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灰色の男
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なんでこうなった。白南風由比都の心を言葉に表すのなら、これ以上正しいたとえはないだろう。
由比都の皮肉混じりの発言によって悪くなってしまった歓迎会の空気も、結局は夜見との会話の応酬で温まってしまった。あの男は、驚くほどにめげないのだ。こちらがどれほど皮肉を繰り返しても、馬鹿にしているのかと思うほど軽快に返してくる。
『俺が由比都に頼みたい案件なんだけどさ』
『話を聞くとは言っていません。勝手に進めないで』
『気づかなくてごめん‼︎ そうだよね、確かに今は由比都の歓迎会だ。仕事の話は抜きにして、今日は互いを知るところから始めよう』
『なんですか、お見合いじゃあるまいし。私のことを知りたいならご勝手に。どうせ調べもついているんでしょうしね』
『簡単なプロフィールは共有されてるよ。俺が知りたいのはそこじゃないんだ、で、由比都は好きな娘とかいる? 好きなタイプでもいいよ。あと中学校時代のあだ名とか。俺的には深窓の御令息って感じだと思うんだけど、そこんとこどう』
『貴方は筋肉ゴリラとでもつけられてそうですね』
『あーー惜しい‼︎ フィジカルゴリラだよ‼︎ あぶねーー、当たったら一発芸とか見せろって言われるかも』
などと言って、まるでそのふりをよこせと言わんばかりの期待のこもった視線をあびせてくる。由比都の皮肉は暖簾に腕押し、挙句藻武には、お前って案外愛嬌あんのな? などと笑われる始末。何がだと声を張り上げて怒鳴りたかった。
「山田たろうの生き霊を確認しにいくんだよ。付いてきて由比都」
「田原健人なァ‼︎」
「…………」
藻武の鋭いツッコミに、電線の上に止まっていた小鳥たちが一斉に飛び立った。歓迎会の翌日。朝まで続いたどんちゃん騒ぎの疲れを残さない夜見の体力は見上げたものだが、朝まで付き合わされた由比都は言いたいことが山ほどあった。
「送ってくだされば一人で十分ですが」
「ばっか、新人は基本ツーマンセルなんだよ。昨日社長も言ってたろ? 研修期間は社長と一緒って」
「そうだよ、道中説明もしたいしね。あ、藻武くーん! カーナビの設定どうやるんだっけ⁉︎」
「触んないでください‼︎ あんた電子機器に嫌われる呪い持ってるんですから‼︎」
「ええ⁉︎ うそ今すぐに祓ってくんない⁉︎」
一日そこらの換気では取れない煙草の匂いを、誤魔化すような芳香剤が鼻につく。由比都は夜見と共に後部座席に押し込められて、事務所兼会社を後にした。
藻武のメンテナンスが効いているのか、車は滑らかに三人を目的地へと運んでいく。道中夜見によって聞いたのは、山田たろう基、田原健人という男から生まれた怪異の話であった。
「でもテマネキは倒したんでしょう? 律人くんに憑いていた怪異が祓われたんなら、もうその件は終わったのでは?」
「でもおかしくない? テマネキは田原が産んだものなのに、なんで田原を攻撃する必要があるの。普通は苗床にして、力をつけるまでは身を潜める為の隠れ蓑にするでしょ」
「生き霊が変化したなら、意思を持って動くのでは。少なくとも、田原が律人君になんらかの執着を持っていたからこそ、こうして憑依した」
「うん。だとしても、まだ育まれて間もないテマネキが自分の意思で動いた可能性があるだけでも引っかかるんだ。田原は今精神病院にいるからまともな状態じゃないだろうけど、見てみるくらいはできるからね」
廿六木によって、田原は警察が管轄する精神病院で拘束されていると聞いていた。子を誘拐した罪にはなっているが、逮捕された時点で精神を病んでいたらしい。まともな受け答えができない状態では話すらも聞けない。しかし律人からの証言も取れているので、一時的な措置と言えるだろう。
「霊視できるんですか」
「できないよ」
「ならどうやって……」
「藻武君がなんとかします!」
「は?」
狭い車内で、身を乗り出すようにして宣った夜見の表情なんぞ、目にしなくてもわかる。己の自慢でもないだろうに、実にご機嫌に宣う夜見にむかっ腹がたった。由比都は夜見の顔を手で押しかえすように距離を取る。
