ナリスの伝説 「オンリーワン」

けにあ

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変化

ナリスの伝説「オンリーワン」

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★変化★

うーん・・・・体が思うように動きません
立って歩くのも支えられてやっとです。
まあ、食事、トイレとかは何とか澪とメイに手伝ってもらってできているのですが・・・それ以外は寝て過ごしています。

メイが
フラン様、シルビア様、イリス様、親善大使一行は五日間、お城に滞在して役目を終えて戻ってこられました。

今回奪回した人数は十六名、
ハイエルフ五名は長老様達が連れ帰ったとか、獣人五名と、ドワーフ三名、人間三名はだいぶ回復しているみたいです。私以外は

イリス達が部屋に入ってきて
「ナリス様、ただいま戻りました。まだ、回復出来ていないのですか?」

フラン様、シルビア様がのぞき込んできた。

「お帰り、皆、お疲れさまでした。」
続けて
「イリス、待っていました。」
ほんとですか?って目をウルウルさせているところ悪いのだけど
「肉体再生を自分にかけないと駄目みたい。」
「あれ、解放した後自分に付与されていないのですか?」
うん・・・・・イリスがいればいいからさ


私は能力「解放」を使用した。
 
 「超幸運のスキル解放、超回復のスキルを解放」
 
   ※注 解放スキル:私だけのオンリー・ワンスキル 
他人のスキルを解放することで私の意思で使用、取得・付与することが出来る
 
 私が光に包まれた。
 「肉体再生のスキルを解放・発動」

ここ数日自分の体を鑑定した結果、ところどころ神経が切れているようだった。
体全体に意識を集中、メイのスキル、医療及び専門知識:医術をさらに解放、骨格を含む体全体、筋肉、血管、神経等の一本一本を細部まで追いかけて確認してみた。
自分の体なのでやりやすい
腕が動かないのは腕の筋肉の筋?が切れているのが原因のようで、時間をかけて再生を試みた」
光の中でゆっくりと再生が始まった。

私を包んでいた光が小さくなって消え、肉体再生を完了した。(作者は医学知識がありません、イメージです)


私はそのまま、また寝てしまいました。

目を覚ました私は、すぐに体が正常に動くか確認しました。
あれ?

すごい、違和感が・・・・・
いや、悪い意味ではなく、でもなんか変。
えっと・・・・こう、頭からの指令の伝達速度がすごく早い?
あ、走ってくる足音が聞こえる、メイ達かな?

ドアが開いてメイ、イリス、澪が入ってきた。

「やあ、皆おはようございます。」
体全体を確認して、動かない場所は無いようです。
おはようございます。
「あの、ナリス様大丈夫ですか?」メイが聞いてきた。
三人とも変なものでも見るような眼をしている。
まあいつも変だと言われていますが?
メイが
「そうではありません、ナリス様、変と言うよりはなんかいつもより、聡明というか、
あの、素敵です」


服を着て下に降りた。
皆が食事をしているところだった。階段を下りながら、「皆、おはようございます」
挨拶をすると、食べながらこっちに注目した皆が、一瞬で変な目になった。
誰? みたいな 
皆が私を忘れてしまったのか?
シーンとなったけど、すぐにエリスが
「ナ、ナリス様、おはようございます」と返事をしてくれたのですが、「ええええ」という他の皆の反応

??
ナリス様が知的に輝いていらっしゃる・・・・
自分でも何かが違うことはわかっているのです。
うーん

フラン様とシルビア様がにっこり笑顔で
「ナリス様、ご回復おめでとうございます。」
ありがとうございます。

「フラン様とシルビア様もご無事でご帰還おめでとうございます。」
フラン様、シルビア様
「私どもの方は何も問題ありませんでした。」

席について一緒に食事を始めるとすぐに、む!「ミイ!何か落としたよ?」
え?
見えたのですか? 顔を上げるとそんな表情でみんながこっちを見ていた。
あ、そうですね、見えたというか感じました。・・・あれ ミイはどこにいるのだろう
探してみると向こうの席、ライアで姿が隠れていました。

あれ?
だから、見えたのですかになったのか・・・・

食事を済ませて外に出てみました。
遠くの空を鳥が三羽飛んでいるのが見えました。
その光景を頭に描いて「メイ、鳥が飛んでいるのだけど見える?」
あそこだ、と指をさして方向を知らせてみました。
「いえ、何も見えません」

イリスが指さした方向を凝視して、あれが見えるのですか?
エリスが「私も、何も見えません」、クリスも頷いている。

違和感の正体は、いうなれば? 
研ぎ澄まされた感覚? 五感? もしかすると、第六感まで?
おや?食事には何も感じなかった。まあいいか

魔力を体中に薄く張って防御態勢完了
「イリス、ちょっと攻撃してみてくれる?」
返事をする前に剣を抜いて、切り払おうとしてきた、私は剣が当たる場所にさらに魔力の壁を作り、受け止めた。

な?
受け止めた・・・・・受け止めましたよ? 笑、受け流すのではなく、受け止めた。

魔力障壁も威力があがっているような、いや間違いなく強力になっています。
イリスが
「ナリス様、今の攻撃を受け止められるとは、もう人間ではナリス様に傷を負わせることが出来るものはいないのではないでしょうか」
寝ている間に強くなった?
考えられるのは、もしかしたら、肉体再生を試している時に体の隅々まで気を配ろうと高出力で魔力を駆け巡らせたのが、体中に好影響をもたらした?
結果的によかった? 

