名無しの龍は愛されたい。

だいきち

文字の大きさ
上 下
50 / 164
シュマギナール皇国編

49

しおりを挟む
「なあ、」

耳障りの良い、少しだけ掠れた低い声が、ゆっくりと神経を甘やかに震わせる。
エルマーの指が、ダラスの頬を優しく撫でた。剣だこで固くなった、戦う男の指だ。
少しかさつくそれが、頬を滑って顎へと触れる。
そのまま、ダラスの頤を掬い上げられ、薄茶の瞳はエルマーの金色から目が離せなくなった。

「ま、待って、ください、」

背筋がざわめく。少しだけ眉を寄せた、悩ましげな表情が色香を振りまく。目の前の男は、あの夜も寝室まで来て何もしなかった。
このまま、今日はどうにかなってしまうのだろうか。押し付けられるように重なった胸から、己の鼓動が聞こえてしまいそうでヒヤヒヤする。
顔を背けた、エルマーの呼気がそっと首筋に触れて、ふるりと身を震わした。ダラスの小さな手が、エルマーの胸元の生地をを掴む。
赤い髪が己の頬を撫でるように近づいた。このまま横を向けば、きっと唇は触れてしまうだろう。

「ま、まって…」
「悪い、」

すり、と首筋に擦り寄られる。甘えているのだろうか、あえかな吐息が微かに漏れる。全身に甘い痺れが駆け巡り、掠れた声が腰に響く。

エルマーはいい男だ。その鍛えられた体も、体躯も、そしてその上等な顔も。その雰囲気は兄と似ているところがあった。
このまま、身を任せても誰にも知られることはないだろう。この男は、一体どんな表情で己を見つめるのだろうか。どくどくとうるさい心臓に、ダラスは小さくその身を震わせながら、エルマーの背に手を回そうとした、その時だった。

「吐く。」
「え。」









残された者たちはというと、アランのベッドの下で雑魚寝をし、夜明けを迎えることとなった。
アロンダートに散々自室のベッドで眠るようにと言い聞かせていたトッドだったが、最後にアランの側で眠りたいと真剣な顔で言われて根負けしたのだ。

ナナシはというと、いつもならエルマーとくっついて眠るのに、エルマーはナナシを置いてけぼりにして、戻ってくる気配はない。結局、不安げな表情のまま、寂しさを堪えるようにギンイロに抱きついて一晩を過ごした。

大人の男であるエルマーの下半身は、ナナシと体温を確かめ合うような行為の時と同じで、大変なことになっていたのは目に見えてわかった。
ナナシはそれを思い出す度に、お腹の奥がきゅうきゅう鳴いてしまう。
勇気を出して、エルマーに抱いてと頼んだのに、そんなナナシを前にしたエルマーは、難しい顔をしたかと思えばに急に真顔になんかなったりして、最後には駄目だと素気なく断ったのである。

ナナシはなんだかそれがとても悲しく、そしてやっぱり自分の体が小さいから、そういう対象としては見られないのだと、改めて思ってしまった。
エルマーに連れられていったダラスも小柄だけれど、ナナシほど小さくはない。まだ皆に比べて小さいから仕方がないと言われればそれまでなのだが、ナナシはエルマーに求められたかった。
あの時の夜のような、胸が甘く蕩けてしまいそうな幸せな触れ合いを、ナナシはエルマーともう一度したかったのである。

「もうっ、限界よ!!あいついつまで帰ってこないわけ!?もう朝よ!!朝!!送り狼になってるじゃないの確実に!!」
「うーん、朝からうるさいぞトッド。べつにエルマーもダラスもいい大人なんだから構わないだろう。みんなセックスくらいする。ダラスだって初めてじゃないだろうしなあ。」
「いやぁぁあ!!あの清廉な司祭様が野獣に食われるだなんて、想像したくないわっ!!いくわよサジ!!乗り込まなきゃ!!」
「お前のほうが余程野獣である。だがなんだか面白そうな気配がするぞ、いいぞ。サジも迎えに上がろう。」

朝からご飯も食べていないのに、トッドとサジは元気満々だ。
アロンダートはというと、水で濡らした布でアランの顔を拭っていたらしい。濡れた布を桶に浸すと、二人のやり取りになんとも言えない顔を浮かべていた。
ナナシは、まだギンイロに抱きついたまま愚図っている。
二人についていきたいけど、もしかしたら嫌なものも見てしまうかもしれなくて、それがなんだか怖くてもだもだしているのである。

