私が受け止めます。」と言ってしがみ付いてきた。
サーシャが
「なにやってんだ、お前ら」
イリス
「サーシャ! ナリス様の体内を循環している魔力を全部使え」
皆が必死で魔法を発動していたからすごい音がしているのではないでしょうか?
外の方達は皆、びっくりしているでしょうね。
あ、メイが怒っています。
「だから! 外の人のことを心配している場合ではないですってば!」
ネイが
「急げ、・・・・だめか、もう、もちそうにない」
体が反り返って腹が膨らみ始めた。
「がぁ、がああああ」私は思わず声を上げてしまいました。
ボン! 腹が破裂して ブシュゥゥ 血が噴き出した。
「ナリス様あぁぁぁぁ 」イリスの絶叫が響いた。
☆神楽 麗☆
麗は意識を取り戻していた。
「私は・・・・干からびて、灰に・・・」
お前たち、あ、ナリスを助けようとしているのか?
どういうことだ?
皆がナリスに寄り添っている。
お前、危ないのか? 無・・・無理をするな
す、すまない・・・・
もう、やめろ、もういい、頼む、やめてくれ、そんな苦しそうな顔は見たくない
「がぁ、がああああ」
ボン! ブシュゥゥ 腹が破裂して血が噴き出すのが見えた。
「ナリス様あぁぁぁぁ 」イリスの絶叫が心苦しさを増した。
「わあああ、麗は大声で泣きだしていた。」
お前がそんな目に合わなくてもいいんだ。ああ「死んでも助けてくれ」なんて思ったからか、すまない、ゆるしてください。誰か、誰かあいつを助けてください。
私のことはいいから・・・・
と、静かになった。
ど・・・どうした。まさか・・・おい
神楽 麗を包んでいた光が小さくなって消えた、再生が成功した。
空中から同じ年頃の女の子がゆらゆらと舞い降りてくる。地に着くころクリスが手を貸して支えていた。
神楽 麗
「すまない、ありがとう」
クエスが
「いや、ナリス様がまだ立てないだろうから手を貸してやってくれって」
麗はすぐにナリスのもとへ行こうとしたがまだ歩けなかった。
クエスが
「ああ、ナリス様なら大丈夫だ、むかつく、ぐらい、ピンピンしている」
え・・? なに
なんか頭を殴られているような感じがしているのだけれど・・・気のせいかな
メイが
「気のせいなんかではありません」と言いつつ、ぺしっと私の頭をはたいた。
正直、諦めていました。今回はもう駄目だと
体全体が爆発しそうな勢いでしたから腹だけで済んだのが奇跡?
腹が破裂して血が噴き出したあと、体中の魔力が一緒に抜けて行った。
一気に体が楽になり、体の痛みは我慢して、神楽 麗の再生を完成させて、すぐに我が身の再生に取り掛かりました。
神楽 麗が舞い降りてくるから手を貸してあげてと頼み、サーシャに扉を開けて外の方達を中に呼んでくれるように頼みました。
突然 イリスが大声で笑い出すし、周りの皆も泣きながらたたき出すし、なんなんだ、いったい
メイが
「皆さん、この人全然、まったく自分が悪いなんて思っていませんよ」
はぁ
この!この!って感じでまた、はたかれています。
ネイにジュ・オンが入ってきたら精神異常をすぐにかけてくれるように頼んだ。
「はい」
イリスとエリス、クリスにジュ・オンが魅了されて動けない間にあの封印の筒状の中に押し込むように言い、さらに押し込まれたら、即状態異常を解除するように言った。
「はい、わかりました。」皆が変な顔をしながら返事を返してきた。
中に入ってきた、ジュ・オンさんは神楽 麗を一目見て、何か呪文を唱えた。
そして
「な、何ということをしてくれたのだ、貴方方は!」と怒鳴り込んできた
初めてください。私が言った。
ネイが精神異常をかけた。ふらついたジュ・オンをイリス、エリス、クリス三人が抱え上げて、封印の筒状の物に押し込んだ、すかさずネイが精神異常状態を解除した。
私はその間に「我ナリスが命じる、封印よ、発動せよ」
筒状の物の扉が閉まり、カチッと音がして部屋全体が光に包まれた。
封印は成功した。
はっと我に返ったジュ・オンが中から喚き散らしているが、しらん。
「イリス」
はい?
