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カストール編

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あれだけ目立ちたくないと言っていたくせに。
レイガンは面倒くさそうに顔を歪めて結果を睨む。エルマーが随分と暴れたせいで、控え室内が沸き立ったのだ。やはり見目のいい雌を守る男に己を重ねるものが多いのだろうか。興奮気味な空間で、レイガンだけが冷静だった。

「れ、レイガン。僕緊張してきた。ナナシみたいにフォロー出来ないけど平気?」
「魔法はつかえるのか?」
「風魔法なら、でもあんなふうに防御はできないよ。」
「まあ、お前に危害が加わらないようにする。大人しくしておけ。」

緊張で少しだけ声が震えている。レイガンはそんなユミルの背中をなだめるように撫でる。
ちょうど出番を告げる鐘が響いたのもこのときだ。レイガンはユミルを連れて控室を出ると、灰色で四角い通路を靴音を響かせるようにして通り、闘技場へと向かった。
エルマーの戦いを見てわかったのは、ここの地面は乾いていて砂埃がたちやすいということだ。
風属性のユミルには、目くらまし代わりに素直相手にぶつけてもらえばいいだろう。そんな事を考えながら、ユミルへと振り返った時だ。

「おいユミル、……おい?」

ユミルは、わかりやすく顔を青褪めさせていた。口を覆い、ふるふると首を振る様子に異常を感じて歩み寄ると、ユミルは小さな声で宣った。

「れ、レイガン……やばい、あの男……なんか様子が…」
「様子?」

怯える声に眉を寄せる。背後を振り向けば、体を前屈するように項垂れる剣士がレイガンの相手のようだった。
もしかして、こいつもパフォーマーだろうか。ブツブツと低い声で何かを宣う。不気味な男の後ろでは、顔色の悪い女が膝を抱えて震えていた。

「れ、レイガン……」
「ユミル、できるだけ後ろに行っておけ。」
「うん……、気をつけてな。」

足でまといを理解しているらしい。ユミルはこくりと頷くと、その身に風魔法を付与した。一時的に素早く動ける強化魔法だ。
やはり守られ慣れている。レイガンはユミルの気遣いに微かに微笑むと、項垂れる男へと向き直った。

勝敗は、相手が護衛する者を奪えるかどうかだ。戦意喪失をさせれば穏便に済むだろう。
腰に差した長剣に触れる。俊敏に動くには邪魔でしかなさそうだ。
身軽な方がこの広い闘技場では動きやすいかと判断すると、腰に差した剣をユミルの方に投げ渡した。

「どわっ!」
「預かっておけ!」
「ええ!?」

そう言うと、レイガンは駆け出した。目の前でうなだれているままの相手がどのような動きをするかわからない。しかし、このまま行動を待つのも面倒だった。

「ならば、攻撃は最大の防御だろう!」

一気に肉薄した。くたりと項垂れたままの頭を鷲掴むと、レイガンは後ろに引き倒す。
軽い、まるで手応えがなさすぎる。引き倒した男の顔へ目を向ければ、灰色の顔でにたりと笑っていた。

「え、え、えへ、は、あは、お、おま、おまえ」
「ひぃっ、ざ、ザイーク!」

異常を感じて飛びすさる。 
レイガンの先手が効いていないとでも言うように、男は酷い吃音で喋りだした。怯える女を気にもしない、糸で釣り上げるように起き上がった男の名はザイークというようだ。
落ち窪んだ目をレイガンへと向ける。まるで死人のような顔つきのまま指をしゃぶり始める様子は、嫌悪感しか抱かない。

「おい、お前どうしたんだその顔。」
「あ、あーは、はは、み、みゅくし、る、」
「は、早く私を捕まえて!!」

悲鳴混じりの声で叫んだのは、ザイークから守られるべき女だ。
敵側だと言うのに、すがるように手を伸ばすと防衛戦からはみ出した。一体なんだというのだ。レイガンは、戸惑ったように女を見た。

「まて、それならば降参と…」

審判が笛を吹きながら近づいてくる。異常な様子から退場を促そうとしているようだ。
注意に耳も貸さず、笑いながら手をしゃぶり続ける男を見ると、小さな違和感に気がついた。

