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琥珀という若天狗
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針葉樹の木々が、その鋭い先端で空を支えるかのように堂々と連なっていた。
人の目には薄暗く、恐ろしい森の中。得体のしれない恐怖を自然に抱くことは正しい。
暗くて見えないその虚ろの先には、たしかに彼らがいるのだから。
畏怖を抱くものが多い、針葉樹林の森の中を縫うように、一羽の若い鳶が空を駆ける。俺が来たぞと合図をするかのように、ひゅるりと鋭く鳴いた。
ばき、と木々を軋ませながら、葉の隙間から黒く艶めいた鎧が蠢く。その肢体は美事の一言で、随分と大きいのだ。人里にあらわれたら、おそらくダンプカーもその硬質な身の前では柔らかなものに変わるだろう。そんな大きな百足の体を自在に操り、ニニギは美しい顔を上げて呆れたように笑った。
「お前、またさぼりかい。」
「聞いてくれよニニギ、俺ぁまた女に泣かされた!」
巡回中に毎度来る、己を第二の母と懐いている若い大天狗。大層な妖力を身に秘めた美丈夫は、その立派な猛禽の羽を折りたたむと、その体躯の上に降り立った。
「あんたも大概に悪食だねえ、全く、天嘉のタラシっぷりを受け継いだにしろ、もうちっと見る目を養いな。」
プカリと口から紫煙を吐き出した百足女房のニニギが、巡回の途中に抜けてきたと堂々と宣った琥珀を相手に呆れた目線を向ける。どうやらこの若い天狗は、己の容姿には無頓着らしい。せっかく上等な見た目に生まれたというのに、だらしなく着崩した天狗装束に羽混じりの黒髪を雑に束ね、天嘉と揃いの琥珀の瞳にニニギを映しながら、だってさあ、と気だるそうな声を漏らす。
「親父は運良く母さんを拾ったけど、俺はそうは行かねえかもしれねえじゃん。日がな一日アンテナはって里巡回したって、ぜーんぜん食指が動かねえってもんだ。」
「アンテナって、あれかい。天嘉がああでもないこうでもないって言って板持って探してるやつ。」
「スマホな。まあ、母さんが電波難民なら、さしずめ俺は番難民ってこったなあ。」
「おや、上手いこと言うじゃないか。」
ギャハハとその体躯にあった声で大笑いをするニニギの立派な外殻に寝転びながら、なんで自分の周りの雌は豪快な奴が多いのだろうなあと思う。
蘇芳が天嘉を拾ったのは、今から19年前だ。全く、長い年月を経てもうちの夫婦は大変に仲がよろしい。人里と流れる時間が違うせいか、天嘉は今も容貌は変わらずにいる。変わったとすれば、親父である蘇芳が総大将を引退して、今は気ままに隠居生活を送っているということくらいか。
「んで、色男は一体なんで番がうんぬん言い出したんだい。」
「聞いてくれよ、またフラれたんだ。うちに帰りゃ親父は母さん独占して離さねえしな。居場所ねえっつーか居た堪れねえっつーか。」
「はあ、まああんたも大概に女癖が悪いしねえ。この間の未亡人とはうまくいかなかったのかい。」
「ねんごろになるって時に食われかけた。きっとありゃ狩の手段の一つなんだろうよ。」
琥珀の疲れ果てた顔で宣う言葉に、ニニギは手を叩いて大笑いをする。この男、その容姿の良さからご婦人に手招かれることもままあるのだが、まあいかんせん貞操観念が希薄というか、据え膳は美味しく頂くきらいがある。天狗の癖に奔放が過ぎると、烏天狗部隊の頭を務める十六夜に嗜められることもしばしば、しかしながら性分なので致し方なし。己は博愛精神であると堂々と宣っては、時折痛い目に遭う。
今回も、川に身投げをしようとした二口女を助けだした琥珀であったが、お礼は体でと言われてホイホイついて行ったのであった。
