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27、ようやく *(side 真)
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リオが実家に戻ったことを文京から聞き出した翌日。
俺は人事課で履歴書を盗み見てリオの実家へとやってきた。
チャイムを鳴らすと、女性が出てくる。
「突然すいません。俺、リオと同じ会社の神戸と言います」
「あら、まぁまぁ。わざわざこんな田舎まで? 大変だったでしょう。でもごめんなさいね、あの子、今熱出して寝込んでいるの」
「あの、調子崩しているところ申し訳ないですが、俺明日は会社戻らなきゃで。少しだけ話させてもらえませんか?」
女性はリオの母親だろうか?
リオに似て押しに弱そうな印象を受けたから、少し強引に身を乗り出しお願いする。
少し戸惑いながら、それでも部屋に案内してくれた。
「シン……? 夢……?」
熱で潤んだ瞳でリオが俺の手を握る。
夢なら良いよね、と突然俺の手に口付けをした。
熱のせいだとわかっているけれどドキッとしてしまう。
「ね、触って、シン……」
「ッ……だめだ、リオ。熱が……」
いつもみたいに、とリオが俺の手を胸まで導く。
リオが俺を愛しているって言った。
嬉しいけど、肌が凄く熱い。呼吸も苦しそうだ。
リオは反応に困る俺に嫌われたと思ったらしく、泣きながら俺の腰に抱きつき、ジッパーを下ろそうとしてくる。
と、その時リオの母親がお茶と菓子を持って入ってきた。
「リオ、やめっ」
「やら」
「あらあら、まぁまぁ」
見られた、と固まる俺。
リオは母親に気付いていないのか、なお俺の股間に舌を這わせている。
慌ててリオを引き離そうとしても、リオは同じだけ力を入れて抵抗した。
「私は仕事に行く時間だから、帰ったら話聞かせてちょうだいね」
リオの母親は「ごゆっくり」とにんまり笑い、出て行ってしまった。
……これは、俺とリオの関係を認めてくれたということで良いのだろうか?
何時に帰るのか知らないが、それまではここにいろってことだよな?
「ンッ……」
困惑する俺の中心を、リオは必死に愛撫し続けている。
こんな状況なのに、俺の息子はしっかりと反応してしまっていた。
ちゅぱちゅぱと卑猥な音を立てながら舌を這わせ、しゃぶる。
「ね、気持ち、いい?」
少し涙目になりながらも、腰をモジモジさせながら俺のを咥えるリオ。
しれだけでも達してしまいそうな光景だ。
情けないことに、すぐに限界まで怒張してしまった。
「ん……あふっ、ンッ」
「リオッ、も、放せっ」
「やぁっ」
さすがに病人の口に出すのはまずいと思って、引き抜こうとするとリオが何故か意固地に吸い付いてくる。
結局間に合わなくて口元で顔射してしまった。
「ご、ごめんリオ! 大丈夫か!?」
「ん……」
慌てて拭おうとした俺の手を拒み、リオは口に残っていた精液を手のひらに出した。
そして、それを自分の後孔へと塗り付け、ほぐすように指を入れていく。
リオの少し恥じらうような紅潮した頬。
指の動きと共に漏れる甘い吐息。
快楽に悶えるように揺れる腰。
指を咥えつつ物欲しげにヒクつく孔。
リオの中心からも透明な蜜がこぼれ、白濁を出すには刺激が足りないと震えている。
その扇情的な様子に、思わずゴクリと喉を鳴らしてしまう。
先ほど精を吐き出したばかりだというのに、俺の中心は痛いほど膨張していた。
リオが手を伸ばし、俺の先端に触れる。
「ね、ちょうだい、これ……」
リオが、初めて俺を求めてくれている。
もう限界だった。
「ごめん、リオ!」
「あっ!」
大事にしたいのに、欲望に負けて一息に突き入れてしまった。
慣らしも足りなければ、濡らすのも足りていない。
けれど、さんざん煽られてしまって、もう挿れることしか考えられない。
「ぁあっ! ハッ……シ、ン……シンッ!」
「リオ、ごめんっ! ごめんな!」
出す前に急に滑りが良くなった。
もしかしたら入口が切れてしまったのかもしれない。
リオは俺の名を呼びながら悲鳴のような声を上げている。
それでもやめてあげられなくて、俺は謝りながらも必死に腰を振っていた。
「やだ、シン。抜かないで……もっと……」
リオの中で果てて抜こうとすると、リオがしがみついてきた。
それだけで、すぐに俺の中心は怒張する。
俺ばかりが好きだと思っていた。
最初は無理やりだったから、嫌われているんじゃないかって。
でも、愛していると言ってくれた。
今日は強制していない。リオの本心を聞けた。
「シン、嫌わないで……離れていっちゃ、やぁ……」
「嫌わないよ、リオ。愛している。ずっと一緒だ」
リオが不安そうに両腕を伸ばす。
泣いていたリオと目が合った。
涙を舐め、キスを落とすと、リオが俺の背に腕を回す。
リオにとっては体から始まった関係だから、俺が「好きならなくていい」って言ったのを身体だけの関係でいようという意味で取ってしまったらしい。
想いをうまく伝えられてなくて、不安にさせてしまった。
申し訳なさもあったけど、リオの心をやっと手に入れた嬉しさの方が大きくて。
結局抱き潰してしまった。
「ごめんリオ。もう、逃がしてあげられない」
眠るリオの額にキスを落とす。
もう一方的な関係じゃない。
リオの寝顔を愛おしく見つめながら、人生で最も満たされた瞬間を味わっていた。
俺は人事課で履歴書を盗み見てリオの実家へとやってきた。
チャイムを鳴らすと、女性が出てくる。
「突然すいません。俺、リオと同じ会社の神戸と言います」
「あら、まぁまぁ。わざわざこんな田舎まで? 大変だったでしょう。でもごめんなさいね、あの子、今熱出して寝込んでいるの」
「あの、調子崩しているところ申し訳ないですが、俺明日は会社戻らなきゃで。少しだけ話させてもらえませんか?」
女性はリオの母親だろうか?