「レイガン!不戦勝ならそれでいいじゃん!なんか気味悪いし、はやくこっちに」

怯えるユミルが声を上げた瞬間、レイガンの目の前で赤い花が散った。紫色の瞳が、きゅ、と細まる。
鉄錆の匂いに弾かれるように身を翻すと、レイガンは間一髪の所で長剣を避けた。
軽い音を立てて、何かが落ちる。レイガンが確かめるように前を見据えれば、血まみれの剣を握り締めるザイークの足元に女の首が落ちていた。

「っ、!」
「レイガン!!!」

ドシャリと音がした。剣先は審判の命も奪い取ったらしい。充満する血の匂いに顔を顰めれば、ザイークは片手で長剣を担いでニッコリと笑った。

「キマッてきた。」
「っ、ユミル避けろ!」
「え、」

ヒュン、と空を切る音が聞こえた。先程まで握りしめていたはずのザイークの剣が、ユミルの真横に突き刺さる。
どさりと腰を抜かしたユミルに、小さく舌打ちをする。響き渡る誰かの悲鳴に煽られるかのように、会場は異常な高揚感に支配されている。
騒ぎ出した観客の喧騒に興奮したのか、レイガンの前でザイークが駄々をこねる子供のように地団駄を踏んだ。

「くうううううああこれだああああ!!」

耳障りな奇声であった。ザイークは涎を撒き散らすかのように頭を振り乱すと、歓声を受け取る演者のように両手を広げた。黒い革手袋をつけた手が、ゆっくりと首に添えられる。
気狂いじみた笑みをにたりと浮かべると、ザイークは虚な視線をレイガンへと向けた。

「みたい?みたい?」
「キチガイめ……」
「そんなみたいならみせてあげるううううう!!!」

自らの首の骨を折るように動かした後、ザイークは首の皮を伸ばすように頭を持ち上げた。その異常行動にユミルの悲鳴が上がった瞬間。ザイークの首の根本から紫色の炎が燃え上がった。

「貧乏籤ばかり引く、全く嫌な人生だ。」
「レイガン、っ!」
「ユミル、悪いがエルマーを呼んできてくれ。俺ひとりじゃ荷が重い。」
「わ、わかった…!!」

ユミルを背で隠すように、レイガンはジリジリとザイークから距離を取った。しかし行動とは裏腹に、その手は腰のインべントリへと素早く回った。
ザイークの転化は、炎の消失とともにおさまった。レイガンの目の前には、黒紫の鎧を見に纏い、巨大な黒馬に跨った首のない騎士が佇んでいた。
アンデット系魔物の中でも厄介な不死者デュラハン。体の半分はあろうかというほどの大剣を振り上げたかと思えば、その切先を勢いよくレイガンへと振り下ろしてきた。

「っ、くそが……‼︎」

ユミルの退路を守るように、レイガンは重い一打を蹴り弾くようにしてデュラハンから距離を取る。
紫の瞳は、緊迫感のある状況でも冷静であった。こめかみから流れた汗が、顎を伝って落ちる。レイガンは身に染み入るように広がった高揚感を抑えるように、拳を握りしめた。

「でかいから、攻撃は大振り。なるほど、馬の嘶きには恐怖の状態異常つきか。」

黒馬の嗎がもたらした恐慌の状態異常を、ニアの加護が弾き飛ばした。レイガンの手が、ニアが眠る己の懐に触れる。
ガニメデの前で本性を現してから、失った魔力を回復するかのように眠り続けるニアは、まだこの異変には気がついていないようであった。

「まさか、これが本戦か?俺はまだ予選をクリアしていないのだが、っ」
「くハァーーーー!!顔がイイオトコは、ざいークはキライダヨ!!」
「褒めてくれるのか。なら、命も助けてほしいものだ、」

どこから声を出しているのか。甲高いザイークの声に、レイガンが呆れたように返事をした。
振り下ろされた長剣を足場に飛び上がる。空中で体を捻るように取り出された暗器が、軌道上にザイークを捉えた。
がらんどうな鎧の中へと的確に投擲された刃は、鋼鉄に叩きつけられるような音を立てて消える。どうやら鎧の中まで中身がないらしい。
レイガンが着地した足元には、女から流れたであろう夥しいほどの血が染み込んでいた。
足元の血を避けるように体をずらそうとすれば、今度は黒馬による恐ろしい脚力で繰り出された蹴りが放たれた。姿勢を低くするように避ければ、瓦礫を散らすようにして背後の壁に穴が開く。

