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『っぃて、っ』
『ぐ、うっ……』
大きな手のひらによって突き飛ばされ、ウメノは受け身も取れぬまま倒れ込んだ。どこからか叫ぶ声が聞こえて、慌てて顔を上げる。目の前にいたのは、長い黒髪を一本に編み込んだ男の背中であった。
『なん、』
『あっち行ってろ、俺は毒耐性持ちだよ』
一本の槍の先には、身を貫かれたことで溶け落ちていく毒蛇の眷属があった。ヒュドラの操る毒は特殊だ、場合によっては解毒も間に合わぬほどの進行速度をもつ。しかし、この男が槍に宿した付与はそれを上回る解毒の術が仕込まれているようだった。
槍はしなやかに、身を曲げるように振り抜かれた。ヒュドラと繋がった術が容易く断ち切られ、縄のような黒髪を揺らして男は駆け出した。
『待って、まだお前の付与は終わってない‼︎』
毒耐性持ちだとしても、なおはら強化の術を付与をすることでしか、ヒュドラと戦うことは敵わないだろう。そんな面倒な魔物を相手に、男は高笑いをするように身一つで挑んでいった。
一体、あれは何者だというのか。戸惑うウメノを前に、答えは兵の一人が持っていた。
『蛇毒のルスフス、知らないですか? あいつ、大体の毒は通らないバケモンですよ』
『ば、ばけ、もん……?』
ヒュドラの尾が素早く振り上げられた。その一打を避けるように、槍を地べたへと突き刺し跳躍した。籠手もつけていない素肌の腕を、みるみるうちに黒紫の鱗が覆っていく。爬虫類系の獣人だとしても、そこまで血を濃く保つことはほぼできないはずだった。かぎ爪のようなものはない、滑らかな手が、ヒュドラの一本角を鷲掴んだ。
力任せに引き抜こうというのだろうか。しかし、事態はウメノの想像もし得ない方向へと動いた。
『あ、あいつ……まさか自滅するきか⁉︎』
絶叫のようなヒュドラの声が辺り一体に響き渡った。長い肢体は波打つように暴れると、操られるようにウメノの展開した障壁へと体をぶつける。鱗が弾け飛んだ。光を反射するように舞い散った結界の膜が、あり得ない状況の中で波紋を広げるように輝く。
普通は、首を切って終わりだろう。それなのに、ルスフスは嗜虐を楽しむかのように巨躯を操る。対峙していた魔物だ、だからこそ、討ち取れるのなら構わない。しかし、そんな魔族らしい戦い方があるのかと思うほど、ルスフスの戦闘は残虐的だった。
『っ、そのまま操ってここまできて‼︎』
『小僧、うまく避けろよ』
ウメノの声に反応を示したルスフスが、ニヤリと笑みを浮かべた。ウメノは杖の先を思い切り地べたに叩きつけると、取り付けられていた赤い魔石を外して手に取った。上空に投げる、それを絡めとるかのようにアモンの炎が伸びた時。巨大な火炎の壁が出現した。
『蒲焼ってことね』
暴れるヒュドラの頭へと腕を突き刺した。ルスフスは腕を覆う滑らかな鱗を赤く濡らすようにして、ヒュドラの神経の一つを思い切り引き抜いた。平衡感覚を奪われたヒュドラは、ぎこちない、しかしメチャクチャな動きで炎の壁へと突進していった。
ルスフスの顔が火炎によってオレンジ色に染まる。諸共死ぬつもりなど、最初から毛頭ない。神経を掴んだまま、ルスフスは撤退するべく立ち上がった。その瞬間、ルスフスの足元で影が蠢いた。
『っ……‼︎』
火炎は、包み込むようにヒュドラの体を飲み込んだ。ルスフスとかいう男は、無事だっただろうか。己を庇うように敵前に躍り出た姿を思い返して、ウメノは気が気ではなかった。
炎を纏う魔石から、アモンが腕を引き抜いた。轟轟と燃えていた火球は収まり、目の前に晒されたのは墨の塊となったヒュドラの死骸であった。じきに、骸は魔石へと変わるのだろう。安堵の空気が場を包む。それでも、ウメノのなかではまだ終わりではなかった。
『なあ、ルスフスは……?』
『し、知らねえよ……あれくらって生きてんのも恐ろしいくらいだけどな……って、ウメノさん⁉︎』
気がつけば、兵士の言葉に弾かれるように走り出していた。運動神経が祟って、足がもつれるように転びかける。見かねたアモンが小柄な体を抱き上げると、まっすぐにヒュドラの死骸へと近づいた。
