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怪しい影
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「体重軽い癖に、すんげえ的確に当ててくっから、手練れかもしれねえ。」
エルマーは、胸板を撫でるかのようにして砂に縁取られた足跡を払うと、そんなことを宣った。
先程の女が何者なのかはわからない。唐突すぎたが、レイガンの制止と女という言葉に、追いかける気にもならなかったのが本当だ。
下着がキラッキラしていた。というエルマーの余計な発言を受けて、レイガンは浮かび上がってきた雑念を振り払うために、しばし無言で精神統一をする時間を要した。あまりにも、発言が印象的すぎたのだ。
「…女は気になるが、何かあればギルドに張り出されるだろう。俺たちの依頼には関係ない。ひとまずは気持ちを切り替えろ、エルマー。」
「ユミルがあんなの穿いてたらどうするよ?」
「切り替えろって言ってんだろうが。」
揶揄い混じりのエルマーを窘めるかのように、レイガンが小突く。そんなわんぱくな下着を身につけていたらと、一瞬でも想像してしまったことが悔しい。
二人は左手側に聳え立つ断崖に向けて、来た道を戻る形で近づいていく。緩やかな斜面は途中までで、中腹からはなかなかに急な斜面に変わっていた。バルを出てから、すでに一刻。日差しは高く上がり、間もなく西へと傾いていくだろう。
「シーサーペントだったら、鰭がすげえ高く売れる。」
「ほう、まるで討伐をしたことがあるような口振りだな。」
「うんにゃ、ギルドの依頼受ける時に、部位報酬一覧見たんだあ。さすが海沿い、海系の魔物はすべからく網羅してたぜ。」
「珍しい、お前が下準備をするだなんて。」
「マ、大型の魚の魔物ってんで、俺が期待してんのは部位報酬なんだけどよ。さて、シーサーペントがくりゃあ御の字。」
まだ討伐をしていない段階で、報酬の算段をつけているようだ。エルマーは鼻歌でも歌い出しそうな勢いで、急な斜面を駆け上がる。レイガンはその後ろについていきながら、気が早いんだよお前は。と小言を漏らした。
高台だからだろうか、風が少々強い気がした。崖の下で打ち付ける水飛沫の音と、木々が風で擦れあう音がなんとも心地よい。
潮風が髪を乱す。レイガンは、視界を妨げる髪に、顔を背けるようにして抵抗をしていたのだが、結局、髪をかき上げるかのような形で落ち着いた。先に向かったエルマーが、頂上のあたりで大人しく立ち尽くしている。一つに括られた長い髪が、尾のように靡いていた。
「どうだ、お目当てのシーサーペントだったか?」
「…ちげえ。」
「そりゃ残念。」
端的な返事の後、しばしの逡巡を挟む。エルマーは明日の天気でも聞くかのような、なんの気無しの声色でレイガンに問いかけた。
「お前って海の魔物のこと詳しかったりするのか。」
「…人並みだと思うが、どうした。」
エルマーの反応は、先程に比べると随分と単調であった。だよなあ。と、返事を返したかと思えば、また黙りこくる。
「なあ、あれ何。」
真剣な声色、というよりも、多少の戸惑いを含んだかのような口調であった。不審に思ったレイガンが、エルマーの隣に並ぶ。視界が開け、広い範囲の海域を望める場所まで来ると、エルマーの言いたいことがようやく理解出来た。
「すまないが、海の魔物のことは海の魔物に聞くべきだ。」
「…魚ったってよ、随分と大きさがちげえだろう。」
声のトーンがやけに真剣味を帯びる。無理もなかった。
二人の前に広がる雄大な海、その統一された藍色の中に溶けるようにして、見たこともないほど大きく、存在感を放つ魔物がゆっくりと回遊する。白波を引きずるようにして、背びれで海を切り裂く。その姿は、実に風格があった。
水面から顔出したその頭部と思しき部分は、まるで鎧を纏うかのように硬質な輝きを放っている。海の色を移したかのような濃い藍色の鱗に斬撃などの物理攻撃は通るのだろうか。エルマーは眉間に皺を寄せたまま、難しい顔をして討伐対象であろうその魔物を睨みつける。
