アイデンティティは奪われましたが、勇者とその弟に愛されてそれなりに幸せです。

だいきち

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暖かい目つきを向けるな 

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「とは言ってもなあ。俺等住むとこなくなっちまったしなあ」

 言葉一つで人の神経、基ルシアンの神経を逆撫ですることに長けたイザルは、目の前の弟の決意を見透かすように宣った。

「……何が言いたい」
「ぃ、イザル、っ」
「っ…………‼︎」
 
 濡れたシグムントの唇から、熱い吐息が漏れる。ルシアンからしてみれば、手ひどく扱われる姿をこれ以上見続けているのは堪えるものがあった。服の中で蠢くイザルの不躾な手が、シグムントに何をしているのかがありありとわかる。
 ルシアンは、選択を迫られていた。この緊迫した状況を作り出したのが、血の繋がった兄だというのがこの上なく不愉快であったが。理性的なシグムントに有無を言わさずに乱暴を働くのは、いくら所有物だからと言って間違っていると思ったからだ。己の忠誠心に基づいて動くべきか。それとも、一人の男として動くべきか。
 しかし国の敵である魔族を助けてしまえば、ルシアンの首が飛ぶことは明白だ。唯一例外の材料として使えそうなのは、シグムントが魔界から亡命してきたという事実くらいか。
 意思疎通も明朗なシグムントは、もしかしたら思考も人間寄りなのかも知れない。そんな、本来ならば魔族に対して行うべきではない思考に逃してしまう。状況は、ルシアンとシグムントにとっては悪く。そしてイザルにとっては実に滑らかに好転していく。

「…………」

 ルシアンは熟考した。目の前のか弱い存在を前に、一人の男として力になることは可能なのかを。だが、ルシアンが考える余地を抱くことこそがイザルの罠だった。正義感の強い弟に、無垢なシグムントを使っての哀れみを誘う。それが後々の未来に大きく響いてくるだろうと言うことを予想して。

「ルシアン、こいつを放ったらかしたらすぐに殺されるぜ」
「貴様……」
「る、ルシアン……俺のことは気に掛けるな、きちんと……立場はわかっているから……」
「……シグムント」

 イザルによって胸を弄られる。戸惑いと羞恥心は、正しくシグムントをうまそうに仕上げていく。濡れた瞳が、ルシアンへと向けられる。シグムントは騙すことに対して心苦しく思っていた。素直な罪悪感からくる心の疼痛が表情に現れた為、計らずとも健気な発言に想像の余地を持たせてしまったのだ。
 そんなシグムントの振る舞いを前に、イザルは実に満足そうに口元を歪めた。その表情によって、ルシアンの中でのイザルの立ち位置を更に悪くしているのだが、きっとそんなことは気にもしないのだろう。
 ルシアンが来たということは、おそらくだが王による探りが入ったのだろう。イザルはそう考えた。きっと、国王は気がついたのかも知れない。二年間にも及ぶ長い魔王討伐の旅路の集大成が、たった一つの角だけということに。
 だとすれば、己が勇者を辞めた今。シグムントと共にいることを知られたら懲罰ものだろう。しかしそれは捕まって、真実が明るみになった場合である。だからこそ、逃げおおせるためにも城側へと間者を置く必要がある。
 だからこそのルシアンなのだ。
 イザルの腹違いの弟で、非常に兄弟仲も悪い。二人は周りから見ても水と油。交わることのない対極の存在。仮にイザルがシグムントと共にいることがバレたとしても、イザル嫌いのルシアンは真っ先に間者としての選択肢からは外れるだろう。
 周りから見たルシアンは、それくらいイザルを憎んでいる。つまり、物事をなすにも、イザルがルシアンを思い通りに利用することは容易ではないというのが周知の事実。しかし、それはだとしたらだ。

