こっち向いて、運命。-半神騎士と猪突猛進男子が幸せになるまでのお話-

だいきち

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「ぃあ、あっ!あぁ、あっだめぇ、いまは、あっ!」
「イったばっかで辛いから?」
「ひ、んぅ、うー…っ!」

 内壁を押し開くようにして插入された指は、そのぬるつく内側を甘やかすように愛でる。時折、サディンが指を引くたびに縋り付くように絡む肉襞に、ぐるると本能的に喉を鳴らす。
 ああ、うまそうだ。じんわりと滲む唾液を飲み下す。サディンの金眼はへなへなになって泣いているミハエルに向けられた。熱い吐息を漏らしながら、小さな尻を震わせて勃起した性器を舐める。時折思い出したかのように吸い付くが、やはりあまり上手くはない。サディンは、2本の指をゆっくりと插入すると、ぷちゅんっと空気が弾ける音がした。

「ミハエル、握って擦って。」
「うぅ、ぁ、あっ、は、はぃ、っ…」
「ん、いいこ。そのまま遊んでな。」
「へ、ぁっ!」

 ぬくりと引き抜かれた2本の指に、とろみのあるぬめりが糸を引く。喰むものが無くなった蕾がひくひくと収縮をすると、サディンは縦に割れたそこに、ねとりと舌を這わせる。

「あ、あ、っあぁ、あっ!」
「ほら、頑張れって。」
「っ、ちゅ…ふ、っ…ん、んぁっ…」

 ひっく、と喉を震わしながら、ぺしょぺしょと性器に舌を這わせる。時折思い出したかのように先端に吸い付くと、言われたとおりにゆるゆると擦る。サディンも答えるようにミハエルの濡れそぼった性器に手を滑らせる。

「ひぅ、っ…!!」

 精液を吐き出したばかりの先端を握り込む。まるでぬめりを纏わせるかのようにぐちぐちと手で揉み込むと、ミハエルは目に見えて慌てだした。

「ゃ、ゃだあ!だ、だぇ、あっン、んぅ、うっ、うっ!」
「もういっかい出しとけ。」
「っぅあ、あっや、だ、だぇ…れ、れぅ、あ、ああっだめぇえ…!!」
 
 サディンの握り込んだ手の隙間から、ちゅこちゅこと音を立てて摩擦音が立つ。とろみのある飛沫を撒き散らしながら、白い背中を赤く蒸気させながら喘ぐミハエルの姿に、サディンの性器も張り詰める。生唾を飲み込む音と、泣き喚いて悶えるミハエルの呼吸音が部屋に溶けていく。サディンの腹筋の上を伝うように垂れていくミハエルの吐き出した精液は薄くなっていて、過呼吸じみた息継ぎをしたかと思えば、がくりとその体を突っ伏した。
 
「ん、…ああ、だめだまだ寝るな。」
「ふ、ぁ…っ…ひ、ひぅ、は、っ…」
「よっと、」
 
 ビシャリと体液で濡れた手のひらを適当にシーツで拭うと、サディンは腹の上で放心状態のミハエルを後ろから抱きかかえるようにして足を開かせた。膝を立てて、細い脚をひらかせれば、くたりとしたミハエルがゆるゆると顔を上げた。
 
「や…、これ、やだ…っ…」
「なんで?こうしたらくっつけるし、お前も寄りかかれるから楽だろ?」
「ぁ、だ、だって…っ…あ、足が…っ、」
 
 はしたなく開かされた両足の隙間、ミハエルの尻に挟むかのように感じる熱い性器が存在を主張してくる。サディンの唇が頬に寄せられ、柔らかく吸いつかれる。ちゅ、と可愛らしい音を立てて唇が離されると、その頬をべろりと舐められた。
 
「ミハエルは、恥ずかしいのは嫌なのか?」
「やだ、ど、どうしたらいいか、わかんな…っ、」
「わかんないままでいいよ、訳わかんなくなって、馬鹿になって、もっと可愛いところを見せて。」
 
 顔を手で隠したまま、泣きそうな声でミハエルが恥じらうのを可愛いと思う。嫌だというくせに、サディンの雌は期待をするかのように、瞳を揺らして指の隙間から下肢を見る。白く柔らかそうな長い足が開かされ、ぽろんと小振りな性器が蜜をこぼしながら主張する。その柔らかな双球を持ち上げるかのように勃起したサディンの雄臭いそれが、酷くいやらしく見えた。ミハエルの胸元をサディンの大きな手のひらが覆う。指の間に挟むかのように胸の頂きを挟まれ、細い首筋を甘噛みされれば、もうミハエルは降伏するしかなかった。
 