「堅そ。刃通らねぇと三枚にもおろせねえしなあ…。」
「本当に魚、なんだよな…。蛇にも見えるが。」
「ああ、なんにしても初めて見たわ。陸より怖えの多いんじゃねえの。海の魔物って。」
レイガンが目測で確認する限りは、二十メートルほどはありそうだ。長さで言うならシーサーペントよりは短いが、そちらよりも可愛げはなさそうだ。何かを探すかのように、ぐるりと身を捻りながら方向を変えるだけで、ちょっとした津波が出来上がる。確かにこれでは漁もままならない。
どかりとエルマーがその場で腰を下ろすと、インベントリの中身を漁る。以前ヒュドラ戦で活躍した解毒のポーションの余剰分を取り出すと、渋い顔でレイガンを見上げる。
「これ活性化させてよ、鎧みてえなとこ溶けっかな。」
「あれは毒を宿してないから効かないぞー。」
「そもそも海の中だからな、ポーションだって流れるだろう…」
「確かに…。」
だよなあ、とエルマーがインベントリに解毒ポーションを戻す。ならば細胞を急激に増幅させる術で内側から爆発、も考えたが、あんな硬そうな体に浸透するのかも怪しい。レイガンが難しい顔をして黙り込む。久しぶりな難敵を前に、一度家に帰って持ち帰ろうかと提案をしようとして、ふと視界に白い蛇が写り込んで口を噤んだ。
「ニア!!」
「おま、どこいってたんだあ!!」
「わは、なんだなんだー!二人揃って寂しんボーイかー!」
途中、レイガンがやけに高い声で話すから、変だと思っていたのだ。どうやらそれはレイガンも同様だったらしい。二人して見下ろすように地べたを見ると、見慣れた水の神様でもあり、レイガンの相棒でもあるニアが、蜷局を巻いて鎌首をもたげた。
「探したんだぞニア、お前、いなくなるなら先に教えろ!」
「うわー!おっきい声出すなよなー、ニアだって暇じゃないんだ。たまにはお仕事する時もあるさー!」
「仕事、っておめー。レイガンのペットが仕事じゃねえんか。」
「エルマー違うぞ、レイガンが、ニアの愛玩人間だー。」
「おい、そんなものになったつもりはないからな。」
ニアは、やれやれと言わんばかりに、そこは履き違えてはいけない。などと胸をはって宣う。どこからその自信がくるのかはわからないが、呆れた顔のレイガンが差し出す手に身を絡ませ登っていくと、ようやっとニアは定位置である服の内側に収まった。
「んで、お前はどっから湧いて出たんだよ。」
「ニアは地中も潜れるからな。多分地面からだろう。」
「御明察、だって土の中のが涼しいんだもの。こんな暑いのにお外出て、お前たちは物好きだなー。」
にゅるりと襟元から顔を出す。レイガンが渋い顔をしながら顔を逸らしているなど気にもせず、二人の歩みに合わせてその首を揺らしながら、ニアは紫の瞳をエルマーに向けた。
「二人してピクニックか。いーなー!酒の匂いもするし、ずるいぞエルマー!」
「ばっか、こっちだって仕事だっつの。ま、今日のところは退散すっけど。」
空は、もう夕焼けだ。エルマーは想像以上に獲物が大きかったことことをニアに話すと、ふーんと気のない返事をされる。
「芋臭え言い方すんの嫌だけど、作戦立てねえとなあ。」
「そういえば、なんだか知ったような口ぶりだったじゃないか。確か、毒はないとか。」
「うーん、」
ニアの白い鱗が、夕焼けに染まって不思議な色味を帯びる。蛇の冷たい肢体を滑らせてレイガンの顔を横断すると、ニアはその長い体を持ち上げて、背後の海を見つめるかのようにして首を伸ばした。
「おいニア、顔はやめろ。」
「すげえなつくじゃん。」
「……。」
「んだよ、反抗期かあ?」
ニアはしばしの合間、なんの反応もせずに黙りこくっていた。普段のやかましい様子もなく、珍しく何かを考えているようだ。エルマーもレイガンも、不思議そうに顔を見合わせると、まあそう言う時もあるよなと、口を閉じる。
結局ニアはレイガンの家に帰るまで、まるで何かを探すかのように、時折その長い体を伸ばしては、レイガンの顔面を何度も往復した。途中からは、口うるさく言っていたレイガンも窘めるのを諦めるほどには、なんだか忙しなかった。
