なんだか泣きたくなってきた

思春期ですから ＊

「葵？なんかすごい声だしてなかっ、おっと。」
「…、な、なんでもない」

手早くシャワーを終え、半透明の扉を開けるとばたばたと足音を立てながら、葵が飛び込んできた勢いのまま抱きついてくる。細い体に薄いガウンを巻きつけた体は、腰のあたりで絞られているせいか柳腰がなんとも色っぽい。濡れた俺の体に戸惑いなく飛び込んでくるほどびっくりした事があったらしい。
体をくっつけたまま、わしわしと頭から拭いていると、物凄い小さな声で呟く。

「エッチなビデオついてびびった…」
「ぶほっ…そ…そりゃつくだろラブホだもん！」
「し、しらないし！初めて来たんだぞこんなとこ！」
「くく、じゃあずっと緊張しっぱなしだったんだ。かわいいね。」
「う、うるさい…」

首にタオルをかけて腰を抱き寄せる。頬を赤らめながらブスくれる様子が面白くて、ちゅ、と瞼にキスをすると、裸の俺に気づいたのかみるみるうちに顔を赤らめた。

「な、なんでぶらさげたまま！！タオル巻けって」
「そりゃぶらさがってますな。タオルいる？これから脱ぐのに。」

葵のふかふかとした尻を持ち上げるように両手で揉むと、ビクリと肩を揺らして俯く。素直な反応に俺の性器が持ち上がり、葵のガウンを押し上げた。

「悪いね、思春期だからさ。」
「ぐう、…っそれ答えになってな、ぁっ」
「んー、もう素直になって。」

ガウン越しに、葵の奥を指で押すとフルリと震える。体は先に素直になっているので、あとは本人だけ。唇を重ねると諦めたように力を抜くのがオーケーのサインだ。大人だと硬いこと言うわりにチョロくて少し心配になる。

「俺のオメガは不器用だね。ま、そこがいーんだけど。」
「うるさいな…しかたないだろ、慣れてないんだから…」

抱き上げてベッドに向かい、膝に跨がらせるようにして座らせる。小ぶりな尻をやわやわと揉みながら、目線が少し上がった葵にキスの催促をすると、顔を赤くしながら甘く喰まれる。
素直じゃない唇の中に隠れた薄い舌を絡めると、ガウン越しに葵のそこがじわりと濡れる感触に口元がにやついた。

「ん、舌出して。」
「あ、…っ」

ゆるく口を開いて差し出された、薄く瑞々しいそこに吸い付く。ぢゅ、と音をたてながら奉仕するように舌を一方的に甘噛みしながら愛撫する。
口端からだらしなく垂らされた唾液を指で拭ってやると、とろんとした目でゆるゆると舌を絡ませてくきた。

「ゆ、…ぁっ、…」
「ん、ふ…」

髪を撫でながら何度も唾液を舌を擦付けるように口付けを深める。葵が快感に従順になればなるほど、控えめに甘えてくるのが可愛い。俺はそれがもっと見たくて、葵の腰を押し付けるように下腹部を密着させた。素肌を撫でて腰にたまるように乱れたガウンの隙間から、艶めかしい足を撫でながら薄絹に包まれた尻をあわいにそって指を滑らせると、柔らかい肉はやさしく俺の指を包む。

「葵のここ、ぷくって腫れてる。わかる」
「そ、そこ…っ…誰の、せい…」
「俺の。ふふ、怒る？」
「うぅ…っ…わ、」

葵を抱きしめたまま仰向けに倒れると、跨がらした足はそのままに俺の膝を立てて開いてやれば、がぱりと自然と葵の足もだらしなく開く。

「ゃ、やだ！いやだこれ…っ！おりる…っ」
「駄目、大人なら年下の言うこと聞いてくれるだろ？」
「都合のいいときばっか…ぁ、んっ」

慌てて起き上がろうとして反られた胸にそのまま吸い付く。ここも、俺が虐めるせいで敏感になった箇所だ。慎ましかった薄ピンクが、刺激によって濃い色に変わるのが扇情的だ。

「ぁ、ぁ、ぁ…っ」
「ん、…もっと、」
「ぁ、あっ…そこ、ゃ…っ」
「はは、っ」

柔らかい乳首を唇で甘く挟みながら舌先で擽られる。その愛撫がお気に入りなのか、口で否定していても無意識に押し付けてこられたら期待に答えるしかない。ぢゅ、と強く吸い付いてやれば、腹部にじわりとした温かさが広がった。