「ナナシは、彼の事が好きなのか。」

めそめそしていたナナシの頭を、アロンダートが優しく無でる。もしょ、とギンイロから顔を上げたナナシは涙目のままこくりと頷いた。
ナナシが愚図って顔を伏せていたギンイロの頭の毛並みは、涙とよだれでぺっしょりとなっている。しかし慰めたのが己だと思っているらしいギンイロは、なぜか少しだけ誇らしげであった。

「ナナシ、エルマースキスキ。」
「ぅー‥」

ギンイロにまで茶化される。ナナシは気恥ずかしそうにすると、再びもふりとしたギンイロの毛並みへと顔を埋め、その赤らんだ顔を隠す。すりすりと頬擦りをして甘えると、なにが楽しいのか、ギャッギャッと声を出してギンイロが笑った。

「ナナシは、その…エルマーと、そういった行為をしたことがあるのか?」

アロンダートは、小柄なナナシに問いかける。体格差がある分、セックスが暴力になりかねない。もしかしたらそういう行為自体を知らないのではと危惧したのだ。

「ちゅうして、さわりっこしたよう。」
「さわりっこ…なら、まだ受入れたことはないのだな。」
「うん…えるがね、だめっていうの。」

ぽそぽそと小さな声で呟く。アロンダートは、少しだけ以外に思った。
あの欲に忠実そうな男が、己の大切を前に自制をしているという事実に。
しかし、それは挿入を伴った行為で、エルマーがナナシの事を傷つけてしまうのではと、恐れているのだと理解した。

「そうか、まあ…僕が言うのも変なのだが、そう急くものではない。ナナシは普段通りにしていれば良いと思うぞ。」
「うん…」

ナナシの紅茶色の髪を撫でる。飾りを取れば黒髪に変わるとわかって入るが、服装も相まってなんだか落ち着かない。いたいけな少女が年上の男性との恋に悩むように見えてしまい、アロンダートはエルマーに対して、娘をたぶらかされる父親のような気持ちを抱いてしまう。

けしてうちの子にちょっかいをかけるなと言うような口喧しい親気質では無い。だけれど、こうも振り回すのなら、しっかり責任を取れと思うのは駄目だろうか。

「ほらナナシも行くぞ、いつまでへこたれているのだ。いいか、時には己の欲望に忠実になるといい。おまえはちいとばかし遠慮しいだからなあ。」
「あう…でも、」
「ふん、また言い訳か。エルマーはお前のものだろう!それともなにか、ダラスに取られてもいいというのか?」
「うぅ…やだぁ…」

めそめそと泣き言を言うナナシの手を、サジが握りしめる。
無理やり立ち上がらせると、その小さな手を引いて扉の外に出た。
アロンダートはついて行こうか迷っていたのだが、アランが一人になるのは可哀想だと残ることにした。
さて、トッドも意気込んで出ていってしまった今、アロンダートはアランと二人だ。これからのこともある、今更考えを改めるつもりもないが、仮死状態になる前に身だしなみくらいは整えたい。
エルマーが戻ってきたらひとまずシャワーでも浴びよう。
アロンダートはよし、と頷く。そして、まずはお茶でも飲もうかと立ち上がった、その時だった。

「あ、」

じわりと胃の腑が熱くなる。そして、急激に体温が下がるのを感じた。まるで何かを思い出したかのようにちいさく母音を漏らすと、それはもう見事に思考へと暗幕がかかり、そのまま床へと崩れ落ちてしまった。
本当に呆気なく、エルマーの不注意で唐突に仮死状態になってしまったアロンダートが目を覚ましたのは、それから五日が過ぎた後のことだった。






シーツの衣擦れの音が耳心地良い。微睡みの中、人肌を手繰り寄せる。髪に鼻先を埋めると、腕の中の高い体温を確かめるように抱き込んだ。
華奢な体が小さく身動ぐ。宥めるように、指通りの良い髪を撫でる。
知らない間に、体つきも変わったようだ。エルマーは覚束ない思考の中、確かめるかのように、その手を服の裾から中へと滑らせ、背筋を撫でた。

「ン…、」
「な、なし…」

ちゅ、ちゅ、と微かなリップ音をたてながら、鎖骨から胸元にかけて唇を滑らす。時折戯れるかのようにして喉仏に噛みつくと、敏感な体はビクンと肩を跳ねさせる。
エルマーはその細い体を組み敷くと、そっと体の輪郭を確かめようと、手を這わせた。