「接吻すんのは構わねえんだ。減るもんじゃないしな。だけど頸にも口付けるべきだったのか?いやでも結局食われかけて逃げたしな…。」
「あっはっは!!いいじゃあないか、若大将が二口女に傷物にされたってえ、ある意味は箔がつくだろうに!」
「箔がつくのは俺じゃなくて女の方だなあ。」
もう俺は里を出て探したほうがいいかもしれん。そんなことを言ってむくりと起き上がると、琥珀はニニギの体の上を歩いてそばによった。
「あーあ。俺はニニギみたいなサバサバした雌と番になりてえなあ、楽そうだし。」
「はん、童にゃあ興味ないね。男磨いて出直してきな。」
「ニニギは母さん大好きだもんなあ。」
知ってる。というと、バサリと羽を表して、ふわりと木の上に飛び移る。杉林のそばの大きな洞穴がニニギの根城だ。琥珀は子供の頃からニニギに遊び相手になってもらっていたこともあり、第二の母だとも思っている。この気のいい百足女房は、今や蘇芳に言われて山の管理を任されていた。獄卒も兼任しており、稀に迷い込んでくる亡者を片っ端から腹に収めているとかいないとか。
「琥珀、あんたちゃんと帰んなよ!天嘉泣かせたらただじゃおかないからね!」
「やっぱニニギはいい女だなあ!母さん泣かすよりも、俺が泣かされる方が早いから安心してくんな!」
あははと笑いながら、そんなことを言う。ニニギは、それってどこが安心なんだいと返したが、まあ答えも告げずに琥珀は飛び去った。全く、いざという時にしか本気を出さぬところなど、蘇芳によく似ていた。本当は腹に決めた雌がいるだろうに、手を出しあぐねて他で発散しているあたり、惚れた腫れたが不器用で天嘉を泣かせた蘇芳の悪いところもしっかりと受け継いでいる。
ニニギは呆れたような顔で見送ると、アタイも隠居してえなあと呟きながら、その身を木に巻きつけて紫煙を楽しむのであった。
「こは!また十六夜撒いたろ!血相かえて転がり込んできたぞ?まじで無駄な心労かけんなって。」
庭で洗濯物を取り込んでいた天嘉は、空から舞い降りてきた琥珀を認めると仕方のないやつだと言わんばかりにため息をはいた。
ばさばさと羽を細かく動かして勢いを殺すと、琥珀は高下駄を器用に操りながらガバリと天嘉を抱きすくめる。
「ただいま母さん!お腹すいた!!」
「冷える冷える!!また高いとこ飛んできただろ!?宵丸みたいに冷たくなってるって!先お風呂入ってこいよー!」
「まじで。」
ぞぞぞっと琥珀の体温に鳥肌を立てた天嘉が、相変わらずぼさついている頭をわしわしと撫でてやると、丁寧に回された腕を外す。元服を済ませた息子がこうして未だに甘えてくるのは可愛いが、まあ随分と奔放に育ったこと。女の白粉の香りがしたので、思わず渋い顔をする。
「ニニギのかーちゃんとこいってきた。」
「んだ、ニニギならいいけどさ。」
「親父は?」
「義骸んとこ。」
なるほど、今日の帰りは遅そうだと理解すると、天嘉の体に抱きついたまま嬉しそうに頬擦りをする。どうやら久しぶりに独占できると思ったらしい。いつもは蘇芳と取り合いになるので、今日位は甘やかしてもらおうと腹に決めたらしい。天嘉もわかっている分好きにさせているが、マザコンは可愛いが結婚できるのかと少々不安になるときがある。
「あー、もう飯準備してくるからはよいっておいで。」
「晩ごはんなに。」
「カレー。」
「なにそれ宴じゃん!!すぐはいってくるわ!!」
などとのたまって大はしゃぎしたかと思えば、カラコロとせわしなく下駄の音を立てながら外の露天に駆けていく。蘇芳もそうだが、琥珀も裸で戻ってくるのが悩みの種だ。ツルバミがまた散らかした天狗装束を拾いながら、親子共どもだらしがなくていらっしゃる!!と憤慨するイメージが容易にできてしまうくらいだ。
