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ドリアズ編
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サジは一つ嘘をついた。それは、ホントは契約なんてしていないということだ。
それなのに何故、種子の魔女と名のつくほどのサジが、身も知らぬ男の手伝いをしているのか。
それはとても単純で、エルマーが聞いたら噴飯するに違いない。
まるで細い蔓のような緑色のそれを鳥籠のようにして、サジはエルマーと自分を囲う檻を作ると、そこに空間遮蔽の術を施した。
己の腹の内側。自分が初めて執着した眼の前の男の性器を咥え込み、まるでこの世の至福のような快楽に陶酔する。
上等な雄に見下ろされ、その中性的な容姿で身をふるりと震わせると、婀娜っぽく微笑んだ。
「は、ぁ…や、はり…本物はちが、うな…エルマー?」
「これで俺も魔物と穴兄弟だァ。ったく、マニアックすぎて泣けてくるぜ。」
「涙もよこせ。サジが舐める。」
「舐めません。おら、力脱いてろ。」
サジの白い体に根差す入れ墨は、不思議な模様の花だった。名前持ちの魔女はそれぞれ媒体とする入れ墨を刻む。まるで水彩で一筆書きにしたような不思議な蕾をいくつもつけたその蔓花は、細身の体に巻き付くようにして刻印されていた。
エルマーはその蔓を辿るようにして唇を滑らすと、がぶりとその肩口に噛み付いた。
「ひぁ、っ…!」
「あっま。唾液もあめぇけど、血まで甘いのか。」
「エルマー!サジの血を舐めたのか!ああ、今日はサジの中の祝日にせねばな!っァんっ!」
「まじで口開くなら可愛いく鳴くだけにしてくれぇ。」
サジの白い体から一筋垂れた血を媒介にして、エルマーは粘度を高めた潤滑油のようなものを作り出した。
ちょっと細胞を活性化させるだけで出来る、お手軽なローション代わりだ。エルマーはそれを結合部に垂らすと、ぬちぬちと馴染ませるようにして腰を揺らめかせた。
「あ、あ、はっ、ぁは、はっ入って、る…ぁははっ!」
「おま、はなっから飛ぶなっつの…」
「おっと、サジとした、ことが、ぁっ!」
「ああ、もう。お前雑に抱けば抱くほど喜ぶやつだったわ。」
ふるりと腹の奥の熱源を甘く締め付けながら、サジは何かを感じ取った。見上げたエルマーの瞳が怪しく光る。やめろ、それはいけない。その口を手で抑えようとして腕を伸ばすが、エルマーはその手を素早く絡めとると、意地悪に犬歯を見せて微笑んだ。
「ぎゃ、っ!や、やめろ!!やめてぇ、えっえっ!」
「サジは甘くされんのがだぁいっきらいだもんなぁ?」
がしりとサジの体を抱き込むと、そっとその髪を手で梳くようにして撫でてやる。まるで恋人にするかのような扱いを受けたサジは、体に寒いぼを纏わせ声のない悲鳴をあげた。
「解釈違いだ!!サジのエルマーはそんなことしない!!ひぁ、っそこ、きもちぃっ!」
「おーおー、勝手に人のこと決めつけるからだなぁ。ここ?」
「ぁ、ぁっ!お、奥ぅ、っ!頭を撫でるなぁ!ぁ、っひぃん!」
「忙しい野郎だなぁ。」
細い腰を鷲掴み、ガツガツと揺さぶる。差し出されるように反らされた、胸を飾る突起を片手間に愛撫すれば、サジは瞬く間にうっとりとした顔になった。
まったく情緒の忙しい奴だと呆れると、その奥の内壁を突き抜けるように深く腰を打ち付けた。
「ひぎ、ぁ、あっ!」
ビクリと背筋を反らしたサジが、その薄い色の性器からとろみのある白濁を噴き上げた。エルマーは汗ばんだ体を離して性器を引き抜くと、まだ固いままのそれを握る。
サジはというと、自分が達した余韻すら味わうこともなく、エルマーの無粋な行為にぎょっとして飛び起きた。
「まだ出してないぞエルマー!」
「うわ、急に元気だなオイ。いーんだよ。腹壊したくねえだろ。」
「約束が違う。サジに精液をくれるなら、あの男との契約を破棄をするとサジは言った!」
「俺の方が契約よりも大事ってことか?」
エルマーは目を細めてサジの頬を撫でる。その手が顎に回ると、そっとその薄い唇を親指でなでた。
