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小さな胸騒ぎ
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かたた、と小さな揺れを感じて、天嘉は顔を上げた。なんだろう、地震?だとしたら珍しい。表面と裏面は繋がっているようでそうではないのだ。向こうの世界の地震がこちらに響くと言うことはなく、こちら側の地震といえば、大鯰が暴れている時くらいである。
昼飯を作っていた手を止めて、勝手口から外に出る。見上げた空の具合は冗談だろと思う程に奇妙な色をしていた。
「なんだってんだ…これ、」
見上げた上空は、真紫であった。所々に赤を交えながらも、なんとも不気味な色合いだ。
眉間に皺を寄せて、空を見上げたままサンダルを引きずるようにして、しばらく呆けていた。なんだか身がざわつく。琥珀、早く帰ってくりゃあいいけど。そう思っていれば、どこからともなく現れたのはお化け行燈の右太郎と左太郎であった。
「雌!ここにいたかァ!!若大将からの伝言だァ!!」
「穢れが里に舞い込んだァ!!雌は影鰐と共におれ!!」
「は、穢れ?」
ビロビロと舌を見せつけながら、ぐるぐると天嘉の身の回りをぐるりと一周する。聞き慣れない言葉ではあったが、なんとなく良くないものなのだろうなと言うのはわかった。
「とにかく雌は蘇芳様の大切だァ!!お前が障れば怒髪天!!」
「若大将と共に、大雷雨のおでましだァ!!」
「っうわ、ばか背中押すなって!っとと、おいってば!」
分厚い舌を使って、左右兄弟がせっせと天嘉の背中を押して屋敷の中に戻そうとする。二人の大切でもある天嘉に何かあれば、大目玉を食らうのは己らだ。必死になるのも無理はない。勝手口からも影法師たちが手招きする。そんなにやべえの?と言った顔で天嘉が引き攣り笑みを浮かべた時であった。
パシュ、と何かが噴き上げる音がした。なんだろう、そう思って天嘉が背後を気にした瞬間、ブワリと膨れ上がった何かが左右兄弟ごと体を包み込んだ。
「っ!か、影鰐…!?なんでっ、」
「きたァ!!!!穢れに触れると魔が差すぞォ!!」
「おら雌を守れェエ!!」
ドプン、と薄暗い皮膜が揺蕩う。天嘉は影鰐の腹の中、慌てて体勢を整えると、飛び出して行った左右兄弟の姿を視線で追いかけた。
赤い炎を纏いながら、右太郎と左太郎は一点に向かって勢いよく炎を噴き上げた。天嘉の目に映ったのは、真っ黒な靄を纏った大蜘蛛だ。その炎に怯むように身を縮ませながら、赤い瞳を軌跡を描くように光らせじわじわと後退していく様子だった。あれが穢れ、ブワリと天嘉の身に走ったざわめきは、蘇芳の結界を侵されたことによる危機察知だったのだ。
「なんで、結界は!?」
「げこぉ!!天嘉殿は奥座敷へ!此度の敵襲、今度こそツルバミは守り通します故!!」
「何そのお札みてえなの!!」
着物に襷を巻いたツルバミが、勇ましく飛び込んできたかと思うと、その三本の指を使い器用に印を結ぶ。まさかの戦闘要員だとは思わない、天嘉はギョッとしたまま目で追うと、大蜘蛛を焼き払った左右兄弟と入れ替わるように、ツルバミがその札をびしりと飛ばして生垣に貼り付けた。
「このツルバミの法力を舐めてもらっては困りまする!!ムン!!」
影鰐がその身の体積を膨らませて屋敷全体を包み込む。その瞬間を待っていたかのように、生垣の木端はぐんぐんとその蔦や葉を使って大きな防壁を作っていく。あっけにとられて絶句している天嘉の目の前で、その生い茂る防壁を貫くようにして、細長く黒い嘴のようなものが突き刺さる。
「なんだあれ、」
「なんだあれっつうより、なんでここに来た、ってのが正しいな。」
「宵丸、」
勝手口の屋根の上に降り立った宵丸が、手で庇を作る様にして防壁をみやる。
「さしずめ人間に恨み、ってことかねえ。ほら、帰ってきた。」
「恨みって、」
「おーい!ツルバミ!影鰐!お前ら引っ込まねえと雷食らうぞおー!!」
宵丸の呑気な声に反応したツルバミが、勇ましい顔つきのまま大慌てでこちらに飛んでくる。シュルシュルとその体積を縮める影鰐も然り、慌てているような様子であった。
「あ、蘇芳。」
バチバチ!と火花を散らしいながら、大きな鳶が曇天を引き摺りながら現れる。その身に青白い電撃をいくつも纏うと、大きな羽ばたきと共に、勢いよく鋭い稲妻が防壁に落ちる。
ーーーーーーーー!!!!
