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24 魅了の力
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「―――というわけだ」
キリルさんの説明を要約すると、「なんか魔女の継承者だって名乗る人きちゃった、どうしよ☆」という感じだ。まあ、この内容から私がするべきことは明らかだ。
「その立候補者に最大限の敬意を」
「シロちゃんは何でそんなに嬉しそうなの……」
キリルはドカッとそばに置いていた椅子に座りこむ。
俯き丸まる背中には、何とも言えない哀愁が漂う。
「魔女の継承者が現れるのはいいことでは?」
どんな能力を引き継いでいるにしろ、魔女の能力は特殊だ。
きっと現れた人も、それなりの能力をもっていることは間違いない。
「いや、それがそうも言ってられないんだよ」
疲れた顔のキリルさんに嫌な予感を覚える。
この様子から察するに、その現れた人物に何らかの問題があるのでは。
「まあ、私には関係が……」
「シロちゃんはその継承者の監視役に抜擢されたから」
「はあ?!」
椅子にだらしなく凭れた状態で、とんでもないことをカミングアウトしてきた。
テディさんの方を見てみるが、安定の無表情で何を考えているのかわからない。
「いや、同意してないんですけど」
一応、抗議の意を示しておく。
何事も主張しておくことは大事だ。例え、その主張を認められなくてもね!
「まあ、王命だから」
「……ちょっとそこら辺で反旗を翻してきます」
「それだと俺たちの出番になるだけだね」
「くそめ……!」
暴言を吐き散らしていると、テディさんがそっと肩に手を置いてきた。
一体何事かと思って視線を向けると、無言で首を横に振ってきた。
諦めろと言われているみたいだ。
「いやです!そんな面倒そうなことしたくありません!」
監視役なんて、いかにも面倒そうな役割じゃないか。
それに話を聞く限り、監視対象も一筋縄ではいかなさそうだし……。
キリルさん、ニコニコしない。
「わーい、道ずれだー」みたいな顔で笑うんじゃありません。
最後の頼みの綱であるテディさんの方を振り返る。
彼はじっと目を閉じた後、手を胸にあてた。
「援護する」
「違う、そうじゃない」
もはやテディさんの中では、私が監視役を引き受けたことになっていた。
援護されるよりも、そもそもその役割を断るのを手伝ってほしかったんだけど。
「それじゃあ、例の継承者と対面しに行こっか!」
いつもの元気を取り戻してしまったキリルさんに引きずられ、私は問題の人物が待つ王城へと連れていかれた。
「え~、その人が私の付き人ですか~?」
(なかなか濃い人物が現れたな……)
王城の一室に案内され、噂の人物に対面していた。
そして、出会い頭の言葉がこれときた。もう先行きが不安だ。
「いや、付き人ではない。監視役だ」
(いや、それを言うんかい)
安定にお堅い騎士だったテディさんに、謎の安心感を覚える。
ただ、監視役だとバラしてよかったのかは判断に困るところだ。
「でもでも、ミルキーはぁ、騎士さまたちに守ってもらいたいなぁって」
甘ったるい口調も、彼女にはとても似合っていた。
桃色のカールした髪は肩位の高さに切りそろえられ、大きな目は蜂蜜のような琥珀色だ。
極めつけは、彼女から溢れでるキラキラしたエフェクトだ。
これは多くの人が惚れてしまうだろう。
(なるほど、彼女はそっち系の魔女の継承者か)
彼女の能力をある程度予測し頭の中で納得していると、強い視線を感じた。
そちらを見てみると、例の彼女がじっとこちらを見ていた。
品定めするかのような視線を送ってきた後、勝ち誇ったような顔で笑われた。
おそらく、これが女性社会であるあるの”マウント”というやつだろう。
「……シロちゃん、なんで興奮してんの」
傍にいたキリルさんがこちらを見ずにボソッと聞いてきた。
