アイデンティティは奪われましたが、勇者とその弟に愛されてそれなりに幸せです。

だいきち

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得難い気持ち ✴︎

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 抵抗もせずに身を投げ出したままのシグムントが目の前にいる。銀灰色の瞳をぎらつかせ、イザルは己の内側に感じる獣じみた衝動を、必死で堪えていた。
 イザルの身勝手に巻き込んだことを怒りもしないシグムントが、一体どこまでの無体を許すのかを確かめたくなった。というのが欲の根源なのかもしれない。ただ、一つわかること。優しく見つめ返してくるシグムントに、イザルは確かに自己肯定感を高めたられたということだ。
 なんでも一人でやって、誰のても借りずにここまでやってきた。それ故に、イザルは他人へと甘えることを知らない。庇護を向けられるような可愛い性格ではなかったし、恐れられ突き放してくる周りの環境が、イザルを誰よりも早く大人にしたのだ。
 そう、思っていたというのにだ。イザルはシグムントを前にすると、分別の効かぬ幼子のように我欲を優先させてしまう。始末が悪いのは、シグムントもまたそれを拒まずに受け入れるのだ。
 喉が渇く。この感覚がなんなのかはわからない。それでも、今目の前に曝け出された無防備に、イザルは身も蓋もなく縋りたくなってしまった。

「……何を、考えているかと言ったな」

 少しだけ息苦しそうにも聞こえるシグムントの声が、イザルの問いかけに応える。

「嫌がらないだろ、お前は」
「……何をだ」
「俺の、見た目の話だ」

 シグムントの言葉に、イザルの目がわずかに見開かれた。小さな手のひらが触れて、イザルの頬を柔らかく撫でる。長い睫毛を震わせて、泣きそうな顔でイザルを見つめたシグムントの真実。それは、イザルが厭わずに触れることへの喜びだという。
 同じなのだ。シグムントもイザルと同じであった。与えてもらえることのなかった他人の体温を、焦がれて焦がれて大人になった。優しさの温もりを、知ることもなく育った。
 こうして、二人分け合う体温がこんなにも苦しいものだと、出会って初めて知ったのだ。この苦しさは、共寝をしたあの日の夜以上に酸素が薄く感じられた。

「触れてもらえるのは、幸せなことだな……俺は、お前の手のひらが、恋しいのかもしれん」

 今でも覚えている。雨の中小さくなるシグムントに触てくれた体温を、イザルの大きな手のひらを。真っ白で気持ちが悪いと言いながら撫でてくれた、不器用な優しさを。だからシグムントは、イザルに懐いたのかもしれない。
 存在を許されたような心地になるから、イザルの手のひらは好きだ。文句を言いながら、なんだかんだ側にいてくれて、シグムントの為に命を狙われてくれて、一緒に逃げてくれて。口も顔も確かに怖いけど、イザルが優しい心を持っている事はきちんとシグムントが知っている。
 そんな、シグムント自身を認めてくれた男を前に、どうして抵抗なんてできようか。

「俺は、お前に生きててもいいんだと教えてもらった。そんな気でいる。だから、お前には俺の命を差し出してもなんの問題もない。体なんて、いくらでも好きにすればいい」
「……そりゃあ、随分重い話だな。」
「お前が俺を生かしたのだぞ。奪うも生かすも、イザルの采配だ」

 重い話だ。重いが、初めて他人から向けられた己に対する執着を、イザルは悪くないなとも思った。
 これが刷り込みでもいい、面倒臭くて弱っちい目の前の魔族ではあるが、向けられる純粋な好意はイザルだけのものだ。好意は、甘露だ。そして、毒のようだ。イザルはずっとそれが欲しかった。人が、たった一人を思い温めた心を欲しかったけど、どうしたらそれをもらえるかがわからなかったから、ずっと周りを羨み憎んできた。
 でも、今は違う。シグムントは、イザルに向けて好意を差し出したのだ。それも、心だけでなく命ごと。
 イザルは、その言葉をずっと待っていた。そして、シグムントの命を全身で受け取った瞬間、イザルもまた存在を認められたかのような心地になった。

