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3、愛とか恋とか (side:律)
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いつもの学校帰り。
いつもなら友人たちとくだらない話をして帰るのだけど、今日はみんな彼女と帰るんだって。
(いいなぁ、彼女……)
お前も早く好きな人見つけろよなんて言われたけど。
正直、恋愛の好きってわからないんだよね。
そんな余裕もないし。
幸せそうなその姿に憧れる気持ちはあるけれど、恋愛に現を抜かせるのは金にも時間にも余裕のある奴だけの特権だと思う。
「それにしても、暑ぃ……」
思わず唸ってしまう。
汗臭いし、早く帰りたい。
こんな日にベタベタしたいって気持ちはますますわからない。
恋人って響きに憧れる気持ちはあるけれど、自分には縁のないものだと思ってしまうのはこういうところだろう。
(……何だ? グレープフルーツ?)
坂道をテンテンと転がってきた丸い果実が僕の靴に当たって止まる。
坂の上を見上げると、おじさんがおろおろと黄色い果実を拾い集めていた。
どうやら袋が破けたらしい。
「……ぷっ」
拾おうとして別のを落として、また拾おうとして落として、という光景を目撃してしまってつい笑ってしまった。
これが美人なお姉さんだったら、「出逢いイベントきたー!」なんて友人たちは言うんだろうけど。
40代くらいのおじさんなもんだから、滑稽以外の何物でもない。
(笑っちゃったし、手伝うか)
何となく申し訳なさから、足元に転がってきた果物を拾う。
帰りに買い物をしようと、エコバッグを持ち歩いていたのがちょうど良かった。
転がってくる果物を受け止め拾いながら袋に入れつつ、坂道を上る。
「はい、コレ」
「あぁっ! ありがとう!」
相変わらずあたふたと果物と格闘しているおじさんに声をかけた。
うっすら涙目になっていたおじさんは、キラキラとした笑顔で袋を受け取る。
刹那、ドキ、っとした。
(なんだこれ、心臓痛い……)
「助かるよ。袋敗れちゃって……あっ! お礼するから、寄って行って」
店すぐそこなんだ、と引っ張られて、初めて彼がエプロン姿だと気づいた。
清潔感漂う白いYシャツに、腰で巻く黒いエプロン。その立ち姿は、腹の出た中年と大きく違いまるでファッション雑誌の1ページを切り抜いたようだ。
汗ではなく柑橘系の匂いがふわりと鼻腔をくすぐる。
おじさんは案外強引で、小さな喫茶店へと僕を引っ張っていった。
「夏だし、何か旬の果物を使った企画をしようと思ってね。試作用に、ってつい買いすぎちゃって」
おじさんは僕をカウンター席に座らせると、一方的に話し続ける。
お湯が沸くシュンシュンという音、ゴリゴリという音。
まるで実験器具のフラスコのような容器から、コーヒーの香りが仄かに漂ってくる。
おじさんの手元を覗くと、何やら小さな金色の箱のようなもののハンドルをくるくると回していた。
「それ、何?」
「うん? こういうの見るの初めてかい? これで、コーヒー豆を焙煎しているんだよ」
焙煎して、砕いてお湯を注ぐとおいしいコーヒーになるんだとか。
半ば無理やり連れてこられたんだけど、珍しいものいっぱいだし、クーラーも利いていて居心地が良い。
嬉しそうにコーヒーを挽くおじさんを、物珍しさもあってじっと見てしまった。
金色の箱からフラスコのような容器(サイフォンっていうらしい)へと豆を移すと、コポコポと音を立てながら少しずつ茶色い液体が下へと流れていく。
ゆっくりと、一滴一滴、注ぎ口の下に置かれたカップを静かに満たしていく。
最初は面白かったけど、だんだんその様子に見飽きてしまって視線を動かすと、静かに微笑みながらケーキに粉砂糖を振りかけるおじさんが視界に入る。
――トクン。
胸が切なくなるというのはこういう状態を言うのだろうか。
果物を落としてオロオロしていた時は可愛かったのに、今はかっこいい大人の顔をしている。
見ているだけで胸が苦しくて。でも目を逸らせなくて。
「そういえば、お使いを頼まれていたのかい?」
見とれていたら、不意に話しかけられた。
その声はとても心地よくて、もっと聞いていたい気分になる。
ボーっとしたままの僕の前にケーキを置きながら、おじさんが顔を覗き込んだ。
「えっ?! あ、あの、何?」
「エコバッグ。君ぐらいの子が持ってるのは珍しいから」