「だ、め…!」
「ん?…だめ、か?」
「や、っ…」

小さな抵抗に、くつくつと笑う。華奢な手に指を絡ませることで簡単に制すと、そっと胸元の生地をたくし上げる。
白い胸に鼻先を擦り寄せ、薄く色付いた突起を唇で挟む。小さな刺激に反応し、僅かに呼吸が乱れた様子に気分を良くすると、エルマーはその細い脚の膝裏を抱え上げるかのようにして、開かせた足の間に体を進めた時だった。



「ぎゃぁああ!!不潔!!不潔よおお!!」
「っ、」

耳を劈くような雄叫びだ。
まるで拡声器を使ったかのような声のデカさに、エルマーの意識は飛び起きるかのように覚醒する。
急かされるように慌てて身を起こすと、己の組み敷いている相手を見て目を丸くした。

「は!?ナナシじゃねえ!!」

エルマーの体の下では、着衣を乱した涙目のダラスが睨みつけるように見上げている。怒りに震えるその様子に、エルマーは引きつり笑みを浮かべて応える。
どうやら、ナナシと勘違いされたことがよほど腹に据えかねたらしい。ダラスはその唇をきゅっと噤むと、それはもう見事なフルスイングでエルマーの頬を弾いた。

「っ、最低…!!」
「いってえ!!!」

鋭い痛みと共に、エルマーの脳がガツンと揺さぶられるような衝撃がきた。目の前が光とともに弾けると、その勢いに身を任せるかのように、べしょりと床へと転げ落ちる。

「うはは!!い、いひっ、ひはっ!え、えるまー!ナナシと勘違いするとは!!ぶはは!!」
「イヤァアアァア!!あんたなんで下着しかつけてないの!?!?この野獣ー!!」
「ひぅ、うー‥」

サジは勿論面白がって燥いだし、ナナシは目を丸くしたあと、具合の悪そうな顔をしてふらふらとギンイロに抱きついた。
勘違いとはいえ、裸でそういう事をしようとしていたのは明白で、これは現行犯である。ナナシは情けなくベッドの下でぶっ倒れているエルマーに、悲しいような、腹が立つような、そんな血が沸き立つような気持ちになってしまう。
これはなんの感情だかわからないが、ちょっと、いや、かなり腹が立つ。
触発されたギンイロが、ナナシよりも先にエルマーの頭にガブリと噛み付いて、お仕置きをするくらいにはむかついた。

「ご、誤解…ぅぐっ、」
「あああ!!祭祀、何故そんな薄着で…!!据え膳にも程がありますわ!!早くお召し替えを!!」
「いや、汚してしまったので今は侍従に洗濯をさせているので…」
「汚す程の行為!?!?エルマーあんたこの猿!!手ぇ出さないって言ってたでしょうがああ!!」
「がはっ!し、締まってる…ぉごっ!」

それ位、三者三様。様々なリアクションを取るべくして取ったと言わざるおえない光景が目の前には広がっていた。
入口から脱がされたのか、ダラスの服やエルマーのシャツの他に、大判のタオルが散らばり、よほど激しかったのか花瓶も倒れている。
ダラスは何かを思い出すかのように口を抑えると、ぶるりと身を震わした。

「く、口にするのも…私、あんなに汚されたのは初めてです…」
「は!?!?だからてめえはごかいだだだだだたっ」

青褪めた顔のダラスを見たトッドが、逃げるのは許さないと言わんばかりにエルマーの首を拘束する。
腕を叩くギブアップの合図は無視決め込むことにしたらしい。血管の浮かぶ逞しい腕でエルマーの首を締め上げるその様子は、屈強な男そのものである。
サジは、そんな二人を前に涙を流すくらいには大爆笑をしている。
今にも白目を剥きかけて、落ちそうになっているエルマーの前にわざわざしゃがみこむと、茶化すように誂った。

「サジの穴とどっちがよかった?うふふ、ダラスとセックスを楽しんだのだろう?」
「だがら、じでね…!!!」
「んな、っ…!せ、せっく…は、し、しておりません!!!」

サジの言葉にぎょっとしたダラスが、言葉を遮るようにして叫んだ。
それとほぼ同時くらいに、トッドの腕の中では、ウッと声を漏らしたエルマーがついに動かなくなったのだが、トッドにとってそんなことはどうでもいい。
 ダラスの言葉に動きを止めたトッドを含めた三人の視線が、ベッドの上のダラスへと一斉に注がれる。