何がしかの声のな悲鳴が聞こえた気がした。恐ろしいほどの電流が鋭い光を放ち、ツルバミの作り上げた防壁を覆い尽くす。生垣を突き破ってこちら側へと侵入しようとしていた黒い何かは、一様に煙を噴き上げて消え去っていく。
バサリ、豪快な羽根の音とともに、大鳶に姿を転じた蘇芳が庭先に降り立つ。羽を散らすようにしてその姿を人型へと転じると、高下駄を鳴らして天嘉へと駆け寄った。
「無事か!」
「どわ…っ!うわめっちゃ汗かいてる!!」
「仕方ないだろう、里もひどい有様だ。そこらじゅう駆け回っていたらこんな具合よ。」
「え、商店街も襲われてんの!?」
「はは、案ずるな。あそこは皆勝ち気なものが多いからなあ、むしろ俺が手を貸すまでもなかった。」
むしろ、蘇芳様は細君の元へ行きなさいと追い出されてしまった。と笑う。曰く、姑獲鳥と小太郎が大いに暴れているらしい。黄泉の赤橋は牛頭馬頭も守ってくれているらしく、全く皆心強いものばかりだなあと快活に笑っていた。
「琥珀…、琥珀がまだ帰ってきてねえんだ!」
「あいつは今忙しい、禍津神探しに奔走しておる。」
「いやあ、すげえ頃合いだよな。水喰んとこが出産するってんで、山の神域が手薄になるって時に入り込みやがるとは。」
「ふむ、そういえば由春はどうした。あやつが今の結界を守っておるのだろう。」
「ああ、はなっからこんな大事になるたあ可哀想だ。まああいつも神の端くれだし、なんとかすんだろ。」
宵丸と蘇芳が話をする中、天嘉はそれってまずいんじゃねえかなと引き攣り笑みを浮かべた。以前幸が言っていた。次の出産の時は、睡蓮と由春にはに外に出てもらう羽目になると。番いの出産、神の秘め事は水喰にとって一等大切な出来事である。水の結界をはり、神気を一点に集中させるのだ。それを邪魔するものは、たとえ侍従や家族であっても許されぬ。故に水喰の逆鱗に触れ、大怪我をするくらいなら、外で過ごす方が安全。そう悩まし気に語っていたのを思い出す。
「幸が子を産んでんなら、由春はともかく睡蓮は外に追い出されてんだろう、なあ、あいつどこに居候するとか言ってたっけ…」
天嘉の一言に、蘇芳と宵丸の言葉が止まった。ツルバミはゆるゆると首を振ると、げこりと宣う。
「睡蓮殿に知り合いはおりませぬ、こちらにお越しになってはいないということは、おそらく森の中でお過ごしされているのかと…」
「な、なんで森…」
「自分は兎になれるから、ひと月ほどなら森で十分とおっしゃっておりました、ゆえにもしかしたら、ですが…」
不意に、睡蓮のふにゃりとした柔らかな笑顔が頭をよぎった。あの気のいい兎は無事だろうか。天嘉が瞳を揺らす。蘇芳はそっと寄り添うように近づくと、その華奢な肩を抱いた。
「大丈夫だ。山は琥珀の庭のようなもの。それに、ニニギや甚雨、青藍だっている。呼べば松風だって駆けつけるだろう。俺がよくよく探すように申し付けておくから、お前は少し落ち着きなさい。」
「お、俺も探しに行きたい。」
蘇芳の着物の袂を握りしめる。その掌をやんわりと握り返しながら、ゆっくりと離させる。
「嫁ちゃん、そりゃあだめだ。穢れは恨みの塊だ。もし狙いが人間なら、嫁ちゃんが行ったところで足手まといだよ。」
「宵丸、貴様そんな言い方を申すな!」
「じゃあまた危険に晒す?俺ぁまっぴらごめんだね。」
「げ、ゲコぉ…」
宵丸の言葉に、流石のツルバミも強くは出れなかったようだ。天嘉はゆるゆると祈るように手を組むと、悔しそうに顔を顰める。その頭に蘇芳が手を添えると、そっと撫でてやる。
「案ずるな。里の妖かしは皆強い。無論、それは俺とお前の息子も含めてだ。」
「青藍と松風呼んでくっからよ、ここに怪我人集めるから、嫁ちゃんはその手伝いしてくんな。」
「わかった…、取り乱してごめん。」
「いいねえ、俺も早く奥さんほしいぜ全く。」
ケタケタと笑って去っていく宵丸に、天嘉はむすりとした顔をする。どうやらよほど不安だったらしい。ピトリと蘇芳の体にくっつくように己が寄り添っていたことを指摘されて、気恥ずかしかったのだ。