整った顔のドアップに驚いて思わず身を引いてしまう。
そんな僕を不審がることなく、おじさんは畳まれた僕のエコバッグを差し出してきた。
「えっと、僕、一人暮らしで。今日帰り道のスーパーで豚肉のタイムセールが……」
言いかけて、気づいた。
慌ててスマホを取り出し、時間を見る。
18時50分。今からじゃ、間に合わない。
「そんな……久しぶりの、お肉が……」
「……えっと、なんか、ごめんね」
普段は肉を買う余裕なんてない。楽しみにしていたのに。
近所のスーパーの中では一番生鮮食品が安い店だから、夕方の半額シールを狙って行っても肉が残っていることなんてまれだ。
仕方ない。こんな時間でも、もやしや豆腐くらいならあるだろう。
「あ、待って!」
うなだれつつも少しでも安い食材を入手しに行こうと立ち上がった僕は、またまたおじさんに引き留められる。
「お詫びに、ご飯食べていって」
「え、でも」
「良いから。遠慮しないの。ね?」
有無を言わせぬ強引さで、結局夕食をごちそうしてもらうことになった。
この強引さには参ったけれど、正直食費が浮くのはありがたい。
変な人。そう思いつつ、遠慮するなという言葉通りにお腹いっぱい食べさせてもらった。
おじさんは、村岡淳さんって名前らしい。名前まで男らしくて羨ましい。
強引だけど、バイト先にくるようなおじさんたちと違って嫌じゃない。
誰かと一緒に夕食を食べるのが久しぶりで、楽しくすらあった。
「律、お客様のお見送りしろ。失礼のないようにな」
「は、はいっ」
日付が変わろうとする頃。
店長に命じられて慌てて出口に向かうと、そこには常連のおじさんがいた。
どこかの社長さんらしくて、金払いが良いと店長があからさまに贔屓にしている人だ。
実際、彼がいると女性客が多い。長居したり友人を呼んだりして、たくさん頼むから忙しくなる。その分売り上げが増えるから店長が贔屓するのも無理はない。
モデルのような長身に整った顔立ちで、身に着けているものも高級そう。
柔らかく微笑みながら立つその姿は、とても目立つ。
女性が入れ替わり立ち代わり声をかけているのを何度も見る。
けれど、群がる女性たちを鬱陶しそうにするばかりで一度も相手にしたことはない。
何故なら。
「やぁ、律くん」
「ひっ」
「今日は全然そばに来てくれなくて寂しかった」
この人は、僕目当てで通っているのだと豪語して憚らない。
それどころか、来るたびにだんだんとボディタッチが増えてきて。
今は僕の手を握るなり腰に手を回してきた。
「や、やめてください」
「そんなつれないこと言わないで。私の寂しい気持ちを慰めてくれないか?」
「や、やだ……」
気持ち悪い。
会うたびに「私の天使」だの「愛している」だの耳元で囁いては体に触れてくる。
仕事でなければ、店長が贔屓にしているお客さんじゃなければ振り払っているところだ。
いったい何でこんなに好かれてしまったのか。
いや、原因はわかっている。
あの日。初めて会ったときに僕が声をかけてしまったからだ。
でも、しょうがないじゃないか。
ずっと溜息を吐きながらどんどんお酒を飲んでいる異様なおじさんのせいで、他のお客さんからクレーム来てたんだから。
飲み潰れて居座られても迷惑だし。
「律くん、私のことが嫌いかい?」
捨て犬のような顔で聞かれる。
助けを求めて他のスタッフや店長に視線を送るけど、首を横に振られるだけで。
「……まさか。またいらしてくださいね」
こんなの、接客スマイルに決まっているのに。
おじさんは嬉しそうに笑うと、僕の手の甲にキスをして満足そうに帰っていく。
こんな言葉一つで一喜一憂して。
やっぱり僕には、愛とか恋とかいう感情が理解できないや。
いつもなら友人たちとくだらない話をして帰るのだけど、今日はみんな彼女と帰るんだって。
(いいなぁ、彼女……)
お前も早く好きな人見つけろよなんて言われたけど。
正直、恋愛の好きってわからないんだよね。
そんな余裕もないし。
幸せそうなその姿に憧れる気持ちはあるけれど、恋愛に現を抜かせるのは金にも時間にも余裕のある奴だけの特権だと思う。
「それにしても、暑ぃ……」
思わず唸ってしまう。
汗臭いし、早く帰りたい。
こんな日にベタベタしたいって気持ちはますますわからない。
恋人って響きに憧れる気持ちはあるけれど、自分には縁のないものだと思ってしまうのはこういうところだろう。
(……何だ? グレープフルーツ?)
