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13、胃の痛いイベント
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幾分はマシになったとはいえ、未だ少し動いただけで痛みの走る腰に悩まされながら出勤する。
本当は休みたいが、課長に逆らいプログラムを仕上げずに帰ってしまったからなぁ。
怒られること確定で、かなり気が重い。
「おはようございます」
「あ、お、おはようございます」
エレベーターで、シンと会ってしまった。
さすがに会社内で何かしてくるとは思いたくないけれど、少しだけ身構えてしまう。
だというのに、シンは家にいた時と違い悠然としている。
出勤してきた人達が次々と乗り込んできたため、奥へと押し込まれた。
シンが近い。詰める際に咄嗟に背を向けてしまったが、後頭部に吐息を感じられるほど近くにいる。
それだけで心臓がバクバクと跳ねる。何でこんなにドキドキしてしまうのか。
いや、勘違いだ。これは恋愛感情なんかじゃなく、緊張とか、恐怖。ほら、吊り橋とかの。
必死で気のせいだと言い聞かせていると、シンの腕が腰に触れた。
ビクリ、と体が震えてしまった。
ま、まさか……こんな所で、社内の人もたくさんいるのに、変な事しない、よな……?
しかし、祈りも虚しくシンの手はもぞもぞと蠢き始めた。
「……っ! ひ、や、やめっ! ふはっ! ちょ、くすぐったいから!」
「わぁ、富永さん、脇弱いんですねぇ。おもしろーい」
必死にこらえていたが、限界だった。
エロいことじゃなかったのは幸いだったけど、やめろと言っているのに容赦なく脇腹をくすぐられる。
密集したエレベーター内では逃げ場はない。
笑い出した俺に注目が集まる。は、恥ずかしい……!
「やめろって! 子供か、お前は!」
「えー、やだなぁ、俺もう24ですよ。子供扱いとか酷いです」
「なら今すぐこの手を離せ!」
「今日お昼一緒に食べてくれるならやめます」
「わかった、わかったから!」
ぎゃあぎゃあと大騒ぎする俺達に、周囲がクスクスと笑い始める。
神戸さん可愛い、と微笑ましく見守る女性社員達。
富永さんってあんな大声も出せるんですねぇ、なんて声まで聞こえた。
開発部のフロアに着いて、逃げるように降りた背後から「またねー」なんてシンの暢気な声が聞こえた。
「朝から大変でしたね」
「え? ええ」
隣の席の女性社員がクスクスと笑いながら声をかけて来た。
どうやらあのエレベーター内にいたらしい。
彼女の名前は何だったか……普段交流をほとんどしないせいで隣席だというのにうろ覚えだ。首から下がる社員証をチラリと見て名前を確認する。青木さん、か。
「富永さんが神戸さんと仲が良いって知らなかったから驚いちゃいました。ねね、どうやって仲良くなったんです? 連絡先とか知ってたら教えて欲しいなぁ、なんて」
「な、仲良いい!?」
青木さんの言葉にドキッとして、思わず声が裏返ってしまった。
まさか脅迫されて恋人になりました、なんて言う訳にもいかないし、どうしたものか。
「土曜日に残業していたら、たまたま神戸さんが忘れ物を取りにきて話しかけられたんですよ。だから青木さんが期待するようなことは何も」
「あら、でもお昼一緒するって約束していたじゃない」
「そ、それは神戸さんが……と、とにかく、連絡先とか知りませんから! それ以前に、本人の了承もないのに勝手に教えられないです」
「ふーん、なぁんだ。やっぱり富永さんってつまんない人ね」
青木さんの言い草にはちょっとカチンと来たけれど、言い返しても碌なことがないから笑って流す。
そんな時に、ちょうど課長が出勤してきた。
いつになくニヤニヤと笑いながら、俺と青木さんの間に立つ。
「おはよう、富永くん? 女性と談笑しているなんて余裕だねぇ。指示しておいたプログラムは当然できているんだよね?」
「お、おはよう、ございます……」
わ、忘れてたー!!