 この心地の、なんと甘美なことだろう。

「く、は……」
「イザル……?」
「くは、あはは、そうか、そうかあ、はは、っ」

 イザルは笑うのを堪えきれなかった。体の一番深い部分から、快楽にも似た分泌物がゆっくりと浸透してくる。人生で、初めて声を上げて笑ったかもしれない。
 肩を揺らして顔を覆い、子供のように無邪気に笑うイザルの様子を、シグムントは呆気に取られたように見つめていた。見たこともないイザルの様子に、戸惑っていたのかもしれない。
 ひとしきり笑ったイザルは、はあ、と大きな溜息をつくと、顔を拭うようにしてシグムントを見た。その目は、何を考えているのかはわからない。それでも、瞳の奥には確かに熱が灯っていて、視線で容易くシグムントの体を射抜く。

「お前、俺のことが好きか」
「え?」
「シグムント。お前のそれは、俺に対する愛じゃないのか」

 淡々とした声で、イザルが問いかける。その言葉を前に、シグムントはイザルを前にして岐路に立たされているようにも感じた。どの道筋の先が天国なのか、それとも地獄なのかはわからない。どれを選んでも、目の前には猛獣のように獰猛な男が腹を空かせて待っているのだろう。
 イザルの銀灰の瞳が、シグムントを映す。その瞳で見つめられると、心臓が変になってしまいそうだった。

「……お前の、そういうところも全部。俺は心に受け入れる」 

 イザルの頬に添えられた小さな手に、無骨な手が重なる。
 己の思い通りにならなければ喉笛を食いちぎってやると言った、そんな獣じみたイザルの性格が好きだ。
 そういう隠すべき醜い部分を、イザルはシグムントに恥ずかしげもなく晒してくれるのだ。初めて出会った時、剣の錆にならなくてよかった。シグムントは、改めてそう思った。あの時イザルの手にかけられていたら、こんなに無垢な姿を知ることはなかっただろう。
 柔らかく微笑んだシグムントが、イザルの体を引き寄せるように抱きしめる。ああそうだ、最初からこうすれば話は早かったのかもしれない。

「悪趣味」
「あっ」

 イザルは、シグムントの首筋へと歯を立てた。華奢な体を逃さないようにしっかりと抱きしめながら、肉の柔らかさを確かめるように甘く喰む。シグムントの長い銀髪がベットを撫でるように広がり、無骨な手が、着ていた外套の紐を解いた。薄手のシャツのボタンを弾くようにして首元をはだけさせると、イザルは肩口へと歯形をつけるように噛みついた。

「いっ、」

 シグムントの薄い肩に犬歯が埋め込まれる。痛みに体が逃げそうになると、強い力で押さえつけられる。熱い舌が傷口を舐り、ヂュ、と音を立てて血を飲み込まれた。
 魔族の血を口に含むイザルへと慌てたのはシグムントだけだ。しかしそのわずかな動揺も、イザルから与えられる甘やかな刺激に流されるように、意識の端へと消えていく。
 歯形がつけられた肩は、ジクジクと熱を帯びていた。痛みを伴う疼きを堪えるようにあえかな吐息を漏らすシグムントの頬に、イザルの手が添えられる。
 濡れた赤に彩られたイザルの顔は、ひどく扇情的だった。細い指先が、血を拭う。小さな手に頬を寄せるように、イザルはシグムントを見つめる。

「俺に応えろシグムント」
「何を、すればいい……?」
「身を差し出せばそれでいい」
「わかった」

 あとは何もしなくていい。そう言われて、シグムントは少しだけ残念に思った。もっと、頭を撫でろやら、抱きしめろやら。そういったおねだりをされるかと思ったのだ。だからこそシグムントは頷いた。身を差し出せばいいと言われたからには、きっとイザルが猫のように気ままに甘えてくるのだろう。この歯型も、子犬のような噛み癖のようなもの。ままならずに癇癪を起こす姿もまた幼くて可愛らしいと、そう考えていたのだ。

「ぁ、……っい、イザ、ル……?」

 だからこそ、イザルの無骨な手がシグムントのボトムスに入ってくるだなんて思いもよらなかった。
 乾燥気味の手が、布地の隙間から侵入してくる。指先が柔らかな性器の根本に触れると、細い足はびくりと跳ね上がった。

「そ、そこは、汚い、からっ」
「お前が俺で反応すんのか、確かめんだよ」
「け、健康、を見るのか……?」
「あー、そうそう」

 白い肌が晒される。剣を握り続けたイザルの節ばった手のひらとの対比が、思考に酩酊感を運ぶ。相変わらず、訳のわからないことをぬかすシグムントを適当にいなした指先が、柔らかな幹をそっとなぞった。
 細いのに肉付きの良い太腿で手を挟まれる。性器の周りには茂みもなく、つるりとしている。イザルはシグムントの抵抗もものともせずにボトムスを脱がすと、微かに目を見開いた。