高出力で魔力を??それで寝込んだような・・・あれ?

スキル索敵に反応するものをいつも「敵意のあるもの」にしているのですが、試しに「生き物」に変更してみました。
うわー
まて、まて、まて、範囲は百メートルぐらいで止める。
あぶない、と言うかこれはすごい、ぼぉぉっとしていたら「生き物」がいる範囲全て索敵してしまいそうだ。
シルフィーが
「あれ、ナリス様、昨日より魔力量が増えているのではないですか?」

イリスも
「え、本当ですね、いつもより多い気がします。魔力ってそんなに簡単に変化するものではないと思いますが、というか ナリス様の魔力量には上限はないのでしょうか?」

今回の一件で、私は強くなったようです。
・・・
強くなったのですよ・・・・ね
どうやって?・・・えっと、全身に魔力を巡らせた?


もしかしたら?
メイを見たら、イリスの手を掴んでいた。ぶっ
メイが
「ナリス様、危険ではないでしょうか?」
イリスがメイの方を見て、どうしたのと不思議そうな顔をしている。

「ねぇ、イリス、ちょっと思いついたことがあるのですが、イリスで実験してみてもいいかな?」
イリス
「はい、ご自由にお使いください。」
メイが
「イリス様、あの」と言いかけた時にイリスが
「メイ、もし危険な事なら、なおさら私がやらないと、他の者で試す訳にはいかないでしょ」とにっこり笑った。

「では、中に入って衣服を脱いで装備品も外してくれる」
「はい、準備いたします」とイリスが返事をしてくれた。

宿屋に入ろうとしたら、ギル様達騎士団の方達も中に入ろうとしていたので、
「今から中でイリスが衣服を全部脱ぎますけど、見たいですか?」

騎士団の皆さんがくるりと向こうを向いたので、「すみません、外の警護をお願いします。」

中に入るとイリスが衣服を脱いで待っていてくれた。
「エリス、クリス、澪、うーん、ネイ?張れるなら結界を張ってくれる?」
盗視、盗聴等出来ないようにお願いします。

私は能力「解放」を使用した。
 
 「超幸運のスキル解放、超回復のスキルを解放」
 
   ※注 解放スキル:私だけのオンリー・ワンスキル 
他人のスキルを解放することで私の意思で使用、取得・付与することが出来る
 
 イリスが光に包まれた。
 「肉体再生のスキルを解放・発動」

メイのスキル、医療及び専門知識:医術をさらに解放
イリスの全身、主に神経系、筋肉系、血管系さらに骨格までしっかり、魔力で追跡、確認して時間をかけて再生を試みた


イリスを包んでいた光が薄れていき、再生は完了した。

「イリス?」
私は声をかけてみた。

イリスが目を開けて、こちらを見た。
目があった瞬間、イリスの目がすごく綺麗だと思った。
イリス
「ナリス様の魔力をすごく感じます。」
衣服を整えて、歩いてもらった。

イリスも違和感があるみたいです。が、実験は成功したようです。

イリスの運動能力、反射神経はかなり向上していると思われます。
すでに無敵だったと思うのですが、これ・・・・は、どうなるのでしょう?

もう一つ試してみたいことがあるのですが、いいですか、イリス
イリス
「いつでもどうぞ」

じゃあいくよ、と言うことで私の魔力をイリスに上乗せして、イリスの全身を障壁で覆うイメージを私の中で構築、発動、出来るだけ薄く、濃く、そして強く張る。
イリス
「ああ、ああ、ナリス様、こ、これは」

「サーシャ、イリスを攻撃してみて」

「ああ? 遠慮しねぇぞ」と言い捨ててサーシャがイリスを蹴り上げた。

な! どういうことだ?

サーシャがそばにあった椅子を持ち上げてイリスにぶつけた。
その椅子が粉々にはじけとんだ。

エリスが「イリス様、大丈夫ですか?」
とイリスに駆け寄ったがイリスは無傷、サーシャのほうが憤慨していた。
サーシャ
「ナリス様、イリスにだけ、なにをした。」

皆がイリスに注目した。
私は説明をするためにイリスに近づき、体に手を当てて話し始めました。
「さっき行った肉体再生の時にイリスの体中に私の魔力を巡らせました。」
さらに続けた
「それはイリスにも、はっきり感じ取れたでしょう。
私はイリスの中に巡る私の魔力に上乗せした魔力で障壁を作ってみました。
限りなく薄く、でも濃く強く、つまり見えない障壁で今イリスは防御されています。」

実験は大成功です。
「イリスの体の中をめぐる私の魔力はイリスの身体能力をより強化していることでしょう。さらに先ほど言った障壁と合わせて、イリスの戦闘力は格段に上がったと思います。」