「さて、どうしたものか……」

飛び退るように一定の距離をとりながら、攻撃を交わしつつ隙をうかがった。アンデット系魔物への物理攻撃が通らないことなど常識だ。
しかし、打開策だろう聖水を作り出せるニアはまだ休んでいるのだ。せめてもの救いは、ザイークの興味がレイガンにのみ向けられていることだろう。

「んぐ、……っ!!」

靴底についた血によって足を取られた。かくんと崩れた膝を地べたにつけるように体勢を崩した一瞬の隙を、ザイークは見逃さなかった。
馬の嘶きが、再び鋭く響く。高笑いとともに振り上げられたザイークの長剣の影が、レイガンの姿に重なった、その時だ。

「へたってんじゃねえ!!」
「っ、エルマー、」
「おらうちの嫁の結界はどうだコラァ!!!」

鈍器を弾き返すような反響音がレイガンの聴覚を奪う。見慣れた赤毛に気がつくと、目の前にはデュラハンに向かって中指を突き立てるエルマーがいた。その隣には、似合わぬ真剣な顔で両手を掲げているナナシの姿もあった。半円状のつるりとした何かが、虹色の光を時折反射させるようにレイガン達を守っている。
あの一撃を食らっていたら、死んでいたかもしれない。レイガンは地べたについた手で砂を握るかのように拳を震わせると、小さく息をついた。

「んだぁ?びびってんのかレイガン。」

底意地のわるい声が茶化しにくるのを、鼻で笑うように受け止める。
ナナシの結界が膨らむように範囲を広げてデュラハンの体を押し返した。黒馬の手綱を引くように体勢を整える様子を前に、レイガンの紫の瞳が好戦的な光を宿す。

「誰にものを言っている。これは、武者震いだ!」
「ナナシ」
「はぁい!」

エルマーが口元を釣り上げるようにして笑った。レイガンへと投げ渡されたのは、ナナシによって聖属性を付与された長剣だ。手にしたそれは、乳白色の温かみのある光が呼応するように剣を包む。
手の中で応えるようにチャキリと鳴いた剣を片手に、レイガンは一息にかけ出した。

「える、」
「ん?」

見慣れた銀髪を見送ったエルマーの横に、ナナシが並ぶ。その様子はどことなく不安げであった。ナナシの金色の瞳に、流れるような剣筋でデュラハンへと挑むレイガンの姿が映っていた。

「あのひと、さいしょからしんじゃってた…だから、たぶん」
「……死んだあとに、レイガンを襲ったってのか。」

エルマーの言葉を、馬の嘶きが遮るように響いた。レイガンの長剣が、黒馬の魔物の核を貫いたのだ。

「あああ!!!!オレのおウマが!!」

落馬したザイークは、ない頭を押さえるかのようにして声を上げた。地団駄を踏むたびに、先程投擲した暗器が鎧の内側で存在を示す。
長剣を引きずるようにザイークの前に立ちはだかったレイガンが、狙いを定めるように剣先を向ける。

「もうお前の足のみだ。逃げ切ってみせろ。」
「ク、…………ひは、」

ザイークの引き攣り声が聞こえた。肩を揺らすように小刻みに震えている様子は、まるでこの状況を前に笑っているかのようだった。
違和感に眉を寄せるレイガンの背後で、いち早く異変に気がついたのはナナシであった。

「レイガン、ユミルが!!」

ナナシの嗅覚が捉えたのは、濃厚な血の香りに混ざるユミルの匂いだ。振り向いた先には、四角い闇を孕む闘技場の入り口があった。その向こう側から聞こえてくる粘着質な水音が、どんどんと膨らんでくる。
異常な早さで何かが勢いよくこちらへと近づいてくるのは明白であった。四角い闇がはみ出るようにブワリと膨らんだ。生ぬるい空気が噴き上げるように闘技場へと侵食する中、ザイークは喜色じみた声で宣った。