「なあ、お前ほんとはどんな内容で契約したんだ?」
「言いたくない。」
「言ったら、サジの口ん中にたくさん出してやる。」
「ぅぐう…意地が悪いぞエルマー」
無骨な手をそっとサジの尻のあわいに差し込む。先程までエルマーが入っていたそこは、とろとろに解れていた。僅かに期待を込めた瞳で、サジがそこを見つめる。焦らすように再び指を差し込むと、内壁を撫で上げるようにしてエルマーが悪戯をした。
「サジ。」
「…いやだ。」
「もっかい入れて、中に出す。」
「よかろう。」
サジはより魅力的なお誘いにあっけなく陥落した。
エルマーは、まじでこんなにチョロくていいのかと若干サジを心配しつつ、再びその性器をゆっくりと插入していく。泥濘んだ内壁が喜ぶように絡みついてくる。まったく、遊びまくっているくせに中々具合が良くて腹が立つ。
「ぁ、っ…ほ、ほんとは…契約なんぞしてな、いっ」
「あ?ならなんで言うこと聞いてんだ。」
「は、あっ…奥にこい。教えてや、るぅ…ぁんっ!」
「へいへい…っと、ここ?」
「ふぁ、っ、そこ、ぉっ!イイ…!」
サジの足を抱えあげると、まるで押し付けるかのようにしてぐいぐいと内壁を擦る、素直に乱れていれば美しい顔をしているのに、完全にシラフだとイカれているのが玉に瑕だ。
「言えって。なんで嘘ついた?」
「…サジが契約したといったら、エルマーは上書きをするだろう…?」
「ああ、そこまで予想して…お前ほんと馬鹿なんだか頭いいんだかわっかんねぇなァ。」
「ァんっ。いぃ、っ!エルマーすごい…ぁあっ!」
はぁはぁと呼吸を整える。婀娜っぽい目つきでエルマーを見上げると、早くサジのものになれと笑う。
エルマーは溜め息ひとつ、詳しく聞くにも早く終わらせようと決めると、サジの首筋に強く吸い付いて痕を残す。サービスもそこそこに、エルマーはそのまま射精だけを考えるようにして、ガツガツと奥を突き上げた。
「ふぁ!ぁ、はっ!やっぱ、り…っ、溜まっていた、な、ァ!あぁ、んっ、お、ぉくぅ!!サジのぉくによこせ、ぁあっ!」
「はいは、い…っ、」
「うぁ、ぁあっあん!あつ、ぃ…くは、っ…」
全身で押さえつける様にして奥深くまで性器を捩じ込むと、そのままの勢いを殺さずに長い射精をした。
腹の奥が火傷するのではと思うほどの熱い精液を、びしゃびしゃと中に流し込まれる。飲み込みきれなかったものが縁から漏れ出るようにして、びゅくんと飛び出でた。
エルマーはサジの呼吸が整うのを待ってから性器を引き抜くと、引くつく蕾からはこぽこぽと精液が尻に伝う。呆けているサジの顔を跨ぐようにして近づくと、エルマーはサジの頬に触れて顔を上げさせた。
「ほら。舐めとれ。」
「ん、んぶ…っ、ぁ、はは…っ、」
サジはというと、うっとりとした顔で膨らんだ腹を撫でては、口元に押し付けられたエルマーの性器に纏う白濁をぺろりと舐め取った。エルマーの精液を腹で受け止めたのは、これで二回目である。
ちゅぱ、と残滓まで残さず吸い取ると、唾液が性器と唇を繋ぐ。フルリと身を震わせたサジは、そのまま顔を手で覆うとムクリと起き上がった。
「ああ、すごい。やはりサジとエルマーの相性は素晴らしい。魔力が張ってくるのがわかる。」
「そりゃ重畳。んで?相手は契約してると思ってるンだろう?フオルン送るのか。」
ちゅる、と手についた精液をペロペロ舐めたいたサジ
は、ふむと悩んだ素振りを見せた後、送らないといった。そりゃそうだろう。だってサジの目的は達成されたのだから。
「あいつは嫌いだ。種子の魔女であるサジに洗脳しようとしたからな。面白そうだから乗ったが、もう飽きた。ごっこ遊びは終わりだ。」
「騙される方が悪いってか?流石いい性格してるわ。」
「あの男は、どうやらやりたいことがあるらしい。サジに魔物を作らせて、一体何がしたかったんだろうなぁ、エルマー。」
くすくす笑いながらエルマーに顔を近づける。まるでヒントを与えているかのような発言だ。
手でそれを押しのけて顔を離しても、何が楽しいのかやけにご機嫌だ。
エルマーはサジに空間遮蔽の術を解いてもらうと、ちらりとベッドで眠るナナシを見た。