「……お前、なんで下着をつけてない」
「だ、だってもらえなかったから……」
「もらえなかっ……」

 シグムントの白い肌は、わかりやすく赤く色づいた。
 思い返したが、確かにシグムントを風呂に突っ込んだ時は着の身着のままだ。その後は普通に生活魔法で乾かしてやったので、イザルがシグムントのボトムスを脱がしたのは今が初めてだった。
 ということは、深夜の国にいた頃からそんな状態だったのか。だとすると、イザルが剣を向けていたあの瞬間も、シグムントは下着を履いていなかったということになる。

「下着をつける文化はあんのか」
「あるぞ。だけど、魔王になる人はつけぬと言われてからは、伝統に習ってきた。……靴もだが、下着も欲しいなイザル」
「お前それ絶対……」

 騙されているぞ。とは思ったが、イザルは口を噤む。シグムントの純粋さに漬け込んだ悪戯なら、もしかしたら閨教育も済ませてはいないのかもしれない。その考えが当たっているとするのなら、おそらく口付けも初めての経験だったに違いない。
 絶句するイザルの目の前で、シグムントは柔らかそうな足を閉じ、ぽそり呟いた。

「……人間はすごいな、こんな親身に体調を気にしてくれるとは」
「……?」
「ああ。口の中の温度も、先ほど測ってくれたろう?」
「………」
「口の中が熱いと指摘されて気がついた。俺は、緊張をしていたのだなと」

 イザルはシグムントの問いかけに答えぬまま、ただ静かに瞼を閉じる。照れ臭そうにしながら俯く無垢な姿を、色々な意味で直視できなかったというのが本音だ。
 冗談を言っているようには見えない。シグムントは、本当にふざけているつもりも微塵もなく。イザルの口付けやら性的な意味を含む接触を、だと思っている。
 こめかみがじくんと痛む。まるで、幼い子供に手を出してしまったかのような罪悪感すら感じる。まさかこんなにも純粋で、無知だなんて思わなかったのだ。
 人間に憧れるせいで、もしかしたら変な偏見を持っているのかもしれない。だからこそ、口付けのひとつで健康管理などと妙なことを言い出すのだ。そうに決まっている。
 イザルはしばしの間、シグムントを見つめながら沈黙を貫いた。頭の奥で悪魔が囁くのだ。ここは都合よく、確かにお前の体調管理の一端を担っている、と口にしろと。

「そうだ。あれはお前の体調管理の一環だ」

 イザルは真剣な顔でシグムントへと告げた。つまり、悪魔の手を取ったのだ。
 キラキラした顔で見つめてくるシグムントの様子は、そこまで俺に気を回してくれるのか。といった具合だろう。表情がわかりやすく感動を語るのだ。そんな様子にちくりと傷んだ胸に、イザルは無視を決め込むことにした。

「やはりそうか、イザル。だけどあれは……少しだけ緊張した。なんだろうな……もしかしたら、お前と距離が近くなって、嬉しかったのだと思う」
「俺はお前の主人見てえなもんだからな。体のメンテナンスには責任をもたねえと」
「そこまで俺のことを気にかけて……ああ、そうだな。俺も恥じらわずにどんと身を任せようと思う」

 実に滑らかに口が回った。何せイザルからしてみれば据え膳だ。最後にセックスをしたのは、魔王城の居場所を突き止めた頃である。確か魔物に襲われていた商隊を助けて、お礼に女をあてがわれた。あの頃からおおよそ半年にもわたる女日照りであった。
 イザルの目が、無防備に信頼を寄せるシグムントへと向けられる。眼差しから滲み出るだけではない確かな好意を、イザルはしかと受け取っている。執着心も持ってくれているのなら、何の問題もないだろう。ただし今からする行為がセックスと言って、子供を作るための行為だというのは伏せなければならないが。

「……なるべく痛くねえようにはすっから」

 シグムントの無知に漬け込む卑劣な行為だというのはわかっている。が、一度抱いてしまえば二度目に持ち込むこともできるだろう。シグムントの体はイザルと同じ性別だが、別に男を抱いた経験がないわけではない。後からこれがセックスだと知ったとしても、いくらでも言い訳を並べる自信はあった。