『ルスフス、ルスフスいるなら返事して……‼︎』
『生命反応はあるぞ、だが不味いな……』
『不味いかどうかは、見てから決める……‼︎』
ウメノは、アモンと共に焼けこげた死骸の上に降り立った。生臭く、そして肉が溶けるような不快な匂い。アモンに先導されるようにルスフスがいるであろう場所へと向かった。
もしかしたら、体の下敷きになっているかもしれない。嫌な予感が頭をよぎったその時。肉を突き破るかのように生えた手が、ウメノの足首を掴んだ。
『うわぁああぁああぁぁあ‼︎』
『む、待て待て落ち着けウメノ‼︎ 小僧だ、ルスフスだよ‼︎』
『ぁあぁぁぁああえ?』
勢いよく踏みつけてしまった手が、へたりと肉の間で萎れていた。アモンの言葉に冷静さを取り戻すと、ウメノは慌てて手を握りしめる。アモンと共に体を逸らすようにして引っ張ると、ルスフスの姿はすぐに現れた。
『っルスフ……』
『なあ、視界悪いんだけど……どうなってる……』
ヘラリとした口調で宣ったルスフスを前に、ウメノは言葉を失った。右目を塞ぐように肉がとけ、目も当てられない状態になっていたのだ。ルスフスの手が、右目の肉に混ざるように溶けた黒い何かを指先で摘んだ。それは肉を巻き込むようにして、ずるりと地べたに落ちた。
『ああ、やっぱくらってたんだあ』
『ご、め……ごめ、ん……っ、すぐ手当するから、っ』
間延びした声は癖なのだろうか。心臓が嫌な心拍を繰り返しているウメノとは別に、ルスフスは実に落ち着いていた。
『痛覚は麻痺させてるから平気。悪いけど肩かして、ここで治癒使うのは不味いだろ』
『うん、いこう』
ルスフスの体を、アモンが抱き上げる。この体勢は嫌だと文句を言っていたが、そんなもの知るかである。ルスフスは無事だった、きっと兵のものも安心するだろう。ともに兵を待機させている場所へと戻れば、ウメノの想像したものとは違う反応が返ってきた。
『うわ、っ……』
『見ろよ、あんなになったら、俺は生きてけねえ……』
『やめろ、聞こえたらどうすんだよ』
獣人の耳なら聞き取れるような声の大きさで、よく言えたものだなと思った。思わず顔をこわばらせるウメノの頭を、指先で突かれる。犯人は、アモンに横抱きにされているルスフス以外いなかった。
『聞こえないふりしとけ、疲れんだけだから』
『だって、お前がいなかったら倒せなかったじゃん』
『倒せるよ、ウメノちゃんがいたんならね』
頭上から降ってくる、能天気な声に気がぬけた。
ルスフスの治療は、滞りなく行われた。その間、怪我を心配をして駆け寄ってくるようなものはおらず、皆傷に怯えるように遠巻きにしているだけであった。
右目のとろけた皮膚は、皮下組織を露出させていた。頭蓋の、眼窩の形がわかるほどまでに傷が深い。元々の、美しい薄水色の目玉は神経が焼き切れていて、もう景色を宿すことはできないだろう。手のひらに乗った一つを興味深そうに眺めるルスフスは、それを手遊びするようにおとなしく治療を受けた。
『部隊には、療養って形で休暇届を僕が出しておく。怪我をさせないために随行していったのに、あまりにも結果がお粗末すぎる。ほんとごめん』
『いーよお、俺は女じゃないしね。顔に傷があったところで、男の箔にしかならんでしょ』
右目を包帯で覆われたルスフスは、体のバランスを取るためだろう。長い蛇の尾を出していた。黒紫色の、美しい鱗だ。一枚一枚に魔力が宿っているようにも見える。
ウメノは、ルスフスの言葉を前に、それでも気は落としていた。そんな様子をどう思ったのかはわからない。大きな手のひらがそっと頭を撫でると、小さなウメノの手に己の目玉を落とした。
『これあげるから、元気出して』
『え、い、いらないけど』
『俺が持ってて欲しいんだ』
にこりと微笑んで、取れた目玉を差し出されるとは思わなかった。困ったように、薄水色の目玉を見つめる。微かに魔力を帯びていることから、魔眼なのかもしれない。
ウメノが拒む間も無く、ルスフスの手はだらりと垂れる。慌てて様子を窺えば、アモンの腕の中ですうすうと寝息を立てていた。体力も魔力も磨耗して、体が休息を選んだのだろう。
渡されたルスフスの目玉は、結局あれ以来ずっとウメノが持ったままであった。
