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「サディンに一つだけ、おねだりをしてもいいですか?」
「おねだり?」
ミハエルの体温がじんわりと移る。お腹を撫でたミハエルが、サディンの肩口に頭を預けると、少しだけ悩むような間を空ける。繋いだ手のひらには互いの指が絡まって、簡単には慣れそうにない。恋人繋ぎというらしい。サディンは、この隙間のない感覚が好きだ。
「プロポーズしてください。」
ミハエルの言葉に、サディンが小さく息を飲んだ。
「僕、俺の子を産んでくださいとしか言われてませんもの、生みますよ。だって僕の子でもありますから。」
「ミハエル、でも。」
「貴方、まだ怯えているのですか?」
きゅう、とサディンの胸の奥で何かが鳴いた。繋いだ手のひらから空気を抜くように、重なりを強くしたミハエルが、言葉を続ける。
「貴方は僕にいうべきです。お願いだから、俺と同じ呪いを受けてくださいと。」
「…だめだろう。」
「ダメなんかじゃない。」
ミハエルの声色が、少しだけ震えた。
サディンが心の奥で、何を怖がっているかなんて、ミハエルにはお見通しだった。妊娠して、あんなに喜んでくれたのに、結婚してくださいとは言われなかった。俺の子を産んでください。ただ、それしか言われなかった。ミハエルは、なんでだろうって思っていた。だって、それってなんだか、少しだけ寂しい。
「この子を産んでくださいと言われて、幸せでした。でも、貴方は、」
サディンは瞳を揺らした。まさかミハエルが、そこまで考えていただなんて思わなかったからだ。繋いだ手のひら、サディンの手の甲にミハエルの片方の手が添えられる。サディンの肩口に涙を染み込ませるように顔を埋めると、ミハエルは震える声で言った。
「貴方がその呪いを愛と呼ぶなら、僕にください。」
「ミハエル、でも」
「貴方は自分勝手です。僕と子供を置いてけぼりにして、貴方の最後を見せないだなんて、絶対に許しません。」
ミハエルはわかっていた。サディンが呪いをくれない理由を。
エルマーとナナシを縛る愛の呪いは、サディンにも受け継がれている。だから、ミハエルをサディンの身勝手で呪いを与えてしまえば、ミハエルは大好きな家族とは次元の違うものになってしまう。
ダラスとルキーノはミハエルの成長を見れなくなるし、ミハエルも時を止めてしまう。自分の見た目は変わらぬまま、親しいものの死が常に身近になる。悲しいを、たくさん味わうことになってしまうのだ。だからサディンは悩んだ。子を孕んだことで揺らいでしまったが、なおのことその呪いはミハエルには与えないつもりだった。
「俺が死ぬときは、お前も引き摺られて死ぬんだぞ。」
「僕は貴方に膝枕をしてから死にます。」
「俺は、…好きなやつには長く生きてほしい。」
「老いていく僕を貴方に看取らせたくありません。」
「両親はどうなる、お前の成長を見られないんだぞ。」
「僕は、今貴方の話をしているんです!!」
ミハエルが、珍しく声を荒げた。滅多に聞かない声色に、思わず顔を上げた。ミハエルはがしりとサディンの顔を両手で包むように向かせると、涙目で怒りながら宣った。
「この子が生まれて、僕が生きていたなら!そのときは貴方の呪いをください!」
「は…、お前何を…!」
「僕は医師です。男性の出産が危険を孕むことなんて百も承知です。承知した上で、僕は喜んだ。今生の至福に、叫び出したいくらいに喜びました。」
「ミハエ、」
「呪いをいただいて、出産をしたとして、死ぬ可能性のあることに貴方を巻き込むわけにはいきません!だから、産後、僕が生きていたら、貴方は僕に呪いをかけてください!」
「死ぬだなんて、俺の前から消えるだなんて、絶対に許すものか!」
「貴方が言っているのは、そういうことなんですよわからずや!!!」
ミハエルの眼から、大粒の涙がこぼれた。サディンはミハエルの言葉に小さく息をのむと、唇を震わせた。肩で呼吸し、嗚咽を堪えるかのようにミハエルが俯く。弱々しい力で拳を握ると、どん、と胸板を叩く。
「僕だって、貴方が死ぬとき一人なのは嫌です…。そばにいさせて、お願いだから、一緒に死んで…。」
グスグスと泣きながら、ミハエルの悲痛な声がこぼれ落ちた。サディンは頭の後ろから熱湯をかぶせられたかのように鋭い熱が思考を支配した。目を見開いたまま、その金色に涙を滲ませる。サディンは、自分の無意識のうちに線引きをしていた。いや、決めつけてしまっていた。