エルマーは、胸板を撫でるかのようにして砂に縁取られた足跡を払うと、そんなことを宣った。
先程の女が何者なのかはわからない。唐突すぎたが、レイガンの制止と女という言葉に、追いかける気にもならなかったのが本当だ。
下着がキラッキラしていた。というエルマーの余計な発言を受けて、レイガンは浮かび上がってきた雑念を振り払うために、しばし無言で精神統一をする時間を要した。あまりにも、発言が印象的すぎたのだ。
「…女は気になるが、何かあればギルドに張り出されるだろう。俺たちの依頼には関係ない。ひとまずは気持ちを切り替えろ、エルマー。」
「ユミルがあんなの穿いてたらどうするよ?」
「切り替えろって言ってんだろうが。」
揶揄い混じりのエルマーを窘めるかのように、レイガンが小突く。そんなわんぱくな下着を身につけていたらと、一瞬でも想像してしまったことが悔しい。
二人は左手側に聳え立つ断崖に向けて、来た道を戻る形で近づいていく。緩やかな斜面は途中までで、中腹からはなかなかに急な斜面に変わっていた。バルを出てから、すでに一刻。日差しは高く上がり、間もなく西へと傾いていくだろう。
「シーサーペントだったら、鰭がすげえ高く売れる。」
「ほう、まるで討伐をしたことがあるような口振りだな。」
「うんにゃ、ギルドの依頼受ける時に、部位報酬一覧見たんだあ。さすが海沿い、海系の魔物はすべからく網羅してたぜ。」
「珍しい、お前が下準備をするだなんて。」
「マ、大型の魚の魔物ってんで、俺が期待してんのは部位報酬なんだけどよ。さて、シーサーペントがくりゃあ御の字。」
まだ討伐をしていない段階で、報酬の算段をつけているようだ。エルマーは鼻歌でも歌い出しそうな勢いで、急な斜面を駆け上がる。レイガンはその後ろについていきながら、気が早いんだよお前は。と小言を漏らした。
高台だからだろうか、風が少々強い気がした。崖の下で打ち付ける水飛沫の音と、木々が風で擦れあう音がなんとも心地よい。
潮風が髪を乱す。レイガンは、視界を妨げる髪に、顔を背けるようにして抵抗をしていたのだが、結局、髪をかき上げるかのような形で落ち着いた。先に向かったエルマーが、頂上のあたりで大人しく立ち尽くしている。一つに括られた長い髪が、尾のように靡いていた。
「どうだ、お目当てのシーサーペントだったか?」
「…ちげえ。」
「そりゃ残念。」
端的な返事の後、しばしの逡巡を挟む。エルマーは明日の天気でも聞くかのような、なんの気無しの声色でレイガンに問いかけた。
「お前って海の魔物のこと詳しかったりするのか。」
「…人並みだと思うが、どうした。」
エルマーの反応は、先程に比べると随分と単調であった。だよなあ。と、返事を返したかと思えば、また黙りこくる。
「なあ、あれ何。」
真剣な声色、というよりも、多少の戸惑いを含んだかのような口調であった。不審に思ったレイガンが、エルマーの隣に並ぶ。視界が開け、広い範囲の海域を望める場所まで来ると、エルマーの言いたいことがようやく理解出来た。
「すまないが、海の魔物のことは海の魔物に聞くべきだ。」
「…魚ったってよ、随分と大きさがちげえだろう。」
声のトーンがやけに真剣味を帯びる。無理もなかった。
二人の前に広がる雄大な海、その統一された藍色の中に溶けるようにして、見たこともないほど大きく、存在感を放つ魔物がゆっくりと回遊する。白波を引きずるようにして、背びれで海を切り裂く。その姿は、実に風格があった。
水面から顔出したその頭部と思しき部分は、まるで鎧を纏うかのように硬質な輝きを放っている。海の色を移したかのような濃い藍色の鱗に斬撃などの物理攻撃は通るのだろうか。エルマーは眉間に皺を寄せたまま、難しい顔をして討伐対象であろうその魔物を睨みつける。
「堅そ。刃通らねぇと三枚にもおろせねえしなあ…。」
「本当に魚、なんだよな…。蛇にも見えるが。」