「ふ、ぁ…っ…」
「葵、漏らしたろ。」
「う、ぅっ…やだ…っ」

緩く腰を揺らして遂情した葵の濡そぼった性器を刺激する。ぬち、と粘液が腹の割れ目から伝い、シーツにシミを作った。

「気持ちいい？気持ちいいなら、なんていうんだ？」
「っ、も…もっと…」
「うん？」
「きもちくして…」
「ん、いいこ。」

泣く手前の顔が可愛い。耳まで赤くして、情けなく蕩けた顔で自分から腰を揺らめかせる。近所のエッチなお兄さんは伊達じゃない。
舌を絡ませながら両手で乳首を刺激してやると、ビクビクと体が跳ねる。その刺激に葵の性器が雄を自覚するように固くなっていく。

「は、ぁっぁ、あ…」
「せっかく可愛い下着履いてんのに、」
「うぁ！、ゃめ…っ…」
「べショベショ。ほら、白いからすげぇ透けて見えて…えろ。」

体を反転させて足を開かせる。腰を持ち上げれば肌色が透けて厭らしく濡そぼった下着が丸見えだ。
膝裏を持ち前に倒して尻をあげさせる。重力にまけて隙間から溢れた性器が揺れながら粘液を飛ばした。

「葵、やらしいな。」
「ぅ、っ…んは、ぁ…！」

がぶりと内腿を噛んでやれば、びゅくりと精液を飛ばす。顔にかかったそれを親指で拭ってやれば、教えた通りに、薄く唇を開いた。この年上の番は、支配されることが好きらしい。自身の精液を赤い舌で舐め取りながら、まだいじってもいない蕾が期待するようにひくりと震えた。

「なぁ、嫌がらないで。葵はいいこだから、我慢できるよな？」
「うん…っ…」
「ふ…なら、リラックスして。」
「え…、っぁあっ…！？」

Ｔバックの狭い生地に隠された蕾を親指で横に開いた。呼吸をするかのように、媚肉が唇を強請るように蠢くそこに深く舌を差し込めば、縁を引っ掛けるようにしながら蹂躪した。

ぬちり、ぐぷ、と葵の恥ずかしい音。微かに震える尻をなだめるように揉み込んでは、内壁を嬲る舌の感触が伝わるように蕾の縁に何度も唇を押し当てた。

「ん、んん…ふ…」
「ゆ、や…っ、ゃだ…やぁ、あっあ…し、た…ぬい、てぇ…」
「やら。」
「やあぁ…！」

きゅっと舌を飲み込むように蕾がおおきく蠢いたと思えば、腰を震わせながら数度に分けて濃度の濃い精液をぶしゅぶしゅと吐き出していた。
清楚な白に嫌らしいレースの隙間から、プラムのように張り詰めた性器が、白濁を垂らしながらびくびくと震えている卑猥な光景が下半身を刺激する。吐精の余韻で小さく身を震わす葵に覆いかぶされば、枕を掴んでいた葵の手を俺の性器に触れさせた。

「ぁ…こんな…に、」
「えろすぎる。…食っていい？」
「ん…わんって言って。」
「ぶは、なんだそれ可愛い。」

あぐ、と鼻先を甘噛みされる。目の縁を赤くした涙目でゆるゆると性器を扱う薄い掌に腰を押し付けながら、ちゅ、ちゅ、と濡れた音を立てて唇であまえる。ここからは、葵に強いる負担のが大きい。慣らしたそこが狭くならないように、指を抜き差ししながら葵にすり寄る。

「ゆう、や…まて、だ…」
「っ、ん。」

頭を撫でられながら、お許しが出るまで葵の手のひらを先走りで汚す。手ずからそっと蕾に先を擦り付けられると、危うく射精しそうになるくらい興奮する。

「まて、だ…よ…ぁっ」
「ぐ、…ぅ、っ…」

指を抜いて、かすかに開いたそこに葵が先端を押し付ければ、ぐぷ…と濡れた音を立てながら先端が埋め込まれる。
脳が焼き切れるんじゃないかと思うくらいの興奮と飢餓感に、俺の呼吸は次第に荒くなっていった。

「ん…、っぁん…ゆう、や…」
「ぅぁ…、あお、い…」

葵の唇を舐めて赦しを乞う。余裕のない顔に嬉しそうに微笑んだ小悪魔が、掠れた声で囁いた。

「くって、…ゆうや、っ」