「サディン、っ…」
「うん、」
「可愛く、してくださ…い…、」
 
 震えるミハエルの声色に、その先の快楽を期待するような色が混じる。サディンはごくりと唾液を飲み下すと、喉の乾きをごまかすかのように、べろりと唇を舐める。ミハエルにはそれが、肉食の獣が餌を目の前にした時のように見えて、酷く体が疼いてしまった。
 
 
 
 ギシリとベットからは抗議の音が鳴っていた。短い間隔で何度も何度も、このままじゃ壊れてしまうんじゃないかと思うほど、軋む音は断続的に聞こえ、そして部屋の床には丸められたシーツや投げ捨てられた寝具などが散乱していた。
 
「あ、あ、あ、あ、っ!」
 
 高い、そして泣いてしまいそうな声が響く。長い髪を乱し、汗で背中に模様のように張り付いたミハエルの長い髪を、サディンが横に流す。後ろから覆い被さるような形で、何度も、何度も何度も穿つ。
 
「ミハエル、はあ…くそ、かわい、いな、」
「うぁ、あ、ぁあ、あー…っ!」
「泣いて、もっと可愛い顔見せてくれ。ああ、気持ちいな、頭ん中、ぐちゃぐちゃになりそ、」
 
 はは、と楽しそうなサディンの声が、ミハエルのゆるふわになってしまった頭の中にじんわりと溶け込む。ああ、僕の雄が楽しそうで可愛い。ぼんやりとした頭に、サディンの無邪気な声が反応して、きゅうきゅうと蕾は性器を締め付ける。もう、何度出したかはわからない。ミハエルの蕾は、サディンが何度も抜き差しをするせいで足の間にぼたぼたと精液を零す。腰を打ち付ける乾いた音が響いていたはずなのに、いつの間にかぬとぬととした粘着質な音に変わってしまった。
 
「ふ、んぅ、あ、ぁっき、もひぃ…っ、あ、あ、やっぅ、うー…っ…」
「気持ちいの、素直に言えて可愛いな、」
「う、れひ…っぁ、っ、も、もっと…あ、っお、おく…きてほし、んぁ、っ」
「お前、やらしくて心配になるな、くそ。」
 
 柔らかな頬をベットに押し付けて、先ほどからミハエルはぐでぐでだった。だって、サディンが散々弄った胸の頂は、ベットに擦れて気持ちがいいし、太くて硬い性器は何度もミハエルの前立腺を壊しにかかってくるし、それを受け入れるミハエルの後ろの蕾も、もう従順になって、喜んでしまっている。だらしなく開いた口からは涎を垂らし、全身の神経が甘くざわめいて、自分の体なのにサディンが主導権を握っている。
 
「奥、結腸…?ミハエルのここに、入っていいんだ?」
「っン…ゃ、さし、く…っ…」
「優しく?強い方が、好きなくせに?」
 
 大きな手のひらが、ミハエルの薄い腹を覆うように触れる。悪戯に臍の下をぐりぐりと押されると、気持ちがよくてしょわりと漏らした。
 
「つ、よぃの…あ、赤ちゃ…っ…、び、びっくり、しちゃ、うから…だぇ、れす…っ…」
 
 奥が好きだ、サディンの性器でお腹がいっぱいになると、幸せで泣いてしまうくらい大好きだ。でも、今はだめなのだ。だって、この奥のお部屋にはミハエルの大切が眠っている。
 ミハエルの言葉に、サディンの性器がぐわりと膨らんだ。みちりと引き伸ばされた蕾の淵はもう限界で、ミハエルはちょっとだけびっくりして小さく悲鳴を上げた。
 
「今のは、俺は悪くないだろ。」
「ちん、ち…っ…ぉっきく、しな、ぃれ…っ」
「…い、まのも…。俺は悪くないだろう…!!」
「きゃ、ぅっ…!」
 
 ガクン!とミハエルの細い体が乱暴に引き寄せられた。内壁を押し開いた性器が、ぐいぐいとミハエルの奥の弁を押し開いていく。目の前の光がパチパチと弾けて、全身の神経が波打って鋭敏になる。足の間のミハエルの水溜まりは波紋を広げ、まるで脳が溶けるんじゃないかと思うくらいの、鋭い快感が頭を支配した。
 
「っ…、っ…!」
「っあー…、くそ、もう、ほんとに、」
「ぉ、なか…、くぅ、ひ…っ…」
「うん、後で腹の子にも、ちゃんとごめんなさいするから。許してミハエル。」
「ぅあ…な、にぃ…っ…?」
「なんでもないよ。」
 
