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ままならないこと
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「吉木……っ」
「ああ、わかった諦観だ。お前はいつだって俺を馬鹿にして、失望させるって、そういう感覚だ」
冷気が床へと溜まるように、吉木から放たれる違和感が少しずつ足元を覆っていく。いくつもの細い糸が、彷徨うように巻き付く先を探している気配がした。その歪な存在感は、由比都へと覆い被さる吉木の背後から放たれていた。
(うそだ)
吉木の変化を前に、由比都は喉元に刃を突きつけられたかのように動けなくなった。こめかみから滲む汗が、緊張をありありと示す。くぐもった声でくつくつ笑う吉木のわずかな変化を前に、由比都はゆるゆると首を振った。
「い、いけない。ダメだやめろ吉木、う、生み出してはいけない……っ」
「祓屋ってさあ……ままならねえよなあ。生まれ持った力で優劣極めるなんざ、努力したって関係ねえってことだしなあ」
藍色の瞳が絞られる。吉木がどんな顔をしているのかはわからない。それでも、充満し始めた焦げ臭い匂いが何よりの証拠だった。
吉木の影が、由比都の体を捉える。その背後からは、黒く細い煙がじわじわと立ち昇っていた。吉木を前にした由比都の表情が、わかりやすくこわばっている。
先程まで笑みを浮かべていた男とは思えない。
胸の内側に凝っていた消化しきれないものが、体から抜けていくような解放感。征服欲にも似た愉悦だけが残された吉木は、己の腕から立ち昇る煙の一筋を手で押さえるようにして触れた。
「他人と比較しなきゃ生きられねえ狭い世界。お前は目にすることもないんだろうな」
見えていないはずの由比都の目は、確かに膨れ上がった違和感を捉えていた。吉木の背後で、黒い煙はゆっくりと渦を巻いていく。木の枝を折るような音は、渦の向こう側からだ。暗闇の奥から、小さな枯れ枝のような手が現れた。
「人間が人間であるが故に生まれる、副産物。これが、俺ら祓屋がきちんとした人間である証明だよ。由比都」
吉木の手がゆっくりと持ち上がり、暗闇の渦から伸びる枯れ枝のような手に指を絡める。
「人が願って神を招くように、俺らは願って怪異を招くことができるんだぜ」
「っ、やめ……」
由比都の体温が、一息に下がった。吉木の一言に絶望を植え付けられたのだ。
由比都が、関わったから。だからこそ、吉木は抱く必要のない劣等を抱いた。あの時、由比都が吉木の腕を折っていなければ、向けられた憐憫に諦観を抱いてなければ、こんなことにはならなかったかもしれない。
テマネキも、吉木の生み出した怪異も、全部、全部。由比都が中途半端な覚悟でやってきたから、引き起こしてしまった必然だとしたら。
吉木の背後へと覆い被さるように生み出された怪異は、タコのような横長の目玉をギョロリとさせていた。年老いた老人のような、醜悪な姿。それが、ぎいぎいと由比都を嘲笑う。
「俺の蟠りは、お前が抱いて死ね」
吉木の声は、この緊迫した場に似つかわしくないほどに穏やかだった。
由比都へと、木の枝のように痩せほそった怪異の手が伸ばされたその時。由比都の体の奥底で、何かがウゾリと蠢いた────
「いっぺん死んだ方がいいと思う。本当に、今回ばかりはまじよ」
「ばっかやろ、お前が急に会場沸かすから‼︎」
「ていうかこんな地下クラブに由比都連れてくる方がおかしいでしょ。もちろん社長には?」
「言おうとしたけどいなかったんだもーーん‼︎」
血液を揺らすほどの振動音と、壁一枚を隔てた向こう側では騒がしいクラブミュージックが響いていた。藻武とあやめは慌ただしく動いている。あやめに至っては、先程まで会場を沸かしていた衣装のままだ。露出度の高い衣装を着て、鉄の棒に絡みつくようにして踊るステージの花形。人を串刺しにできそうなほど長いヒールで、藻武よりも素早く動くのは慣れの賜物だろう。
反発し合うことの方が多い二人が揃って同じ行動をとっているのには、訳があった。
「おかしいじゃん、やっぱいねえじゃん怪異‼︎ 普通デマ流すと思うか⁉︎ 同業者だぜ⁉︎ なんでこっちの仕事の邪魔する必要があるよ‼︎」
「あんた由比都連れてきたのって自分が戦えないからでしょ」
「社長にはここくる前に連絡入れといたんだぜ⁉︎ 既読スルーされてっけど‼︎」
「ああ、それ多分半ギレになって向かってる途中だと思うわ」
あやめの髪が、藻武の顔に直撃する。赤いネイルが施されたたおやかな手が、長い髪を払ったのだ。