「戦でもするつもりかねぇ。休戦中だってのに。」
「おい、そういえばそいつは何者だ。」
「ナナシだ。」
「気に食わん。腹に種をつけたサジのほうが、あんな童よりもエルマーを満足させられるぞ。」
「だから、そういうんじゃねえって。」
サジがその灰色の目でしばらくエルマーを見つめると、その視線に居心地が悪くなったのか、ふいとそらされた。まるで見透かされるのが嫌といった仕草だ。
サジはまさかエルマーがそんな事をするなんて思わず、眼を見開くとギザ歯を見せつけるようにしてニヤリと笑った。
「これはおもしろい。実に愉快!サジの知ってるエルマーが人間になりたがっている!」
「俺ははなっから人間だよ。ったくうるせえなあ!ナナシが起きるからちっと黙れよ。」
「くくく、そうかあ、サジの知ってるエルマーは血と脂と硝煙の匂いのする男だというのに。今は乳臭くてかなわん。」
サジのエルマーは、もっと残酷で、生に対して意地汚くて、こんなふうに何かを庇護するだなんてまったく想像できない男だった。
目玉を取られても、笑って剣を振るってた。サジはそれを見て惚れたのだから。
「サジは忘れない。西の民との戦争で、魔物も人間も見境なく蹴散らしていた姿をな。」
「戦争はしょうがねぇだろ。お前こそ魔物側に付きやがって。あんなバトル・ロワイアルもう懲り懲りだ。」
「実に愉快だった。特に大将首を獲ったその剣で雑魚の魔物を串刺しにしたとかなんか、抱腹絶倒だった。うふふ。」
嫣然と微笑むと、まるで面白いことを思いついたと言わんばかりにサジの灰色の目が煌めく。脱ぎ捨てておいたローブの、インベントリに繋がる
ポケットから短剣を取り出すと、サジはそれをエルマーの手に握らせる。
「エルマー!サジを使役しろ!それがいい!」
「ああ?何だ急に…」
「サジはきっと嫉妬でその童を殺すかもしれない。そうすると面白いエルマーが見られない!だからサジの主になればいい!そうしたらサジも名前持ちとして追いかけられることもない!」
ほら、すべて解決だろう?そう言ってサジが笑うと、まるで名案とばかりに短剣をエルマーに押し付けた。
「対価は腹の中の精液と首筋の痕でいい。この短剣でサジの心臓を刺せ!」
「あぁ!?」
あまりにも突拍子もない提案に、エルマーの声が上ずる。サジはなんで驚いているのかわからないといった顔で首を傾げると、まるで仕方ないと言わんばかりに、自分の心臓の場所を手で確かめる。そして、にっこりと可愛らしく笑った。
「ここだ。ここを刺せ!」
「まてまてまて!何の話だそりゃあ!」
「知らんのか。名前持ち、サジたちが縛られてるのは魂だぞ。だからサジたちは死霊を操れる。」
「おまえ、それ言っていいやつなのか…?」
「言ったら死ぬな。そういう呪いだ。エルマーが愚図だからお膳立てをしてやった。」
にやりと笑うと、エルマーの目が見開かれた。名前持ちの禁忌の秘密をいとも簡単に暴露したサジの、体に纏う蔦の蕾がゆっくりと綻ぶようにして開くにつれ、その美しい顔を恍惚としたものに変える。それはあまりにも神秘的な光景で、花が色づくと同時に、サジの白磁の肌からは血の気が引いていく。
「どうする。サジの魂を開放して、使役しないとこのまま跡形もなくサジは消えるぞ。これぞ、究極の、愛。」
「お前ほんと最低だな。最初からそのつもりだったろう。」
「ふは、あたりまえだ。サジは、サジの好きなようにする。」
「くそ、お前ほんとに嫌いだ!!」
サジの左胸の大輪の花が咲こうとした瞬間、まるでその開花を縫い止めるようにして、エルマーはサジの胸に短剣を深く突き刺した。
かふ、と小さく吐息を漏らしたサジが、その白い腕をエルマー背中に回すとパチンと指を鳴らした。
ぶわりと二人の間に緑色の陣が広がる。突き立てたそこからどろりと流れたサジの甘い血を媒体にして、展開された陣が輝きを増す。そして、強い風とともにぶわりと花の香が部屋に広がった。
天蓋のカーテンをはためかせるほどの強い風が、バタバタと部屋を吹き荒らす。
「ん、…えぅ、まー?」
その閃光と風圧によって目を覚ましたナナシが、のそりと起き上がった。