「ルシアンよお、てめえ何で単騎だあ?」
「……」
「鼻がきくのも大概だよなあ、どんどん犬っころみてえになってきやがる」

 イザルの言葉に、ルシアンは眉を寄せた。
 煽るような言葉は、明確にイザルが後ろめたいことを隠している証明でもあった。憎むべき兄の前だけでは冷静では居られぬ。ルシアンはイザルを前に、腰の得物に手をかける。
 ルシアンがここまできた理由は最初から一つ。それは、イザルが予測する王命でもなんでもない。単純に、二年間の長い魔王討伐の旅の文句を言わず、イザルが討伐証明を献上して終わったことに疑念を抱いたからだった。
 

「前々から、貴様が報酬もなしに素直に引くとは思っていなかった」
「そりゃあ、どういうこった」

 互いが信用できないせいか、立てた予測に溺れて火花を散らす。愚かな兄弟喧嘩の収束は未だ見つからぬまま、無駄な腹の読み合いが少しずつ互いの歩むべき道筋をずらしてく。

「わからないのなら教えてやる。遊撃隊である以上、疑わしきは罰すべき。貴様が鏃の先の命であることには変わりあるまいさ」
「……ほお、実の兄を信じられねえわけか」
「貴様と俺の間に、心の繋がりがあったとでも? 随分と夢見がちなんだな。俺のお兄様とやらは」

 イザルの腕に、力がこもる。
 苦しいとは言えない状況だ。シグムントは頭上で繰り返される言葉の応酬を聞きながら、イザルの腕を首に巻きつけたまま困り果てた。薄々は勘づいていたが、この二人は仲が悪いようだ。しかも都合の悪いことに、ルシアンはイザルの企みを敏感に感じ取っているらしい。
 このままでは、一色即発待ったなしである。そうなると、間に挟まれているシグムントが真っ先に危ない目に遭うだろう。イザルの腕で締め上げられているだけではない、まずい気配にシグムントの顔色がじわじわ青くなる。これは早急に状況の改善を願うべきだろう。

「ルシア、」
「イザル。貴様が魔族と共にいる。これが全ての答えだ。この太陽の国において、魔族を手招きした事実こそが罪。この事は上に報告させてもらう」
「ちょっとま」
「いいぜえクソガキ。その事実を持ち帰ったところで、てめえが裏切り者の勇者の弟という事実は変わらねえ。俺はてめえ等に吠え面かかせられるんなら、喜んで相手をしてやるよ」
「えぇえ痛いのはいゃだっぅぐ、っ」

 いくら上手く取りなそうにも、二人の会話の応酬にシグムントが取り入る余地は見当たらなかった。むしろ、途中でイザルの手が口元を塞いできたのだ。まるで、うるさいから黙っておけとでもいうように。
 兄弟二人のやりとりは、売り言葉に買い言葉である。言葉を制されたシグムントの銀灰の瞳が、不服を訴えるように見上げた時。イザルの銀灰色の瞳は、諦めのような色を宿していた。
 
──── なんで、そんな目をしているのだ。

「……んぅ、うー……?」
「話はもう済んだかよ。城に戻って報告するなら好きにしな。俺らはその間にとんずらさせてもらうぜ。まだ死にたくはねぇしな」
「見逃すのは一度だけだ。次貴様と俺が顔を合わせる時、必ずお前の命を奪う」

 苛立ちを抑えるルシアンの姿は、今にも剣を鞘から振り抜くのを堪えているようにも見えた。
 イザルとは正反対の、深淵を思わせる漆黒の瞳がシグムントを捉える。瞳に宿る仄かな情を瞬き一つで切り替えるかのように、ルシアンの表情は読めぬものへと変わってしまった。
 この二人は、きっと何か誤解をしているのかも知れない。シグムントがおせっかいを焼くように口を開いた時だった。

「っ、イザ」
「黙れシグムント。口を閉じてねえと舌噛むぜ」
 
 イザルの抑揚の無い声が、シグムントの言葉を遮った。ルシアンはもう攻撃をするつもりはないらしい。しかしその目には義憤の色を宿したまま、真っ直ぐに二人を射抜いていた。
 今は無きイザルのささやかな住居から転移をした時のように、二人の足元には細かな光の粒子が集まってくる。長めの前髪の奥、イザルは鏡写しのような腹違いの弟を見据えた。
 