二人の目の前には、すりガラスのはまった赤茶色の鉄の扉があった。本来ならば、人が利用していれば穏やかな光が漏れ出ているはずの小窓だ。そこには二人だからこそ理解できる異常が漏れ出ている。
「怪異がいるってデマがデマだったってことは?」
「真面目にいうと、俺は一度ここも調べてんだ。そん時はまじでなんも気配はなかった」
「そう」
あやめの、赤いカラーコンタクトレンズが着けられた瞳が小窓を捉える。
藻武のいう通り、確かにあやめも異常には気がつきもしなかった。
あやめが出演する舞台に怪異が出るかもしれない。藻武から連絡を受けた時点で、半信半疑だったのだ。かもしれない。という不確定な言葉に疑問を抱いたのは確かだ。念の為に、あやめの操る糸を会場に張り巡らせたのは、クラブが営業を始めるその前。ステージが終わるまで、なんの反応も示さなかった。だからこそデマだと思っていたのに。
「内側から、突然発生することってあるの」
「知らねえよ……って言いたいとこなんだけどさ。ねえ訳じゃねえんだわ」
藻武の声色は淡々としていた。その口ぶりが示すのは、先日のホオバリの一件があったからに他ならない。
赤茶色の扉の前で、悠長なことはしていられない。口ごもる藻武を待つことを、当然あやめはするつもりもなかった。
異常が発生したのと、由比都が消えた時間は近しい、どう考えても、関係がないとは言い切れない状況だ。
「敷浪区から伝達が来たってことなら、そういうことなんじゃないの。面倒臭い感情を京浜に持ち込んだ男がトリガーでしょ」
赤い口紅を塗った唇が、忌々しそうに歪む。細い指先が梳くように長い黒髪に通されると、あやめは声に力を乗せて言葉を放った。
「蜘蛛の巣、収縮」
空気がわずかに震えたその時、幾つもの線状の光が赤茶色の扉へと絡まった。細い手が横にゆっくりと広げられると、弦を震わせるような音と共に鉄の扉は無作為に切り取られた。
「おま、壊すことねえんじゃっ」
藻武の言葉の先は、施錠された形跡のある破片が落ちたことで飲み込まれた。あやめのいう、今は倉庫代わりになっているという控室。使われていないはずの扉に鍵がかかっていたのだとしたら、状況は思った以上に良くはないのだろう。
黙りこくり、立ちすくんだあやめを不審に思うように、藻武が顔を上げる。
二人の目の前に広がっていたのは、不自然に広がった黒だった。
「ああ、わかった諦観だ。お前はいつだって俺を馬鹿にして、失望させるって、そういう感覚だ」
冷気が床へと溜まるように、吉木から放たれる違和感が少しずつ足元を覆っていく。いくつもの細い糸が、彷徨うように巻き付く先を探している気配がした。その歪な存在感は、由比都へと覆い被さる吉木の背後から放たれていた。
(うそだ)
吉木の変化を前に、由比都は喉元に刃を突きつけられたかのように動けなくなった。こめかみから滲む汗が、緊張をありありと示す。くぐもった声でくつくつ笑う吉木のわずかな変化を前に、由比都はゆるゆると首を振った。
「い、いけない。ダメだやめろ吉木、う、生み出してはいけない……っ」
「祓屋ってさあ……ままならねえよなあ。生まれ持った力で優劣極めるなんざ、努力したって関係ねえってことだしなあ」
藍色の瞳が絞られる。吉木がどんな顔をしているのかはわからない。それでも、充満し始めた焦げ臭い匂いが何よりの証拠だった。
吉木の影が、由比都の体を捉える。その背後からは、黒く細い煙がじわじわと立ち昇っていた。吉木を前にした由比都の表情が、わかりやすくこわばっている。
先程まで笑みを浮かべていた男とは思えない。
胸の内側に凝っていた消化しきれないものが、体から抜けていくような解放感。征服欲にも似た愉悦だけが残された吉木は、己の腕から立ち昇る煙の一筋を手で押さえるようにして触れた。
「他人と比較しなきゃ生きられねえ狭い世界。お前は目にすることもないんだろうな」
見えていないはずの由比都の目は、確かに膨れ上がった違和感を捉えていた。吉木の背後で、黒い煙はゆっくりと渦を巻いていく。木の枝を折るような音は、渦の向こう側からだ。暗闇の奥から、小さな枯れ枝のような手が現れた。
「人間が人間であるが故に生まれる、副産物。これが、俺ら祓屋がきちんとした人間である証明だよ。由比都」
吉木の手がゆっくりと持ち上がり、暗闇の渦から伸びる枯れ枝のような手に指を絡める。
「人が願って神を招くように、俺らは願って怪異を招くことができるんだぜ」
「っ、やめ……」
由比都の体温が、一息に下がった。吉木の一言に絶望を植え付けられたのだ。