目線の先、ナナシから背を向けるようにして膝をついたエルマーに、どうしたのと首をかしげる。やがてナナシが床を濡らす赤黒い血と、昼間の人物が事切れている姿を目にして、ビクリと固まる。
ああ、本当にお前は最低なやつだ。エルマーは腕の中のサジを一瞥すると。物言わぬ抜け殻は、嫌味なくらい満足そうな微笑みをたたえて目を瞑っていた。
「見るな。」
「ひ、っ…!」
ナナシの知らない低い声。エルマーは完全にキレていた。この子には自分が人を殺す瞬間なんて見てほしくなかったのだ。
ゆっくりとサジの左胸から短剣を引き抜く。苦しまないようにと、あの瞬間でも力加減を間違わなかった自分が嫌だった。
ぽっかり空いた胸の穴から、シュルシュルと入れ墨だった花が抜けていく。すべての蔦が消えた瞬間、サジの骸は陣から出てきた光も通さないような黒い液状のものによって、絡め取られるようにして沈み込んでいった。
成功したのかはわからない。なんだかとてつもなく疲れたことだけは確かだ。
汚れた手だ。いくら血で染まっても構いはしない。それでもこんな場面をナナシに見られて怖がられるのだけは嫌だった。
「あーあ、風呂入ったってのになぁ。っ、」
ジュ、と肉の焼ける音がして、エルマーは投げ捨てるようにして短剣を放り投げた。
カランと音を立てながら、クルクル回って止まった短剣はなんの変化もない。
「ぐ、っ…んだ、これ…っ、」
「ぇ、る…っ」
「来るなっつってんだろ!」
「ひぅ、っ」
慌てて駆け寄ろうとしたナナシの足を、怒鳴り声一つで止めさせる。エルマーが手のひらを開くと、そこにはサジの体に刻まれていた花と同じ模様が開いていた。
「なんだ、これ…くそ、サジ!!」
エルマーが苛立ちを隠さずに叫ぶと、その手のひらに重なるようにして白い指が絡められた。
まるで、後ろから抱きつくようにして出てきた何かに、エルマーは驚きすぎて一瞬呼吸が止まった。
「おや。サジに気づくとはさすが。」
聞き慣れた、人を馬鹿にしたような口調で話すのは。紛れもなくサジそのものだった。
「お、おま、おま、おまえ!」
「刻まれたか。それがサジの証だ。魂の所有がサジからエルマーに移った。ただそれだけのこと。」
慌てて体を離す。見たところ死ぬ前とは変わっていない気がした。ゴースト独特の透けているような感じもなければ、ニコニコと前よりも感情豊かになった気がしないでもない。やけにご機嫌である。変わったことといえば、生前よりもサジの瞳が理性的ということくらいか。
「え、えるぅ、えるぅ!!」
「おぁ、っと…来るなっつったろ…」
慌てて駆け寄ってきたナナシが、べしょべしょに泣きながらエルマーの手のひらを掴む。そして、じゅくじゅくに火傷したエルマーの掌を見て、声にならない悲鳴をあげる。
「いたい?…えるぅ、ぃた、い?」
「おい童。そこをどけ。サジの傷はサジが治す。」
「や!きらい!さじ、きらい!!」
「あたたたた、」
ナナシが今までこんなに怒りを顕にすることはなかった。泣きそうな顔をして、毛を逆立てた猫のように怒る。語彙が少ないので可愛らしいが、エルマーはサジに強く威嚇する様子を見て、なんだかむず痒い気持ちになる。
ナナシにとっての地雷認定をされたサジは、眉間にシワを寄せるとグッとナナシの顔を至近距離で見つめた。
「サジもお前なんか嫌いだ!バーーカ!!!」
「うー!!サジや!!あっちいけ!!」
「だぁあ!わかったわかった!お前ら落ち着け!」
サジがナナシの胸倉を掴んだ時点で慌てて止めに入ると、ナナシは顔をくしゃっとさせたまま、手で頭を守るかのようにして叩かれる準備をしていた。
怯えるナナシのワシワシと頭を撫でて宥めると、背後に引き寄せる。その様子をムスッとした顔で見ていたサジはというと、エルマーの手を鷲掴み、その手のひらをべろりと舐め上げた。
「いってぇ!!」
「サジの傷は舐めときゃ治る。」
「雑う!!」
「サジきらい!うわぁぁん!」
結局エルマーは、新たな旅路の仲間として、トラウマと共にサジも加わることと相成った。