ゆるゆると震える背中に手を回す。小さく声を漏らしながら泣き出したミハエルを抱きすくめると、小さくごめんと呟いた。
「だって、お前…俺が死んだら、お前も死ぬんだぞ…。」
サディンは国を守る肉の盾だ。死ぬつもりはないが、死ぬかもしれない。サディンは、サディンの大切に少しでも長く生きてもらうために騎士になったのに、その大切の中に、ミハエルも、ミハエルの家族もいるというのに。
「やだ。」
「やだって…、」
絶対にいやだ。ミハエルの赤くなった目が、ジトリとサディンを睨む。だって、ミハエルの大切が自分を後回しにしようとしているのが、すごくすごく嫌だったのだ。そんな一歩下がったところから見守って、何かあったときは率先して死にに行くみたいなそのスタンスが、すごくいやで、ついにミハエルは、というか初めて苛烈にキレてしまった。
「ぅわ、っ!」
サディンの胸ぐらを、グイッと掴んで引き寄せた。お上品なミハエルがまさかそんなことをするとは思えず、思わず二度見をした。動揺のままミハエルを見上げると、そこには見たこともないくらいに顔を怒りに染め上げていた。余程腹に据えかねたらしい、剣呑な光を目に宿したミハエルが、サディンに向かって言い放った。
「サディンは、僕のものでしょう!この腹の子は、貴方の子供でしょう!貴方の大切が増えた今、なんで一人で全部守ろうとするのですか!?このわからずや!欲張り!僕だって手の届く範囲なら守れます!シスさんだって、カルマさんだって、ジキルさんだってヨナハンさんだって!!貴方のまわりにはたくさん強い人がいるでしょう!」
「み、ミハエル」
「腹の子は俺が守る!お前も俺が守るんだよ!!絶対に死なないから、だからびびってんなよばかあ!!」
「み、」
ミハエル…?間抜けな顔をしたサディンが、今まで聞いたこともない口調を晒したミハエルを、呆気に取られたように見上げる。動揺しすぎて絶句した。ミハエルの透き通った声で投げかけられた男らしい言葉が、ガツンと頭に刻み込まれて離れなくなるくらいには、サディンは驚きすぎて言葉を失った。
そして言い放ったミハエルはというと、しばらく肩で呼吸をしていたのだが、どうやら我に帰ったらしい。はわ…、と唇を戦慄かせ、ヒックと喉を震わせると、先ほどまでの勇ましい姿はどこへやら、ミハエルはサディンの胸ぐらからゆっくりと手を離すと、両手で口を抑えて回れ右をした。
「ミハエル…、おい、」
「………。」
「おい待て、お前どこに、」
「…………。」
だっ。
ミハエルがサディンの前で回れ右をしたかと思うと、口を抑えたまま駆け出した。いや、逃げだしたというべきか。これにはサディンも大いに面食らった。完全なる言い逃げだ。結構な勢いで、しかし相変わらずの鈍臭い走り方は健在なようだ。たたたた、と走ってサディンの前から消えようとする。
「待て!!妊娠してるんだから走るな!!」
「…………!!」
「おま、さっきあんなに言いたい事言っておいて、それはないだろう!!」
なんで一言も喋らない!!訳がわからなさすぎて、怒ったサディンが追いつこうと走るスピードを上げたとき、ミハエルの体に黒い炎がまとわりつく。
「くそ、サリエル!!」
「わは、なんだか面白そうだから加勢してやろうなあ、ミハエル。」
「ひゃ、っ」
サディンが後一歩でミハエルを捕まえられるというところで、サリエルに邪魔された。ミハエルの執着の神様は、楽しそうに笑いながら軽々と抱き上げると、黒い炎を纏いながらブワリと舞い上がる。
「くそ、ミュクシル!!」
サディンの呼びかけに答えるように、どこからともなく並走してきた影がサディンの腕に絡まると、こちらも負けじと飛び上がった。突然始まった市街地での召喚を絡めた追いかけっこは、何かの余興だと思われたらしい。小さな子供が上空の二人を指差すと、それに釣られるように城下の人々も空を見上げた。
「さ、サリエル目立ってる!」
「構いやしないよ、ほうらご覧、お前の旦那が俺に嫉妬して追いかけてくるよ。」
「多分僕に怒ってるんだと思いますうう!!」
「待てって言ってんだろミハエル!!!」
ギャハハと独特な声を出しながら、ミュクシルまで楽しそうに追いかける。サリエルはご機嫌に黒い炎を遊ばせながら、自由気ままに空を泳いで振り切ると、ミハエルを下ろしたのは廃れた教会の前だった。
どこだろう。ミハエルはぐったりしながら下ろしてもらうと、よろよろと柵に手をついてしゃがみ込む。酔ったらしい。口元を押さえながら、サディンの前で啖呵を切ってしまった自分を恥じた。