「あとは任せた、疲れたから寝る」
イリスが
「はい、お任せください」
私はもう限界、気を失いました。
イリスが
「私たちは転移で屋敷に戻りますが、皆さんはどうされますか?」
ギル様が
「どう、とは?」と聞き返した。
「ナリス様がこの部屋を出られるとたぶんもう扉は開きません。」
つまりここに残るならこの部屋もしくはこの施設階段を登り切ったところの扉から出られませんよという事ですが?
ギル様
「いや、しかし、ジュ・オン殿がまだ」
「残念ですが、あの方には七千年程あのままでいてもらいます。」
続けて
「ナリス様が生きて居られたら封印を解いてくださるかもしれません」
干からびて、灰になってしまうかもですが、それはどうしようもありません。
神楽 麗が七千年の言葉に反応している。
あと、詳しいことは私にもわかりません、ナリス様が目を覚ましてからお話しくださると思います。
では帰ります。
帰る方は集まってください。
「エリス、ナリス様の魔力を勝手に使用してください。」
私達は屋敷に転移で戻りました。
私はお風呂で洗われて、そのまま寝室に運ばれたそうです。
翌日
普通に学園の講義を終わり、みんなで集まり、封印の間に転移、地下書庫に関しての整理を始めました。
歴史に関してですが、
年数は不明ですが、召還の議を行い、召喚された勇者が魔王を討伐したと記載がありました。
勇者と魔王・・・・・RPGゲームだな、 ?R?なんだ??
え?
ナリス様
イリスの声が聞こえた・・・・・
そして私の体は光に包まれて、私は気を失ったそうです
皆は私が、気が付くまでに調べたことを整理しておこうと、作業を始め、澪が付き添ってくれていたようです。
そのころ私は
夢を見ていたのかも
高層ビルの立ち並ぶ街の中をふらふら歩いていると
「いい加減にしろよ、おまえ」と声をかけられた
え?
ビルの町並みは一気に消えた。
「転生のギフトでスキルを選ばせてあげているが、いつまでも時間をかけてもいいとは言ってはいないだろう、早く選んでしまえ」
これは・・・・・
頭が痛い、何かが変だ、この声聞き覚えがあるし、ここはどこだろう
「なんだと、スキルは六つ選択が済んでいるだと、では早く言え」
まだ、ダメだ
「質問だと? 言ってみろ」
「はぁ、神の恩恵、神の加護がほしい、舐めているのか?」
ここで粘らないと
「恩恵、加護とな、どういったものがほしい?」
魔力量の無限化:魔力使用の無限化:身体能力の無限化
「魔法スキルを六つ選んだのか?」
選んだスキルを伝えた。
「はぁ、魔力など、いらないではないか」
なら、あと一つ健康な体もつけてほしい
「何をやろうとしている?そのスキル聞いたことないぞ」
さっき私が作りました。
「新作能力をイメージ、私だけしか使うこと(所持することも含め)が出来ない設定と能力の内容の詳細を決めて、これを選択すると叫んだら、出来ました。」
「まったく、ふざけたやつだな、ずうずうしい」とニヤニヤ笑っているようだった。
「ふん、お前の望みはかなえてやろう、ただし、恩恵、加護については十歳を過ぎてから発動する、ついでに前世の記憶もその時まで封印させてもらう」
続けて
「お前みたいにここに、こんなに長い時間いたやつは初めてだ、お前邪魔だから早く行ってしまえ、ほれほれ」
目を覚ますと皆の声が聞こえてきた。
情報の整理をやっているみたいです。
頭が痛い・・・・
起き上がろうとしてふらついたところを澪が支えてくれました。
気が付いたみんなが私の周りに集まってきた。
「イリスに澪、そして私はナリス」
確認するつもりが声に出していました。
イリスが
「はい、そうです、大丈夫ですか」と声をかけてきた。
この世界に生まれてからの記憶はちゃんと残っている。
そして前世の記憶が蘇ってきた。
そうか、私は転生者だったのか。
私は皆に自分が異世界転生者だということを話しました。
意味が分からないと声がしたので、
「異世界とはこの今、私たちが生きている世界とは別の世界のことを言います。そして転生とは別の世界で一度死亡してそのあとこの世界に生まれ変わったことを言います。」
そして前世の記憶が今蘇ったと伝えた。
「儀式召還、異世界召還とは魔方陣を使い、魔法で異世界に存在する者をこの世界に呼び寄せることを言います。」
この世界で、禁忌とされているということは以前誰かが召還されているのでしょう
歴史書には召喚されたものの情報が記載されているのかもしれません。
魔法書には禁忌とされる破壊力の高いものが記されているのではないでしょうか?