自分でも顔が一気に青褪めるのがわかる。
上長が話しかけたのに座ったまま返答するとは何事だと以前怒られたことがあるため、立ち上がり、まだです、と答えた。
その瞬間、予想していた以上の怒声がフロアに響いた。
青木さんはそそくさと自分の席に向かい仕事をしているフリをする。
「土曜日中にやっておけと言ったよな! 仕事もできないくせに女と話すのだけは一人前か!」
仕事を終わらせずに帰ったのは事実だし、返す言葉もない。いや、そもそも言い返す気もないんだけど。
課長はどうも俺を怒鳴る口実を探しているようなところがあるから、普段から気をつけてたのに。それもこれも元を辿れば全部シンのせいだ。
反論せずに堪えていれば、満足して終わるってわかっているけれど。大声で怒鳴りつけられるってのは何回経験しても慣れない。うぅ、胃が痛い……。
「何の騒ぎだね?」
「し、社長!?」
良く通る穏やかな声が割って入った。
怒鳴っていたところを遮られて気分を害したらしい社長が怒り顔のまま振り向き、固まる。
背中を向けているから見えないけど、きっとさっきの俺みたく顔を青褪めさせているのかもしれない。そのくらいの慌てぶりだった。
「実は、この無能が指示に従わないから叱責していたところでして」
「ふぅん? で、君は何故上長の指示に従わなかったのかね?」
うわ、矛先がこっちに来た。
芸能人かと思うくらい美形なこの若手の社長は、年配の幹部社員達が恐れるくらいの迫力がある。逆らってはいけない、と感じてしまうのだ。
俺のような木っ端社員からすれば雲の上の人なのに、最近は何故かよく行き会い声をかけられる。
その度に物凄いプレッシャーを感じてしまうから、苦手なんだよな。そもそも、何でこのフロアにいるんだろう?
「あの、同僚達が定時で上がれるよう手伝ってもくれたのですが、終わらなくて。体調も悪かったものですから、倒れてしまったところを営業部の神戸さんが家まで送ってくれました」
「ん? ちょっと話が見えないんだが。どういう指示を、いつ貰ったんだい?」
今日の社長はあまり怖くない。味方をしてくれているからだろうか?
課長が「言うな」と目線で訴えてきているが、社長がそれを一睨みして、構わないから話せと促す。
俺は、どうにでもなれ、とやけくそ気味に指示を受けた時間と内容、進捗を報告した。
「ふむ。君、彼の言っていることは事実かい?」
「は、はいっ! 顔色が悪いので皆で帰らせようとしていたら、今日中にやるよう指示しておりました」
社長が青木さんに聞くと、青木さんは立ち上がり姿勢を正して返答した。
すると、何を考えたのか社長は突然俺の顎をくい、と掴むと自分の方へ向けた。
じっと見つめてくる間、俺の心臓は早鐘を鳴らしっぱなしだ。
「なるほど、まだ少し顔色が悪いね。無理は良くない」
帰って休むと良い、と微笑む社長。副音声で「さっさと帰れ」と聞こえるのは俺の気のせいだろうか。
俺は仕方なく社長に挨拶してタイムカードの所に移動した。
さて、と良く通る声で社長が課長に話しかける。
「退勤間際に仕事を振ることは社則で禁じていたはずだが、どういうことかね?」
「そ、それは……締め切りがですね」
「しかも当日中? 何故そんな逼迫するまで放っておいた?」
「そ、それは……」
対する課長は、言い訳がなかなか思いつかないのかしどろもどろだ。
社長は溜息を吐いた。
「スケジュール管理もできず、部下の能力を把握していないような管理者など私の会社には要らないのだよ。君、明日から来なくて宜しい」
「そんな……!」
解雇宣告なんて、本来部下の前でする話じゃないのに。
よほど怒っているのだろうか。なんとなく、社長の周りの空気が冷たい気がする。
うわぁ、って思いながら見ていたことに気が付いたのか、社長が縋り付く課長を完全に無視して俺の方に来る。
「一人で帰れるかね? 無理そうなら、自宅まで送ろう」
「え? い、いえ。大丈夫です」
何故かスルリと腰に腕を回された。腰が辛いとはいえ、今日はふらついてないと思うんだけど……。
遠慮していると思われたのか、エレベーターまで一緒に来ると言う。
えっと、これは、腰を支えられている、んだよな?
密着する社長がずっと微笑んでいるんだけど、まるでライオンに捕まっているような気がして落ち着かない。
本来上階に行くはずの社長を先にエレベーターに乗せるべきなんだけど、具合が悪い人が先に使うべきだと譲らない。
ここは大人しく言うことを聞いておこう、と到着したエレベーターに乗り込むと、何故か社長まで乗ってきた。
既に仕事が始まっている時間だから、他に乗る人は誰もいない。
「あ、あの、社長? 下に行かれるんですか?」
「富永君」
一応扉が閉まらないよう開くボタンを押して尋ねる。
すると、何故かその指を握られて引き寄せられたかと思うと、社長の顔がすぐ目の前に迫ってきた。
扉が閉まると同時に、口を塞がれる。
あれ? 俺、今社長にキスされてる? 何で?!