どこまでがサジの計算だかはわからないが、ナナシにとっての天敵という立ち位置に席をおいたサジに、エルマーはそういう流れになったとはいえ、えらいことになったと頭を抱えたのであった。
それなのに何故、種子の魔女と名のつくほどのサジが、身も知らぬ男の手伝いをしているのか。
それはとても単純で、エルマーが聞いたら噴飯するに違いない。
まるで細い蔓のような緑色のそれを鳥籠のようにして、サジはエルマーと自分を囲う檻を作ると、そこに空間遮蔽の術を施した。
己の腹の内側。自分が初めて執着した眼の前の男の性器を咥え込み、まるでこの世の至福のような快楽に陶酔する。
上等な雄に見下ろされ、その中性的な容姿で身をふるりと震わせると、婀娜っぽく微笑んだ。
「は、ぁ…や、はり…本物はちが、うな…エルマー?」
「これで俺も魔物と穴兄弟だァ。ったく、マニアックすぎて泣けてくるぜ。」
「涙もよこせ。サジが舐める。」
「舐めません。おら、力脱いてろ。」
サジの白い体に根差す入れ墨は、不思議な模様の花だった。名前持ちの魔女はそれぞれ媒体とする入れ墨を刻む。まるで水彩で一筆書きにしたような不思議な蕾をいくつもつけたその蔓花は、細身の体に巻き付くようにして刻印されていた。
エルマーはその蔓を辿るようにして唇を滑らすと、がぶりとその肩口に噛み付いた。
「ひぁ、っ…!」
「あっま。唾液もあめぇけど、血まで甘いのか。」
「エルマー!サジの血を舐めたのか!ああ、今日はサジの中の祝日にせねばな!っァんっ!」
「まじで口開くなら可愛いく鳴くだけにしてくれぇ。」
サジの白い体から一筋垂れた血を媒介にして、エルマーは粘度を高めた潤滑油のようなものを作り出した。
ちょっと細胞を活性化させるだけで出来る、お手軽なローション代わりだ。エルマーはそれを結合部に垂らすと、ぬちぬちと馴染ませるようにして腰を揺らめかせた。
「あ、あ、はっ、ぁは、はっ入って、る…ぁははっ!」
「おま、はなっから飛ぶなっつの…」
「おっと、サジとした、ことが、ぁっ!」
「ああ、もう。お前雑に抱けば抱くほど喜ぶやつだったわ。」
ふるりと腹の奥の熱源を甘く締め付けながら、サジは何かを感じ取った。見上げたエルマーの瞳が怪しく光る。やめろ、それはいけない。その口を手で抑えようとして腕を伸ばすが、エルマーはその手を素早く絡めとると、意地悪に犬歯を見せて微笑んだ。
「ぎゃ、っ!や、やめろ!!やめてぇ、えっえっ!」
「サジは甘くされんのがだぁいっきらいだもんなぁ?」
がしりとサジの体を抱き込むと、そっとその髪を手で梳くようにして撫でてやる。まるで恋人にするかのような扱いを受けたサジは、体に寒いぼを纏わせ声のない悲鳴をあげた。
「解釈違いだ!!サジのエルマーはそんなことしない!!ひぁ、っそこ、きもちぃっ!」
「おーおー、勝手に人のこと決めつけるからだなぁ。ここ?」
「ぁ、ぁっ!お、奥ぅ、っ!頭を撫でるなぁ!ぁ、っひぃん!」
「忙しい野郎だなぁ。」
細い腰を鷲掴み、ガツガツと揺さぶる。差し出されるように反らされた、胸を飾る突起を片手間に愛撫すれば、サジは瞬く間にうっとりとした顔になった。
まったく情緒の忙しい奴だと呆れると、その奥の内壁を突き抜けるように深く腰を打ち付けた。
「ひぎ、ぁ、あっ!」
ビクリと背筋を反らしたサジが、その薄い色の性器からとろみのある白濁を噴き上げた。エルマーは汗ばんだ体を離して性器を引き抜くと、まだ固いままのそれを握る。
サジはというと、自分が達した余韻すら味わうこともなく、エルマーの無粋な行為にぎょっとして飛び起きた。
「まだ出してないぞエルマー!」
「うわ、急に元気だなオイ。いーんだよ。腹壊したくねえだろ。」
「約束が違う。サジに精液をくれるなら、あの男との契約を破棄をするとサジは言った!」
「俺の方が契約よりも大事ってことか?」
エルマーは目を細めてサジの頬を撫でる。その手が顎に回ると、そっとその薄い唇を親指でなでた。
「なあ、お前ほんとはどんな内容で契約したんだ?」
「言いたくない。」
「言ったら、サジの口ん中にたくさん出してやる。」
「ぅぐう…意地が悪いぞエルマー」