イリスが
「はい、皆の見て来た書物の内容を書き出して確認してみました。今言われたものと同じようなことが書かれております。」
魔法にしても、召還にしても現在、発動できる者はいないかもしれません。
と言ったらみんなが不思議そうに私を見ていた。
?
イリスが
「いえ、何でもありませんよ」と答えてきた。
魔法についてはネイに丸投げ、召還については出来れば、場所かな? 魔方陣が残っているかもしれないから、歴史書、伝承の内容を思い出してくれるように頼みました。
私
「皆、ちょっと聞いてくれますか?」
皆が手を止めて注目してきた。
「私が思うに、王様と大臣様は何かをご存じなのだと思います。王家に伝承されてきた何かがあるのではないかと、そこで私のことも今回分かったこともお二人にはお知らせしようと思います。」
そうすることでまた進むべき道が開けるように思いますと伝えた。
イリスが
「ナリス様がなさりたいようにされて大丈夫です、たぶん他の皆も同じ意見だと思います。今まさにこの時間をナリス様と一緒に過ごしている事こそが私の幸せです。ナリス様の存在が無ければ私はここには、居りません」
皆が
「ナリス様について行きます、足手まといになると言って置いて行かないでください」
「イリス」私
「はい」
「サーシャ」私
「あん?」
今日から先ずっとここに居る者全員、単独行動を禁止します。
三人から五人でパーティを組んでください。
今調査している内容を知りたがっている者は多いと思います。
そして、
「何か仕掛けてくる者がいたら躊躇なく倒してください。これには遠慮はいりません。」
続けて
「もしかしたら世界中が敵になるかもしれませんが、気にしないように、今回の件に関係ないやつらでも、これから先は全員で全員の身を守ります」
サーシャが
「そんなこと言っていいのかよ、私は望むところだよ、全部私に任せろ」
イリスが
「わかりました。賊のことはサーシャに任せましょう、私はナリス様の傍を離れないように注意します。よろしくお願いします」
な!
「お前もやるんだよ、イリス」
ネイから報告
「現在読んだ魔法書では、詠唱魔法ですので、ナリス様が習得なされば敵無になります。付け加えるとナリス様以外では使用出来ないと思われます。」
イリスとメイが顔を見合わせて
「召還の儀式を行った場所の特定は出来ておりません。この情報についてはすでに破棄されている可能性もあります。」
今日はこれぐらいにして帰りましょう
★伝承★
転移で屋敷に戻るとお客様が・・・・・
いいタイミングで来られましたね。
王様と大臣様が護衛を引き連れてお出ましです。
が、屋敷のどこで話をしても危ないので、二人だけ転移で付いて来るなら話をしますと申し出ました。
了承を得て、再度、封印の間にみんなで転移しました。
メイとネイにこっそり、魅了とかで、操られていないか、誰かが目を、耳を通して情報を取ろうとしていないか、お二人の監視をお願いしました。
封印の間に入ってすぐにお二人が顔を見合わせて
王様
「ここは、秘蔵書物の書庫にいるような気になるな」
続けられて
「もう一つ、開かずの扉があるので、先には行けないがたぶんあの先もこのような感じだと思う」
皆がソワソワし始めた。
私は今、儀式召還についてわかっていること、私が異世界転生者であること、前世の記憶を取り戻したことをすべて、話しました。
王様
「地下の秘蔵書庫のカギも空いたのだな?」
「はい、私に反応するように作られておりました。」
そうか、と言い、王様と大臣様は目を合わせ
「とんでもない時代に生まれてしまったな」と言って笑った。
王様が
「ナリスよ、世界中の各王族には同じ伝承がある。」
召還の儀式が禁忌になったのも頷ける。
どこにも書き記した書物もない、信じていいものかどうかもわからない、が、王家では王がその責を果たす事となっている。
私は一人では耐えられず、大臣に話した。
大臣様が「まったくもって迷惑なことです」と言って笑っている。
そして、これがただ単に禁忌としてあるだけではなく、いずれまた、災いを招くだろうというのがあり、問題はそこなのだ。
☆伝承☆
遠き国より渡りし者
金色の光に包まれ、魔を払う
世界は、和に包まれた
やがて魔を払いし者は
新たな魔となり
世界を襲う
渡りし時の約定において
新たな魔も、また封印される
遥か未来に、魔は解放される
昔、世界は一人の魔王に滅ぼされようとしていた。
世界中の王族は魔法使いを招集して召還の儀式を行った。
召還の儀式は成功し勇者が召喚された。
勇者はパーティを組み、仲間と共に世界を旅して、魔王の城にたどり着いた。
勇者一行は魔王と戦い、見事に勝利し、魔王を封印した。
魔王はいなくなり、世界は平和になるはずだった。
それからしばらくして、勇者はもう必要ない、人々の勇者に対する冷たい仕打ちが、勇者を魔王と変えた。
さらに凶悪な魔王になり、世界への復讐を始めた。
召還の儀式で定められていた約定、召還術者には逆らえない
この約定を使い勇者は魔王として封印された。
遠き未来に魔王は解き放たれる。
私も子供のころから先代に後世に必ず伝えよと毎日復唱させられた。
え?では今は?