本当は休みたいが、課長に逆らいプログラムを仕上げずに帰ってしまったからなぁ。
怒られること確定で、かなり気が重い。
「おはようございます」
「あ、お、おはようございます」
エレベーターで、シンと会ってしまった。
さすがに会社内で何かしてくるとは思いたくないけれど、少しだけ身構えてしまう。
だというのに、シンは家にいた時と違い悠然としている。
出勤してきた人達が次々と乗り込んできたため、奥へと押し込まれた。
シンが近い。詰める際に咄嗟に背を向けてしまったが、後頭部に吐息を感じられるほど近くにいる。
それだけで心臓がバクバクと跳ねる。何でこんなにドキドキしてしまうのか。
いや、勘違いだ。これは恋愛感情なんかじゃなく、緊張とか、恐怖。ほら、吊り橋とかの。
必死で気のせいだと言い聞かせていると、シンの腕が腰に触れた。
ビクリ、と体が震えてしまった。
ま、まさか……こんな所で、社内の人もたくさんいるのに、変な事しない、よな……?
しかし、祈りも虚しくシンの手はもぞもぞと蠢き始めた。
「……っ! ひ、や、やめっ! ふはっ! ちょ、くすぐったいから!」
「わぁ、富永さん、脇弱いんですねぇ。おもしろーい」
必死にこらえていたが、限界だった。
エロいことじゃなかったのは幸いだったけど、やめろと言っているのに容赦なく脇腹をくすぐられる。
密集したエレベーター内では逃げ場はない。
笑い出した俺に注目が集まる。は、恥ずかしい……!
「やめろって! 子供か、お前は!」
「えー、やだなぁ、俺もう24ですよ。子供扱いとか酷いです」
「なら今すぐこの手を離せ!」
「今日お昼一緒に食べてくれるならやめます」
「わかった、わかったから!」
ぎゃあぎゃあと大騒ぎする俺達に、周囲がクスクスと笑い始める。
神戸さん可愛い、と微笑ましく見守る女性社員達。
富永さんってあんな大声も出せるんですねぇ、なんて声まで聞こえた。
開発部のフロアに着いて、逃げるように降りた背後から「またねー」なんてシンの暢気な声が聞こえた。
「朝から大変でしたね」
「え? ええ」
隣の席の女性社員がクスクスと笑いながら声をかけて来た。
どうやらあのエレベーター内にいたらしい。
彼女の名前は何だったか……普段交流をほとんどしないせいで隣席だというのにうろ覚えだ。首から下がる社員証をチラリと見て名前を確認する。青木さん、か。
「富永さんが神戸さんと仲が良いって知らなかったから驚いちゃいました。ねね、どうやって仲良くなったんです? 連絡先とか知ってたら教えて欲しいなぁ、なんて」
「な、仲良いい!?」
青木さんの言葉にドキッとして、思わず声が裏返ってしまった。
まさか脅迫されて恋人になりました、なんて言う訳にもいかないし、どうしたものか。
「土曜日に残業していたら、たまたま神戸さんが忘れ物を取りにきて話しかけられたんですよ。だから青木さんが期待するようなことは何も」
「あら、でもお昼一緒するって約束していたじゃない」
「そ、それは神戸さんが……と、とにかく、連絡先とか知りませんから! それ以前に、本人の了承もないのに勝手に教えられないです」
「ふーん、なぁんだ。やっぱり富永さんってつまんない人ね」
青木さんの言い草にはちょっとカチンと来たけれど、言い返しても碌なことがないから笑って流す。
そんな時に、ちょうど課長が出勤してきた。
いつになくニヤニヤと笑いながら、俺と青木さんの間に立つ。
「おはよう、富永くん? 女性と談笑しているなんて余裕だねぇ。指示しておいたプログラムは当然できているんだよね?」
「お、おはよう、ございます……」
わ、忘れてたー!!
