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再びのドリアズ編

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「あ、あんたら……。」

気弱そうな声が、エルマー達を引き留める。 
ギルドから出てきたところで声をかけてきた親父は、目に覚えのある人物であった。
 
「なんだ、ちょうど顰蹙ひんしゅくかって出てきたところだあ。悪いけど、今日はもう絡まないでくんねえか、」
「エルマー、行こう。」
「ま、待ってくれよ!俺ぁそんなつもりじゃねえんだって!」

エルマーの掠れた声と身なりに、親父は少しだけたじろいだ。
それでも、己に敵意はない事を身振り手振りで伝えてくる。緊張をしているらしい、その頬は僅かに赤らんでいた。
被っていた帽子を脱いで、胸元の位置で握りしめる。親父は、意を決するようにエルマーを見つめた。
 
「あ、あんた覚えてるか?前に、俺の馬車に乗せたこと……。」
「……あんた、確かあん時の」
 

親父の問いかけに、エルマーは己の記憶を探り当てた。
思い出したのは、サジとの一件で破壊した馬車の持ち主だ。修理代替わりにと、金貨と魔石を渡した親父が、今目の前にいる。
エルマーは肩の力を抜いた。警戒心をする必要がないと、判断したからだ。
張り詰めていた空気が、微かに和らぐ。親父は思い出してもらえたことが余程嬉しかったのか、愛嬌のある顔で笑いながら、鼻の頭をかいた。
 
「なあ、もしいくとこがねえんなら俺んとこに来ないか。あんたには恩を返さなきゃって思ってたんだあ。」
「そりゃ……渡に船だけどよ、……いいんか。」
「何、構いやしねえよ。母ちゃんだって、あんたにゃ感謝してんだ。もてなせねえけど、宿代わりにしてくれや。」
 
親父の言葉に、ナナシの喉がきゅうんと鳴った。
ギルドの地下でのやり取りが、ナナシの心に傷として残っていたのだ。
親父のまっすぐな優しさが、嬉しかった。エルマーの手を握るナナシの手の力が、少しだけ強くなる。

「お、俺が泣かせちまったのかい!?」
「ああ、涙もろいんだあ。きにすんな。」
「ふ、ぅー……っ……」

金色の瞳が、はちみつの輝きを宿す。
じわりと涙を滲ませたナナシに驚きはしたが、エルマーが嬉し涙であることを言うと、親父は面映そうにしていた。

親父の家は、奇跡的に襲撃された場所から離れていた事もあり、無傷だったという。
ギルドへと向かったのも、現状を確認するためだ。家族を守るものとしての使命もあったのかもしれない。
そして、町を守るために、外で魔物と戦っているものがいると聞き、もしかしたらと思ったらしい。
 
「下の連中はダメだあ、守られるのが当たり前になっちまってる。俺も下に潜ってたんだけどよう、まあ愚痴が多いのなんのって。」
「人死にがでてンからなあ、まあ、拠り所がねえとああなっちめえな。」
 
エルマーは、垂れてくる鼻血をゴシリと擦ると、何の気なしに言う。
弱い人間こそ、未曾有の事象に対して悪者を置きたがる。これは習性と言ってもいい。
他人事として扱うことで現実から目を逸らす。人はこうして生きていくものだからだ。
 
「俺はよう、あんたがきてくれてよかったぜ。死ぬ前に恩人に借りを返せるんだからなあ。」
「……そうかよ。」
 
エルマーに肩を貸すレイガンが、親父の言葉に小さく微笑む。
髪に隠れて見えづらくなっていたが、エルマーが照れていることに気づいたらしい。
バツが悪そうに、口調は不貞腐れたようなものになってしまったのも、決め手のようだった。
 
「皆、あなたのように聡明な人ならばいいのだが。」
「いやだよにいちゃん、聡明っつーのはお貴族さまに使う言葉だ。俺ぁ、難しいこと考える頭がねえだけよ。」
 
アロンダートの言葉に、親父は気恥ずかしそうに肩をすくませる。
茶目っ気の滲む反応に小さく笑うと、アロンダートは誂うようにエルマーの腰をトンと叩いた。
うざったそうに顔を歪めたエルマーの反応が面白い。意図せぬ状況で感謝されて、どうしたらいいかわからないのだ。
物珍しいエルマーの反応が、その場の空気をやわらかいものにする。
 