「これまでも世界最強と言われてきたイリス様が、さらにつよく・・・って」
エリスが呟いた。

「まあ、永久的に効果があるとは言えませんが」

サーシャが
「こらこら、こらこら、その力私にも今すぐよこせ、あ・・・いや ください」

「しばらく、イリスの体の調子を見て、行けるようならやりましょう」
続けて
「イリス、体の調子がおかしくなったら教えてください」
イリスが
「何をおっしゃるのですか おかしくなんて絶対になりません。もしなってもこのナリス様の魔力はお返ししませんからね」

サーシャが
「これって無敵の軍団が出来るってことか?」と聞いてきたので
「いや、体への負担が、あるのか、ないのか不明なので誰にでも出来るとはまだいえません。」

「へぇ、いろいろ難しいんだな、うまくいかないもんだ」
サーシャが呟いていた


★ドワーフ村★

フラン様が
「ナリス様、親善大使の役目は終えました。でもまだ、学園の休みの期間がかなり残っております。この後どうされますか?」と聞いてきました。

「奴隷商人から解放したドワーフ、獣人をそれぞれ里に返してあげたいですね」

うちにいる十三人も里帰りとかしたくないですか?

「とんでもありません、あんな所には二度と戻りたくないです。」
「しきたりとか、規則とか煩くて皆里を出たがっています。」
「そして、何とか里を出たところで奴隷商人に捕まったのです。」
皆がいろいろ言ってきた。

ドワーフも
「ドワーフ村では一度人間に捕まったものは、すごく酷い扱いを受けます。出来ればもう戻りたくないです」と訴えてきた。

これは困りましたね、どうしよう・・・・・

一応、ドワーフ村、獣人の里の訪問も予定に入っているから、行ってみたいと思います。

「あ、獣人の五名と人間三名はどうしましょう、ライア、メイ、ミイ の三人は獣人の村に一度戻りたいのですよね」
ライアが
「はい、戻れたら村の様子を見てみたいです」

「では ドワーフ村に行ってそのあと獣人の村を訪問しにいきましょう」

サーシャが手を挙げて
「ドワーフ村に行くなら案内するよ」
言ったことあるのですか?
サーシャ
「イリスを探してうろうろしていた頃さ、百年以上前かな、ドワーフ村に入ってしまって戦ったことがある。」
続けて
「ドワーフ村のやつらは降参してきて、そのあと私の庇護のもと、コブラの旗を掲げるようになったのです。んん・・・と、ギガンとか言っていたかな?名前」
ドワーフから
「ギガン様は、長老様です。体が弱っていてもう長くないだろうって皆が話をしていました。」
サーシャが
「長老か、ナリス様、先が短いなら急いで行かないと」

と・・・言うことで

ドワーフ村に向かって(全員で)出発です。


馬車三台、一台には水、食料、一台にはフラン様、シルビア様、クラリス様にネイに乗ってもらって、一台には奴隷商人から解放した十一人が交代で乗ってもらうことにしました。(ドワーフ三名、獣人五名、人間三名)

港から四日間ぐらいの旅程でドワーフ村の入り口に到着しました。

入口・・・・両側が高い崖になっていて、通路は狭い、上から襲われるとどうしようもない、言っているそばから崖の上に人影が?
ドワーフの門番?
「ここから先はドワーフの村になる、よそ者の侵入は許可できない、引き返せ」

サーシャが出てきて
「我が名はサーシャ、ギガンに会いに来た。取り次いでもらいたい」

崖の上からガヤガヤ話声が聞こえてきた。
そして
「サーシャと言う名前には聞き覚えがあるが、キングコブラで、人間の小娘ではない、我らが守護神の名を騙るではない」
サーシャ
「ならば、しかたない、おし通る」
ネイ
「お待ちください、ここは私が、・・・ナリス様少し魔力を使わせていただきます。」
と言うと、私の肩に手を乗せて、魅了のスキルを発動させた。
「おお、これはすごいこの距離で、この数を一度に従えることが出来るとは、すばらしい」とネイが喜んでいる。
ネイ
「あの者たちに我らの護衛をさせましょう」
魅了をかけて護衛を命じました。もう問題ありませんとネイが力を披露してくれた。

サーシャが
「物足りないが、これは楽でいいですね」

ドワーフの村までご案内

ドワーフの村に到着、いきなりサーシャが殺気を村中に届くように放った。

あまりにすごい殺気でネイの魅了が解除されてしまった。

正気に戻ったドワーフ達もサーシャの殺気で戦意喪失、サーシャが
「ギガンのところに案内して」
ドワーフ門番
「こ、こちらになります。」

案内人の後ろをついていきながら

「サーシャって、怖いね」と言ってみた。

「どうだい、少しは見直したかい?」サーシャ
「私ほどではありませんが」とイリス

シルフィーが
「もう少し、周りに気配りしてくれないと、今のもイリスと、ナリス様、クリス、エリス、私でガードしたからうちらの中では影響なかったけど、そうじゃなかったら気を失っている者がいたよ、たぶん」