「逃げナイヨ、殺さレなイカラ」

両手を優雅に広げた首のない騎士は、体に再び紫の炎を纏わせた。中身のない体に引き寄せられるように、三人の背後から津波のように飛び出た漆黒がレイガンの頭上を通り過ぎる。
それは、引き寄せられるかのようにザイークを飲み込んだ。漆黒だと思っていたそれは、夥しいほどに集まった赤黒い触手であった。質量を無視するように、それらはどんどんとザイークの中へと侵食していく。
四肢を伸ばすように鎧を鳴らして暴れる姿を前に、レイガンは距離を取るようにエルマーの横へと並んだ。

「っ、まてナナシ!」

二人の間を駆け抜けるかのように、ナナシが飛び出した。冷静さを欠くような番いの様子に、エルマーがすかさず後を追いかける。一体何が見えたというのだ。ナナシの細い手首を掴んでもなお向かおうとする様子に、エルマーが吠えた。

「近づくなって言ってんだろう!!」
「ゆ、ゆみる……!!なかに、ユミルがいるよう!!」
「中って、なん……、」

紫色の炎が膨れ上がる。首から赤黒い触手を蠢かせるように己の内側へと収めたザイークが、炎を突き破るかのようにしてレイガン達の目の前に現れた。本来ならあるはずの頭を隠すように遮っていた両腕を、ゆっくりと広げて見せつける。

「コウすれバ、オレはぶジ」
「ユミル!!」

レイガンの瞳が見開かれた。視界に飛び込んできたのは、ザイークの体に取り込まれたユミルの姿であった。

「最悪だ、鎧の中にしまい込みやがった……。下手こけねぇぞレイガン……」
「ユミル、あかいのにせいきをすわれてる……はやくたすけなきゃ……っ」

どうすればいい。レイガンの頭の中に走るのは、最悪な状況だ。
ユミルの体は、魔力欠乏の状態であった。触手によって脅かされた体は青白く、ぐったりと動かない。レイガンの瞳に映る触手の魔力は、死んだはずの女のものだ。
土を仕込まれたのはザイークだけではないのか。先ほどとは違い一転した状況を前に、レイガンは歯噛みした。

「……ナナシ、鎧の内側に結界を張って、触手を弾き出すことはできるか。」
「む、むりだよう……あ、でも……よろいが、こわれれば」
「切るのはやめとけ。ユミルにあたる。やんなら打撃だな。それか、圧迫させて弾き出すか……」
「どちらにせよ、難易度は高そうだ。」

長剣を鞘にしまう。打撃なら鞘ごと使うのが一番効果的だからだ。
レイガンの横では、エルマーが取り出した布をバンテージのように拳に巻きつけていた。ナナシによって施してもらったのは、簡易結界だ。布が固定されるだけでなく、結界で殴ろうということらしい。 

「即席グローブだあ。しかも嫁の属性付与つき。やるしかねえ。」

拳同士を突き合わせるように気合を入れ直すエルマーが、獰猛に笑う。拳に施された半透明なそれを前に、レイガンがハッとした顔をした。

「エルマー、凍らせるからそこを叩け。」
「ユミルいるんだけどお!?」
「丸ごと凍らすだなんて言ってないだろ。ほらいけ。」
「ったくよお!!」

デュラハンの一部を凍らせて、そこに打撃を与えれば大きな衝撃となるだろう。レイガンの思いたちではあったが、きっと効果はあると信じている。
全身に魔力を漲らせるようにして身体強化をしたエルマーを見送ると、レイガンは己の属性を氷へと変えるべく集中をした。
ナナシがレイガンの前に立つ。己にできることが何かをわかっているようだった。

「すまない、頼む。」
「いいよう」

ナナシの両手が再び翳された。即座に展開された強固な結界は、魔力を練るレイガンを守るためのものだ。
集中をしろ。水から氷へと属性を変えるのだ。レイガンは慎重に全身へと反転した魔力を行き渡らせていく。
体からじわりと放たれた冷気が、あたりの空気を少しずつ凍らせていく。氷の粒が、レイガンの魔力に応えるようにチカリと光を反射させた。


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