無骨な手をそっとサジの尻のあわいに差し込む。先程までエルマーが入っていたそこは、とろとろに解れていた。僅かに期待を込めた瞳で、サジがそこを見つめる。焦らすように再び指を差し込むと、内壁を撫で上げるようにしてエルマーが悪戯をした。
「サジ。」
「…いやだ。」
「もっかい入れて、中に出す。」
「よかろう。」
サジはより魅力的なお誘いにあっけなく陥落した。
エルマーは、まじでこんなにチョロくていいのかと若干サジを心配しつつ、再びその性器をゆっくりと插入していく。泥濘んだ内壁が喜ぶように絡みついてくる。まったく、遊びまくっているくせに中々具合が良くて腹が立つ。
「ぁ、っ…ほ、ほんとは…契約なんぞしてな、いっ」
「あ?ならなんで言うこと聞いてんだ。」
「は、あっ…奥にこい。教えてや、るぅ…ぁんっ!」
「へいへい…っと、ここ?」
「ふぁ、っ、そこ、ぉっ!イイ…!」
サジの足を抱えあげると、まるで押し付けるかのようにしてぐいぐいと内壁を擦る、素直に乱れていれば美しい顔をしているのに、完全にシラフだとイカれているのが玉に瑕だ。
「言えって。なんで嘘ついた?」
「…サジが契約したといったら、エルマーは上書きをするだろう…?」
「ああ、そこまで予想して…お前ほんと馬鹿なんだか頭いいんだかわっかんねぇなァ。」
「ァんっ。いぃ、っ!エルマーすごい…ぁあっ!」
はぁはぁと呼吸を整える。婀娜っぽい目つきでエルマーを見上げると、早くサジのものになれと笑う。
エルマーは溜め息ひとつ、詳しく聞くにも早く終わらせようと決めると、サジの首筋に強く吸い付いて痕を残す。サービスもそこそこに、エルマーはそのまま射精だけを考えるようにして、ガツガツと奥を突き上げた。
「ふぁ!ぁ、はっ!やっぱ、り…っ、溜まっていた、な、ァ!あぁ、んっ、お、ぉくぅ!!サジのぉくによこせ、ぁあっ!」
「はいは、い…っ、」
「うぁ、ぁあっあん!あつ、ぃ…くは、っ…」
全身で押さえつける様にして奥深くまで性器を捩じ込むと、そのままの勢いを殺さずに長い射精をした。
腹の奥が火傷するのではと思うほどの熱い精液を、びしゃびしゃと中に流し込まれる。飲み込みきれなかったものが縁から漏れ出るようにして、びゅくんと飛び出でた。
エルマーはサジの呼吸が整うのを待ってから性器を引き抜くと、引くつく蕾からはこぽこぽと精液が尻に伝う。呆けているサジの顔を跨ぐようにして近づくと、エルマーはサジの頬に触れて顔を上げさせた。
「ほら。舐めとれ。」
「ん、んぶ…っ、ぁ、はは…っ、」
サジはというと、うっとりとした顔で膨らんだ腹を撫でては、口元に押し付けられたエルマーの性器に纏う白濁をぺろりと舐め取った。エルマーの精液を腹で受け止めたのは、これで二回目である。
ちゅぱ、と残滓まで残さず吸い取ると、唾液が性器と唇を繋ぐ。フルリと身を震わせたサジは、そのまま顔を手で覆うとムクリと起き上がった。
「ああ、すごい。やはりサジとエルマーの相性は素晴らしい。魔力が張ってくるのがわかる。」
「そりゃ重畳。んで?相手は契約してると思ってるンだろう?フオルン送るのか。」
ちゅる、と手についた精液をペロペロ舐めたいたサジ
は、ふむと悩んだ素振りを見せた後、送らないといった。そりゃそうだろう。だってサジの目的は達成されたのだから。
「あいつは嫌いだ。種子の魔女であるサジに洗脳しようとしたからな。面白そうだから乗ったが、もう飽きた。ごっこ遊びは終わりだ。」
「騙される方が悪いってか?流石いい性格してるわ。」
「あの男は、どうやらやりたいことがあるらしい。サジに魔物を作らせて、一体何がしたかったんだろうなぁ、エルマー。」
くすくす笑いながらエルマーに顔を近づける。まるでヒントを与えているかのような発言だ。
手でそれを押しのけて顔を離しても、何が楽しいのかやけにご機嫌だ。
エルマーはサジに空間遮蔽の術を解いてもらうと、ちらりとベッドで眠るナナシを見た。
「戦でもするつもりかねぇ。休戦中だってのに。」
「おい、そういえばそいつは何者だ。」
「ナナシだ。」
「気に食わん。腹に種をつけたサジのほうが、あんな童よりもエルマーを満足させられるぞ。」
「だから、そういうんじゃねえって。」