「あ、すみません、ナリス様」サーシャが舌を出して笑っている。

大きい・・・とも言えない屋敷の部屋に案内されて、中に入った。

中にはベッドに横になっている者が一人、たぶん長老さんでしょう、看病している者が二人いた。

長老
「情けない姿で申し訳ありません。サーシャ様、お久しぶりでございます。」
サーシャ
「おお、ギガン、生きていたか、よかった」
長老
「はは、生きておるだけでもう動けませんわ、お恥ずかしいばかりです」
サーシャ
「お前も、もう五百年ぐらいは生きてきたのか?」
長老
「さようですね、それぐらいにはなると思います。ところでサーシャ様、だいぶお姿が変わられたようで、先ほどの殺気は間違いなくサーシャ様でしたけど」
サーシャ
「ああ、我が主様に全身全霊守護すると誓って、我が願いをかなえていただいた。」
続けて
「なあ、ギガンよ、もう数百年生きて見たくはないか?お前が我が主様の力になると誓えば私から頼んでみるが、まあ、聞き入れてくださるかどうかはわからん」

「サーシャ様お久しぶりにございます。ギガンの妻、ギラーナでございます。今のお話が誠なれば私からギガンには、言って聞かせます、どうか、お願いでございます。夫ギガンをお救いくださいませ。」

サーシャが振り向いて、「ナリス様、お聞きの通りでございます。この男ギガンを救ってはいただけませんでしょうか?」

は? ギラーナの目が点になっている。

「私としてもドワーフを仲間に迎えたいと思ってはいるのですが、その、なんか弱みに付け込んでいる気がするのですが、大丈夫ですか?」

「長老様が約定を違えるようなら、私たちを従者としてお連れください。」と奴隷商人から解放した者たちが名乗りを上げてきた。

「本気で言っている?」一応聞いてみた。
「私たちは一度人間に捕らえられております、もうここでは普通には暮らせません。なんでも致します、お願いします。」

何でもします・・・・か、と言うことで早速、ギガンとギラーナを裸にしてもらった。
サーシャがギラーナに大丈夫だと諭していた。

「イリス、澪、メイ、またつかわせてもらうよ」
はい、三人が返事をしてそばに待機してくれた。

「張れるもので、結界を張ってくれる?」
盗視、盗聴等出来ないようにお願いします。

私は能力「解放」を使用した。
 
 「超幸運のスキル解放、超回復のスキルを解放」
 
   ※注 解放スキル:私だけのオンリー・ワンスキル 
他人のスキルを解放することで私の意思で使用、取得・付与することが出来る
 
 ギガンとギラーナが光に包まれた。
 「肉体再生のスキルを解放・発動」

メイのスキル、医療及び専門知識:医術をさらに解放
ギガンとギラーナの全身、壊死している部分は切り取り、洗浄、再生、そして神経、血管、筋肉等確認して時間をかけて人で言うところの十八歳ぐらいをイメージして再生を試みた」

ギガンとギラーナを包んでいた光が薄れていき、再生は完了、成功した。

サーシャが二人に声をかけた。
「ギガン、ギラーナ」

二人は何が起きたのかわからず、しばらく動かなかったが、ギガンが自分の手をかざしてみている。と、ギラーナが「貴方、手を動かすことが出来たの?」
ギガン
「おお、そういえば、わしの手が動いた。」
二人が体を起こしてお互いを見た。

「ギラーナ・・・なのか?」
「あ、あなた」
ギガン
「こんな・・・・奇跡か!」

「サーシャ様、貴方は奇跡を起こしてくださったのですか?」
サーシャが
「私ではない、私の主様です。」

「村のことは誰かに継いでもらって二人で好きに生きて行けばいいですよ。その代わりこっちの三名は私たちが連れていきます」
ギガン
「何をおっしゃっておられるのですか、このような奇跡を起こしていただいているのにその代償を他の者にさせることは出来ません。私ギガンは身命を賭してお仕えさせていただきます。」
ギラーナが慌てて
「私、ギラーナもお供させていただきます。」
看病をしていたもう一人のドワーフ
「私はダ・ナと言います、奥様私も一緒にお願いします」
ギラーナ
「おお、ダ・ナ、お前も一緒に来てくれるのかい、お願いしましょう」

サーシャが私の方を向いて片膝をつき
「二人とも、こちらが私の主のナリス様です。」と紹介してくれた。
ギガン
「我ら三人、ナリス様にお仕えすることをお許しください。お願いします。」

「こちらこそ、よろしくお願いします。」


ギガンとギラーナ、そしてダ・ナが仲間になった。

奴隷商人から解放した三名「ダマリ・ダラン・ダレン」も仲間になった
ダランが
「ナリス様、あと三人一緒に連れて行ってもらえませんでしょうか?」


私たち三人のお母さんです。

案内されながら話を聞いた
三人の母親も奴隷商人に捕まり、戻ってきたそうです。
そしてこの村では奴隷商人に一度捕まると穢れた者として扱われる。

母親三人は鍵のかからない窓もない部屋に押し込まれ、粗末な食事だけ与えられた、明かりもない部屋で誰だかわからない者に犯される日々が続き、妊娠、生まれたのが自分たちだと、私たちの父親は誰だかわからないのです。