「ほら、あっこだ。町の奥だから無事だったんだあ。遠慮しねえでくつろいでくれや。母ちゃーん!!恩人連れてきたよー!!」
「その紹介はやめろや!」
 
分かりやすく顔を赤くする。親父の感謝に羞恥を感じたらしい。普段の素行の悪さでは、なかなか得られない言葉である。
どういう顔をしているのが正解なのか、誰か教えてくれ。そんな具合に表情を歪めるエルマーに、可愛げを感じる。
口にすれば、また烈火の如く怒り出すのだろう。容易にその姿が想像できて、それもまた面白い。
 
道中、そんなやり取りをしながら辿り着いた親父の家は、質素ながらも温かみのある丸太造りの一軒家だった。

なんでも、エルマーからもらった口止め料で改装したらしい。口止め料など渡してはいないのだが、本人がそう言い切っているので訂正するのも面倒くさい。
親父の伴侶は、素朴な痩せぎすの女だった。産後の育児疲れで痩せたらしい。そんな忙しない中にお邪魔してしまったことを詫びると、女は気にするなと快活に笑うなんとも気持ちのいい家族だった。
奥にいた老齢の女も話を聞いていたようだ。シワシワの細い手でエルマーの手を握りしめ感謝をするものだから、いよいよエルマーの許容量が溢れかえった。
 
「いや、そのマジで、本当に気にしなくていいっす。まじに。」
「よほどテンパっているな。マジをニ回言うとは。」
「おぁあ……」
 
羞恥ここに極まれり。エルマーの珍しい様子を目で楽しんだアロンダートはというと、サジのために開けてもらった一室へと足を運んだ。
案内をしてくれた親父の伴侶であるアリシアが、怪我人はゆっくり休ませるべきだと配慮をしてくれたのだ。
あてがわれた場所は、祖母であるマーチの隣の部屋である。

「祖母は治癒術師だったので、何かあっても対応できますから。ね、」
「すまない、ありがとう。」
「おやまあ、綺麗なお方。ゆっくり休んでいってくださいねえ。」
 
おっとりとした口調のマーチが、傷ついたサジの頬に触れた。整った顔を汚す、野暮な傷を消したのだ。
どうやらこれが挨拶がわりらしい。余程世話焼きなのだろう、マーチは、アロンダートの頬についた細かな傷まで治してくれた。
 
「ばあちゃん、いい男が好きだから触りたいだけなんだぜ。」
「そうなのか?」
「ロン!! 聞こえとるよ!」
「へーへースイマッセーン!」
 
親父はロンというらしい。やに下がった顔で腕に抱くのは、生まれたての息子のようだ。余程可愛いらしく、エルマー達へと見せびらかすように紹介してくれた。
 
「ほーら。恩人しゃんでちゅよう、ご挨拶ちまちょうねえ」 
「だからそれやめろって……、おいやめろガキが汚れる!」

ロンにって差し出された乳児を前に、エルマーが慌てて仰け反った。
気軽に抱けるほど、エルマーの手は綺麗じゃない。こんな生まれたての純粋な生き物に触れる勇気など、到底持ち合わせているわけがなかった。
 
「ええ、んだよー、強いやつに抱っこしてもらおうと思ったのによう」
「んなやわこい生き物、潰しちまいそうで無理だあ。」
 
げんなりしているエルマーとは対照的に、ナナシはキラキラと目を輝かせて乳児を見つめていた。
なんだか甘い匂いがして、ふわふわでとっても可愛い、これが赤ちゃん。
ナナシのお腹の中にも、この子と同じ赤ちゃんが入っているのかとしみじみしてしまい、ふさふさと尾を揺らしながらつい見入ってしまったのだ。
 
「なあ、エルマーさんよ、一個聞いてもいいか?」
「んあ?」
「あんたが後生大事に連れてた子って、この子か?」
 
ロンは記憶を振り返り、ナナシの頭に獣の耳が生えていたっけなあと疑問に思ったらしい。
エルマーはナナシの頭を撫でると、おう、と頷く。
 
「ナナシも腹に俺の子がいるんだあ。」
「ええ⁉︎まっじかよ! あんた達結婚したのかあ! そりゃあめでてえ!!」
「いや、まあ、まだそういうのはしてねんだけどよ……。」
「けっこん?」
 