「今は 第一王子が毎日復唱しておる。」
病弱で部屋で寝ているとか?
「いやいや、いたって元気なものだよ」
じゃあ 次期王様は?
「第一王子に決まっておるが?」
第三王位継承権とか・・・ありましたけど?
「継承権とか、いくつあっても問題なかろう?」
はぁ
皆さん踊らされていたのですね、ご苦労様です。
王様
「名前聞いておくか?第一王子に興味あるか?」と笑っておられます。
私
「全く興味ありません、が、ギル様ですか?」
「本名、ギルフォード・オルレアン様とか・・・」
ああ、正解、不正解はどうでもいいです。
「つまらんやつだな」王様が不服そうにつぶやかれました。
フラン様が目をそらしております。
シルビア様は・・・目を丸くしているような?
王様が
「が、しかし、ナリスよ、お前が封印を解くものならば、この伝承もいらなくなるな」
大臣様が
「世界が滅ぶのか、平和になるのか? ナリス殿にかかっておるのですね」
たぶん・・・・でも違っていたら嬉しいなあ
王様が
「ナリスよ、魔を解放した後どうするつもりだ?」
え?えぇっと私、魔を解放する予定はないのですが、今調べているのも召還についてですし、封印を解くって・・・・あ、どうやって封印を解けばいいのでしょうと言うつもりでしたが、もう二回ほど封印、解いていますね、私・・・
あらぁぁ
「王様、どうしましょうか?」
・・・・・・
大臣様
「大丈夫でしょうか?」
皆が
「ナリス様は天然なので、始まればなんとかなります」と笑っている。
それ、なんか、おかしくない?
本日はこれで解散、転移で屋敷に戻って王様、大臣様もお城にお帰りになりました。
屋敷に戻っていつものように皆でお風呂
遅い夕食を済ませて本日は終わり。
★封印の調査★
いつもの朝、朝食を済ませて、学園に向かいます。
前世の記憶でも礼儀・作法については詳しくなかったようで・・・今日もフラン様の楽しい講義を受けております。
サーシャ、バニラ、チョコがいるので私はすこし? 楽になりました。
正直、皆、そわそわして授業どころではないみたいです。
昨日話に出たもう一つの開かずの扉ってやつ・・・です。
外れてほしい私の予想、そこには多分、魔王が封印されていると思います。
七千年前、戦いに勝って、封印に成功した。その封印を強固なものにしようと外壁?施設を作る、さらに一般の人々に見えないように、触らないように、埋めて行った。
階段が作られて入口がある。埋めてしまっていないということは誰かが時々様子を見に行っていたということかな?
外から中の様子を見ることが出来るのかな?
あれ、もしいつものように扉が開いたら、私って数千年前からここに現れる事が決まっていたという事?
考えたくはないけど・・・つじつま合わせの存在だったりして? 私・・・
お前、いいところに来たな時期もいいしちょっと封印を解いてこい・・・
みたいなノリはいやだなあ。・・・・ねぇ神様、あ
まさか・・・スキル選択していたあの時間、あれが数千年とか言わないよね
うーん・・・・魔王って数千年封印されていたとしたら?