『ぐ、うっ……』
大きな手のひらによって突き飛ばされ、ウメノは受け身も取れぬまま倒れ込んだ。どこからか叫ぶ声が聞こえて、慌てて顔を上げる。目の前にいたのは、長い黒髪を一本に編み込んだ男の背中であった。
『なん、』
『あっち行ってろ、俺は毒耐性持ちだよ』
一本の槍の先には、身を貫かれたことで溶け落ちていく毒蛇の眷属があった。ヒュドラの操る毒は特殊だ、場合によっては解毒も間に合わぬほどの進行速度をもつ。しかし、この男が槍に宿した付与はそれを上回る解毒の術が仕込まれているようだった。
槍はしなやかに、身を曲げるように振り抜かれた。ヒュドラと繋がった術が容易く断ち切られ、縄のような黒髪を揺らして男は駆け出した。
『待って、まだお前の付与は終わってない‼︎』
毒耐性持ちだとしても、なおはら強化の術を付与をすることでしか、ヒュドラと戦うことは敵わないだろう。そんな面倒な魔物を相手に、男は高笑いをするように身一つで挑んでいった。
一体、あれは何者だというのか。戸惑うウメノを前に、答えは兵の一人が持っていた。
『蛇毒のルスフス、知らないですか? あいつ、大体の毒は通らないバケモンですよ』
『ば、ばけ、もん……?』
ヒュドラの尾が素早く振り上げられた。その一打を避けるように、槍を地べたへと突き刺し跳躍した。籠手もつけていない素肌の腕を、みるみるうちに黒紫の鱗が覆っていく。爬虫類系の獣人だとしても、そこまで血を濃く保つことはほぼできないはずだった。かぎ爪のようなものはない、滑らかな手が、ヒュドラの一本角を鷲掴んだ。
力任せに引き抜こうというのだろうか。しかし、事態はウメノの想像もし得ない方向へと動いた。
『あ、あいつ……まさか自滅するきか⁉︎』
絶叫のようなヒュドラの声が辺り一体に響き渡った。長い肢体は波打つように暴れると、操られるようにウメノの展開した障壁へと体をぶつける。鱗が弾け飛んだ。光を反射するように舞い散った結界の膜が、あり得ない状況の中で波紋を広げるように輝く。
普通は、首を切って終わりだろう。それなのに、ルスフスは嗜虐を楽しむかのように巨躯を操る。対峙していた魔物だ、だからこそ、討ち取れるのなら構わない。しかし、そんな魔族らしい戦い方があるのかと思うほど、ルスフスの戦闘は残虐的だった。
『っ、そのまま操ってここまできて‼︎』
『小僧、うまく避けろよ』
ウメノの声に反応を示したルスフスが、ニヤリと笑みを浮かべた。ウメノは杖の先を思い切り地べたに叩きつけると、取り付けられていた赤い魔石を外して手に取った。上空に投げる、それを絡めとるかのようにアモンの炎が伸びた時。巨大な火炎の壁が出現した。
『蒲焼ってことね』
暴れるヒュドラの頭へと腕を突き刺した。ルスフスは腕を覆う滑らかな鱗を赤く濡らすようにして、ヒュドラの神経の一つを思い切り引き抜いた。平衡感覚を奪われたヒュドラは、ぎこちない、しかしメチャクチャな動きで炎の壁へと突進していった。
ルスフスの顔が火炎によってオレンジ色に染まる。諸共死ぬつもりなど、最初から毛頭ない。神経を掴んだまま、ルスフスは撤退するべく立ち上がった。その瞬間、ルスフスの足元で影が蠢いた。
『っ……‼︎』
火炎は、包み込むようにヒュドラの体を飲み込んだ。ルスフスとかいう男は、無事だっただろうか。己を庇うように敵前に躍り出た姿を思い返して、ウメノは気が気ではなかった。
炎を纏う魔石から、アモンが腕を引き抜いた。轟轟と燃えていた火球は収まり、目の前に晒されたのは墨の塊となったヒュドラの死骸であった。じきに、骸は魔石へと変わるのだろう。安堵の空気が場を包む。それでも、ウメノのなかではまだ終わりではなかった。
『なあ、ルスフスは……?』
『し、知らねえよ……あれくらって生きてんのも恐ろしいくらいだけどな……って、ウメノさん⁉︎』
気がつけば、兵士の言葉に弾かれるように走り出していた。運動神経が祟って、足がもつれるように転びかける。見かねたアモンが小柄な体を抱き上げると、まっすぐにヒュドラの死骸へと近づいた。
『ルスフス、ルスフスいるなら返事して……‼︎』
『生命反応はあるぞ、だが不味いな……』
『不味いかどうかは、見てから決める……‼︎』