「一体なんの能力ですか」
「まあ戦闘向きじゃねえんだけどさ。俺もこの会社に席置いている理由はあんのよ」
楽しげな藻武の声色は、ますます由比都の頭に疑問を散らす。滑らかに走る車は、住宅街からどんどんと離れていく。車が車輪で削る道の質が変わったことに気がつくと、由比都は緊張を顔に貼り付けた。
「はいこれ。一応羽織っておいてね」
「なんですかこれ」
「お掃除本舗そわかのブルゾン」
「…………」
夜見に渡されたのは、胸元に大きなポケットがついた灰色の作業服であった。
由比都には見えてはいないが、ニコニコと笑顔を浮かべた下手くそな太陽の刺繍が、背中を守るように灰色の生地に施されている。それを、治安の悪い風貌の藻武と夜見は戸惑いもなく袖を通すのだ。
由比都は目が見えないはずなのに、なんとなくだが嫌だった。車から降りれば、しっかりとワークキャップまで被せられる。靴底で踏んだ道は砂利が敷き詰められており、静かに歩くのは難しそうな場所である。
そうなると、白杖を使って道を確かめて歩くのも難しそうだ。仕方なく夜見の腕に手を添える。
「何それ可愛い‼︎」
「やっぱ藻武さんにします」
「嘘嘘嘘嘘俺でいい俺にしなさい優しくするから‼︎」
「由比都に何する気だよ社長」
「っ、苦しい、抱きつくな離れろ‼︎」
夜見によって抱き込まれ、由比都は早速大きな声で怒る羽目になった。藻武は口だけだ。窘めるように文句をいうくせに、由比都を助けるつもりはないらしい。まるで夜見の飼い猫にでもなった気分だ。頬擦りをされて、あまりの馴れ馴れしさにしっかりと足を踏みつける。
「いったぃ‼︎」
「はあ……はあ……」
「諦めな由比都。社長はほら、好きな子には一直線だから」
「一日二日で好き認定されても迷惑です。馬鹿犬じゃあるまいし」
「いうねえ」
ケラケラ笑う藻武の腕を掴むと、由比都は警戒するように殺気を立てる。夜見は踏みつけられた足を庇うように跳ね回っていたのだが、藻武へと鞍替えされたことを知るなりわかりやすく項垂れた。
「ずるいぞ藻武ーー‼︎ 俺が由比都のバディだってのに‼︎」
「だから認めてないって言ってるだろ」
「ほら行きますよ。ってここ禁煙だっけか。あーあ。その前に一服いっすか」
「いいわけないだろ、早くいけ」
背後で、大型犬が凹んでいる気配がする。由比都は時折夜見から向けられる情けない視線を全て無視をして、藻武と共に目的地へと向かった。砂利の道はそう長くはなかった。足元が歩き慣れたコンクリートの道に変わる。自動ドアの開く音と共に、薬品臭い空気が由比都の鼻腔をくすぐった。
足元に感じる床が、リノリウムに変化した。ここがなんの施設だかわからないが、道中の話を聞く限り病棟だろう。
「ここは刑務所じゃ生活できねえ精神病患者が暮らしてる場所だ。いわゆる医療刑務所ってやつだな」
「怪異の好きそうな匂いがプンプンしてるねえ」
「あくまでも見るだけ。正式な依頼が来ねえ限りはノータッチ。ここらの管轄は俺らじゃないですよ」
「わかってるよ藻武君。責任者の自覚はしっかり持ってる」
時折見せる、夜見の静けさがやけに引っかかった。それは、声の大きさなどではない。先程まで小学生のように騒いでいた夜見と、藻武と会話を交わす今の夜見の様子とがうまく繋がらなかったのだ。
口を挟める空気ではない。由比都は大人しく連れられるままに歩みを進める。気を遣われてか、たった一階分の距離をエレベーターで向かったのは気に食わなかったが。
「……なんか、ちょっと」
空気が変わった。重たい冷気が、床を撫でているかのようだった。由比都の喉仏が上下する。フロアが変わるだけが理由じゃないだろう。微かにかおる怪異の匂いに警戒を滲ませれば、由比都の腰に夜見の手が触れた。
「残滓なのに、よく気がついたね。これはおそらくテマネキを生み出した田原さんのものだよ。この残り香で今すぐ怪異が集まってくるわけじゃない、安心していいよ」
「そうですか……」
「むしろ、濃い方が俺は判断材料が増えるから好都合」
「うん、頼むね藻武君」
にい、と由比都へと悪い笑みを向けた藻武が引き戸に手をかける。横開きの扉がレールを滑る独特な音を響かせて、三人は部屋の中へと足を踏み入れた。