封印を解いて出てきたら一気に数千年の年月が体に押し寄せて、老化して、朽ち果てるなんてことは無いよね?
いや、そうなると私は楽? あ、不死のスキルを持っていたらどうなるのだろう・・・・
ドラキュラって、灰になっても死ななかったような気がする。
メイが
「精霊の可能性はないのでしょうか?」と聞いてきた。
シルフィーもアスナも入口は誰にでも見つけられるところにあったし、というか、見つけてもらう必要があったと思うのが自然かな?
作った後で森に覆われたとかはもう対処できないだろうから。
なるほど、とメイが納得していた。
行儀・作法を三時間、魔法の座学を二時間受けて、早めの帰宅です。
出口の門を見ると、すでに皆が待っていました。
フラン様が
「学園の方には、貴方方は今日の夕方お城に呼ばれているので早めに帰します。」と報告しておきました。
さすが・・・・
外に向かって歩き出した、その先に
騎士団隊長ギル様が待っていました。
ギル様
「王命により、お迎えに参りました。」
あれ、フラン様と振り返ると
「いえいえ、貴殿をですよ、ナリス殿」
?
「こちらを紹介いたします。宮廷魔術師団マスターのジュ・オン殿です」
「ジュ・オンと申します、よろしくお願いいたします。」
私、宮廷魔術師団はまだ、敵だと思っていますけど・・・・
イリス達が剣に手をかけた。
「これは、失礼をいたしました。私達宮廷魔術師団は貴方様達に危害を加えることはありません。」
空から落とされた仕返しをしたいと言っておりますが?
「それについては、お互い何もしない方が得策ではないかと存じます。」
そうね、何かしたらキングコブラがいるとか言われるか
「宮廷魔術師団、二十一名死なずに済んでおります、ありがたいことです」
よかったですね
ギル様が
「ナリス殿、物は相談なのですが」と言いかけた。
駄目です
駄目、駄目、駄目ですね
「あ、まだ何も言っておりませんが?」
イリスが腕を組んできて
「駄目ですねぇ」と楽しそうに言ってきた。
メイもスキップしながら、駄目、駄目と言っている。
サーシャが
「ギル様弱すぎるからなあ、もうちょっと、いやもっといっぱい強くなったら、もう一度頼んでみてね」
だって
「わ・・・」ギル様が何か言おうとしたみたいですが、黙って下を向いて歩きだした。
どんまい
お城に入って謁見室に向かいました。
?
謁見室には誰もいません。王様と大臣様がいつもの壇上で待っておられました。
お二人とも何も言わず、ギル様も会釈だけして横を通りすぎ、私たちも会釈だけしてあとをついて行きました。
謁見室の後ろ側にある通路に扉がありました。
ギル様がカギを開け、扉を開き、中に入って行き、ジュ・オン様が、どうぞお入りくださいと合図をくれましたのであとに続きました。五十人は入りそうな広さの部屋、椅子とか机とかが何もありません。
ただ、奥にまた扉が一つあります。
ギル様
「実は私たちがご案内できるのはこの部屋までなのです。向こうに見える扉は封印されております。先人達もいろいろ手を尽くしてみたようですが、開いておりません。」
イリスが
「では、やっぱり、ここも?」
開かないといいね
扉の前に行き、扉に近づいてみました。
ギル様達は開かないと思っているのか、さっきの場所から動いていません。
手をかざそうとしたら、扉が光りだした。
「おお」 ←ギル様達の声
ふぅと一息ついて扉を押してみました。扉は月日を重ねている割にはさびてはいないようで力を入れるほどでもなく開きました。
開きましたよ・・・・
「なんと」 ←ジュ・オン様
明かりの魔法を唱えてもらって中に入りました。
二人並んで歩けるぐらいの幅の通路、すぐ階段になりました。
そしてつきあたり、また扉が、近づいて手をかざしてみるとまた光だしました。
扉を押して開けると、その先は階段、下の方を見ていると階段の天井に明かりが灯りました。
先のほうまで明るくなり、少し広くなっているのがわかります。そして扉が見えます。
静まり返っている地下の階段ですが、降りていく私たちの足音が響く
下まで来ました。扉です。近づいてみましたが、今度は何も起こりません。
あああ、なんか嫌な予感、ここが最後の扉・・・・のような
ギル様が
「どうされました。開きませんか?」と聞いてきた。
振り返って見た。ギル様がぎょっとした顔をされたので、あ、やばい、うるせい、黙っていろ、って思ったのが顔に出ていたか
やだなぁとか思っていたら、メイが噴き出しているし、それに気が付いたイリスが「気合を入れていきましょう」と背中を押す。
はい、はい
手をかざし
「我ナリスが命じる、封印を解け」
扉が光だした。・・・・ああ、光ったよ
扉を手で押して開けました。
扉が開ききる前から明かりがつき始め、どんどん奥まで灯っていくのがわかった。
中は広い、アスナの所より広いですね
そして中央に台座があってその上に筒状の物が立っているのがわかる。
急がず、ゆっくりと中央に歩いていきました。
ギル様が
「こんなものが城の地下にあるとは・・・」
私は逆だと思うとギル様に説明しました。
この施設の上に城が立ったのだと思います。つまりこの城はこの場所の目印なのではないでしょうか?