坂道をテンテンと転がってきた丸い果実が僕の靴に当たって止まる。
坂の上を見上げると、おじさんがおろおろと黄色い果実を拾い集めていた。
どうやら袋が破けたらしい。
「……ぷっ」
拾おうとして別のを落として、また拾おうとして落として、という光景を目撃してしまってつい笑ってしまった。
これが美人なお姉さんだったら、「出逢いイベントきたー!」なんて友人たちは言うんだろうけど。
40代くらいのおじさんなもんだから、滑稽以外の何物でもない。
(笑っちゃったし、手伝うか)
何となく申し訳なさから、足元に転がってきた果物を拾う。
帰りに買い物をしようと、エコバッグを持ち歩いていたのがちょうど良かった。
転がってくる果物を受け止め拾いながら袋に入れつつ、坂道を上る。
「はい、コレ」
「あぁっ! ありがとう!」
相変わらずあたふたと果物と格闘しているおじさんに声をかけた。
うっすら涙目になっていたおじさんは、キラキラとした笑顔で袋を受け取る。
刹那、ドキ、っとした。
(なんだこれ、心臓痛い……)
「助かるよ。袋敗れちゃって……あっ! お礼するから、寄って行って」
店すぐそこなんだ、と引っ張られて、初めて彼がエプロン姿だと気づいた。
清潔感漂う白いYシャツに、腰で巻く黒いエプロン。その立ち姿は、腹の出た中年と大きく違いまるでファッション雑誌の1ページを切り抜いたようだ。
汗ではなく柑橘系の匂いがふわりと鼻腔をくすぐる。
おじさんは案外強引で、小さな喫茶店へと僕を引っ張っていった。
「夏だし、何か旬の果物を使った企画をしようと思ってね。試作用に、ってつい買いすぎちゃって」
おじさんは僕をカウンター席に座らせると、一方的に話し続ける。
お湯が沸くシュンシュンという音、ゴリゴリという音。
まるで実験器具のフラスコのような容器から、コーヒーの香りが仄かに漂ってくる。
おじさんの手元を覗くと、何やら小さな金色の箱のようなもののハンドルをくるくると回していた。
「それ、何?」
「うん? こういうの見るの初めてかい? これで、コーヒー豆を焙煎しているんだよ」
焙煎して、砕いてお湯を注ぐとおいしいコーヒーになるんだとか。
半ば無理やり連れてこられたんだけど、珍しいものいっぱいだし、クーラーも利いていて居心地が良い。
嬉しそうにコーヒーを挽くおじさんを、物珍しさもあってじっと見てしまった。
金色の箱からフラスコのような容器(サイフォンっていうらしい)へと豆を移すと、コポコポと音を立てながら少しずつ茶色い液体が下へと流れていく。
ゆっくりと、一滴一滴、注ぎ口の下に置かれたカップを静かに満たしていく。
最初は面白かったけど、だんだんその様子に見飽きてしまって視線を動かすと、静かに微笑みながらケーキに粉砂糖を振りかけるおじさんが視界に入る。
――トクン。
胸が切なくなるというのはこういう状態を言うのだろうか。
果物を落としてオロオロしていた時は可愛かったのに、今はかっこいい大人の顔をしている。
見ているだけで胸が苦しくて。でも目を逸らせなくて。
「そういえば、お使いを頼まれていたのかい?」
見とれていたら、不意に話しかけられた。
その声はとても心地よくて、もっと聞いていたい気分になる。
ボーっとしたままの僕の前にケーキを置きながら、おじさんが顔を覗き込んだ。
「えっ?! あ、あの、何?」
「エコバッグ。君ぐらいの子が持ってるのは珍しいから」
整った顔のドアップに驚いて思わず身を引いてしまう。
そんな僕を不審がることなく、おじさんは畳まれた僕のエコバッグを差し出してきた。