聞き慣れない言葉に、ナナシが首を傾げる。メデテエというのも知らない言葉だが、雰囲気からして悪い言葉ではなさそうだ。
己の疑問を解消するように、ナナシはまあるいお目目でエルマーを見上げた。

「あー……、」

そんな顔で見られても、まともな説明をする自信がない。
エルマーは早々に白旗を上げると、生き字引であるアロンダートに説明を求めるかのように、視線を向ける。
穏やかな笑みを向けるんじゃない。エルマーがそう思うほど、アロンダートは柔らかな微笑みで頷いた。
  
「結婚というのは、嫁御にあたるものと共に神に永遠を誓う儀式のようなものだ。まあ、正装をしてな。ナナシは立ち位置的に、ドレスを着るだろう。」
「ふぉ……どれす……」

アロンダートの言葉に、大きなお耳をピクピクさせて聞き入っているナナシの横で、エルマーは出された茶をグビリと煽る。

ナナシのウエディングドレス姿かあ。

「……。」

エルマーの金色の瞳が細まる。
ドレスはナナシの白い背中が見えるものがいい。ふわふわなよくわからないシルエットのものよりも、細くてシンプルなデザインのものが似合うだろう。
華美じゃなくていい。頭に被る名前の知らない薄布は、レースがあしらわれたものが良さそうだ。きっと禁欲的な美しさが、ナナシに映えるに違いない。
大きな花を髪に挿して、そっと細い顎を掬い上げ、いつもよりも艶めく唇に……、というとこまで妄想して、エルマーは咳払いをした。
 
「……どっちにしても、産んでからだなあ。」
「赤ちゃん…かあいい……」
 

アロンダートの説明も話半分に、ナナシは己の未来をそっちのけで赤ちゃん観察に忙しい。
ロンはそんなナナシの様子に嬉しそうに笑うと、そっと目の前に息子を差し出した。
 
「アランってんだ。俺とカミさんの名前からスペルを取ってつけた。可愛いだろう。」
「アラン、」
 
ロンの息子の名前に、ナナシは金色の瞳を揺らした。
その名前は、アロンダートの耳にも届いたらしい。少しだけ節ばった褐色の指先が、まだ柔らかい金髪の髪にそっと触れた。
微笑みを浮かべるアロンダートに、ナナシは緩く尾を揺らすと、くふんとひとつ笑みを浮かべる。
耳心地良い声が穏やかに宣うのは、幼子への言祝ぎだ。
 
「いい名前だ。きっと、思慮深く聡明な男になるだろう。」
「んだあ、そんなに褒められちまって……、俺まで照れちまう。」
 
アランの小さな体を受け取る。ナナシは、その暖かさに泣きそうになった。
長い睫毛に囲まれた、美しい薄青の瞳。ああ、一緒だ。細い指先が、愛おしむようにその頬を撫でた。
 
「アラン、」
 
名を呼べば、アランはもちりとした頬をふにゅりと動かす。口元は、笑みを浮かべているようだった。
小さな手のひらが、ぺたりとナナシの唇に触れた。愚図ることもなく、澄んだ薄青の瞳にナナシを映すのだ。

エルマーは、黙ってそのやりとりを見つめていた。
唇をもぞつかせる。そわりとしたその様子を前に、ロンが何を思ったのかはわからない。
それでも、しっかりとその顔に笑みを浮かべると、小さな声で何かを呟いたエルマーに耳を傾けた。
 
「あん?聞こえねえなあ、なんてったんだエルマーさん。」
「……だから、ひとっ風呂浴びたら、俺も抱く……。」
「あんたもたいがい素直じゃないねえ。ふふん。」
 

ロンの笑みが、勝ち誇ったものに変わる。ナナシにアランを任せたまま、ロンは急かすようにエルマーの背を押してくる。
結局エルマーは、その暖かな視線から逃げるように慌ただしく、風呂を借りることとなった。

風呂上がり、アランを腕に抱くエルマーのへっぴり腰といったらなかった。
己の腕の中で眠る乳児を、ずっとぎこちなく抱いていたのだ。アリシアが風呂から戻るまでの三十分程度だったが、どんな鍛錬よりも体が悲鳴を上げた気がする。