私たち三人もこのままじゃ同じような目に合うかもしれない、早いうちにこの村から逃げ出せと送り出してくれた、けど自分たちも捕まり戻ってきた。

部屋に入ると「誰?」と声がした。臭い(後で聞いたのですが、部屋が臭いと襲ってきたものも嫌がるって)

「母さん」
「あなた達、連れ戻されたの?」
「安心して、助けてもらえたの、そして母さんたちも助けてもらえるように頼んだの」

澪が魔法で明かりをつけた。
健康とは言えない三人のドワーフが座っていた。

眩しそうに眼を覆っている三人が
「娘たちを助けていただきありがとうございます」

ダマリ・ダラン・ダレンの三人はすぐに自分の母親のところに行き、自ら服を脱いで見せ、母さんも脱いでと促し、服を脱ぐのを手伝っていた。
当然母親は嫌がっていましたが、娘たちの勢いに押された。
別に装飾品とか身に着けていないようだから大丈夫だとは思いますが一応何も身に着けていない方が安全かな
娘たちが母親の傍に座った。


「イリス、澪、メイ、またつかわせてもらうよ」
はい、三人が返事をしてそばに待機してくれた。

「また、張れるもので、結界を張ってくれる?」
盗視、盗聴等出来ないようにお願いします。

私は能力「解放」を使用した。
 
 「超幸運のスキル解放、超回復のスキルを解放」
 
   ※注 解放スキル:私だけのオンリー・ワンスキル
  他人のスキルを解放することで私の意思で使用、取得・付与することが出来る
 
 母親の三人が光に包まれた。
 「肉体再生のスキルを解放・発動」

メイのスキル、医療及び専門知識:医術をさらに解放
母親三人の全身、壊死している部分は切り取り、洗浄、再生、そして神経、血管、筋肉等確認して時間をかけて人で言うところの十二歳ぐらいをイメージして再生を試みた」

母親三人を包んでいた光が薄れていき、再生は完了、成功した。

「ふう、成功ですね、これからはお姉さんと呼ぶようにしたらいいかもね」

ギガンはドワーフのギ一族、こちらはダ一族とのことで、ギガンの奥様もダ一族の出身だそうな、ダラナ・ダミク・ダイヨ、三人とも自分たちの姿を見比べて驚いている。

「体の具合はどうですか?」
澪がヒールをかけながら聞いていた。栄養不足は食べないと駄目かな?


「娘さん、三人とギガン、ギラーナ、ダ・ナは私たちについて村を出ることになっています。貴方達はどうしますか?」
ダラナ
「私たちはここに居ても食べ物さえろくに与えてもらえません。よろしければ私たちも一緒に連れて行ってください。」

「娘さん三人は、何でもしますと約束しております。」
ダイヨ
「え、そんな、なんということ・・・・私たちはここでの生活で嫌な思いばかりしてきました。私たちが娘に代わってなんでも致します。どうぞ私たちを好きにお使いください」
ダミク
「お望みなら体も好きにしてくださって結構でございます。」

「イリス、澪、ちょっと来て」
「はい」
私は二人の肩を抱いて
「女性については間に合っておりますので、お気になさらずに」

メイが抱き着いてきて
「ナリス様、私もおります」
「ありがとうメイ」

「ではあなた方三名も私の従者になるということでいいですね」

三人が
「よろしくお願いします。」

三名が仲間になった。

「サーシャ、このあたりに体を洗える川とかありますか?」
ギガンが
「それなら私がご案内いたします。」

「助かります、ではエリス、睦、雫、茜、四人でこの三人を洗ってやってください。サーシャ、ミイ、ライアは護衛でついて行ってください。」
七人が承知いたしましたと返事を返した。
「フラン様、シルビア様、クリス、やよい、はづき、しおり、六人(親子)の着る物を準備してください。」
六人が承知いたしました。と返事をかえした。
「イリス、澪、メイ、桜、かえで、あずさ、つばき、すみれ、かおり、らん、で食事の準備をお願いします。」
十名が承知いたしましたと返事を返した。
なんか飛び上がって喜んでいる・・・どした?
「初めてナリス様から名前を呼んでいただき、ご指示されました。」
あれ、そうだっけ

頑張るそうです、

「シルフィーは上空から監視をお願いします。」
あいよと返事が返ってきた。
「クラリス様とネイは私の傍に待機でお願いします。」
「はい」と二人が返事を返した。

「ああ、みんな川の傍まで馬車も移動しようか、作業はそのあとでお願いします。」
馬車は、騎士団の皆さんが乗ってきてくれました。

髪も体も綺麗になって衣服を整え、食事を取るわけですが、まずはスープからとってもらいました。

ゆっくり噛んで食べてください、

さてと
「サーシャ」
サーシャがハイと返事をしてこっちを見た。
この村を庇護しているのですよね、旗・・・見た?
サーシャ
「百年ぐらい、ご無沙汰だったから・・・・もう忘れられているのではないでしょうか?」
庇護を続けるかどうか聞いてみた。

「もし、続けるなら旗を掲げて行かないと」
それでこの村に何かあったらこっちからも攻撃しよう
「いいのですか?」とサーシャが聞いてきた。

「サーシャが庇護を続けると決めるなら当然協力します、ね、イリス」

イリスが「そうですね、サーシャ一人では荷が重いでしょうから」と笑って言った。

な!