「え?」
「し、して、ません…」

己が注目を集めたことで、思わずたじろぐダラスを前に、トッドは腕の中のエルマーを見やると、慌ててその体を開放する。
セックスをしていないとはどういうことか。
サジも、トッドも、ナナシでさえも、部屋の惨状と、エルマーが朝っぱらから盛って襲っていた様子を見て、てっきりダラスは美味しく頂かれたのかと思っていたのだ。
しかし、顔を真っ赤に染めたまま、否定するように首を振るダラスの様子を見る限り、どうやら嘘ではないようだ。

「じゃあ、なんでこいつは裸なのだ。」
「ええと、それは…」

ダラスは、あの後部屋で起きた事を、一から説明をするハメになった。

親切心で部屋へと送ってくれたまではいい。しかも、歩いてる最中に血流が分散されたのか、エルマーの勃起は収まっていたのだが、魔力枯渇と疲労による不調を、どうやらナナシの前ではやせ我慢をして隠していたようだ。
エルマーがダラスを抱きしめるような形で倒れ込んできたかと思うと、そのまま盛大に吐いたらしい。

幸い宴で余り物を口にしていなかったので、それほどえらい目には合わなかったのだが、まさか服に吐かれるとは思わず、ダラスはエルマーを抱き留めたまま、吐き終えるまで呆然と立ち尽くす羽目になったらしい。

その後、ぐったりするエルマーを引き摺りながら風呂に入り、色々と世話を焼いたらしい。
そして、吐いたので落ち着いたかと思えば、今度はハイになったように振る舞ったエルマーは、ダラスをご機嫌にベッドまで運び、逃げようとする体を抱き込んで、延々と調子っぱずれの子守唄を歌いまくっていたという。

何ともアレなかんじである。毒のおかげで感情の起伏が激しくなっていたらしく、エルマーはナナシに醜態を見せないように、ダラスを部屋に送るという建前でここで発散したということだった。

「地獄でした…」
「なんというか…その、心中お察しいたしますわ…」

床に転がったまま、白目をむいて気絶しているエルマーの横に、ナナシがしゃがみ込む。
ダラスにしたやらしいことは、どうやら寝ぼけていただけだと理解しすると、少しだけほっとした。
しかし、やはりむかつくことはむかつく。ムスッとした顔で気絶しているエルマーの鼻っ面をぺちりと叩くと、ナナシはこれで許してやると言わんばかりにフンスと胸を張る。

「エルマー、ばか!ふんだ!」

それでもやっぱり、まだ腹に据えかねるナナシの機嫌は、暫くは治らないままであった。






しおりを挟む
感想 45

あなたにおすすめの小説

もふもふと始めるゴミ拾いの旅〜何故か最強もふもふ達がお世話されに来ちゃいます〜

双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
「ゴミしか拾えん役立たずなど我が家にはふさわしくない! 勘当だ!」 授かったスキルがゴミ拾いだったがために、実家から勘当されてしまったルーク。 途方に暮れた時、声をかけてくれたのはひと足先に冒険者になって実家に仕送りしていた長兄アスターだった。 ルークはアスターのパーティで世話になりながら自分のスキルに何ができるか少しづつ理解していく。 駆け出し冒険者として少しづつ認められていくルーク。 しかしクエストの帰り、討伐対象のハンターラビットとボアが縄張り争いをしてる場面に遭遇。 毛色の違うハンターラビットに自分を重ねるルークだったが、兄アスターから引き止められてギルドに報告しに行くのだった。 翌朝死体が運び込まれ、素材が剥ぎ取られるハンターラビット。 使われなくなった肉片をかき集めてお墓を作ると、ルークはハンターラビットの魂を拾ってしまい……変身できるようになってしまった! 一方で死んだハンターラビットの帰りを待つもう一匹のハンターラビットの助けを求める声を聞いてしまったルークは、その子を助け出す為兄の言いつけを破って街から抜け出した。 その先で助け出したはいいものの、すっかり懐かれてしまう。 この日よりルークは人間とモンスターの二足の草鞋を履く生活を送ることになった。 次から次に集まるモンスターは最強種ばかり。 悪の研究所から逃げ出してきたツインヘッドベヒーモスや、捕らえられてきたところを逃げ出してきたシルバーフォックス(のちの九尾の狐)、フェニックスやら可愛い猫ちゃんまで。 ルークは新しい仲間を募り、一緒にお世話するブリーダーズのリーダーとしてお世話道を極める旅に出るのだった! <第一部:疫病編> 一章【完結】ゴミ拾いと冒険者生活:5/20〜5/24 二章【完結】ゴミ拾いともふもふ生活:5/25〜5/29 三章【完結】ゴミ拾いともふもふ融合:5/29〜5/31 四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4 五章【完結】ゴミ拾いともふもふファミリー:6/4〜6/8 六章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(道中):6/8〜6/11 七章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(本編):6/12〜6/18