「……っ……‼︎」

 一陣の風が強く吹いた。突風から身を守るべく、ルシアンは両腕で視界を遮り身構えた。目を焼くような閃光が一瞬走り、そして風景は、何事もない日常へと戻っていた。
 わずかに漂う魔力残滓と光の陰性残像のみが、確かに二人がいた事実を裏付けていた。








「っ、なんでだ‼︎」
「うるせえ黙れ」

 二人が転移をしたのは、先程までいた湖の畔からは随分と離れた山頂付近。広葉樹の木々が枝葉を広げるその場所は、イザルが己のねぐらを決めるべく訪れたことのある場所だった。

「なんであの時、嘘を言ったんだ……!」
「うるせえクソ野郎! 黙ってろ……!」

 地べたに足をつけた途端、シグムントはイザルに掴みかかった。まるで年長者が出来の悪い弟子を叱るような勢いで華奢な体を寄せてくる。
 シグムントに引きずられるように体をがくりと下げる。イザルはそれが億劫だった。胸ぐらを掴むシグムントの掌を容易く引き離す。同じ色を宿した瞳に苛立ちを滲ませながら、イザルはシグムントを見下ろした。

「俺とあいつの家族の問題に、てめえが口を挟むな……‼︎」
「家族って、思ってるんじゃないか‼︎ なら仲良くしろよ、なんで嫌い合う必要がある‼︎」
「クソジジイ、イラつかせてんじゃねえぞ‼︎」
「う、っぁ」

 砂糖菓子よりも甘い思考を持つ元魔王が、何を言っている。イザルは苛立ちのままにその胸ぐらを掴み返した。華奢な体は軽々と片腕で持ち上げられる。しかし、シグムントの瞳は少しも諦めてはいなかった。

「構わぬ。俺は、お前の駄々に付き合ってやるつもりだ。イザル」
「駄々だと……? 非力な元魔王が、俺になんの説教するつもりだオイ」
「人生経験では俺の方がイザルよりも上だぞ、その事を履き違えてはいけない‼︎」
「この体勢で意気込まれてもびっくりするわァ‼︎」

 両足を宙に浮かせた締まりのない格好で、シグムントはふんす! と意気込んだ。長年一国の王として勤めてきただけはある威風堂々たる発言は、イザルを見事に脱力させた。
 ここ数日、シグムントの元魔王らしからぬ真面目な気質には振り回されてばかりである。イザルはシグムントを地べたに落とすように手を離す。どしゃりと間抜けを晒して転がる姿には目もくれず。イザルは大きな溜息と共に地べたへと座り込む。

「ひゃいんっ」
「ああ、くそ、んで俺ばっかこんな目に……」

 腰から落下したにも関わらず、後ろに一回転するようにして起き上がったシグムントの運動神経は実に壊滅的であった。無様に転がったシグムントがヨタヨタと起き上がる。銀色の長髪に木端を絡ませながら、シグムントは四つん這いで項垂れるイザルへと近寄った。

「俺が話を聞いてあげるから、素直に話してみなさい」
「魔王のくせに慈愛込めた目で見てくんじゃねえぞくそが」
「元だからな。今はお前だけの魔王様ということにしてやろう。ふふ」
「嬉しくねえし、ふふじゃねえんだわ……」

 シグムントの細い指先が、イザルの髪に刺さっていた木端を取り払う。転移の際に風に運ばれた葉がついていたらしい。己の身がたすら気にしない親切から逃げるように、顔を背ける。しかし、白く薄い手のひらはイザルの拒絶を宥めるように、そっと黒髪に差し込まれる。頭を撫でられたのだ。数十年ぶりの経験に、イザルは振り払うことも忘れて絶句した。

「……別に、難しいことを聞いているんじゃないよイザル。俺は、なんでルシアンに真実を言わなかったのかと問うているんだ」

 一緒に過ごした一週間。イザルはただ、あの小屋で細々と生活をしていただけだったのだ。ルシアンが言う、妙な企てをしている気配はなかった。ただ静かに日々を営むのみ。きっと誰よりも日常を求めてきたイザルの幸せが普通であることを、ルシアンは信じられなかったのだろう。
 