「おねだり?」
ミハエルの体温がじんわりと移る。お腹を撫でたミハエルが、サディンの肩口に頭を預けると、少しだけ悩むような間を空ける。繋いだ手のひらには互いの指が絡まって、簡単には慣れそうにない。恋人繋ぎというらしい。サディンは、この隙間のない感覚が好きだ。
「プロポーズしてください。」
ミハエルの言葉に、サディンが小さく息を飲んだ。
「僕、俺の子を産んでくださいとしか言われてませんもの、生みますよ。だって僕の子でもありますから。」
「ミハエル、でも。」
「貴方、まだ怯えているのですか?」
きゅう、とサディンの胸の奥で何かが鳴いた。繋いだ手のひらから空気を抜くように、重なりを強くしたミハエルが、言葉を続ける。
「貴方は僕にいうべきです。お願いだから、俺と同じ呪いを受けてくださいと。」
「…だめだろう。」
「ダメなんかじゃない。」
ミハエルの声色が、少しだけ震えた。
サディンが心の奥で、何を怖がっているかなんて、ミハエルにはお見通しだった。妊娠して、あんなに喜んでくれたのに、結婚してくださいとは言われなかった。俺の子を産んでください。ただ、それしか言われなかった。ミハエルは、なんでだろうって思っていた。だって、それってなんだか、少しだけ寂しい。
「この子を産んでくださいと言われて、幸せでした。でも、貴方は、」
サディンは瞳を揺らした。まさかミハエルが、そこまで考えていただなんて思わなかったからだ。繋いだ手のひら、サディンの手の甲にミハエルの片方の手が添えられる。サディンの肩口に涙を染み込ませるように顔を埋めると、ミハエルは震える声で言った。
「貴方がその呪いを愛と呼ぶなら、僕にください。」
「ミハエル、でも」
「貴方は自分勝手です。僕と子供を置いてけぼりにして、貴方の最後を見せないだなんて、絶対に許しません。」
ミハエルはわかっていた。サディンが呪いをくれない理由を。
エルマーとナナシを縛る愛の呪いは、サディンにも受け継がれている。だから、ミハエルをサディンの身勝手で呪いを与えてしまえば、ミハエルは大好きな家族とは次元の違うものになってしまう。
ダラスとルキーノはミハエルの成長を見れなくなるし、ミハエルも時を止めてしまう。自分の見た目は変わらぬまま、親しいものの死が常に身近になる。悲しいを、たくさん味わうことになってしまうのだ。だからサディンは悩んだ。子を孕んだことで揺らいでしまったが、なおのことその呪いはミハエルには与えないつもりだった。
「俺が死ぬときは、お前も引き摺られて死ぬんだぞ。」
「僕は貴方に膝枕をしてから死にます。」
「俺は、…好きなやつには長く生きてほしい。」
「老いていく僕を貴方に看取らせたくありません。」
「両親はどうなる、お前の成長を見られないんだぞ。」
「僕は、今貴方の話をしているんです!!」
ミハエルが、珍しく声を荒げた。滅多に聞かない声色に、思わず顔を上げた。ミハエルはがしりとサディンの顔を両手で包むように向かせると、涙目で怒りながら宣った。
「この子が生まれて、僕が生きていたなら!そのときは貴方の呪いをください!」
「は…、お前何を…!」
「僕は医師です。男性の出産が危険を孕むことなんて百も承知です。承知した上で、僕は喜んだ。今生の至福に、叫び出したいくらいに喜びました。」
「ミハエ、」
「呪いをいただいて、出産をしたとして、死ぬ可能性のあることに貴方を巻き込むわけにはいきません!だから、産後、僕が生きていたら、貴方は僕に呪いをかけてください!」
「死ぬだなんて、俺の前から消えるだなんて、絶対に許すものか!」
「貴方が言っているのは、そういうことなんですよわからずや!!!」
ミハエルの眼から、大粒の涙がこぼれた。サディンはミハエルの言葉に小さく息をのむと、唇を震わせた。肩で呼吸し、嗚咽を堪えるかのようにミハエルが俯く。弱々しい力で拳を握ると、どん、と胸板を叩く。
「僕だって、貴方が死ぬとき一人なのは嫌です…。そばにいさせて、お願いだから、一緒に死んで…。」
グスグスと泣きながら、ミハエルの悲痛な声がこぼれ落ちた。サディンは頭の後ろから熱湯をかぶせられたかのように鋭い熱が思考を支配した。目を見開いたまま、その金色に涙を滲ませる。サディンは、自分の無意識のうちに線引きをしていた。いや、決めつけてしまっていた。
ゆるゆると震える背中に手を回す。小さく声を漏らしながら泣き出したミハエルを抱きすくめると、小さくごめんと呟いた。