「ようやく、来たか」突然声がしました。
誰だ?私は反射的に聞いてしまいました。
「七千年か」
私はどういうことと聞いてみた。
「私がここに封印されたときに、どうやってもそこからは出ることは出来ないが、七千年もすると誰かが訪ねてくるだろう」とか言っていた。
まじか・・・・私の心の声です
?
訊ねてくるだろう?
「はい、訪ねてきましたけど、あとは何か言っていましたか?」
・・・・・・・
「お前、封印を解きに来たのではないのか?」
私は
「よくわからないのですよ、私にも」
封印されし者
「はぁ?何をしにここまで来たのだ?」
私
「だから、訪ねてきました。とりあえず来てみた・・・みたいな?」
封印されし者
「ちょっとまて、・・・・あれ?」
なんか、混乱されているようです。
「私はナリスと言います。」
「これは失礼しました。私は 神楽 麗 です。」
私
「すみません、お聞きしますが、そこから出たら、まず何をしたいですか?」
「そうだなあ、うまいものが食べたい、肉がいいな、いや、待てよ、まずはやっぱりお風呂かな」麗が楽しそうに言っている。
なんか 悪い人ではなさそうな?
メイを見てみた
メイも嫌そうな顔はしていない。
さらに聞いてみた。
「麗さんは、七千年もの間そこに封印されていたのですね、もし、そこから出た場合、一気に七千年の月日が貴方の体に降りかかるという事はないのでしょうか?」
どうゆう事? って顔をしています
私は続けて
「もしそうなると、貴方の体は一気に歳を取り、干からびて、灰になるかもです」
すごく、いやな顔をされております。
という事は?
「はい、そこから、出なければ安全という事ですね」
麗さん
「何とかしてくれない? 七千年も待っていたのに・・・・」
はぁ
「死んでしまって灰になるかもしれませんがそれでも、出たいですか?」
麗さんが
「灰にならずに助かるかも?」
いえ、それは十中八九・・・・無理だと思います。
★封印解除★
睦たちハイエルフが
「ナリス様、この方可哀そうすぎます」と目をウルウルさせている。
「サーシャ、あかね、すみれ、やよい、しおり、ライア」
はい、と言って皆が集まる。
「すまないけど、合図したら騎士団、宮廷魔術師団を外に出してください、出したら扉もしっかり閉じてください、麗が灰になったら合図をメイが出すから、よろしく」
「フラン様、シルビア様、クラリス様」
何事でしょうか?と三人が寄ってきた。
「今から麗さんを解放します。が、たぶん灰になるので、それを確認したらすぐに部屋の外に出てください。サーシャたちが騎士団、宮廷魔術師団を外に出すのでそれと一緒に出てください。」
「なぜでしょうか?」フラン様
「そこから先のことは国に関係している方は見ない方が良いと思うからです。」
続けて
「皆さんは、魔王は確かに灰になった、という事実だけを確認してください。」
今言えるのはここまでです。
最悪、サーシャとライアが強制で連れ出します。
わかりました。と三人が答えた。
「手が足りないようなら他の物も手伝ってください。」
「イリス、澪、メイ、ネイは私の傍で待機」
はい、と皆が返事を返した。
「睦」私は睦を呼んで
「はい」睦
「ジュ・オンというおっさんさ、あなた達には手出し、しません、見たいなことを言っていたけど、麗さんについては何も言ってないから気を付けておいて」
「あ、わかりました。」と睦が返事をした。
私
「ネイ、私がまずあの筒状の物ごと魔法障壁で包んでみます、その周りに結界を張ってください。灰になった麗さんの灰が飛んでいかないように」
