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深い青
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夜見が刺された。由比都を守ってだ。
触れた背中を貫く鋼は、怪異を奪われた吉木によるものだったらしい。
生暖かい夜見の血液の温度を、由比都はきっと忘れることはできないだろう。
リノリウムの床に反射する白い光が、由比都の足元を照らしていた。灰色とも、緑色とも言えない長椅子に腰掛けたまま、由比都は一言も喋らなかった。
刺された夜見の体に腕を回したまま受け止めたあの時。由比都が思っているよりも夜見の体は重かったのを覚えている。床に広がった血がボトムスを濡らして、シャツの袖までも真っ赤に染めて、着ている服に夜見の体温が侵食した。
今、由比都の腕の中に夜見の体はいない。残っているのは腕の痺れと、赤く染まった服だけ。着替えもせずに、藻武に引きずられるようにここまできた。由比都は、ただ何もできずについてきただけだ。
「着替えれば」
「…………」
「……俺がさ、お前を連れてかなきゃよかったよな」
藻武の言葉が、行き場なくぽてりと床へ落ちた。由比都にそれを拾うことなんてできない。
ただわかるのは、このまま夜見に謝ることなく終わりを迎えるかもしれないと言うことだ。
由比都の額に、じわりと汗が滲む。隣で藻武が、何かを言っているのに。何も聞こえない。
全身の感覚が奪われたように意思が聞かないのに、体は震えていた。心の空白に冷気が溜まって、それが由比都の体に残る夜見の体温を、少しずつ奪おうとしてくる。
怖い。まだ夜見に言えてない言葉が、たくさんあった。その機会を潰して行ったのは己自身。夜見といた時間は、たかだか数ヶ月程度だ。それなのに、たった数時間前の出来事が、夜見を由比都の過去にしようとしてくる。怪異なんかよりも、刃物を向けられるよりも、由比都はそれが一番、怖かった。
「あ」
「……由比都?」
「あ、わ、私、は」
体は寒いのに、目の奥が熱い。肺に溜まった不可視の圧力が由比都の喉を搾り、まともな言葉すら出すことができない。
震えを誤魔化すように手を握った。この手のひらが、夜見の手を覚えているために。
「まだ、夜見に……ぐ、グラタンが好きだって言ってない」
「は、何……」
「よみに、お弁当の、礼も……っまだ、言えてない、のに……」
今じゃない言葉なら、こんなにも口は動くのに。
「っ……わ、わだ…じ、……っは……っ」
「由比都」
「っ……まだ……っ、い、いっぱい、言えて、ない……っ……い、いぇで……っ……ない、よ……っぉ……」
由比都の心から濁流のように溢れた後悔が、行き場を失って暴れている。喉から漏れるのは、聞くに耐えない汚い声と、下手くそな呼吸音。ぼたぼたと目からこぼれ落ちた大粒の涙が、なけなしの体温を吐き出すかのように熱を纏って服に染み込む。
顔を真っ赤にして、ひっ、ひっと声を漏らして。喘ぐように泣く無様を晒しても構わなかった。だって、夜見はこの場にいない。由比都が強く見せたい相手がいないのだ。だからこそ、取り繕う必要はなかった。
由比都の肩を黒髪がなでて、花の香がする柔らかい腕に包まれる。顔を上げることができない由比都を慰めたのは、あやめだった。
「死なないわ」
「っぐ、ぅ、ぇぐ……っ」
「あの男が未練残して死ぬわけがないでしょ」
落ち着いた声が、由比都の心の波を鎮めようとしていた。わしりと乱すように頭を撫でる手は、藻武だろう。あやめの腕がそっと離れて、今度は顔にタオルを押し付けられる。
知った柔軟剤の香りがして、由比都はゆっくりと顔を上げた。
「これ……」
「社長の。車に置いてあったんだよ」
「自分で返しなさい。あと、グラタンが好きってのも、ちゃんと自分の口で言うの。……ほら、もう終わったから」
「え……」
自動扉の開く音がして、由比都は顔を上げた。手術が終わったのだろう、ストレッチャーが運ばれる音がした。あやめの手に肩を抱かれるように立ち上がる。女性に支えられるほど覚束ない足取りになっていることに、由比都は初めて気がついた。
「術後の麻酔は十分程度で切れるってよ。死ぬほどの傷じゃねえってさっきお前に話したのに、聞いてなかったのか?」
「……聞いて、なかった」
呆れ混じりの藻武の声色も、今の由比都にはどうでもいいものだった。現金にも、無事と聞いて涙はようやく収まった。薄い肩を抱いたあやめに、半ば引きずられるように夜見の運ばれた病室へと連れていかれる。
術後の説明は、藻武が聞いてくれるらしい。あてがわれた個室は夕闇のせいかうす暗く、当然のように消毒液の匂いがしていた。
「やだ、もう目ぇ開けてる」
「へ、……」
「しゃーちょー、この数わかる?何本よ」