「えっと、僕、一人暮らしで。今日帰り道のスーパーで豚肉のタイムセールが……」
言いかけて、気づいた。
慌ててスマホを取り出し、時間を見る。
18時50分。今からじゃ、間に合わない。
「そんな……久しぶりの、お肉が……」
「……えっと、なんか、ごめんね」
普段は肉を買う余裕なんてない。楽しみにしていたのに。
近所のスーパーの中では一番生鮮食品が安い店だから、夕方の半額シールを狙って行っても肉が残っていることなんてまれだ。
仕方ない。こんな時間でも、もやしや豆腐くらいならあるだろう。
「あ、待って!」
うなだれつつも少しでも安い食材を入手しに行こうと立ち上がった僕は、またまたおじさんに引き留められる。
「お詫びに、ご飯食べていって」
「え、でも」
「良いから。遠慮しないの。ね?」
有無を言わせぬ強引さで、結局夕食をごちそうしてもらうことになった。
この強引さには参ったけれど、正直食費が浮くのはありがたい。
変な人。そう思いつつ、遠慮するなという言葉通りにお腹いっぱい食べさせてもらった。
おじさんは、村岡淳さんって名前らしい。名前まで男らしくて羨ましい。
強引だけど、バイト先にくるようなおじさんたちと違って嫌じゃない。
誰かと一緒に夕食を食べるのが久しぶりで、楽しくすらあった。
「律、お客様のお見送りしろ。失礼のないようにな」
「は、はいっ」
日付が変わろうとする頃。
店長に命じられて慌てて出口に向かうと、そこには常連のおじさんがいた。
どこかの社長さんらしくて、金払いが良いと店長があからさまに贔屓にしている人だ。
実際、彼がいると女性客が多い。長居したり友人を呼んだりして、たくさん頼むから忙しくなる。その分売り上げが増えるから店長が贔屓するのも無理はない。
モデルのような長身に整った顔立ちで、身に着けているものも高級そう。
柔らかく微笑みながら立つその姿は、とても目立つ。
女性が入れ替わり立ち代わり声をかけているのを何度も見る。
けれど、群がる女性たちを鬱陶しそうにするばかりで一度も相手にしたことはない。
何故なら。
「やぁ、律くん」
「ひっ」
「今日は全然そばに来てくれなくて寂しかった」
この人は、僕目当てで通っているのだと豪語して憚らない。
それどころか、来るたびにだんだんとボディタッチが増えてきて。
今は僕の手を握るなり腰に手を回してきた。
「や、やめてください」
「そんなつれないこと言わないで。私の寂しい気持ちを慰めてくれないか?」
「や、やだ……」
気持ち悪い。
会うたびに「私の天使」だの「愛している」だの耳元で囁いては体に触れてくる。
仕事でなければ、店長が贔屓にしているお客さんじゃなければ振り払っているところだ。
いったい何でこんなに好かれてしまったのか。
いや、原因はわかっている。
あの日。初めて会ったときに僕が声をかけてしまったからだ。
でも、しょうがないじゃないか。
ずっと溜息を吐きながらどんどんお酒を飲んでいる異様なおじさんのせいで、他のお客さんからクレーム来てたんだから。
飲み潰れて居座られても迷惑だし。
「律くん、私のことが嫌いかい?」
捨て犬のような顔で聞かれる。
助けを求めて他のスタッフや店長に視線を送るけど、首を横に振られるだけで。
「……まさか。またいらしてくださいね」
こんなの、接客スマイルに決まっているのに。
おじさんは嬉しそうに笑うと、僕の手の甲にキスをして満足そうに帰っていく。
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