少し考えて、サーシャが
サーシャ
「もうこの村自体、私のことは忘れているようだし、無理しなくてもいいかな」

ではそうしましょう。

「シルフィー」
シルフィーが呼んだ?と上空から降りてきた。

「うん、見張りはもう大丈夫だろうから、一緒に食べましょう」
大丈夫って?
もう今襲われてもみんなで対応できる・・・・よね

なるほど、ってシルフィーも一緒に食べ始めた。

「ギガン夫婦はどうしますか?」
ギガン
「なにをでしょうか?」

「うーん。家財道具とか、家宝とか必要なものはないですか?」
ギガン
「そうですね、体一つでついて行って良いならすべて置いていきます」
ギラーナもそれでいいと言っていた。

「じゃあ、明日の朝出発しましょう。」


★ドワーフ村新生計画★

翌日、獣人村に向けて出発しました。
道案内はギガン夫婦
まあ、当然と言えば当然なのですが、追手です。

「我が同胞を誘拐しようとする輩を見逃すことは出来ない。」
高らかに声が響いた。

ギガンが
「私たちは自らの意思で行動をしている、誘拐ではない」
追手
「たわけたことを言うな! 種族存続のため女は貴重なのだ、連れてなど行かせぬ」

「何を偉そうに、種族存続という名目を掲げているだけで自分の欲望を満たしたいだけだろう」とダラナが叫んだ。

ズバリ言われて、怯んでいる。

メイがニヤニヤしながら私を見て、
「ナリス様、男って皆、一緒なのですか?」
なんか、むかついたので

「そうだな、男は皆一緒、女を犯すことばかり考えているよ、私も例外ではないね」

続けて
「でもさ、私にはイリスに澪がいてくれるから、彼らみたいにはならないで、すみますね」

メイが慌てて
「わ、私は入っていないのですか?」

「だって、メイは今ニヤニヤして、何か想像していたでしょ」
メイ
「ひぃ、なにも変なことは考えており・・・いえ、正直に言います、いつもナリス様のことばかり考えております。」

サーシャが、
「おい、何いちゃついているんだ、俺も数に入れておけよ」
シルフィー
「あれ、前方で待ち伏せ、後方からも何人か追いかけてくるよ」

馬車を止めてもらい、様子を見ることにしました。

後方から追いかけてきたのは、ドワーフ村の女性と子供、五十人ちょっとでした。
武装をしているわけではないので、ギラーナが出て、話を聞いてくれた。

この村は言うことを聞かない女、逆らう女は監禁して縛り男が犯す、死んだらやっと解放される。

逆らわず、従順な女は嫁に入るが、酷い仕打ちを受ける。
嫁と言う名の奴隷だ。
追いかけてきたドワーフの一人
「お願いです、私たちも連れて行ってください」

何かめんどくさいことになったな、と言うか酷い処だな、ドワーフ村ってとか、考えていたらメイが睨んでいる

「イリス、サーシャ、これは置いてはいけないみたいだね」

イリスが
「はい、女性と子供、全員保護しましょう」
サーシャも
「私も保護するに賛成」

サーシャが待ち伏せしていたドワーフに向かって言った。
「お前ら、皆殺すぞ、覚悟しろ」

「ああ、ちょっと待って」

「なんだよ、いまさら」サーシャです。

「ネイ、もう一度、魅了かけられないかな?」
ネイ
「いくらでもかけられます」

「あの数の女性、子供を保護すると言っても住居とか探すのは大変だからさ、ここに新しい街を作ったらどうかなって、思いつきでゴメン」

だから?

「いや、労働力があそこにいっぱいいるなあ・・・と」
なるほど

ネイに全員を魅了状態にしてもらい、武装解除後に集まるように命令をお願いして、後方に歩き出した。
「皆も集まってください」

後方から助けを求めてきた集団に向かって
「私は神でも悪魔でもありません。正義の味方でもありません。したがって貴方方を助ける義理もありません。というか、助けるだけの力がありません」

ドワーフの一人が「そこにいるドワーフは、何故助けたのですか?」と聞いてきた。

ふむ

「成り行きです。奴隷商人に捕まっていたものを解放、仲間にドワーフに知り合いがいると話が出て、一緒に会いに来ました。数人のドワーフを仲間にしたいとも思っていました。偶然なのか、必然なのか、確かめようがありませんが、現在この八名は仲間として一緒にいます。」
貴方方はどういうつもりで追いかけてきたのですか?
追いかけて来たドワーフの一人
「助けてほしくて・・・」
どうすれば助けたことになるのでしょうか?

他の土地に連れ出して、奴隷商人に捕まって売られても、助けた事になりますか?

耐えかねた睦が
「ナリス様、住むところと食べ物があれば、今の私たちのように」

「私たちは今、フラン様、シルビア様の生活に必要なものをお城から出していただきそれに、甘えているだけで、私の力ではありません。」

クラリス様が
「この国のことはこの国がやります。私がお父様にお願いしてみます。」
本気ですか?