天嘉は呆れながらもちょっとだけ笑ってしまうと、さてまずは残りを片付けるかと洗濯物を取り込んだ。
人の目には薄暗く、恐ろしい森の中。得体のしれない恐怖を自然に抱くことは正しい。
暗くて見えないその虚ろの先には、たしかに彼らがいるのだから。
畏怖を抱くものが多い、針葉樹林の森の中を縫うように、一羽の若い鳶が空を駆ける。俺が来たぞと合図をするかのように、ひゅるりと鋭く鳴いた。
ばき、と木々を軋ませながら、葉の隙間から黒く艶めいた鎧が蠢く。その肢体は美事の一言で、随分と大きいのだ。人里にあらわれたら、おそらくダンプカーもその硬質な身の前では柔らかなものに変わるだろう。そんな大きな百足の体を自在に操り、ニニギは美しい顔を上げて呆れたように笑った。
「お前、またさぼりかい。」
「聞いてくれよニニギ、俺ぁまた女に泣かされた!」
巡回中に毎度来る、己を第二の母と懐いている若い大天狗。大層な妖力を身に秘めた美丈夫は、その立派な猛禽の羽を折りたたむと、その体躯の上に降り立った。
「あんたも大概に悪食だねえ、全く、天嘉のタラシっぷりを受け継いだにしろ、もうちっと見る目を養いな。」
プカリと口から紫煙を吐き出した百足女房のニニギが、巡回の途中に抜けてきたと堂々と宣った琥珀を相手に呆れた目線を向ける。どうやらこの若い天狗は、己の容姿には無頓着らしい。せっかく上等な見た目に生まれたというのに、だらしなく着崩した天狗装束に羽混じりの黒髪を雑に束ね、天嘉と揃いの琥珀の瞳にニニギを映しながら、だってさあ、と気だるそうな声を漏らす。
「親父は運良く母さんを拾ったけど、俺はそうは行かねえかもしれねえじゃん。日がな一日アンテナはって里巡回したって、ぜーんぜん食指が動かねえってもんだ。」
「アンテナって、あれかい。天嘉がああでもないこうでもないって言って板持って探してるやつ。」
「スマホな。まあ、母さんが電波難民なら、さしずめ俺は番難民ってこったなあ。」
「おや、上手いこと言うじゃないか。」
ギャハハとその体躯にあった声で大笑いをするニニギの立派な外殻に寝転びながら、なんで自分の周りの雌は豪快な奴が多いのだろうなあと思う。
蘇芳が天嘉を拾ったのは、今から19年前だ。全く、長い年月を経てもうちの夫婦は大変に仲がよろしい。人里と流れる時間が違うせいか、天嘉は今も容貌は変わらずにいる。変わったとすれば、親父である蘇芳が総大将を引退して、今は気ままに隠居生活を送っているということくらいか。
「んで、色男は一体なんで番がうんぬん言い出したんだい。」
「聞いてくれよ、またフラれたんだ。うちに帰りゃ親父は母さん独占して離さねえしな。居場所ねえっつーか居た堪れねえっつーか。」
「はあ、まああんたも大概に女癖が悪いしねえ。この間の未亡人とはうまくいかなかったのかい。」
「ねんごろになるって時に食われかけた。きっとありゃ狩の手段の一つなんだろうよ。」
琥珀の疲れ果てた顔で宣う言葉に、ニニギは手を叩いて大笑いをする。この男、その容姿の良さからご婦人に手招かれることもままあるのだが、まあいかんせん貞操観念が希薄というか、据え膳は美味しく頂くきらいがある。天狗の癖に奔放が過ぎると、烏天狗部隊の頭を務める十六夜に嗜められることもしばしば、しかしながら性分なので致し方なし。己は博愛精神であると堂々と宣っては、時折痛い目に遭う。
今回も、川に身投げをしようとした二口女を助けだした琥珀であったが、お礼は体でと言われてホイホイついて行ったのであった。
「接吻すんのは構わねえんだ。減るもんじゃないしな。だけど頸にも口付けるべきだったのか?いやでも結局食われかけて逃げたしな…。」
「あっはっは!!いいじゃあないか、若大将が二口女に傷物にされたってえ、ある意味は箔がつくだろうに!」