リオに似て押しに弱そうな印象を受けたから、少し強引に身を乗り出しお願いする。
少し戸惑いながら、それでも部屋に案内してくれた。
「シン……? 夢……?」
熱で潤んだ瞳でリオが俺の手を握る。
夢なら良いよね、と突然俺の手に口付けをした。
熱のせいだとわかっているけれどドキッとしてしまう。
「ね、触って、シン……」
「ッ……だめだ、リオ。熱が……」
いつもみたいに、とリオが俺の手を胸まで導く。
リオが俺を愛しているって言った。
嬉しいけど、肌が凄く熱い。呼吸も苦しそうだ。
リオは反応に困る俺に嫌われたと思ったらしく、泣きながら俺の腰に抱きつき、ジッパーを下ろそうとしてくる。
と、その時リオの母親がお茶と菓子を持って入ってきた。
「リオ、やめっ」
「やら」
「あらあら、まぁまぁ」
見られた、と固まる俺。
リオは母親に気付いていないのか、なお俺の股間に舌を這わせている。
慌ててリオを引き離そうとしても、リオは同じだけ力を入れて抵抗した。
「私は仕事に行く時間だから、帰ったら話聞かせてちょうだいね」
リオの母親は「ごゆっくり」とにんまり笑い、出て行ってしまった。
……これは、俺とリオの関係を認めてくれたということで良いのだろうか?
何時に帰るのか知らないが、それまではここにいろってことだよな?
「ンッ……」
困惑する俺の中心を、リオは必死に愛撫し続けている。
こんな状況なのに、俺の息子はしっかりと反応してしまっていた。
ちゅぱちゅぱと卑猥な音を立てながら舌を這わせ、しゃぶる。
「ね、気持ち、いい?」
少し涙目になりながらも、腰をモジモジさせながら俺のを咥えるリオ。
しれだけでも達してしまいそうな光景だ。
情けないことに、すぐに限界まで怒張してしまった。
「ん……あふっ、ンッ」
「リオッ、も、放せっ」
「やぁっ」
さすがに病人の口に出すのはまずいと思って、引き抜こうとするとリオが何故か意固地に吸い付いてくる。
結局間に合わなくて口元で顔射してしまった。
「ご、ごめんリオ! 大丈夫か!?」
「ん……」
慌てて拭おうとした俺の手を拒み、リオは口に残っていた精液を手のひらに出した。
そして、それを自分の後孔へと塗り付け、ほぐすように指を入れていく。
リオの少し恥じらうような紅潮した頬。
指の動きと共に漏れる甘い吐息。
快楽に悶えるように揺れる腰。
指を咥えつつ物欲しげにヒクつく孔。
リオの中心からも透明な蜜がこぼれ、白濁を出すには刺激が足りないと震えている。
その扇情的な様子に、思わずゴクリと喉を鳴らしてしまう。
先ほど精を吐き出したばかりだというのに、俺の中心は痛いほど膨張していた。
リオが手を伸ばし、俺の先端に触れる。
「ね、ちょうだい、これ……」
リオが、初めて俺を求めてくれている。
もう限界だった。
「ごめん、リオ!」
「あっ!」
大事にしたいのに、欲望に負けて一息に突き入れてしまった。
慣らしも足りなければ、濡らすのも足りていない。
けれど、さんざん煽られてしまって、もう挿れることしか考えられない。
「ぁあっ! ハッ……シ、ン……シンッ!」
「リオ、ごめんっ! ごめんな!」
出す前に急に滑りが良くなった。
もしかしたら入口が切れてしまったのかもしれない。
リオは俺の名を呼びながら悲鳴のような声を上げている。
それでもやめてあげられなくて、俺は謝りながらも必死に腰を振っていた。
「やだ、シン。抜かないで……もっと……」
リオの中で果てて抜こうとすると、リオがしがみついてきた。
それだけで、すぐに俺の中心は怒張する。
俺ばかりが好きだと思っていた。
最初は無理やりだったから、嫌われているんじゃないかって。
でも、愛していると言ってくれた。
今日は強制していない。リオの本心を聞けた。
「シン、嫌わないで……離れていっちゃ、やぁ……」
「嫌わないよ、リオ。愛している。ずっと一緒だ」
リオが不安そうに両腕を伸ばす。
泣いていたリオと目が合った。
涙を舐め、キスを落とすと、リオが俺の背に腕を回す。
リオにとっては体から始まった関係だから、俺が「好きならなくていい」って言ったのを身体だけの関係でいようという意味で取ってしまったらしい。
想いをうまく伝えられてなくて、不安にさせてしまった。
申し訳なさもあったけど、リオの心をやっと手に入れた嬉しさの方が大きくて。
結局抱き潰してしまった。
「ごめんリオ。もう、逃がしてあげられない」
眠るリオの額にキスを落とす。
もう一方的な関係じゃない。
リオの寝顔を愛おしく見つめながら、人生で最も満たされた瞬間を味わっていた。
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