「だって、お前…俺が死んだら、お前も死ぬんだぞ…。」
サディンは国を守る肉の盾だ。死ぬつもりはないが、死ぬかもしれない。サディンは、サディンの大切に少しでも長く生きてもらうために騎士になったのに、その大切の中に、ミハエルも、ミハエルの家族もいるというのに。
「やだ。」
「やだって…、」
絶対にいやだ。ミハエルの赤くなった目が、ジトリとサディンを睨む。だって、ミハエルの大切が自分を後回しにしようとしているのが、すごくすごく嫌だったのだ。そんな一歩下がったところから見守って、何かあったときは率先して死にに行くみたいなそのスタンスが、すごくいやで、ついにミハエルは、というか初めて苛烈にキレてしまった。
「ぅわ、っ!」
サディンの胸ぐらを、グイッと掴んで引き寄せた。お上品なミハエルがまさかそんなことをするとは思えず、思わず二度見をした。動揺のままミハエルを見上げると、そこには見たこともないくらいに顔を怒りに染め上げていた。余程腹に据えかねたらしい、剣呑な光を目に宿したミハエルが、サディンに向かって言い放った。
「サディンは、僕のものでしょう!この腹の子は、貴方の子供でしょう!貴方の大切が増えた今、なんで一人で全部守ろうとするのですか!?このわからずや!欲張り!僕だって手の届く範囲なら守れます!シスさんだって、カルマさんだって、ジキルさんだってヨナハンさんだって!!貴方のまわりにはたくさん強い人がいるでしょう!」
「み、ミハエル」
「腹の子は俺が守る!お前も俺が守るんだよ!!絶対に死なないから、だからびびってんなよばかあ!!」
「み、」
ミハエル…?間抜けな顔をしたサディンが、今まで聞いたこともない口調を晒したミハエルを、呆気に取られたように見上げる。動揺しすぎて絶句した。ミハエルの透き通った声で投げかけられた男らしい言葉が、ガツンと頭に刻み込まれて離れなくなるくらいには、サディンは驚きすぎて言葉を失った。
そして言い放ったミハエルはというと、しばらく肩で呼吸をしていたのだが、どうやら我に帰ったらしい。はわ…、と唇を戦慄かせ、ヒックと喉を震わせると、先ほどまでの勇ましい姿はどこへやら、ミハエルはサディンの胸ぐらからゆっくりと手を離すと、両手で口を抑えて回れ右をした。
「ミハエル…、おい、」
「………。」
「おい待て、お前どこに、」
「…………。」
だっ。
ミハエルがサディンの前で回れ右をしたかと思うと、口を抑えたまま駆け出した。いや、逃げだしたというべきか。これにはサディンも大いに面食らった。完全なる言い逃げだ。結構な勢いで、しかし相変わらずの鈍臭い走り方は健在なようだ。たたたた、と走ってサディンの前から消えようとする。
「待て!!妊娠してるんだから走るな!!」
「…………!!」
「おま、さっきあんなに言いたい事言っておいて、それはないだろう!!」
なんで一言も喋らない!!訳がわからなさすぎて、怒ったサディンが追いつこうと走るスピードを上げたとき、ミハエルの体に黒い炎がまとわりつく。
「くそ、サリエル!!」
「わは、なんだか面白そうだから加勢してやろうなあ、ミハエル。」
「ひゃ、っ」
サディンが後一歩でミハエルを捕まえられるというところで、サリエルに邪魔された。ミハエルの執着の神様は、楽しそうに笑いながら軽々と抱き上げると、黒い炎を纏いながらブワリと舞い上がる。
「くそ、ミュクシル!!」
サディンの呼びかけに答えるように、どこからともなく並走してきた影がサディンの腕に絡まると、こちらも負けじと飛び上がった。突然始まった市街地での召喚を絡めた追いかけっこは、何かの余興だと思われたらしい。小さな子供が上空の二人を指差すと、それに釣られるように城下の人々も空を見上げた。
「さ、サリエル目立ってる!」
「構いやしないよ、ほうらご覧、お前の旦那が俺に嫉妬して追いかけてくるよ。」
「多分僕に怒ってるんだと思いますうう!!」
「待てって言ってんだろミハエル!!!」
ギャハハと独特な声を出しながら、ミュクシルまで楽しそうに追いかける。サリエルはご機嫌に黒い炎を遊ばせながら、自由気ままに空を泳いで振り切ると、ミハエルを下ろしたのは廃れた教会の前だった。
どこだろう。ミハエルはぐったりしながら下ろしてもらうと、よろよろと柵に手をついてしゃがみ込む。酔ったらしい。口元を押さえながら、サディンの前で啖呵を切ってしまった自分を恥じた。
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