ウメノは、アモンと共に焼けこげた死骸の上に降り立った。生臭く、そして肉が溶けるような不快な匂い。アモンに先導されるようにルスフスがいるであろう場所へと向かった。
もしかしたら、体の下敷きになっているかもしれない。嫌な予感が頭をよぎったその時。肉を突き破るかのように生えた手が、ウメノの足首を掴んだ。
『うわぁああぁああぁぁあ‼︎』
『む、待て待て落ち着けウメノ‼︎ 小僧だ、ルスフスだよ‼︎』
『ぁあぁぁぁああえ?』
勢いよく踏みつけてしまった手が、へたりと肉の間で萎れていた。アモンの言葉に冷静さを取り戻すと、ウメノは慌てて手を握りしめる。アモンと共に体を逸らすようにして引っ張ると、ルスフスの姿はすぐに現れた。
『っルスフ……』
『なあ、視界悪いんだけど……どうなってる……』
ヘラリとした口調で宣ったルスフスを前に、ウメノは言葉を失った。右目を塞ぐように肉がとけ、目も当てられない状態になっていたのだ。ルスフスの手が、右目の肉に混ざるように溶けた黒い何かを指先で摘んだ。それは肉を巻き込むようにして、ずるりと地べたに落ちた。
『ああ、やっぱくらってたんだあ』
『ご、め……ごめ、ん……っ、すぐ手当するから、っ』
間延びした声は癖なのだろうか。心臓が嫌な心拍を繰り返しているウメノとは別に、ルスフスは実に落ち着いていた。
『痛覚は麻痺させてるから平気。悪いけど肩かして、ここで治癒使うのは不味いだろ』
『うん、いこう』
ルスフスの体を、アモンが抱き上げる。この体勢は嫌だと文句を言っていたが、そんなもの知るかである。ルスフスは無事だった、きっと兵のものも安心するだろう。ともに兵を待機させている場所へと戻れば、ウメノの想像したものとは違う反応が返ってきた。
『うわ、っ……』
『見ろよ、あんなになったら、俺は生きてけねえ……』
『やめろ、聞こえたらどうすんだよ』
獣人の耳なら聞き取れるような声の大きさで、よく言えたものだなと思った。思わず顔をこわばらせるウメノの頭を、指先で突かれる。犯人は、アモンに横抱きにされているルスフス以外いなかった。
『聞こえないふりしとけ、疲れんだけだから』
『だって、お前がいなかったら倒せなかったじゃん』
『倒せるよ、ウメノちゃんがいたんならね』
頭上から降ってくる、能天気な声に気がぬけた。
ルスフスの治療は、滞りなく行われた。その間、怪我を心配をして駆け寄ってくるようなものはおらず、皆傷に怯えるように遠巻きにしているだけであった。
右目のとろけた皮膚は、皮下組織を露出させていた。頭蓋の、眼窩の形がわかるほどまでに傷が深い。元々の、美しい薄水色の目玉は神経が焼き切れていて、もう景色を宿すことはできないだろう。手のひらに乗った一つを興味深そうに眺めるルスフスは、それを手遊びするようにおとなしく治療を受けた。
『部隊には、療養って形で休暇届を僕が出しておく。怪我をさせないために随行していったのに、あまりにも結果がお粗末すぎる。ほんとごめん』
『いーよお、俺は女じゃないしね。顔に傷があったところで、男の箔にしかならんでしょ』
右目を包帯で覆われたルスフスは、体のバランスを取るためだろう。長い蛇の尾を出していた。黒紫色の、美しい鱗だ。一枚一枚に魔力が宿っているようにも見える。
ウメノは、ルスフスの言葉を前に、それでも気は落としていた。そんな様子をどう思ったのかはわからない。大きな手のひらがそっと頭を撫でると、小さなウメノの手に己の目玉を落とした。
『これあげるから、元気出して』
『え、い、いらないけど』
『俺が持ってて欲しいんだ』
にこりと微笑んで、取れた目玉を差し出されるとは思わなかった。困ったように、薄水色の目玉を見つめる。微かに魔力を帯びていることから、魔眼なのかもしれない。
ウメノが拒む間も無く、ルスフスの手はだらりと垂れる。慌てて様子を窺えば、アモンの腕の中ですうすうと寝息を立てていた。体力も魔力も磨耗して、体が休息を選んだのだろう。
渡されたルスフスの目玉は、結局あれ以来ずっとウメノが持ったままであった。
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