「ああ、なんにしても初めて見たわ。陸より怖えの多いんじゃねえの。海の魔物って。」
レイガンが目測で確認する限りは、二十メートルほどはありそうだ。長さで言うならシーサーペントよりは短いが、そちらよりも可愛げはなさそうだ。何かを探すかのように、ぐるりと身を捻りながら方向を変えるだけで、ちょっとした津波が出来上がる。確かにこれでは漁もままならない。
どかりとエルマーがその場で腰を下ろすと、インベントリの中身を漁る。以前ヒュドラ戦で活躍した解毒のポーションの余剰分を取り出すと、渋い顔でレイガンを見上げる。
「これ活性化させてよ、鎧みてえなとこ溶けっかな。」
「あれは毒を宿してないから効かないぞー。」
「そもそも海の中だからな、ポーションだって流れるだろう…」
「確かに…。」
だよなあ、とエルマーがインベントリに解毒ポーションを戻す。ならば細胞を急激に増幅させる術で内側から爆発、も考えたが、あんな硬そうな体に浸透するのかも怪しい。レイガンが難しい顔をして黙り込む。久しぶりな難敵を前に、一度家に帰って持ち帰ろうかと提案をしようとして、ふと視界に白い蛇が写り込んで口を噤んだ。
「ニア!!」
「おま、どこいってたんだあ!!」
「わは、なんだなんだー!二人揃って寂しんボーイかー!」
途中、レイガンがやけに高い声で話すから、変だと思っていたのだ。どうやらそれはレイガンも同様だったらしい。二人して見下ろすように地べたを見ると、見慣れた水の神様でもあり、レイガンの相棒でもあるニアが、蜷局を巻いて鎌首をもたげた。
「探したんだぞニア、お前、いなくなるなら先に教えろ!」
「うわー!おっきい声出すなよなー、ニアだって暇じゃないんだ。たまにはお仕事する時もあるさー!」
「仕事、っておめー。レイガンのペットが仕事じゃねえんか。」
「エルマー違うぞ、レイガンが、ニアの愛玩人間だー。」
「おい、そんなものになったつもりはないからな。」
ニアは、やれやれと言わんばかりに、そこは履き違えてはいけない。などと胸をはって宣う。どこからその自信がくるのかはわからないが、呆れた顔のレイガンが差し出す手に身を絡ませ登っていくと、ようやっとニアは定位置である服の内側に収まった。
「んで、お前はどっから湧いて出たんだよ。」
「ニアは地中も潜れるからな。多分地面からだろう。」
「御明察、だって土の中のが涼しいんだもの。こんな暑いのにお外出て、お前たちは物好きだなー。」
にゅるりと襟元から顔を出す。レイガンが渋い顔をしながら顔を逸らしているなど気にもせず、二人の歩みに合わせてその首を揺らしながら、ニアは紫の瞳をエルマーに向けた。
「二人してピクニックか。いーなー!酒の匂いもするし、ずるいぞエルマー!」
「ばっか、こっちだって仕事だっつの。ま、今日のところは退散すっけど。」
空は、もう夕焼けだ。エルマーは想像以上に獲物が大きかったことことをニアに話すと、ふーんと気のない返事をされる。
「芋臭え言い方すんの嫌だけど、作戦立てねえとなあ。」
「そういえば、なんだか知ったような口ぶりだったじゃないか。確か、毒はないとか。」
「うーん、」
ニアの白い鱗が、夕焼けに染まって不思議な色味を帯びる。蛇の冷たい肢体を滑らせてレイガンの顔を横断すると、ニアはその長い体を持ち上げて、背後の海を見つめるかのようにして首を伸ばした。
「おいニア、顔はやめろ。」
「すげえなつくじゃん。」
「……。」
「んだよ、反抗期かあ?」
ニアはしばしの合間、なんの反応もせずに黙りこくっていた。普段のやかましい様子もなく、珍しく何かを考えているようだ。エルマーもレイガンも、不思議そうに顔を見合わせると、まあそう言う時もあるよなと、口を閉じる。
結局ニアはレイガンの家に帰るまで、まるで何かを探すかのように、時折その長い体を伸ばしては、レイガンの顔面を何度も往復した。途中からは、口うるさく言っていたレイガンも窘めるのを諦めるほどには、なんだか忙しなかった。
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