昼飯を作っていた手を止めて、勝手口から外に出る。見上げた空の具合は冗談だろと思う程に奇妙な色をしていた。
「なんだってんだ…これ、」
見上げた上空は、真紫であった。所々に赤を交えながらも、なんとも不気味な色合いだ。
眉間に皺を寄せて、空を見上げたままサンダルを引きずるようにして、しばらく呆けていた。なんだか身がざわつく。琥珀、早く帰ってくりゃあいいけど。そう思っていれば、どこからともなく現れたのはお化け行燈の右太郎と左太郎であった。
「雌!ここにいたかァ!!若大将からの伝言だァ!!」
「穢れが里に舞い込んだァ!!雌は影鰐と共におれ!!」
「は、穢れ?」
ビロビロと舌を見せつけながら、ぐるぐると天嘉の身の回りをぐるりと一周する。聞き慣れない言葉ではあったが、なんとなく良くないものなのだろうなと言うのはわかった。
「とにかく雌は蘇芳様の大切だァ!!お前が障れば怒髪天!!」
「若大将と共に、大雷雨のおでましだァ!!」
「っうわ、ばか背中押すなって!っとと、おいってば!」
分厚い舌を使って、左右兄弟がせっせと天嘉の背中を押して屋敷の中に戻そうとする。二人の大切でもある天嘉に何かあれば、大目玉を食らうのは己らだ。必死になるのも無理はない。勝手口からも影法師たちが手招きする。そんなにやべえの?と言った顔で天嘉が引き攣り笑みを浮かべた時であった。
パシュ、と何かが噴き上げる音がした。なんだろう、そう思って天嘉が背後を気にした瞬間、ブワリと膨れ上がった何かが左右兄弟ごと体を包み込んだ。
「っ!か、影鰐…!?なんでっ、」
「きたァ!!!!穢れに触れると魔が差すぞォ!!」
「おら雌を守れェエ!!」
ドプン、と薄暗い皮膜が揺蕩う。天嘉は影鰐の腹の中、慌てて体勢を整えると、飛び出して行った左右兄弟の姿を視線で追いかけた。
赤い炎を纏いながら、右太郎と左太郎は一点に向かって勢いよく炎を噴き上げた。天嘉の目に映ったのは、真っ黒な靄を纏った大蜘蛛だ。その炎に怯むように身を縮ませながら、赤い瞳を軌跡を描くように光らせじわじわと後退していく様子だった。あれが穢れ、ブワリと天嘉の身に走ったざわめきは、蘇芳の結界を侵されたことによる危機察知だったのだ。
「なんで、結界は!?」
「げこぉ!!天嘉殿は奥座敷へ!此度の敵襲、今度こそツルバミは守り通します故!!」
「何そのお札みてえなの!!」
着物に襷を巻いたツルバミが、勇ましく飛び込んできたかと思うと、その三本の指を使い器用に印を結ぶ。まさかの戦闘要員だとは思わない、天嘉はギョッとしたまま目で追うと、大蜘蛛を焼き払った左右兄弟と入れ替わるように、ツルバミがその札をびしりと飛ばして生垣に貼り付けた。
「このツルバミの法力を舐めてもらっては困りまする!!ムン!!」
影鰐がその身の体積を膨らませて屋敷全体を包み込む。その瞬間を待っていたかのように、生垣の木端はぐんぐんとその蔦や葉を使って大きな防壁を作っていく。あっけにとられて絶句している天嘉の目の前で、その生い茂る防壁を貫くようにして、細長く黒い嘴のようなものが突き刺さる。
「なんだあれ、」
「なんだあれっつうより、なんでここに来た、ってのが正しいな。」
「宵丸、」
勝手口の屋根の上に降り立った宵丸が、手で庇を作る様にして防壁をみやる。
「さしずめ人間に恨み、ってことかねえ。ほら、帰ってきた。」
「恨みって、」
「おーい!ツルバミ!影鰐!お前ら引っ込まねえと雷食らうぞおー!!」
宵丸の呑気な声に反応したツルバミが、勇ましい顔つきのまま大慌てでこちらに飛んでくる。シュルシュルとその体積を縮める影鰐も然り、慌てているような様子であった。
「あ、蘇芳。」
バチバチ!と火花を散らしいながら、大きな鳶が曇天を引き摺りながら現れる。その身に青白い電撃をいくつも纏うと、大きな羽ばたきと共に、勢いよく鋭い稲妻が防壁に落ちる。
ーーーーーーーー!!!!