 サディンの茂みがぴたりとミハエルの蕾に触れた。あんなに大きなサディンの性器が、ミハエルの薄い腹に収まった。先端をジュパジュパと吸い付いて離さない。気を抜くとすぐに射精してしまいそうなほどのミハエルの結腸の中は、コツンと悪戯についてやれば、粘膜が絡み付いて答えてくれる。先端にあたるもう一つの奥のお部屋。ああ、これがミハエルの子宮かと理解すると、サディンは興奮しすぎて、ミハエルの細い腰の上にぼたりと血を垂らした。
 
「童貞クセェな…」
「ぅ…う、あ、ぁう…う?」
「ここ、わかる?」
 
 垂れた鼻血をゴシリと雑に拭う。腰を押し付けるように、ミハエルに子宮の入り口を教えると、とろりと溶けた瞳が嬉しそうに細まって、小さく頷く。ああ、そんな表情をして男を煽って、どう責任を取ってもらおう。
 
「僕、の…っ…お部屋、っ…は、いっちゃだめ、ですよ…っ…」
「赤ちゃんが、びっくりしちゃうもんな?」
「あい…っ…ぅあ、や、ぁ、あん…っ、」
「イった?ああ、ほんとに…。エロいんだよ馬鹿。」
「ひぅ、あっ!」
 
 がじりと肩口に噛みつかれ、ずろりとサディンの性器が引き抜かれる。ぞぞぞ、と背筋が抜けるようにへなりと体が素直になって、サディンがミハエルの体制を正面に向き直るように抱き寄せた。感じいった雌の顔のミハエルをみた瞬間、サディンが勢いよく腰を打ち付けた。
 
「うっ!あ、あぁっ!っぐ、ん、んぁ、や、やァ、だめぇえ!!」
「だめ?だめなくせに、抱きついてくんのかぁいいな。」
「ああ、あっぁ、ひっ!は、はぇ、し…っ!し、しんじゃ、ひぅうっ!ゆ、ゆっぐり、じで…っ!」
「い、や、だ。」
「うぁあ、あーーー!!あ、あ、あっや、イっ、イっちゃ、イぐ、からああっ!!」
 
 泣き叫ぶようなミハエルのはしたない声に、サディンの射精感も高まっていく。ギュルリと精液がつくられ、荒い呼吸が興奮を如実に表す。ミハエルの指先は力の入りすぎで白くなり、サディンの広い背中に爪を立てては、訳のわからない快感から逃げたくて足をバタつかせた。
 
「っ、暴れんな、ほら、気持ちいいならちゃんと受け入れて。」
「ひぐっ、う、うーっ!あ、あぁ、こ、こわ、いぃ…っ!」
「怖くない怖くない。ママになるんだろ。」
「うぁ、あっ!ば、馬鹿、ぁっ、ぃ、んぁ、あっ!」
 
 ミハエルの大好きな甘い声が、そんなことを言う。がじりと耳を噛まれて、肢体をビクビクと震わせて、精液も潮もおしっこも全部漏らしてしまった。サディンはそれを見て喜んでは、口でも下でもミハエルをいじめる。だんだん互いの呼吸が掠れてきて、サディンの腰の打ち付けの感覚も狭まる。グルルと獣のような声が聞こえて、肩に焼け付くような痛みを感じたのち、腹の奥に注がれた熱い奔流を全身で受け止めたミハエルは、かふりと吐息を漏らして意識を手放した。
 
「っ、…ミハエル…、おい、ミハエル?」
 
 汗で、互いの長い髪が混じる。サディンがゆっくりと体を起こして、覗き込むようにミハエルを見ると、泣き腫らした顔で気絶していた。
 
「…ああ、はしゃぎすぎたな…。」
 
 沈み込んだ膝に、グジュリと濡れた感覚を覚えて見下ろすと、ベットは使い物にならなさそうであった。サディンは気にせずにいられるが、ミハエルが起きたら悲鳴を上げてしまうだろう。そんなことを思って、ゆっくりと性器を引き抜く。はしたない音と共に、ミハエルの尻からゴポゴポと溢れてきた己の精液の量の多さにちょっとだけ笑う。
 
「一眠りして、起きたらデートしような。」
「ぅ、…っ…」
「ふああ、はあ…可愛い、くそ。」
 
 あくびをしながら、その腕の中にミハエルを抱き寄せる。後処理をしようと思ったが、また抱いてしまうかもしれない。サディンは明日まとめてミハエルに怒られればいいかと思い直すと、その華奢な体を大事をそうに抱き込んで、満足そうな顔で横になった。
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