とんでも無く疲れた。
途中から、未来の我が子を抱くための実地試験だと思うことにしたのだが、マーチから気を使われるほど、アランを抱いている間中のエルマーの顔は険しいものだったようだ。
子を抱くのは、ナナシのほうがうまかった。やはり孕んでいると違うものなのか、エルマーはしみじみ思った。


「あー……、くったびれた……」
「える、みてえ!」
「おーおー、よかったなあ。」
「うん!」

くふん、と笑うナナシの腹には、黄土色の腹巻きが巻かれていた。
いつもの生成りのチュニックに、薄茶のボトム。その上から腹巻きを巻くものだから、少しだけ面白い。
思わず二度見したエルマーとは真逆で、ナナシは己の装備が増えたことに大いに喜んだ。 
ナナシが妊娠をしていることに気がついたマーチからの、ささやかな贈り物だ。先程からせわしなく尾っぽを振って、エルマーに自慢をしてくる。

「ほら、おいで。」
「はぁい。」

壁際のベッドに腰掛けたまま、エルマーは両腕を広げた。
大人しく足の間に収まるナナシを、褒めるようにこめかみに口づける。 
ご機嫌なナナシはというと、エルマーの顎を肩に乗せたまま、ふんふんと嬉しそうに腹を撫でていた。
 
「アラン、かわいかた。ナナシもはやくあいたい。まだかなあ、」
「んな焦んなくてもいいやな。じっくり腹ん中でおっきくなってくれ。」

エルマーは、取り出した空魔石をナナシの腹にそっと添えた。悪阻がこれ以上酷くならないように、己の余剰分の魔力を移したのだ。
無骨な手のひらが、恐る恐るナナシの腹を撫でる。

「……平気か?」
「ん……へいき。きもちわるくなんないよう。」

ナナシが、心配そうな表情を浮かべるエルマーに甘えるように擦寄った。
寄せられたナナシの鼻先に、エルマーは応えるように唇を重ねる。
ナナシの腹に回ったエルマーの手に重ねるように、小さな手がそっと触れた。

「ぅー……、」
「ん、」

腹の子が魔力を欲するらしい。エルマーは、握り締められた手に目を細めると、唇の隙間から舌を差し込んだ。
甘い唾液を弾くように、互いの舌が僅かな水音を立てる。ふるりと身を震わせたナナシの手を絡めるように握りしめたときだった。
 
「おいコラ。俺もいるのだぞ。」
ー私も、一応おりますので。 
「ほわぁーーっ!!」
「ぅぶっ、」

下から聞こえてきたレイガンの声に、ぶわりと尾を膨らませたナナシが、勢いよくエルマーの体を引きはがす。
ベッドをきしませて転がったエルマーは、ついできたナナシによる腹への頭突きに、ぐふうと情けない声を漏らした。

「げほっ、……レイガン、てめえ……。」
「ぐ、ぐぅ……」
「……。」

すっかりと失念していたらしい。怪我人のサジとアロンダートは同じ部屋だが、エルマー達はまとめて同じ部屋なのである。
ナナシは下手くそに寝たふりを決め込んだが、しっかりとレイガン達にはバレている。
エルマーは小さく溜め息を吐くと、ナナシの背に腕を回して寝返りを打った。

「ヤりてえ。」
「うるさい、寝ろ。」
 
にべもなく切り捨てられる。
ベットの下から聞こえてくる。レイガンの少しだけ苛立ったような声色が物語るのは、いい加減にしろよエルマー。で間違いないだろう。
腕の中のナナシはというと、腹が暖かくて気持ちがいいらしい、うとうとし始めているようだった。
このまま、無理強いで抱くのもかわいそうだ。エルマーは珍しく良心を滲ませると、頭の上に顎を乗せるようにして溜め息を吐いた。
 
夜を越えれば、また一日が始まる。明日の予定は立てていないが、サジが回復するまではいてもいいと懐の深いことを言われていた。
なんにもない日が一番幸せだということは、痛いほどわかっている。だからこそ、エルマーは一日を大切にしたい。
束の間の穏やかさだ、これからどれほどそれが有るかは分からないが、明日はロンの手伝いでもするかと決めて、寝こけているナナシの耳に口付けた。       
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