「にほん……」
掠れ声は、やけに眠そうな夜見の声だった。病室の入り口で、呆然と立ち尽くす。由比都は再びあやめに手を引かれるように、夜見の横たわるベットの脇へと連れていかれる。
恐る恐る触れたのは、転落防止だろう。冷たいアルミの柵が、由比都の小さな勇気を阻む。
なんて声をかけたらいいんだろう。由比都から突き放したのに、今更なんだと笑われてしまうだろうか。緊張で、喉が渇く。柵に触れていた指先は、怯えるように縮こまった。そんな意気地なしの手に、チョン、と乾いた指先が触れた。
「……柵越しじゃなくて、ちゃんと触りたいんだけど」
「よみ……」
「あやめちゃん、……悪いんだけどさ」
「はいはい、着替えとかも持って来なきゃいけないから、また明日くるわ」
「うん、ごめん」
「ま、っ……」
由比都の情けない声は、あやめによって頭を撫でられて遮られた。扉の方から藻武の声がした。しかし、それもヒキガエルのような声と共にすぐに消えていった。あやめによって回収されていったのかもしれない。
夜見の小さな呻き声が聞こえて、由比都が慌てて振り向いた。金属の擦れる音がして、由比都の膝にごつりとした何かが当たる。慌ててそれを受け止めれば、どうやら柵のようだった。
「な、……っ」
「悪いんだけど、それ床に置いてくれる」
「ね、寝ていろ! というか、暴れるなって!」
「はは、全然暴れてないでしょ。邪魔だからどかしただけ」
夜見の言葉に、由比都が絶句する。片腕で持ち上げるにしても、結構重たい。今ので傷口が開いたんじゃないかとか、いつもより気だるげな声はそれだけ具合が悪い証拠なんじゃないかとか。由比都はひどく狼狽えた。言われるがままに、柵を床に置く。痛みを逃すように、細長く呼吸をする夜見が気になって、白い手は遠慮がちにベットへと触れた。
「……痛い、よな」
「それより、由比都の服がすごいけど」
「これは……、全部お前の血だ」
「なんか、マーキングしたみたいだねえ」
「こんな大胆なマーキング……、あってたまるか」
夜見の手が、由比都の手に触れる。少しだけ眠たそうな声は、もしかしたらまだ麻酔が効いているからかもしれない。先生はすぐに切れると言っていたが。
どうしていいかわからないまま握り込んでいた手は、夜見の指によって容易く開かれた。少しだけ乾燥気味の手が、由比都の薄い手のひらに絡まった。
手を引かれていた時よりも、肌が触れ合う面積が多いそれは、冷え切っていた由比都の手をじんわりと温める。
触れた背中を貫く鋼は、怪異を奪われた吉木によるものだったらしい。
生暖かい夜見の血液の温度を、由比都はきっと忘れることはできないだろう。
リノリウムの床に反射する白い光が、由比都の足元を照らしていた。灰色とも、緑色とも言えない長椅子に腰掛けたまま、由比都は一言も喋らなかった。
刺された夜見の体に腕を回したまま受け止めたあの時。由比都が思っているよりも夜見の体は重かったのを覚えている。床に広がった血がボトムスを濡らして、シャツの袖までも真っ赤に染めて、着ている服に夜見の体温が侵食した。
今、由比都の腕の中に夜見の体はいない。残っているのは腕の痺れと、赤く染まった服だけ。着替えもせずに、藻武に引きずられるようにここまできた。由比都は、ただ何もできずについてきただけだ。
「着替えれば」
「…………」
「……俺がさ、お前を連れてかなきゃよかったよな」
藻武の言葉が、行き場なくぽてりと床へ落ちた。由比都にそれを拾うことなんてできない。
ただわかるのは、このまま夜見に謝ることなく終わりを迎えるかもしれないと言うことだ。
由比都の額に、じわりと汗が滲む。隣で藻武が、何かを言っているのに。何も聞こえない。
全身の感覚が奪われたように意思が聞かないのに、体は震えていた。心の空白に冷気が溜まって、それが由比都の体に残る夜見の体温を、少しずつ奪おうとしてくる。
怖い。まだ夜見に言えてない言葉が、たくさんあった。その機会を潰して行ったのは己自身。夜見といた時間は、たかだか数ヶ月程度だ。それなのに、たった数時間前の出来事が、夜見を由比都の過去にしようとしてくる。怪異なんかよりも、刃物を向けられるよりも、由比都はそれが一番、怖かった。
「あ」
「……由比都?」
「あ、わ、私、は」
体は寒いのに、目の奥が熱い。肺に溜まった不可視の圧力が由比都の喉を搾り、まともな言葉すら出すことができない。
震えを誤魔化すように手を握った。この手のひらが、夜見の手を覚えているために。
「まだ、夜見に……ぐ、グラタンが好きだって言ってない」
「は、何……」
「よみに、お弁当の、礼も……っまだ、言えてない、のに……」
今じゃない言葉なら、こんなにも口は動くのに。
「っ……わ、わだ…じ、……っは……っ」
「由比都」