由比都が、関わったから。だからこそ、吉木は抱く必要のない劣等を抱いた。あの時、由比都が吉木の腕を折っていなければ、向けられた憐憫に諦観を抱いてなければ、こんなことにはならなかったかもしれない。
テマネキも、吉木の生み出した怪異も、全部、全部。由比都が中途半端な覚悟でやってきたから、引き起こしてしまった必然だとしたら。
吉木の背後へと覆い被さるように生み出された怪異は、タコのような横長の目玉をギョロリとさせていた。年老いた老人のような、醜悪な姿。それが、ぎいぎいと由比都を嘲笑う。
「俺の蟠りは、お前が抱いて死ね」
吉木の声は、この緊迫した場に似つかわしくないほどに穏やかだった。
由比都へと、木の枝のように痩せほそった怪異の手が伸ばされたその時。由比都の体の奥底で、何かがウゾリと蠢いた────
「いっぺん死んだ方がいいと思う。本当に、今回ばかりはまじよ」
「ばっかやろ、お前が急に会場沸かすから‼︎」
「ていうかこんな地下クラブに由比都連れてくる方がおかしいでしょ。もちろん社長には?」
「言おうとしたけどいなかったんだもーーん‼︎」
血液を揺らすほどの振動音と、壁一枚を隔てた向こう側では騒がしいクラブミュージックが響いていた。藻武とあやめは慌ただしく動いている。あやめに至っては、先程まで会場を沸かしていた衣装のままだ。露出度の高い衣装を着て、鉄の棒に絡みつくようにして踊るステージの花形。人を串刺しにできそうなほど長いヒールで、藻武よりも素早く動くのは慣れの賜物だろう。
反発し合うことの方が多い二人が揃って同じ行動をとっているのには、訳があった。
「おかしいじゃん、やっぱいねえじゃん怪異‼︎ 普通デマ流すと思うか⁉︎ 同業者だぜ⁉︎ なんでこっちの仕事の邪魔する必要があるよ‼︎」
「あんた由比都連れてきたのって自分が戦えないからでしょ」
「社長にはここくる前に連絡入れといたんだぜ⁉︎ 既読スルーされてっけど‼︎」
「ああ、それ多分半ギレになって向かってる途中だと思うわ」
あやめの髪が、藻武の顔に直撃する。赤いネイルが施されたたおやかな手が、長い髪を払ったのだ。
二人の目の前には、すりガラスのはまった赤茶色の鉄の扉があった。本来ならば、人が利用していれば穏やかな光が漏れ出ているはずの小窓だ。そこには二人だからこそ理解できる異常が漏れ出ている。
「怪異がいるってデマがデマだったってことは?」
「真面目にいうと、俺は一度ここも調べてんだ。そん時はまじでなんも気配はなかった」
「そう」
あやめの、赤いカラーコンタクトレンズが着けられた瞳が小窓を捉える。
藻武のいう通り、確かにあやめも異常には気がつきもしなかった。
あやめが出演する舞台に怪異が出るかもしれない。藻武から連絡を受けた時点で、半信半疑だったのだ。かもしれない。という不確定な言葉に疑問を抱いたのは確かだ。念の為に、あやめの操る糸を会場に張り巡らせたのは、クラブが営業を始めるその前。ステージが終わるまで、なんの反応も示さなかった。だからこそデマだと思っていたのに。
「内側から、突然発生することってあるの」
「知らねえよ……って言いたいとこなんだけどさ。ねえ訳じゃねえんだわ」
藻武の声色は淡々としていた。その口ぶりが示すのは、先日のホオバリの一件があったからに他ならない。
赤茶色の扉の前で、悠長なことはしていられない。口ごもる藻武を待つことを、当然あやめはするつもりもなかった。
異常が発生したのと、由比都が消えた時間は近しい、どう考えても、関係がないとは言い切れない状況だ。
「敷浪区から伝達が来たってことなら、そういうことなんじゃないの。面倒臭い感情を京浜に持ち込んだ男がトリガーでしょ」
赤い口紅を塗った唇が、忌々しそうに歪む。細い指先が梳くように長い黒髪に通されると、あやめは声に力を乗せて言葉を放った。
「蜘蛛の巣、収縮」
空気がわずかに震えたその時、幾つもの線状の光が赤茶色の扉へと絡まった。細い手が横にゆっくりと広げられると、弦を震わせるような音と共に鉄の扉は無作為に切り取られた。
「おま、壊すことねえんじゃっ」
藻武の言葉の先は、施錠された形跡のある破片が落ちたことで飲み込まれた。あやめのいう、今は倉庫代わりになっているという控室。使われていないはずの扉に鍵がかかっていたのだとしたら、状況は思った以上に良くはないのだろう。
黙りこくり、立ちすくんだあやめを不審に思うように、藻武が顔を上げる。
二人の目の前に広がっていたのは、不自然に広がった黒だった。
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