「お前の報酬がその身の自由だと、なんで言わなかったんだ」
「……なんでお前がそれを」
「普通、王からの報酬ならもっといい暮らしをしているはずだ。でもあの小屋には家財道具は全て一脚ずつ。流石に俺でも変だと思うよ」

 困ったように微笑む姿に、イザルは黙りこくった。まさか、こんな鈍臭いシグムントに当てられるとは思わなかったのだ。
 己の境遇を棚に上げてイザルの心配ばかりをする。シグムントに家族間の事に口を出すなと言ったのは建前で、本当は腹違いの弟であるルシアンとは飯も共にしたことがないくらい、関係は冷え切っていた。
 面倒臭い。他人の諍いごとなんて見て見ぬ振りで済むことを、シグムントはまるで己の傷のように寄り添って気遣う。そんな他人の優しさがあることなんて、イザルは知りたくもなかった。

「説明しても、聞く耳なんてあるかよ。はなっからあいつは俺を信用してねえしな」
「弟なのにか」
「腹違いだ。親父が同じってだけで、出会ったのは城に行ってからだ。そもそも、それまで俺は兄弟がいることすらも知らなかったよ」

 不貞腐れたように宣うイザルに、シグムントは眉を下げた。己とはまた違った、イザルの兄弟の関係。一方的に嫌われ、崖から突き落とされたシグムントと違う。イザルはルシアンときちんと話せるし、触れられる距離にいるのに、心だけがすれ違っている。その関係が、少しだけ寂しいと思ってしまった。
 シグムントは家族と会えぬ距離にいる。だからこそ諦めもついたというのに。イザルは手を伸ばせば届く距離なのに、見て見ぬ振りをしている。何がそうさせるのかなんて、シグムントには当然関係はない。それでも、家族から背を向けるイザルからは、寂寥感のようなものを感じてしまった。こんなことを口にすれば烈火の如く怒り出すだろうから言わないが。

「なんでお前が落ち込んでるんだ」
「……すまん、お門違いだということは重々承知しているんだが、少しだけ寂しくて」
「訳のわかんねえ情緒だなお前は……」

 イザルからしてみたら、余計なお世話以外の何者でもない。それなのに、シグムントはイザルの分まで落ち込むのだ。
 俯いて、悲しげな顔をしている。黙っていれば本当に面構えだけは上等だ。イザルは面倒臭そうな顔をしたまま、心を痛めているシグムントを静かに見つめた。励ましの言葉をかけようにも、落ち込んでいる理由は他ならぬイザル自身の事だ。こう言うときにかけてやる気の利いた言葉なんて、誰からも教えてもらったことはない。

「……んなの」

 ボソリとしたイザルの声が、地べたに染み入った。歯に物でも挟まってしまったかのような、そんな渋い表情で。

「俺の本当なんて、てめえだけが知っていればいいだろう。くそ……」

 慰め慣れていないことが容易くわかってしまうような、不器用な言葉を投げかける。
 シグムントは、整った顔をじわりと赤く染める。
 やっぱりイザルは優しい。驚くほど不器用だけれど、たった一言でシグムントの心を温かくしてくれるのだ。
 形のいい唇を噤むと、顔の熱を冷ますかのように、小さく息をついた。長い前髪の隙間から見える眠そうな二重の瞳が、僅かに濡れる。
 イザルはギョッとした顔をすると、わずかに狼狽えた。泣かすつもりなんて微塵もなかったのである。

「……ふふ、イザル、それは嫉妬か? 嬉しいな……」
「ばっ、……なんでそう捉えるんだお前は……」
「いや、すまん……でも、そう捉えたい」

 目尻の涙を、ボロボロの袖口で拭う。シグムントは、イザルの嫌いな温かな微笑みを見せた。
 魔族のくせに、随分と愛情深い目をしやがる。慣れぬその目線から逃げるように、イザルはシグムントから目を逸らした。己以外の人間を見下すことが常だったイザルが、初めて負けた瞬間だった。



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