室内は、昼間だというのにカーテンが締め切られていた。患者を寝かせるにしては寝心地が悪そうなベットの上。田原と思われる男は、灰色の肌で横たわっていた。
由比都の皮肉混じりの発言によって悪くなってしまった歓迎会の空気も、結局は夜見との会話の応酬で温まってしまった。あの男は、驚くほどにめげないのだ。こちらがどれほど皮肉を繰り返しても、馬鹿にしているのかと思うほど軽快に返してくる。
『俺が由比都に頼みたい案件なんだけどさ』
『話を聞くとは言っていません。勝手に進めないで』
『気づかなくてごめん‼︎ そうだよね、確かに今は由比都の歓迎会だ。仕事の話は抜きにして、今日は互いを知るところから始めよう』
『なんですか、お見合いじゃあるまいし。私のことを知りたいならご勝手に。どうせ調べもついているんでしょうしね』
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『あーー惜しい‼︎ フィジカルゴリラだよ‼︎ あぶねーー、当たったら一発芸とか見せろって言われるかも』
などと言って、まるでそのふりをよこせと言わんばかりの期待のこもった視線をあびせてくる。由比都の皮肉は暖簾に腕押し、挙句藻武には、お前って案外愛嬌あんのな? などと笑われる始末。何がだと声を張り上げて怒鳴りたかった。
「山田たろうの生き霊を確認しにいくんだよ。付いてきて由比都」
「田原健人なァ‼︎」
「…………」
藻武の鋭いツッコミに、電線の上に止まっていた小鳥たちが一斉に飛び立った。歓迎会の翌日。朝まで続いたどんちゃん騒ぎの疲れを残さない夜見の体力は見上げたものだが、朝まで付き合わされた由比都は言いたいことが山ほどあった。
「送ってくだされば一人で十分ですが」
「ばっか、新人は基本ツーマンセルなんだよ。昨日社長も言ってたろ? 研修期間は社長と一緒って」
「そうだよ、道中説明もしたいしね。あ、藻武くーん! カーナビの設定どうやるんだっけ⁉︎」
「触んないでください‼︎ あんた電子機器に嫌われる呪い持ってるんですから‼︎」
「ええ⁉︎ うそ今すぐに祓ってくんない⁉︎」
一日そこらの換気では取れない煙草の匂いを、誤魔化すような芳香剤が鼻につく。由比都は夜見と共に後部座席に押し込められて、事務所兼会社を後にした。
藻武のメンテナンスが効いているのか、車は滑らかに三人を目的地へと運んでいく。道中夜見によって聞いたのは、山田たろう基、田原健人という男から生まれた怪異の話であった。
「でもテマネキは倒したんでしょう? 律人くんに憑いていた怪異が祓われたんなら、もうその件は終わったのでは?」
「でもおかしくない? テマネキは田原が産んだものなのに、なんで田原を攻撃する必要があるの。普通は苗床にして、力をつけるまでは身を潜める為の隠れ蓑にするでしょ」
「生き霊が変化したなら、意思を持って動くのでは。少なくとも、田原が律人君になんらかの執着を持っていたからこそ、こうして憑依した」
「うん。だとしても、まだ育まれて間もないテマネキが自分の意思で動いた可能性があるだけでも引っかかるんだ。田原は今精神病院にいるからまともな状態じゃないだろうけど、見てみるくらいはできるからね」
廿六木によって、田原は警察が管轄する精神病院で拘束されていると聞いていた。子を誘拐した罪にはなっているが、逮捕された時点で精神を病んでいたらしい。まともな受け答えができない状態では話すらも聞けない。しかし律人からの証言も取れているので、一時的な措置と言えるだろう。
「霊視できるんですか」
「できないよ」
「ならどうやって……」
「藻武君がなんとかします!」
「は?」
狭い車内で、身を乗り出すようにして宣った夜見の表情なんぞ、目にしなくてもわかる。己の自慢でもないだろうに、実にご機嫌に宣う夜見にむかっ腹がたった。由比都は夜見の顔を手で押しかえすように距離を取る。
「一体なんの能力ですか」
「まあ戦闘向きじゃねえんだけどさ。俺もこの会社に席置いている理由はあんのよ」
楽しげな藻武の声色は、ますます由比都の頭に疑問を散らす。滑らかに走る車は、住宅街からどんどんと離れていく。車が車輪で削る道の質が変わったことに気がつくと、由比都は緊張を顔に貼り付けた。