「っ……まだ……っ、い、いっぱい、言えて、ない……っ……い、いぇで……っ……ない、よ……っぉ……」
由比都の心から濁流のように溢れた後悔が、行き場を失って暴れている。喉から漏れるのは、聞くに耐えない汚い声と、下手くそな呼吸音。ぼたぼたと目からこぼれ落ちた大粒の涙が、なけなしの体温を吐き出すかのように熱を纏って服に染み込む。
顔を真っ赤にして、ひっ、ひっと声を漏らして。喘ぐように泣く無様を晒しても構わなかった。だって、夜見はこの場にいない。由比都が強く見せたい相手がいないのだ。だからこそ、取り繕う必要はなかった。
由比都の肩を黒髪がなでて、花の香がする柔らかい腕に包まれる。顔を上げることができない由比都を慰めたのは、あやめだった。
「死なないわ」
「っぐ、ぅ、ぇぐ……っ」
「あの男が未練残して死ぬわけがないでしょ」
落ち着いた声が、由比都の心の波を鎮めようとしていた。わしりと乱すように頭を撫でる手は、藻武だろう。あやめの腕がそっと離れて、今度は顔にタオルを押し付けられる。
知った柔軟剤の香りがして、由比都はゆっくりと顔を上げた。
「これ……」
「社長の。車に置いてあったんだよ」
「自分で返しなさい。あと、グラタンが好きってのも、ちゃんと自分の口で言うの。……ほら、もう終わったから」
「え……」
自動扉の開く音がして、由比都は顔を上げた。手術が終わったのだろう、ストレッチャーが運ばれる音がした。あやめの手に肩を抱かれるように立ち上がる。女性に支えられるほど覚束ない足取りになっていることに、由比都は初めて気がついた。
「術後の麻酔は十分程度で切れるってよ。死ぬほどの傷じゃねえってさっきお前に話したのに、聞いてなかったのか?」
「……聞いて、なかった」
呆れ混じりの藻武の声色も、今の由比都にはどうでもいいものだった。現金にも、無事と聞いて涙はようやく収まった。薄い肩を抱いたあやめに、半ば引きずられるように夜見の運ばれた病室へと連れていかれる。
術後の説明は、藻武が聞いてくれるらしい。あてがわれた個室は夕闇のせいかうす暗く、当然のように消毒液の匂いがしていた。
「やだ、もう目ぇ開けてる」
「へ、……」
「しゃーちょー、この数わかる?何本よ」
「にほん……」
掠れ声は、やけに眠そうな夜見の声だった。病室の入り口で、呆然と立ち尽くす。由比都は再びあやめに手を引かれるように、夜見の横たわるベットの脇へと連れていかれる。
恐る恐る触れたのは、転落防止だろう。冷たいアルミの柵が、由比都の小さな勇気を阻む。
なんて声をかけたらいいんだろう。由比都から突き放したのに、今更なんだと笑われてしまうだろうか。緊張で、喉が渇く。柵に触れていた指先は、怯えるように縮こまった。そんな意気地なしの手に、チョン、と乾いた指先が触れた。
「……柵越しじゃなくて、ちゃんと触りたいんだけど」
「よみ……」
「あやめちゃん、……悪いんだけどさ」
「はいはい、着替えとかも持って来なきゃいけないから、また明日くるわ」
「うん、ごめん」
「ま、っ……」
由比都の情けない声は、あやめによって頭を撫でられて遮られた。扉の方から藻武の声がした。しかし、それもヒキガエルのような声と共にすぐに消えていった。あやめによって回収されていったのかもしれない。
夜見の小さな呻き声が聞こえて、由比都が慌てて振り向いた。金属の擦れる音がして、由比都の膝にごつりとした何かが当たる。慌ててそれを受け止めれば、どうやら柵のようだった。
「な、……っ」
「悪いんだけど、それ床に置いてくれる」
「ね、寝ていろ! というか、暴れるなって!」
「はは、全然暴れてないでしょ。邪魔だからどかしただけ」
夜見の言葉に、由比都が絶句する。片腕で持ち上げるにしても、結構重たい。今ので傷口が開いたんじゃないかとか、いつもより気だるげな声はそれだけ具合が悪い証拠なんじゃないかとか。由比都はひどく狼狽えた。言われるがままに、柵を床に置く。痛みを逃すように、細長く呼吸をする夜見が気になって、白い手は遠慮がちにベットへと触れた。
「……痛い、よな」
「それより、由比都の服がすごいけど」
「これは……、全部お前の血だ」
「なんか、マーキングしたみたいだねえ」
「こんな大胆なマーキング……、あってたまるか」
夜見の手が、由比都の手に触れる。少しだけ眠たそうな声は、もしかしたらまだ麻酔が効いているからかもしれない。先生はすぐに切れると言っていたが。
どうしていいかわからないまま握り込んでいた手は、夜見の指によって容易く開かれた。少しだけ乾燥気味の手が、由比都の薄い手のひらに絡まった。
手を引かれていた時よりも、肌が触れ合う面積が多いそれは、冷え切っていた由比都の手をじんわりと温める。
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