そんな顔をしていただろうかと思いつつも、キリッとした顔を意識する。
「いや、世のあるあるを体験した感動が……」
「何言ってんの……」
ぼそぼそと囁き合っていたのがいけなかったのだろう。
彼女ことミルキーさんが、私を睨みつけてきた。
これはまずい。
「ミルキーねぇ、ちょっとそこの人とおしゃべりしたいなぁ」
私を指差してそう言う彼女。
私としてはドラフト指名ではなく、エンマ大王に地獄行き決定された気分だ。
「聞かれるとぉ、恥ずかしいな~」
意訳:人払いしろ。
すごい。命令することなく人を操っている。
メイドの人たちも護衛の騎士たちも何の疑問も持たずにこの部屋から出ていこうとしている。
テディさんに関しては、キリルさんに引きずられていった。
この様子からして、魅了の力が効かなかったのはテディさんとキリルさんだけのようだ。
「……でぇ?あなたって何者ぉ?」
語尾がのびに伸びた話し方で、そう彼女に尋ねられた。
さっきまでの笑顔が嘘かのように不愛想な顔だ。
ソファに凭れ、足を組んでいる姿は女王のように見える。
「……魔女の継承者です」
とりあえず本当のことを言う。
こういう人とは今まで話したことがないからどうしたらいいか分からない。
誰か取扱説明書とか持ってないだろうか。あっ、持ってない。そうですか……。
「へえ~、ミルキーといっしょなんだ~」
なぜだろう。
言葉の意味だけなら全然なんてことないのに、彼女からにじみでる雰囲気からこちらを不快に思っているのがビシバシ伝わってくる。
「でもぉ」
「はい」
口の端を吊り上げた彼女は、私の方に身を乗り出す。
可愛らしく目元を緩めた彼女からは、いっそうキラキラしたエフェクトがかかる。
「調子に乗らないでね」
「………」
(こわいよー!)
怒鳴られるよりも、こういう風に詰められる方は精神にクる。
でも、この二面性すらも魅了の力でカバーしているのかと思うと普通にすごいと思う。
「ミルキーはカワイイからいいけどぉ、おばさんは不細工でしょ?」
「そうか、私はおばさんの部類に入るのかー」と感慨深く思っていると、パチンッと彼女が指を鳴らした。どうやら私の意識がどこかにいっていたのがバレてしまっていたらしい。
「だからぁ、あの騎士様たちをミルキーに譲って?」
きっとテディさんとキリルさんのことを言っているんだろうなと思いつつも、私は申し訳なさそうな顔をつくる。
「すみません……、私の一存では」「断らないよねぇ?」
「………」
勇気を振り絞った言葉がぶった切られ、意気消沈する。
この人は、私に何をさせたいのだろう。
騎士の配属の権利なんて、全くもって掌握してないんですが。
「おばさんにはぁ、あの人たちの護衛なんてもったいないでしょ~?」
あ、なるほど。
どうやら彼女には、彼らが私の護衛をしているように見えたらしい。
完全なる勘違いだ……。
「いえ、あの人たちは同僚で……」
「なに?ミルキーが間違ってるって言いたいの?」
「い、いえ……」
(こわすぎる……)
彼女に否定の言葉はご法度のようだ。
取扱説明書に書き留めておこう。
「じゃあ、そういうことだから~」
そう言って彼女はこの部屋から出ていった。
私はこれから巻き起こるであろう波乱を想像して、深いため息をついた。
その日から、王宮は様変わりした。
時間が経つほど彼女の魅了の力が周囲に浸透し、彼女のいいなりになる人が増えていった。
使用人はもちろん、騎士も文官も見境なく魅了されていった。
テディさんとキリルさんはそんな王宮の異変に対応するのに忙しく、顔を合わせることもなくなった。ただ私だけが、彼女の動向を静観していた。
彼女に魅了された人は、仕事ができなくなるわけではない。
ただ彼女に愛を捧げるという部分だけが、いつもと異なるだけだ。
実害がないだけに、国の上層部はミルキーを排除できないでいた。
そうしている間に、上層部までも魅了にかかり始める人がでてきた。
王宮が混沌としている中で、ミルキーだけは幸せそうに笑っていた。