「はいこれ。一応羽織っておいてね」
「なんですかこれ」
「お掃除本舗そわかのブルゾン」
「…………」
夜見に渡されたのは、胸元に大きなポケットがついた灰色の作業服であった。
由比都には見えてはいないが、ニコニコと笑顔を浮かべた下手くそな太陽の刺繍が、背中を守るように灰色の生地に施されている。それを、治安の悪い風貌の藻武と夜見は戸惑いもなく袖を通すのだ。
由比都は目が見えないはずなのに、なんとなくだが嫌だった。車から降りれば、しっかりとワークキャップまで被せられる。靴底で踏んだ道は砂利が敷き詰められており、静かに歩くのは難しそうな場所である。
そうなると、白杖を使って道を確かめて歩くのも難しそうだ。仕方なく夜見の腕に手を添える。
「何それ可愛い‼︎」
「やっぱ藻武さんにします」
「嘘嘘嘘嘘俺でいい俺にしなさい優しくするから‼︎」
「由比都に何する気だよ社長」
「っ、苦しい、抱きつくな離れろ‼︎」
夜見によって抱き込まれ、由比都は早速大きな声で怒る羽目になった。藻武は口だけだ。窘めるように文句をいうくせに、由比都を助けるつもりはないらしい。まるで夜見の飼い猫にでもなった気分だ。頬擦りをされて、あまりの馴れ馴れしさにしっかりと足を踏みつける。
「いったぃ‼︎」
「はあ……はあ……」
「諦めな由比都。社長はほら、好きな子には一直線だから」
「一日二日で好き認定されても迷惑です。馬鹿犬じゃあるまいし」
「いうねえ」
ケラケラ笑う藻武の腕を掴むと、由比都は警戒するように殺気を立てる。夜見は踏みつけられた足を庇うように跳ね回っていたのだが、藻武へと鞍替えされたことを知るなりわかりやすく項垂れた。
「ずるいぞ藻武ーー‼︎ 俺が由比都のバディだってのに‼︎」
「だから認めてないって言ってるだろ」
「ほら行きますよ。ってここ禁煙だっけか。あーあ。その前に一服いっすか」
「いいわけないだろ、早くいけ」
背後で、大型犬が凹んでいる気配がする。由比都は時折夜見から向けられる情けない視線を全て無視をして、藻武と共に目的地へと向かった。砂利の道はそう長くはなかった。足元が歩き慣れたコンクリートの道に変わる。自動ドアの開く音と共に、薬品臭い空気が由比都の鼻腔をくすぐった。
足元に感じる床が、リノリウムに変化した。ここがなんの施設だかわからないが、道中の話を聞く限り病棟だろう。
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「怪異の好きそうな匂いがプンプンしてるねえ」
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「わかってるよ藻武君。責任者の自覚はしっかり持ってる」
時折見せる、夜見の静けさがやけに引っかかった。それは、声の大きさなどではない。先程まで小学生のように騒いでいた夜見と、藻武と会話を交わす今の夜見の様子とがうまく繋がらなかったのだ。
口を挟める空気ではない。由比都は大人しく連れられるままに歩みを進める。気を遣われてか、たった一階分の距離をエレベーターで向かったのは気に食わなかったが。
「……なんか、ちょっと」
空気が変わった。重たい冷気が、床を撫でているかのようだった。由比都の喉仏が上下する。フロアが変わるだけが理由じゃないだろう。微かにかおる怪異の匂いに警戒を滲ませれば、由比都の腰に夜見の手が触れた。
「残滓なのに、よく気がついたね。これはおそらくテマネキを生み出した田原さんのものだよ。この残り香で今すぐ怪異が集まってくるわけじゃない、安心していいよ」
「そうですか……」
「むしろ、濃い方が俺は判断材料が増えるから好都合」
「うん、頼むね藻武君」
にい、と由比都へと悪い笑みを向けた藻武が引き戸に手をかける。横開きの扉がレールを滑る独特な音を響かせて、三人は部屋の中へと足を踏み入れた。
室内は、昼間だというのにカーテンが締め切られていた。患者を寝かせるにしては寝心地が悪そうなベットの上。田原と思われる男は、灰色の肌で横たわっていた。
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