[改稿版]これは百貨店で働く俺の話なんだけど

だいきち

文字の大きさ
上 下
45 / 79

45(第一章完)

しおりを挟む
「誰に、いつ、どんな経緯で入れられたんですか」

「えっと……高1の時、仲が良かったβの男友達と、俺ん家で一緒にゲームして遊んでて、告白されて…………1回だけ」

ぷくっと頬を膨らませる。

「悪かったって……」

「いいですよ。過去のことは変えられないし……でも、これからは私だけですよね?」

「ああ、約束する」


嬉しいです、と唇を合わせ、啄む。


「…………そろそろいいですか?」

「……ああ」


了承を得たので、ポーチから避妊具の箱を取り出した。

見るのも触るのも初めてなのでワタワタしていると、先輩が代わりに付けてくれた。


2人で笑いあって、布団になだれ込んだ。


唇を重ね、舌を歯列に這わせる。
先輩もおずおずと舌を出したので、吸い上げ、もっと深く絡ませた。

最後にちゅ、とリップ音をわざと立てて唇を離した。



体を起こし、菊口に杭の先端を合わせる。

「んっ……」

穴の周りをつーっと先端でなぞってみる。


先輩が物欲しそうな目で見てくるので、弄るのを断念して、ターゲットを絞った。


つぷり、と先端が中に入る。

「あっ…………いっ……」

「すみません、大丈夫ですか?」

「ああ、気にするな」

汗を流しながらこちらに微笑みかける先輩の頬を撫ぜ、ゆっくり押し入った。


「~~~んぁぁあっ!」

最後の数ミリをぐっと突き入れた。

「は、入った……先輩、全部入りましたよ!」

「そうか……良かった」

先輩の首を引き寄せ、私も精一杯伸びて唇を重ねる。

「先輩……好きです」

「悠」

「えっと……」

「ゆーう」

「……悠……くん、好きです」

「ふっ……まぁいいか、俺も好きだ」


先輩……改め悠くんは、両手で私の頬を包み、舌を出して私の唇を舐め、キスを強請った。

御要望通り舌を絡めて貪り、ゆっくり腰を動かし始めた。


「む、ぅん…………ん……ん、ん、」


だんだん私の欲望がエスカレートし、腰の速度が上がっていく。


「ぅ、ぅ、……あっ!ぁっ、んぁ、あっあっ……」


唇を離すと、悠くんの喘ぎ声が明確に聞こえる。

「だめ、声を聞かせてください」

手の甲で口を覆おうとしたので、指を絡めて布団に縫いつけた。

「だって……んあっ、はずかしっ」


「恥ずかしくないです、かわいいです」


「……んっ、か、わいい、とか……ぅんっ、ゆーなっ!」


(そういうところが、かわいいんですよ)


ちゅ…………ちゅ、と悠くんの体に華を咲かせていく。


「んっ、んっ!みや、び……きもちぃっ……」

「私も、気持ち良いですっ……あっ……」




パンパンパンパンパンパン

強く速く、肉が叩きつけられる音が部屋に響く。


じゅぶじゅぶ、パンパンパンパン……


「あっあっあっ……みやび、も、」

「一緒に、イきましょう……?」


私が悠くんの腰を両手で押さえ、奥にグッと穿った瞬間、

「ああああああああぁぁぁっ!!!」


ビクビクッ!と悠くんの体は跳ね、白濁が自身の腹に放たれる。

私も、ぶるり、と震えて避妊具越しに悠くんの体内へ精を放った。


「……ぅんんっ!……」

ハァ、ハァ……と荒い息をしながら、ずるりと杭を抜く。

避妊具を一旦外して、結んでゴミ箱に捨てた。



ビクッ……ビクッ……と痙攣する悠くんの逸物に避妊具を付ける。

「ごめんなさい、悠くん……やっぱり悔しいから、悠くんの、私にもください」

「え、どういうこと……っ!!」


悠くんの腰に跨って竿を支え、ゆっくりと腰を落とした。


「んっ……い、たい……」

「お、おい!全然慣らしてないのに入れるから……!」


「ひゃあ!」

ずん、と最奥まで届いた悠くんのもの。

下腹部をさすってみる。

「処女は貰えませんでしたけど……童貞は貰ってしまいました」

「だからって……無理はするなよ」

「だって……悠くんのこと、大好きなんです……」


「~~~あーもう!上手く出来なくても知らないからな!」

くるりと体勢を反転させ、今度は悠くんが私を見下ろしている。

「こっちの方が、キスはしやすいな」

ちゅ、と啄み、悠くんはゆっくりと腰を動かし始めた。


「悠くん、私にも、付けてください……んっ」

「付ける?……ああ、キスマークか。任せろ」


悠くんは私の首筋に舌を這わせ、鎖骨から耳の下までくまなくキスを落とした。

「ふーん、孕ませるのって、こんな気分なんだな」


やや強く腰を振る悠くんに男らしさを感じ、下腹部がきゅ、と締まった。

「んっ!……おい、あまり締め付けるな……」

「そ、そんなこと言われても、ぅん!」


私は枕を握りしめ、ひたすら与えられる甘い快感に身を委ねた。

悠くんは、私の腰を両手で掴み、ぎこちない動きで腰を振った。


ぶるっと悠くんが震えた時、避妊具越しに何かが膣内に放たれたのを感じた。

ずるっと悠くんは自身のものを引き抜いたが、どうも何かが足りない。


「……雅、俺、下がいい」

「ええ、私も……上がいいです」



悠くんの避妊具を奪い取り、再び組み伏せた。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

さよならの向こう側

よんど
BL
''Ωのまま死ぬくらいなら自由に生きようと思った'' 僕の人生が変わったのは高校生の時。 たまたまαと密室で二人きりになり、自分の予期せぬ発情に当てられた相手がうなじを噛んだのが事の始まりだった。相手はクラスメイトで特に話した事もない顔の整った寡黙な青年だった。 時は流れて大学生になったが、僕達は相も変わらず一緒にいた。番になった際に特に解消する理由がなかった為放置していたが、ある日自身が病に掛かってしまい事は一変する。 死のカウントダウンを知らされ、どうせ死ぬならΩである事に縛られず自由に生きたいと思うようになり、ようやくこのタイミングで番の解消を提案するが... 運命で結ばれた訳じゃない二人が、不器用ながらに関係を重ねて少しずつ寄り添っていく溺愛ラブストーリー。 (※) 過激表現のある章に付けています。 *** 攻め視点 ※当作品がフィクションである事を理解して頂いた上で何でもOKな方のみ拝読お願いします。 扉絵  YOHJI@yohji_fanart様

【完結】幼馴染から離れたい。

June
BL
隣に立つのは運命の番なんだ。 βの谷口優希にはαである幼馴染の伊賀崎朔がいる。だが、ある日の出来事をきっかけに、幼馴染以上に大切な存在だったのだと気づいてしまう。 番外編 伊賀崎朔視点もあります。 (12月:改正版) 読んでくださった読者の皆様、たくさんの❤️ありがとうございます😭 1/27 1000❤️ありがとうございます😭

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

幽閉王子は最強皇子に包まれる

皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。 表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。

十七歳の心模様

須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない… ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん 柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、 葵は初めての恋に溺れていた。 付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。 告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、 その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。 ※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。

『これで最後だから』と、抱きしめた腕の中で泣いていた

和泉奏
BL
「…俺も、愛しています」と返した従者の表情は、泣きそうなのに綺麗で。 皇太子×従者

目が覚めたら囲まれてました

るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。 燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。 そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。 チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。 不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で! 独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。

処理中です...