愛しい番の囲い方。 半端者の僕は最強の竜に愛されているようです

飛鷹
BL
獣人の国にあって、神から見放された存在とされている『後天性獣人』のティア。 獣人の特徴を全く持たずに生まれた故に獣人とは認められず、獣人と認められないから獣神を奉る神殿には入れない。神殿に入れないから婚姻も結べない『半端者』のティアだが、孤児院で共に過ごした幼馴染のアデルに大切に守られて成長していった。 しかし長く共にあったアデルは、『半端者』のティアではなく、別の人を伴侶に選んでしまう。 傷付きながらも「当然の結果」と全てを受け入れ、アデルと別れて獣人の国から出ていく事にしたティア。 蔑まれ冷遇される環境で生きるしかなかったティアが、番いと出会い獣人の姿を取り戻し幸せになるお話です。

運悪く放課後に屯してる不良たちと一緒に転移に巻き込まれた俺、到底馴染めそうにないのでソロで無双する事に決めました。~なのに何故かついて来る…

こまの ととと
BL
『申し訳ございませんが、皆様には今からこちらへと来て頂きます。強制となってしまった事、改めて非礼申し上げます』  ある日、教室中に響いた声だ。  ……この言い方には語弊があった。  正確には、頭の中に響いた声だ。何故なら、耳から聞こえて来た感覚は無く、直接頭を揺らされたという感覚に襲われたからだ。  テレパシーというものが実際にあったなら、確かにこういうものなのかも知れない。  問題はいくつかあるが、最大の問題は……俺はただその教室近くの廊下を歩いていただけという事だ。 *当作品はカクヨム様でも掲載しております。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい

金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。 私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。 勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。 なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。 ※小説家になろうさんにも投稿しています。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

田舎育ちの天然令息、姉様の嫌がった婚約を押し付けられるも同性との婚約に困惑。その上性別は絶対バレちゃいけないのに、即行でバレた!?

下菊みこと
BL
髪色が呪われた黒であったことから両親から疎まれ、隠居した父方の祖父母のいる田舎で育ったアリスティア・ベレニス・カサンドル。カサンドル侯爵家のご令息として恥ずかしくない教養を祖父母の教えの元身につけた…のだが、農作業の手伝いの方が貴族として過ごすより好き。 そんなアリスティア十八歳に急な婚約が持ち上がった。アリスティアの双子の姉、アナイス・セレスト・カサンドル。アリスティアとは違い金の御髪の彼女は侯爵家で大変かわいがられていた。そんなアナイスに、とある同盟国の公爵家の当主との婚約が持ちかけられたのだが、アナイスは婿を取ってカサンドル家を継ぎたいからと男であるアリスティアに婚約を押し付けてしまう。アリスティアとアナイスは髪色以外は見た目がそっくりで、アリスティアは田舎に引っ込んでいたためいけてしまった。 アリスは自分の性別がバレたらどうなるか、また自分の呪われた黒を見て相手はどう思うかと心配になった。そして顔合わせすることになったが、なんと公爵家の執事長に性別が即行でバレた。 公爵家には公爵と歳の離れた腹違いの弟がいる。前公爵の正妻との唯一の子である。公爵は、正当な継承権を持つ正妻の息子があまりにも幼く家を継げないため、妾腹でありながら爵位を継承したのだ。なので公爵の後を継ぐのはこの弟と決まっている。そのため公爵に必要なのは同盟国の有力貴族との縁のみ。嫁が子供を産む必要はない。 アリスティアが男であることがバレたら捨てられると思いきや、公爵の弟に懐かれたアリスティアは公爵に「家同士の婚姻という事実だけがあれば良い」と言われてそのまま公爵家で暮らすことになる。 一方婚約者、二十五歳のクロヴィス・シリル・ドナシアンは嫁に来たのが男で困惑。しかし可愛い弟と仲良くなるのが早かったのと弟について黙って結婚しようとしていた負い目でアリスティアを追い出す気になれず婚約を結ぶことに。 これはそんなクロヴィスとアリスティアが少しずつ近づいていき、本物の夫婦になるまでの記録である。 小説家になろう様でも2023年 03月07日 15時11分から投稿しています。

処理中です...