何がしかの声のな悲鳴が聞こえた気がした。恐ろしいほどの電流が鋭い光を放ち、ツルバミの作り上げた防壁を覆い尽くす。生垣を突き破ってこちら側へと侵入しようとしていた黒い何かは、一様に煙を噴き上げて消え去っていく。
バサリ、豪快な羽根の音とともに、大鳶に姿を転じた蘇芳が庭先に降り立つ。羽を散らすようにしてその姿を人型へと転じると、高下駄を鳴らして天嘉へと駆け寄った。
「無事か!」
「どわ…っ!うわめっちゃ汗かいてる!!」
「仕方ないだろう、里もひどい有様だ。そこらじゅう駆け回っていたらこんな具合よ。」
「え、商店街も襲われてんの!?」
「はは、案ずるな。あそこは皆勝ち気なものが多いからなあ、むしろ俺が手を貸すまでもなかった。」
むしろ、蘇芳様は細君の元へ行きなさいと追い出されてしまった。と笑う。曰く、姑獲鳥と小太郎が大いに暴れているらしい。黄泉の赤橋は牛頭馬頭も守ってくれているらしく、全く皆心強いものばかりだなあと快活に笑っていた。
「琥珀…、琥珀がまだ帰ってきてねえんだ!」
「あいつは今忙しい、禍津神探しに奔走しておる。」
「いやあ、すげえ頃合いだよな。水喰んとこが出産するってんで、山の神域が手薄になるって時に入り込みやがるとは。」
「ふむ、そういえば由春はどうした。あやつが今の結界を守っておるのだろう。」
「ああ、はなっからこんな大事になるたあ可哀想だ。まああいつも神の端くれだし、なんとかすんだろ。」
宵丸と蘇芳が話をする中、天嘉はそれってまずいんじゃねえかなと引き攣り笑みを浮かべた。以前幸が言っていた。次の出産の時は、睡蓮と由春にはに外に出てもらう羽目になると。番いの出産、神の秘め事は水喰にとって一等大切な出来事である。水の結界をはり、神気を一点に集中させるのだ。それを邪魔するものは、たとえ侍従や家族であっても許されぬ。故に水喰の逆鱗に触れ、大怪我をするくらいなら、外で過ごす方が安全。そう悩まし気に語っていたのを思い出す。
「幸が子を産んでんなら、由春はともかく睡蓮は外に追い出されてんだろう、なあ、あいつどこに居候するとか言ってたっけ…」
天嘉の一言に、蘇芳と宵丸の言葉が止まった。ツルバミはゆるゆると首を振ると、げこりと宣う。
「睡蓮殿に知り合いはおりませぬ、こちらにお越しになってはいないということは、おそらく森の中でお過ごしされているのかと…」
「な、なんで森…」
「自分は兎になれるから、ひと月ほどなら森で十分とおっしゃっておりました、ゆえにもしかしたら、ですが…」
不意に、睡蓮のふにゃりとした柔らかな笑顔が頭をよぎった。あの気のいい兎は無事だろうか。天嘉が瞳を揺らす。蘇芳はそっと寄り添うように近づくと、その華奢な肩を抱いた。
「大丈夫だ。山は琥珀の庭のようなもの。それに、ニニギや甚雨、青藍だっている。呼べば松風だって駆けつけるだろう。俺がよくよく探すように申し付けておくから、お前は少し落ち着きなさい。」
「お、俺も探しに行きたい。」
蘇芳の着物の袂を握りしめる。その掌をやんわりと握り返しながら、ゆっくりと離させる。
「嫁ちゃん、そりゃあだめだ。穢れは恨みの塊だ。もし狙いが人間なら、嫁ちゃんが行ったところで足手まといだよ。」
「宵丸、貴様そんな言い方を申すな!」
「じゃあまた危険に晒す?俺ぁまっぴらごめんだね。」
「げ、ゲコぉ…」
宵丸の言葉に、流石のツルバミも強くは出れなかったようだ。天嘉はゆるゆると祈るように手を組むと、悔しそうに顔を顰める。その頭に蘇芳が手を添えると、そっと撫でてやる。
「案ずるな。里の妖かしは皆強い。無論、それは俺とお前の息子も含めてだ。」
「青藍と松風呼んでくっからよ、ここに怪我人集めるから、嫁ちゃんはその手伝いしてくんな。」
「わかった…、取り乱してごめん。」
「いいねえ、俺も早く奥さんほしいぜ全く。」
ケタケタと笑って去っていく宵丸に、天嘉はむすりとした顔をする。どうやらよほど不安だったらしい。ピトリと蘇芳の体にくっつくように己が寄り添っていたことを指摘されて、気恥ずかしかったのだ。
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