人に傅かれ、愛を囁かれる。
それこそが、彼女の求めているものだった。
キリルさんの説明を要約すると、「なんか魔女の継承者だって名乗る人きちゃった、どうしよ☆」という感じだ。まあ、この内容から私がするべきことは明らかだ。
「その立候補者に最大限の敬意を」
「シロちゃんは何でそんなに嬉しそうなの……」
キリルはドカッとそばに置いていた椅子に座りこむ。
俯き丸まる背中には、何とも言えない哀愁が漂う。
「魔女の継承者が現れるのはいいことでは?」
どんな能力を引き継いでいるにしろ、魔女の能力は特殊だ。
きっと現れた人も、それなりの能力をもっていることは間違いない。
「いや、それがそうも言ってられないんだよ」
疲れた顔のキリルさんに嫌な予感を覚える。
この様子から察するに、その現れた人物に何らかの問題があるのでは。
「まあ、私には関係が……」
「シロちゃんはその継承者の監視役に抜擢されたから」
「はあ?!」
椅子にだらしなく凭れた状態で、とんでもないことをカミングアウトしてきた。
テディさんの方を見てみるが、安定の無表情で何を考えているのかわからない。
「いや、同意してないんですけど」
一応、抗議の意を示しておく。
何事も主張しておくことは大事だ。例え、その主張を認められなくてもね!
「まあ、王命だから」
「……ちょっとそこら辺で反旗を翻してきます」
「それだと俺たちの出番になるだけだね」
「くそめ……!」
暴言を吐き散らしていると、テディさんがそっと肩に手を置いてきた。
一体何事かと思って視線を向けると、無言で首を横に振ってきた。
諦めろと言われているみたいだ。
「いやです!そんな面倒そうなことしたくありません!」
監視役なんて、いかにも面倒そうな役割じゃないか。
それに話を聞く限り、監視対象も一筋縄ではいかなさそうだし……。
キリルさん、ニコニコしない。
「わーい、道ずれだー」みたいな顔で笑うんじゃありません。
最後の頼みの綱であるテディさんの方を振り返る。
彼はじっと目を閉じた後、手を胸にあてた。
「援護する」
「違う、そうじゃない」
もはやテディさんの中では、私が監視役を引き受けたことになっていた。
援護されるよりも、そもそもその役割を断るのを手伝ってほしかったんだけど。
「それじゃあ、例の継承者と対面しに行こっか!」
いつもの元気を取り戻してしまったキリルさんに引きずられ、私は問題の人物が待つ王城へと連れていかれた。
「え~、その人が私の付き人ですか~?」
(なかなか濃い人物が現れたな……)
王城の一室に案内され、噂の人物に対面していた。
そして、出会い頭の言葉がこれときた。もう先行きが不安だ。
「いや、付き人ではない。監視役だ」
(いや、それを言うんかい)
安定にお堅い騎士だったテディさんに、謎の安心感を覚える。
ただ、監視役だとバラしてよかったのかは判断に困るところだ。
「でもでも、ミルキーはぁ、騎士さまたちに守ってもらいたいなぁって」
甘ったるい口調も、彼女にはとても似合っていた。
桃色のカールした髪は肩位の高さに切りそろえられ、大きな目は蜂蜜のような琥珀色だ。
極めつけは、彼女から溢れでるキラキラしたエフェクトだ。
これは多くの人が惚れてしまうだろう。
(なるほど、彼女はそっち系の魔女の継承者か)
彼女の能力をある程度予測し頭の中で納得していると、強い視線を感じた。
そちらを見てみると、例の彼女がじっとこちらを見ていた。
品定めするかのような視線を送ってきた後、勝ち誇ったような顔で笑われた。
おそらく、これが女性社会であるあるの”マウント”というやつだろう。
「……シロちゃん、なんで興奮してんの」
傍にいたキリルさんがこちらを見ずにボソッと聞いてきた。
そんな顔をしていただろうかと思いつつも、キリッとした顔を意識する。
「いや、世のあるあるを体験した感動が……」
「何言ってんの……」
ぼそぼそと囁き合っていたのがいけなかったのだろう。