ネイ
「わかりました。」
私
「皆、どんなことになっても騒いだり、取り乱したりしないようにね」
私は魔力障壁を張り、その外側にネイが結界を張りました。
「イリス、澪、メイ、始めます」
はい、三人が返事をしてそばに待機してくれた。
「我、ナリスが命じる、封印を解き、神楽 麗を解放せよ」
部屋全体が光に包まれた。
真っ白で何も見えない。
が、かまわず、魔法障壁の中に向かって、
私は能力「解放」を使用した。
「不死のスキル解放、超幸運のスキル解放、超回復のスキルを解放」
※注 解放スキル:私だけのオンリー・ワンスキル
他人のスキルを解放することで私の意思で使用、取得・付与することが出来る
目が慣れて回りが見えるようになってきた。
神楽 麗が光に包まれていた。
そして次の瞬間異変が起きる
七千年という長き月日が重く、神楽 麗にのしかかる
「うわー」麗の叫び声・・・も、すぐに聞こえなくなった
みるみる干からびていく神楽 麗
こちらに手を伸ばそうとしているようだ、体の色が白っぽくなっているようにも見える。そして、白っぽい人型が崩れて消えた。
「ナリス様、あいつ、よしって言いました。」
「メイ合図を」
「はい」
メイが手を挙げた
サーシャたちが予定通り、国関係者を部屋の外に追い出し、扉を閉めた。
「肉体再生のスキルを解放・発動」
メイのスキル、医療及び専門知識:医術をさらに解放
神楽 麗を再生、・・・・麗が包まれていた光もまだそのまま残っている、まだ再生可能なはず、光の中にうっすら影が見えてきた、だんだんと大きくなり人の形を整え始めた。そして骨格、筋肉、神経、血管等確認して時間をかけて同じ年頃をイメージして再生を試みた」
流石にこれは・・・・
いつも以上どころの話ではなかったです。
私の体が悲鳴を上げているのがわかる・・・・
ぶちっ、っと音がした。
ネイが
「ナリス様、これ以上は危険です、体がもちません。」
続けて
「魔力を抑えてください」
メイが
「止まらない」って言っています。
ぶち、ぶち、さらに音がなる
「ぐあああ」
神経、全部切れたら痛みが、わからなくなる、とかないかな?
メイが
「ナリス様には、まだ少し余裕がありそうです」
また、変なことを考えているのか、こんな時に・・・・
ネイが
「体から放出された分は放置でいいが、体の中に渦巻いている分の魔力をどうにかしないと、・・・そうだ、ナリス様の魔力を使って、皆魔法を撃ってください。」
誰もいないところに、がんがん、他の皆も手伝って
ヒールでも攻撃でも障壁でもいいから魔法発動して
イリスが
「ナリス様の体内をめぐる魔力を私が受け止めます。」と言ってしがみ付いてきた。
サーシャが
「なにやってんだ、お前ら」
イリス
「サーシャ! ナリス様の体内を循環している魔力を全部使え」
皆が必死で魔法を発動していたからすごい音がしているのではないでしょうか?
外の方達は皆、びっくりしているでしょうね。
あ、メイが怒っています。
「だから! 外の人のことを心配している場合ではないですってば!」
ネイが
「急げ、・・・・だめか、もう、もちそうにない」
体が反り返って腹が膨らみ始めた。
「がぁ、がああああ」私は思わず声を上げてしまいました。
ボン! 腹が破裂して ブシュゥゥ 血が噴き出した。
「ナリス様あぁぁぁぁ 」イリスの絶叫が響いた。
☆神楽 麗☆
麗は意識を取り戻していた。
「私は・・・・干からびて、灰に・・・」
お前たち、あ、ナリスを助けようとしているのか?
どういうことだ?