「本気でその願いを王様が叶えてくれると思っているのですか?」

・・・・・・・
サーシャが
「なら、俺たちで何とかすればいいじゃないか?」
俺たち?

「サーシャが何とかしてくれるのですか?」

「私には何をどうしていいかわからない・・・です」珍しく弱気なサーシャ

じゃあ誰がする?

「ナリス様」
ぶ、

あはははは、笑わせてはいけません、皆さん

「それは俺たちには、なっていませんね」

サーシャが結構粘る
「命じてください、何をどうすればいいのか、なんだってやって見せます。

その言葉でみんなの顔がぱぁーっと明るくなった?
「私も、何でもやります。」皆が言葉に出して言い始めた。


「私の仲間たちはこう言っておりますが、助けてほしい皆さんは何も言うことは無いのでしょうか?」
追いかけて来たドワーフの一人
「助けていただけるのでしたら私たちも出来るだけことはさせていただきます。」

「それは貴方個人の意見ですか? それとも全員がそう思っていますか?」
ここに集まったドワーフ全員がひれ伏して、
「なんでもお命じになってください。」

にや、思わず顔に出てしまいました。

「あ」ナリス様が悪いことを考えている!

「メイ」
はい!
「私の想像した絵図を見ろ」

左に高くそびえる岩肌、滝があり、その先に横に流れる川が一本、右の岩山に流れ込んでいる。
川の向こう側に(現在の住居があるほう)石材を積んでいく、高さ三メートル、奥行き三十メートル、左端だけ一メートルだけ低いところを作り、向こう側に川を作って水を流す。
川のこちら側にまた石材を積む、高さ四メートル、奥行き十メートル、中央に向こうとこちらをつなぐ橋を架ける。
底の方にも石板を敷き詰めておく。
さらに右の岩山の前に水をせき止める場所を作る。
石積が完成したら水をせき止めることでそこに水が溜まる、溜まったら少し低いくぼみから水はまた流れ出す。

向こう側の左に作る、くぼみからも水が流れ落ちていく予定で、その先に人工の川を作って水を流す。
畑を作るときの水が確保できるはず。

さらにその先にもう一つ水を溜める場所を作りそこからさらに下流に水を放流する。

川のこちら側に積み立てた石材、堤防のさらにこちら側、今立っている場所、ここから先を住居に作り替えて、転移ポイントとかも広場にあればいい感じかな
メイが
「ナ、ナリス様」
どうだ、メイ
「これって、砦?要塞?お城ですか」

簡単には責められないだろう、街だ

「メイ、ミイ、ライア、エリス、睦、雫、弥生、それにサーシャ」

獣人村に行ってきてください。私はここでみんなに説明しておきます。

メイが
「ナリス様、もし獣人村で付いてきたいと申し出てくるものがいた場合、連れてきてもよろしいでしょうか?」

ああ、私の計画を手伝ってくれるなら大歓迎さ

メイたちが獣人村に出発した。


さて改めて
皆、そして、ドワーフ村の住民全員、何でもしてくれるのだよね。

もう、いやだとか、ダメだとか言わせないよ

全員私の命に従っていただきます。

これから何十年、何百年かかろうともここに、この場所に街を作ります。

しばらくは今までの居住区で生活をしていただき、食料、生活に必要なもの、衣服等は転移で運んでもらいましょう。

ギガン、ギラーナ、ここの指揮は任せます。ネイが補佐をしてくれるでしょう。

何をするのでしょうか? 皆の疑問 

馬車のほの部分に絵を書いてみた。
先ほど頭の中で描いた風景をそのまま書いてみた、うーん。なかなかないい出来

川をせき止め、流れも変えて現在の居住区で農作物を育てる。
せき止めることで敵の侵入も防げる、橋は一つなので防御がしやすい。
川のこちら側に街を作る。
「皆さん、手伝ってくださいね」
ギガンが
「これは、これを作る。 やりましょう 」
ギラーナ
「私たちの街を私たちで作る」

「お待ちください」イリスが
「そうなると、もうここは ナリス様の城になるのではないでしょうか?」

「私の・・・?」

「その方が、やりがいがあります。」澪が興奮して叫んだ。
皆が飛び跳ねて
「城だ」

なんか、盛り上がっています。


あ?

「イリス、何か来た、敵だよね」

空から舞い降りてきたのは、ドラゴンが三体
「聞こえたぞ、その城、我らが使ってやろう、励んで作れ」

アッと思ったときはすでに遅し、イリスがものすごい殺気を放った。

「この気配は、イリス!か」
どこにいる やっぱり空を見上げている。

ドワーフ達の魅了が解除された。 
けど、ドラゴン三体にビビッて動けない。

「ナリス様、ここは私が行きます」と言うイリスを制して
「あいつ殺してもいいやつ?」
「力だけなら私より強いですが、そうですね、死んでも問題はありません」
じゃあ、ちょっと試したいことがあるからやらせて、と私が前に出た。