サジがその灰色の目でしばらくエルマーを見つめると、その視線に居心地が悪くなったのか、ふいとそらされた。まるで見透かされるのが嫌といった仕草だ。
サジはまさかエルマーがそんな事をするなんて思わず、眼を見開くとギザ歯を見せつけるようにしてニヤリと笑った。
「これはおもしろい。実に愉快!サジの知ってるエルマーが人間になりたがっている!」
「俺ははなっから人間だよ。ったくうるせえなあ!ナナシが起きるからちっと黙れよ。」
「くくく、そうかあ、サジの知ってるエルマーは血と脂と硝煙の匂いのする男だというのに。今は乳臭くてかなわん。」
サジのエルマーは、もっと残酷で、生に対して意地汚くて、こんなふうに何かを庇護するだなんてまったく想像できない男だった。
目玉を取られても、笑って剣を振るってた。サジはそれを見て惚れたのだから。
「サジは忘れない。西の民との戦争で、魔物も人間も見境なく蹴散らしていた姿をな。」
「戦争はしょうがねぇだろ。お前こそ魔物側に付きやがって。あんなバトル・ロワイアルもう懲り懲りだ。」
「実に愉快だった。特に大将首を獲ったその剣で雑魚の魔物を串刺しにしたとかなんか、抱腹絶倒だった。うふふ。」
嫣然と微笑むと、まるで面白いことを思いついたと言わんばかりにサジの灰色の目が煌めく。脱ぎ捨てておいたローブの、インベントリに繋がる
ポケットから短剣を取り出すと、サジはそれをエルマーの手に握らせる。
「エルマー!サジを使役しろ!それがいい!」
「ああ?何だ急に…」
「サジはきっと嫉妬でその童を殺すかもしれない。そうすると面白いエルマーが見られない!だからサジの主になればいい!そうしたらサジも名前持ちとして追いかけられることもない!」
ほら、すべて解決だろう?そう言ってサジが笑うと、まるで名案とばかりに短剣をエルマーに押し付けた。
「対価は腹の中の精液と首筋の痕でいい。この短剣でサジの心臓を刺せ!」
「あぁ!?」
あまりにも突拍子もない提案に、エルマーの声が上ずる。サジはなんで驚いているのかわからないといった顔で首を傾げると、まるで仕方ないと言わんばかりに、自分の心臓の場所を手で確かめる。そして、にっこりと可愛らしく笑った。
「ここだ。ここを刺せ!」
「まてまてまて!何の話だそりゃあ!」
「知らんのか。名前持ち、サジたちが縛られてるのは魂だぞ。だからサジたちは死霊を操れる。」
「おまえ、それ言っていいやつなのか…?」
「言ったら死ぬな。そういう呪いだ。エルマーが愚図だからお膳立てをしてやった。」
にやりと笑うと、エルマーの目が見開かれた。名前持ちの禁忌の秘密をいとも簡単に暴露したサジの、体に纏う蔦の蕾がゆっくりと綻ぶようにして開くにつれ、その美しい顔を恍惚としたものに変える。それはあまりにも神秘的な光景で、花が色づくと同時に、サジの白磁の肌からは血の気が引いていく。
「どうする。サジの魂を開放して、使役しないとこのまま跡形もなくサジは消えるぞ。これぞ、究極の、愛。」
「お前ほんと最低だな。最初からそのつもりだったろう。」
「ふは、あたりまえだ。サジは、サジの好きなようにする。」
「くそ、お前ほんとに嫌いだ!!」
サジの左胸の大輪の花が咲こうとした瞬間、まるでその開花を縫い止めるようにして、エルマーはサジの胸に短剣を深く突き刺した。
かふ、と小さく吐息を漏らしたサジが、その白い腕をエルマー背中に回すとパチンと指を鳴らした。
ぶわりと二人の間に緑色の陣が広がる。突き立てたそこからどろりと流れたサジの甘い血を媒体にして、展開された陣が輝きを増す。そして、強い風とともにぶわりと花の香が部屋に広がった。
天蓋のカーテンをはためかせるほどの強い風が、バタバタと部屋を吹き荒らす。
「ん、…えぅ、まー?」
その閃光と風圧によって目を覚ましたナナシが、のそりと起き上がった。
目線の先、ナナシから背を向けるようにして膝をついたエルマーに、どうしたのと首をかしげる。やがてナナシが床を濡らす赤黒い血と、昼間の人物が事切れている姿を目にして、ビクリと固まる。