皆がナリスに寄り添っている。
お前、危ないのか? 無・・・無理をするな
す、すまない・・・・
もう、やめろ、もういい、頼む、やめてくれ、そんな苦しそうな顔は見たくない
「がぁ、がああああ」
ボン! ブシュゥゥ 腹が破裂して血が噴き出すのが見えた。
「ナリス様あぁぁぁぁ 」イリスの絶叫が心苦しさを増した。
「わあああ、麗は大声で泣きだしていた。」
お前がそんな目に合わなくてもいいんだ。ああ「死んでも助けてくれ」なんて思ったからか、すまない、ゆるしてください。誰か、誰かあいつを助けてください。
私のことはいいから・・・・
と、静かになった。
ど・・・どうした。まさか・・・おい
神楽 麗を包んでいた光が小さくなって消えた、再生が成功した。
空中から同じ年頃の女の子がゆらゆらと舞い降りてくる。地に着くころクリスが手を貸して支えていた。
神楽 麗
「すまない、ありがとう」
クエスが
「いや、ナリス様がまだ立てないだろうから手を貸してやってくれって」
麗はすぐにナリスのもとへ行こうとしたがまだ歩けなかった。
クエスが
「ああ、ナリス様なら大丈夫だ、むかつく、ぐらい、ピンピンしている」
え・・? なに
なんか頭を殴られているような感じがしているのだけれど・・・気のせいかな
メイが
「気のせいなんかではありません」と言いつつ、ぺしっと私の頭をはたいた。
正直、諦めていました。今回はもう駄目だと
体全体が爆発しそうな勢いでしたから腹だけで済んだのが奇跡?
腹が破裂して血が噴き出したあと、体中の魔力が一緒に抜けて行った。
一気に体が楽になり、体の痛みは我慢して、神楽 麗の再生を完成させて、すぐに我が身の再生に取り掛かりました。
神楽 麗が舞い降りてくるから手を貸してあげてと頼み、サーシャに扉を開けて外の方達を中に呼んでくれるように頼みました。
突然 イリスが大声で笑い出すし、周りの皆も泣きながらたたき出すし、なんなんだ、いったい
メイが
「皆さん、この人全然、まったく自分が悪いなんて思っていませんよ」
はぁ
この!この!って感じでまた、はたかれています。
ネイにジュ・オンが入ってきたら精神異常をすぐにかけてくれるように頼んだ。
「はい」
イリスとエリス、クリスにジュ・オンが魅了されて動けない間にあの封印の筒状の中に押し込むように言い、さらに押し込まれたら、即状態異常を解除するように言った。
「はい、わかりました。」皆が変な顔をしながら返事を返してきた。
中に入ってきた、ジュ・オンさんは神楽 麗を一目見て、何か呪文を唱えた。
そして
「な、何ということをしてくれたのだ、貴方方は!」と怒鳴り込んできた
初めてください。私が言った。
ネイが精神異常をかけた。ふらついたジュ・オンをイリス、エリス、クリス三人が抱え上げて、封印の筒状の物に押し込んだ、すかさずネイが精神異常状態を解除した。
私はその間に「我ナリスが命じる、封印よ、発動せよ」
筒状の物の扉が閉まり、カチッと音がして部屋全体が光に包まれた。
封印は成功した。
はっと我に返ったジュ・オンが中から喚き散らしているが、しらん。
「イリス」
はい?
「あとは任せた、疲れたから寝る」
イリスが
「はい、お任せください」
私はもう限界、気を失いました。
イリスが
「私たちは転移で屋敷に戻りますが、皆さんはどうされますか?」
ギル様が
「どう、とは?」と聞き返した。
「ナリス様がこの部屋を出られるとたぶんもう扉は開きません。」
つまりここに残るならこの部屋もしくはこの施設階段を登り切ったところの扉から出られませんよという事ですが?
ギル様
「いや、しかし、ジュ・オン殿がまだ」
「残念ですが、あの方には七千年程あのままでいてもらいます。」
続けて
「ナリス様が生きて居られたら封印を解いてくださるかもしれません」
干からびて、灰になってしまうかもですが、それはどうしようもありません。
神楽 麗が七千年の言葉に反応している。
あと、詳しいことは私にもわかりません、ナリス様が目を覚ましてからお話しくださると思います。
では帰ります。
帰る方は集まってください。
「エリス、ナリス様の魔力を勝手に使用してください。」
私達は屋敷に転移で戻りました。
私はお風呂で洗われて、そのまま寝室に運ばれたそうです。
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