彼女ことミルキーさんが、私を睨みつけてきた。
これはまずい。
「ミルキーねぇ、ちょっとそこの人とおしゃべりしたいなぁ」
私を指差してそう言う彼女。
私としてはドラフト指名ではなく、エンマ大王に地獄行き決定された気分だ。
「聞かれるとぉ、恥ずかしいな~」
意訳:人払いしろ。
すごい。命令することなく人を操っている。
メイドの人たちも護衛の騎士たちも何の疑問も持たずにこの部屋から出ていこうとしている。
テディさんに関しては、キリルさんに引きずられていった。
この様子からして、魅了の力が効かなかったのはテディさんとキリルさんだけのようだ。
「……でぇ?あなたって何者ぉ?」
語尾がのびに伸びた話し方で、そう彼女に尋ねられた。
さっきまでの笑顔が嘘かのように不愛想な顔だ。
ソファに凭れ、足を組んでいる姿は女王のように見える。
「……魔女の継承者です」
とりあえず本当のことを言う。
こういう人とは今まで話したことがないからどうしたらいいか分からない。
誰か取扱説明書とか持ってないだろうか。あっ、持ってない。そうですか……。
「へえ~、ミルキーといっしょなんだ~」
なぜだろう。
言葉の意味だけなら全然なんてことないのに、彼女からにじみでる雰囲気からこちらを不快に思っているのがビシバシ伝わってくる。
「でもぉ」
「はい」
口の端を吊り上げた彼女は、私の方に身を乗り出す。
可愛らしく目元を緩めた彼女からは、いっそうキラキラしたエフェクトがかかる。
「調子に乗らないでね」
「………」
(こわいよー!)
怒鳴られるよりも、こういう風に詰められる方は精神にクる。
でも、この二面性すらも魅了の力でカバーしているのかと思うと普通にすごいと思う。
「ミルキーはカワイイからいいけどぉ、おばさんは不細工でしょ?」
「そうか、私はおばさんの部類に入るのかー」と感慨深く思っていると、パチンッと彼女が指を鳴らした。どうやら私の意識がどこかにいっていたのがバレてしまっていたらしい。
「だからぁ、あの騎士様たちをミルキーに譲って?」
きっとテディさんとキリルさんのことを言っているんだろうなと思いつつも、私は申し訳なさそうな顔をつくる。
「すみません……、私の一存では」「断らないよねぇ?」
「………」
勇気を振り絞った言葉がぶった切られ、意気消沈する。
この人は、私に何をさせたいのだろう。
騎士の配属の権利なんて、全くもって掌握してないんですが。
「おばさんにはぁ、あの人たちの護衛なんてもったいないでしょ~?」
あ、なるほど。
どうやら彼女には、彼らが私の護衛をしているように見えたらしい。
完全なる勘違いだ……。
「いえ、あの人たちは同僚で……」
「なに?ミルキーが間違ってるって言いたいの?」
「い、いえ……」
(こわすぎる……)
彼女に否定の言葉はご法度のようだ。
取扱説明書に書き留めておこう。
「じゃあ、そういうことだから~」
そう言って彼女はこの部屋から出ていった。
私はこれから巻き起こるであろう波乱を想像して、深いため息をついた。
その日から、王宮は様変わりした。
時間が経つほど彼女の魅了の力が周囲に浸透し、彼女のいいなりになる人が増えていった。
使用人はもちろん、騎士も文官も見境なく魅了されていった。
テディさんとキリルさんはそんな王宮の異変に対応するのに忙しく、顔を合わせることもなくなった。ただ私だけが、彼女の動向を静観していた。
彼女に魅了された人は、仕事ができなくなるわけではない。
ただ彼女に愛を捧げるという部分だけが、いつもと異なるだけだ。
実害がないだけに、国の上層部はミルキーを排除できないでいた。
そうしている間に、上層部までも魅了にかかり始める人がでてきた。
王宮が混沌としている中で、ミルキーだけは幸せそうに笑っていた。
人に傅かれ、愛を囁かれる。
それこそが、彼女の求めているものだった。
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