ああ、本当にお前は最低なやつだ。エルマーは腕の中のサジを一瞥すると。物言わぬ抜け殻は、嫌味なくらい満足そうな微笑みをたたえて目を瞑っていた。
「見るな。」
「ひ、っ…!」
ナナシの知らない低い声。エルマーは完全にキレていた。この子には自分が人を殺す瞬間なんて見てほしくなかったのだ。
ゆっくりとサジの左胸から短剣を引き抜く。苦しまないようにと、あの瞬間でも力加減を間違わなかった自分が嫌だった。
ぽっかり空いた胸の穴から、シュルシュルと入れ墨だった花が抜けていく。すべての蔦が消えた瞬間、サジの骸は陣から出てきた光も通さないような黒い液状のものによって、絡め取られるようにして沈み込んでいった。
成功したのかはわからない。なんだかとてつもなく疲れたことだけは確かだ。
汚れた手だ。いくら血で染まっても構いはしない。それでもこんな場面をナナシに見られて怖がられるのだけは嫌だった。
「あーあ、風呂入ったってのになぁ。っ、」
ジュ、と肉の焼ける音がして、エルマーは投げ捨てるようにして短剣を放り投げた。
カランと音を立てながら、クルクル回って止まった短剣はなんの変化もない。
「ぐ、っ…んだ、これ…っ、」
「ぇ、る…っ」
「来るなっつってんだろ!」
「ひぅ、っ」
慌てて駆け寄ろうとしたナナシの足を、怒鳴り声一つで止めさせる。エルマーが手のひらを開くと、そこにはサジの体に刻まれていた花と同じ模様が開いていた。
「なんだ、これ…くそ、サジ!!」
エルマーが苛立ちを隠さずに叫ぶと、その手のひらに重なるようにして白い指が絡められた。
まるで、後ろから抱きつくようにして出てきた何かに、エルマーは驚きすぎて一瞬呼吸が止まった。
「おや。サジに気づくとはさすが。」
聞き慣れた、人を馬鹿にしたような口調で話すのは。紛れもなくサジそのものだった。
「お、おま、おま、おまえ!」
「刻まれたか。それがサジの証だ。魂の所有がサジからエルマーに移った。ただそれだけのこと。」
慌てて体を離す。見たところ死ぬ前とは変わっていない気がした。ゴースト独特の透けているような感じもなければ、ニコニコと前よりも感情豊かになった気がしないでもない。やけにご機嫌である。変わったことといえば、生前よりもサジの瞳が理性的ということくらいか。
「え、えるぅ、えるぅ!!」
「おぁ、っと…来るなっつったろ…」
慌てて駆け寄ってきたナナシが、べしょべしょに泣きながらエルマーの手のひらを掴む。そして、じゅくじゅくに火傷したエルマーの掌を見て、声にならない悲鳴をあげる。
「いたい?…えるぅ、ぃた、い?」
「おい童。そこをどけ。サジの傷はサジが治す。」
「や!きらい!さじ、きらい!!」
「あたたたた、」
ナナシが今までこんなに怒りを顕にすることはなかった。泣きそうな顔をして、毛を逆立てた猫のように怒る。語彙が少ないので可愛らしいが、エルマーはサジに強く威嚇する様子を見て、なんだかむず痒い気持ちになる。
ナナシにとっての地雷認定をされたサジは、眉間にシワを寄せるとグッとナナシの顔を至近距離で見つめた。
「サジもお前なんか嫌いだ!バーーカ!!!」
「うー!!サジや!!あっちいけ!!」
「だぁあ!わかったわかった!お前ら落ち着け!」
サジがナナシの胸倉を掴んだ時点で慌てて止めに入ると、ナナシは顔をくしゃっとさせたまま、手で頭を守るかのようにして叩かれる準備をしていた。
怯えるナナシのワシワシと頭を撫でて宥めると、背後に引き寄せる。その様子をムスッとした顔で見ていたサジはというと、エルマーの手を鷲掴み、その手のひらをべろりと舐め上げた。
「いってぇ!!」
「サジの傷は舐めときゃ治る。」
「雑う!!」
「サジきらい!うわぁぁん!」
結局エルマーは、新たな旅路の仲間として、トラウマと共にサジも加わることと相成った。
どこまでがサジの計算だかはわからないが、ナナシにとっての天敵という立ち位置に席をおいたサジに、エルマーはそういう流れになったとはいえ、えらいことになったと頭を抱えたのであった。
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