「箔がつくのは俺じゃなくて女の方だなあ。」
もう俺は里を出て探したほうがいいかもしれん。そんなことを言ってむくりと起き上がると、琥珀はニニギの体の上を歩いてそばによった。
「あーあ。俺はニニギみたいなサバサバした雌と番になりてえなあ、楽そうだし。」
「はん、童にゃあ興味ないね。男磨いて出直してきな。」
「ニニギは母さん大好きだもんなあ。」
知ってる。というと、バサリと羽を表して、ふわりと木の上に飛び移る。杉林のそばの大きな洞穴がニニギの根城だ。琥珀は子供の頃からニニギに遊び相手になってもらっていたこともあり、第二の母だとも思っている。この気のいい百足女房は、今や蘇芳に言われて山の管理を任されていた。獄卒も兼任しており、稀に迷い込んでくる亡者を片っ端から腹に収めているとかいないとか。
「琥珀、あんたちゃんと帰んなよ!天嘉泣かせたらただじゃおかないからね!」
「やっぱニニギはいい女だなあ!母さん泣かすよりも、俺が泣かされる方が早いから安心してくんな!」
あははと笑いながら、そんなことを言う。ニニギは、それってどこが安心なんだいと返したが、まあ答えも告げずに琥珀は飛び去った。全く、いざという時にしか本気を出さぬところなど、蘇芳によく似ていた。本当は腹に決めた雌がいるだろうに、手を出しあぐねて他で発散しているあたり、惚れた腫れたが不器用で天嘉を泣かせた蘇芳の悪いところもしっかりと受け継いでいる。
ニニギは呆れたような顔で見送ると、アタイも隠居してえなあと呟きながら、その身を木に巻きつけて紫煙を楽しむのであった。
「こは!また十六夜撒いたろ!血相かえて転がり込んできたぞ?まじで無駄な心労かけんなって。」
庭で洗濯物を取り込んでいた天嘉は、空から舞い降りてきた琥珀を認めると仕方のないやつだと言わんばかりにため息をはいた。
ばさばさと羽を細かく動かして勢いを殺すと、琥珀は高下駄を器用に操りながらガバリと天嘉を抱きすくめる。
「ただいま母さん!お腹すいた!!」
「冷える冷える!!また高いとこ飛んできただろ!?宵丸みたいに冷たくなってるって!先お風呂入ってこいよー!」
「まじで。」
ぞぞぞっと琥珀の体温に鳥肌を立てた天嘉が、相変わらずぼさついている頭をわしわしと撫でてやると、丁寧に回された腕を外す。元服を済ませた息子がこうして未だに甘えてくるのは可愛いが、まあ随分と奔放に育ったこと。女の白粉の香りがしたので、思わず渋い顔をする。
「ニニギのかーちゃんとこいってきた。」
「んだ、ニニギならいいけどさ。」
「親父は?」
「義骸んとこ。」
なるほど、今日の帰りは遅そうだと理解すると、天嘉の体に抱きついたまま嬉しそうに頬擦りをする。どうやら久しぶりに独占できると思ったらしい。いつもは蘇芳と取り合いになるので、今日位は甘やかしてもらおうと腹に決めたらしい。天嘉もわかっている分好きにさせているが、マザコンは可愛いが結婚できるのかと少々不安になるときがある。
「あー、もう飯準備してくるからはよいっておいで。」
「晩ごはんなに。」
「カレー。」
「なにそれ宴じゃん!!すぐはいってくるわ!!」
などとのたまって大はしゃぎしたかと思えば、カラコロとせわしなく下駄の音を立てながら外の露天に駆けていく。蘇芳もそうだが、琥珀も裸で戻ってくるのが悩みの種だ。ツルバミがまた散らかした天狗装束を拾いながら、親子共どもだらしがなくていらっしゃる!!と憤慨するイメージが容易にできてしまうくらいだ。
天嘉は呆れながらもちょっとだけ笑ってしまうと、さてまずは残りを片付けるかと洗濯物を取り込んだ。
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