「おい」私は空を見上げているドラゴンに呼びかけた。

何だ、お前は?って顔? わからんけど
こっちを振り向いたドラゴンと対峙して

私は能力「解放」を使用した。
 
 「鑑定、隠密、強奪のスキルを解放」
 
   ※注 解放スキル:私だけのオンリー・ワンスキル 
他人のスキルを解放することで私の意思で使用、取得・付与することが出来る
 
 解放と同時に前に詰めた。
 
鑑定でドラゴンの心臓の位置を特定、隠密は・・・・今回いらなかったかな
敵は目の前で隠れようがない

強奪で場所を特定した心臓を奪う。

油断しまくっていたドラゴン、人間には何もできないと思っていたのか反撃もなかった。
手が届くぐらいまで近づいて「強奪スキル発動」

攻撃は成功しました。
「イリス!」
と名を呼び強奪したものをイリスのほうに放り投げた。

飛んできたものをイリスが一閃、切り払う。

同時にドラゴンが苦しみ、よろよろしたかと思ったら倒れた。

「おみごと」イリス

他のドラゴン、というかここに居るものすべて、何が起きたのか理解できず、戸惑っていた。

「二体のドラゴンに、侮っていると同じ目にあいますよ?」
と身構え、飛び込む姿勢に入った。
バニラ
「ちょっとまって、え、なに、降参、降参します」
チョコ
「どういうこと? え、?死んだの?」
狼狽する残り二体のドラゴン

二体のドラゴンはあっけなくくだった。

「イリス、ドラゴンは間に合っているしその二体、悪さしないならどこかに行ってもらってもいいよ」
イリスが何か、言おうとした時
「何を言っているの、私達を野に放つなんて、そんなことをしたら・・・」
そんなことをしたら?
バニラとチョコ
「私たち殺されてしまうじゃないですか」
誰に?
「人間とか、他のドラゴンとかにですよ」

はい?
バニラ
「さっき死んだのは私の兄でバーニー、私はバニラ、そしてこっちは友人のチョコ」

バーニーは乱暴者で、まあ力は強かったけど、喧嘩ばかりして、敵が多い、「俺は無敵だ、俺についてこい」と言われて、二体のドラゴンは、イリスのもとを去ったらしい。
バーニーが死んで自分たちだけになると、人間に見つかると討伐される、他のドラゴンに見つかると狩られるだって

イリスが
「じゃあここで、死んでもらいますか?」
バニラ
「な、なにを・・・・小娘!踏みつぶしてやろうか」 あ、それ言っては駄目な台詞

イリスが
「ほう、やってみろ」と当然、挑発
続けて
「踏みつぶせなかったら、わかっているだろうな」

クリスが慌てて、
「イリス様、それぐらいで勘弁してあげてください」
続けて
「バニラ、チョコ、久しぶりだね、元気そうで何よりです。」
「誰?」
自分はクリスだと説明して、納得できないだろうけど、今、喧嘩を売っている相手はイリス様だと教えてあげていた。


そして
「申し訳ありません、申し訳ありません」平謝りのドラゴン二体

ドワーフの男たちは、目の前でドラゴンが瞬殺され、そして二体のドラゴンが小さくなっているのをみて、まあ、当然と言えば当然・・・かな、戦意完全喪失です。

バニラとチョコが、自分たちも仲間に入れてくださいと言ってきた。
「でもさ、裏切ってどこかに去ってしまうのでしょ」と言ってみた。
バニラとチョコ
「とんでもありません、私たちにそんな度胸はありません。」

「ん?  強くて頼りがいのあるやつが現れて、ついてこいとか言うとついて行くのでしょ?」

イリスが噴き出して、笑っている。
どした?
「だって、ナリス様、貴方より強くて頼りがいのあるやつが他にいるでしょうか?」
何を言っているの?

「そりゃあ、いっぱいいるでしょ」

「魔王とか、女神とか、悪魔とかでしょうか?」クリスが呟いた
え?魔王とか悪魔とかいるの? め・・・女神様は、あ、なんかサーシャを思い出してしまいました。 笑 見た目だけね

バニラが
「私たちはもう、あなた達に逆らったりしません。ナリス様、一緒に連れて行ってください、出来ることなら私たちもクリスみたいになりたいです。」

「んん・・・・じゃあ保留で、とりあえず一緒にいてもいいや」
バニラとチョコ
「そんな投げやりな・・・」
あ、
思いついた

「じゃあ、仕事を一つあたえます、受けますか?」
何でもやります、おっしゃってください。
「そこにいるドワーフ百五十人ぐらいいるみたいだけど、見張りをお願いします。」
バニラが
「何か問題でも起こした時は殺してもいいでしょうか?」

「その時はしょうがないかも、だけど大事な労働力なので出来るだけ生かしておいてください。」
バニラとチョコ
「かしこまりました。お任せください」

ドワーフの女性、子供たちに向かって

「聞きましたか? 男衆の見張りが決まりました。何かあったらこの、バニラとチョコのドラゴン二体に申し出てください。」
ドワーフ女性陣から「大丈夫なのでしょうか?」と質問が来たので、ドラゴンが何かしたら私たちに申し出てください。と説明した。
「悪さはしません」とバニラとチョコが即答した。

クリスが
「よかったね、二人とも」と言って笑っていた。
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