「ぁ、あし、開くのは……少し恥ずかしい……」
「俺も経験した。恥ずかしいのはお前だけじゃない」
「そ、そうだな、うん……」

 イザルは足を広げさせる側だから、広げた経験などはないのだが。
 白く柔らかい細足に、男の手のひらが添えられる。促したわけではないが、イザルのしたいことはなんとなく理解しているらしい。閉じられていた太ももが、遠慮がちに広げられる。皮膚が薄いせいかほのかに色づくシグムントの恥じらい顔は、イザルを煽るだけであった。
 可哀想に、柔らかそうな肉が微かに震えている。晒された小ぶりな性器は、ちょこんとそこについていた。シグムントの雄の証は、あまりにも慎ましく、また一眼見ただけでも経験のなさを伺えた。

「お前、成人しているよな?」
「し、している……イザルよりも随分と前に……」
「なんで、毛が生えてねえんだ」
「わからない、頑張っても生えなかったんだ……」
「頑張って毛は生やすもんじゃねえけど……まあいいや」

 羞恥心で色づくシグムントは確かに扇情的であったが、その幼い様子と性器のせいか、随分な背徳感があるのだ。
 指先で柔らかさを確かめるように、太ももに触れる。それがくすぐったかったのか。シグムントの足がひくんと跳ねた。

「ぃ、ぃざる、お、俺のそれ、へ、変なんだ……っ」
「へん?」

 手のひらで顔を覆ったまま、泣きそうな声で体の異常を告げる。シグムントにとっての最大のコンプレックスを、イザルへと告げたのだ。

「お、俺のちんち、んは……い、一本しかなくて、っ」
「……いや二本生えてる方が怖いわァ!」
「だ、だって俺の兄弟は二本生えている……っ!」
「なっ」

 シグムントはいたって真剣で、もはや半泣きであった。ヒュトーのくせに、生まれた時から性器が一本しかなかったことを恥じているらしい。イザルからしてみたら、人間なんて最初から一つだけの性器が当たり前である。
 しかし、ヒュトーは違う。シグムントの親兄弟はみんな二本生えているのが当たり前であった。まさかこんな下半身事情でシグムントが魔族であることを再確認するとは思いもよらない。ただ、無垢な涙を見せつけられて仕舞えばイザルだって何も言えなくなる。
 小さな嗚咽が細い指の隙間から漏れ出る。生まれた時から性器を一本しか持たなかったことも、シグムントが血縁から気持ち悪いと言われる原因の一つでもあった。だからこそ、シグムントは不安だった。
 魔族だからして人間の性器の事情には明るくない。性器を一本しか持たないない体を、イザルが気味悪がったらどうしようと、いらぬ不安も胸に抱いていたようだった。
 俯いたまま、ハラハラと涙をこぼす。しかしシグムントは顔を覆っていたので、イザルの妙竹林な顔には気が付かなかった。

「おら、こっちむけ」
「ぅ……っ」

 イザルの言葉に、シグムントの濡れた瞳が向けられる。相変わらず、泣き顔もまた人の心を煽るシグムントに、イザルは頭が痛そうに後頭部を描いた。
 人間には、最初から性器が一本しかないことを示さねば、きっとシグムントは泣き止まないのだろう。イザルは考えることを面倒くさがるたちである。むくりと起き上がると、薄い胸をまたぐようにシグムントの上を陣取る。
 目の前でボトムスのジッパーに手をかけると、金具の擦れ合う音を立てながらファスナーを開く。節ばった手が下履きの中に侵入する様子を、シグムントは顔を真っ赤にして見つめていた。
 イザルが取り出したもの。それは、先程の刺激で固く張り詰めた逞しい自信の性器であった。

「これ見ても、俺がお前のちんこ気持ち悪いとか思うのかよ」
「……、一本しかない……」
「……人間は一本しかねえんだよ」

 ムードもクソもない。イザルは辟易とした顔で、まじまじと己の性器を見つめるシグムントを見下ろした。
 眠そうな目が猫のように丸くなったかと思うと、生き別れの仲間に出会ったかのように瞳の輝きが増していく。まさか、希望に満ち溢れる目を己の性器に浴びるとは思いもよらなかった。
 嬉しそうに頬を染めて、何度もイザルの顔と性器を見比べるシグムントを前に、思わずイザルは遠くの景色を見るかのように現実逃避をした。


 
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