自分でも顔が一気に青褪めるのがわかる。
上長が話しかけたのに座ったまま返答するとは何事だと以前怒られたことがあるため、立ち上がり、まだです、と答えた。
その瞬間、予想していた以上の怒声がフロアに響いた。
青木さんはそそくさと自分の席に向かい仕事をしているフリをする。
「土曜日中にやっておけと言ったよな! 仕事もできないくせに女と話すのだけは一人前か!」
仕事を終わらせずに帰ったのは事実だし、返す言葉もない。いや、そもそも言い返す気もないんだけど。
課長はどうも俺を怒鳴る口実を探しているようなところがあるから、普段から気をつけてたのに。それもこれも元を辿れば全部シンのせいだ。
反論せずに堪えていれば、満足して終わるってわかっているけれど。大声で怒鳴りつけられるってのは何回経験しても慣れない。うぅ、胃が痛い……。
「何の騒ぎだね?」
「し、社長!?」
良く通る穏やかな声が割って入った。
怒鳴っていたところを遮られて気分を害したらしい社長が怒り顔のまま振り向き、固まる。
背中を向けているから見えないけど、きっとさっきの俺みたく顔を青褪めさせているのかもしれない。そのくらいの慌てぶりだった。
「実は、この無能が指示に従わないから叱責していたところでして」
「ふぅん? で、君は何故上長の指示に従わなかったのかね?」
うわ、矛先がこっちに来た。
芸能人かと思うくらい美形なこの若手の社長は、年配の幹部社員達が恐れるくらいの迫力がある。逆らってはいけない、と感じてしまうのだ。
俺のような木っ端社員からすれば雲の上の人なのに、最近は何故かよく行き会い声をかけられる。
その度に物凄いプレッシャーを感じてしまうから、苦手なんだよな。そもそも、何でこのフロアにいるんだろう?
「あの、同僚達が定時で上がれるよう手伝ってもくれたのですが、終わらなくて。体調も悪かったものですから、倒れてしまったところを営業部の神戸さんが家まで送ってくれました」
「ん? ちょっと話が見えないんだが。どういう指示を、いつ貰ったんだい?」
今日の社長はあまり怖くない。味方をしてくれているからだろうか?
課長が「言うな」と目線で訴えてきているが、社長がそれを一睨みして、構わないから話せと促す。
俺は、どうにでもなれ、とやけくそ気味に指示を受けた時間と内容、進捗を報告した。
「ふむ。君、彼の言っていることは事実かい?」
「は、はいっ! 顔色が悪いので皆で帰らせようとしていたら、今日中にやるよう指示しておりました」
社長が青木さんに聞くと、青木さんは立ち上がり姿勢を正して返答した。
すると、何を考えたのか社長は突然俺の顎をくい、と掴むと自分の方へ向けた。
じっと見つめてくる間、俺の心臓は早鐘を鳴らしっぱなしだ。
「なるほど、まだ少し顔色が悪いね。無理は良くない」
帰って休むと良い、と微笑む社長。副音声で「さっさと帰れ」と聞こえるのは俺の気のせいだろうか。
俺は仕方なく社長に挨拶してタイムカードの所に移動した。
さて、と良く通る声で社長が課長に話しかける。
「退勤間際に仕事を振ることは社則で禁じていたはずだが、どういうことかね?」
「そ、それは……締め切りがですね」
「しかも当日中? 何故そんな逼迫するまで放っておいた?」
「そ、それは……」
対する課長は、言い訳がなかなか思いつかないのかしどろもどろだ。
社長は溜息を吐いた。
「スケジュール管理もできず、部下の能力を把握していないような管理者など私の会社には要らないのだよ。君、明日から来なくて宜しい」
「そんな……!」
解雇宣告なんて、本来部下の前でする話じゃないのに。
よほど怒っているのだろうか。なんとなく、社長の周りの空気が冷たい気がする。
うわぁ、って思いながら見ていたことに気が付いたのか、社長が縋り付く課長を完全に無視して俺の方に来る。
「一人で帰れるかね? 無理そうなら、自宅まで送ろう」
「え? い、いえ。大丈夫です」
何故かスルリと腰に腕を回された。腰が辛いとはいえ、今日はふらついてないと思うんだけど……。
遠慮していると思われたのか、エレベーターまで一緒に来ると言う。
えっと、これは、腰を支えられている、んだよな?
密着する社長がずっと微笑んでいるんだけど、まるでライオンに捕まっているような気がして落ち着かない。
本来上階に行くはずの社長を先にエレベーターに乗せるべきなんだけど、具合が悪い人が先に使うべきだと譲らない。
ここは大人しく言うことを聞いておこう、と到着したエレベーターに乗り込むと、何故か社長まで乗ってきた。
既に仕事が始まっている時間だから、他に乗る人は誰もいない。
「あ、あの、社長? 下に行かれるんですか?」
「富永君」
一応扉が閉まらないよう開くボタンを押して尋ねる。
すると、何故かその指を握られて引き寄せられたかと思うと、社長の顔がすぐ目の前に迫ってきた。
扉が閉まると同時に、口を塞がれる。
あれ? 俺、今社長にキスされてる? 何で?!
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