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最終章 大黒腐編
第280話 十九回目の夢
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三棟のビルが連なるキングススクエア、
その下層階に保安局の事務所がある。
窓からは元ショッピングモールだった広場が見える。
今日は特別な日だ。
そこにはタワーの住民がたくさん集まっている。
「例の巣へ観測しに行った、
ヘリ部隊が戻ってきました。
こちらが資料です」
大判にプリントされた写真の束を、
隣の柳瀬局長に渡した。
「赤沢……この黒いのは全部【腐樹】か?」
この後局長級会議があるらしく、
自衛隊時代の冬制服を着た局長は、
写真を見て顔をしかめた。
「ええ、【キケイ】も【ワーマー】も、
桁違いの数です。
まるで軍隊アリの巣ですよ」
タワーには住民が退屈しないための、
様々なイベントが催されている。
眼下で今まさに行われているフットサルをはじめ、
各種スポーツ大会、映画上映会、
アートコンクール、歌手によるライブ等々。
景品や賞金が出るものはかなりの人気だ。
今回のフットサル大会は、
保安局のチーム対抗戦だが、
観客には一般住民も数多く見られる。
タワー内の狭い空間で生活していると、
どうしてもストレスが溜まってしまうので、
かなり早い段階から、
このようなガス抜きの場が与えられていた。
初めの頃はあまり人も集まらない日々が続いたが、
今となってはどれも大盛り上がりだ。
普段は保安局の訓練場として使われている、
キングススクエア一階の大フロアには、
フットサルコートを囲むように客席が作られ、
立ち見も含めれば300名は入っている。
以前の世界なら様々な屋台が並び、
観客は手につまみと酒を持って楽しんだだろうが、
配給制の食事形式をとっているタワー社会では、
お茶を出すのが精一杯だ。
地下鉄に続く長いエスカレーターと階段には、
多くの人々が座り談笑している。
「バンカーバスターが一発あったな……。
座間基地から接収した無人戦闘機につけて撃ち込むか……。
だがあの巨大【キケイ】が実在するならば、
サンプルが欲しい所だな。
まあいい、作戦は後だ」
バンカーバスター、地中貫通爆弾。
地下施設破壊目的のために作られた、
貫通力の非常に高い爆弾。
確かに空から撃ち込んでしまえば楽だが、
目標が確実にそこにいなければ無駄撃ちになってしまう。
「討伐へは反対ムードが漂っています。
賛成票はどう取るおつもりですか?」
「ああ、医療局はワクチン開発の名目で落とす。
【ワーマー】研究室はすでにこちら側だ。
彼らに動いてもらう。
あとは物流管理局を使うか。
バカ息子をけしかければ難しくはないだろう」
「最短どのくらいで?」
「二週間あれば十分だ」
局長はフットサルの試合から目を離さず、
はっきりと言い切った。
頭の中ではすでに詳細な算段があるのだろう。
きっと、視線の先も試合を見ている訳ではない。
「来宮はどうするおつもりですか?」
「討伐部隊の隊長をやらせる。
本人も【ワーマー】になるより、
戦士として死にたいだろう」
「しかし、【ワーマー】研究室からは、
【ワーマー】変異後は、
研究サンプルとして手元に置きたい、
と要望が出ていますが」
「安全の面から容認できんな。
ワクチン研究用の血液も大量に保存済みと聞いた。
……元々私は感染している来宮昴を、
保安局に置いておくのには反対だった。
タワーの住民を守るのが私の仕事だ。
ほんの僅かな危険分子も見逃せない。
それを君が絶対役に立つと言って説得したんだ。
確かに彼の活躍には舌を巻いた。
しかし……来宮昴の命はもうすぐ終わる。
ようやくタワーにとって、
住民にとっての不安材料が消えるのだ」
非情に徹した時の局長には、えも言わぬ迫力がある。
「……局長、何もそんな風に言わなくても」
「言い方がきつかったか?
もちろん彼には同情している。
だが冷酷だと言われても私は私の仕事を優先する」
言っていることは正しいからぐうの音も出ない。
仕方が無いので水を一口飲んでから、
もう一つの案件に移った。
「昨日、飛鳥が折れました」
「早かったな」
興味無さそうに言い放つ局長に、
無意識に奥歯を噛みしめた。
「我々は酷な判断を強いてしまった……」
「それも血の宿命だ。
そもそも在り方は前時代と同じ象徴なのだ。
実際に彼女に政治をやらせるわけではない。
時間が解決してくれるだろう。
……だがこれで我々保安局は、
他局よりも強い発言権を持てる」
この人は……飛鳥を人形のようにしか思っていない。
確かに一人ひとりの都合や感情を考えていては、
動くに動けず、この追い詰められている現状を、
打破することは難しい。
局長にとっては皇室の人間だろうが、関係ないらしい。
優秀さは認めているし、
別に人として嫌いではない。
しかし。
いささか冷酷すぎるのだ。
「状況が状況だけに、
軍国主義化してしまうのは仕方がないにして、
独裁政権にならないよう気を付けて下さいよ、局長。
長続きしないのは歴史が証明している」
一応釘を刺してみた、が……。
「君に言われんでも分かっているよ。
だが、内側の事しか見ようとしない他局に、
憤りを覚えているのは君も同じだろう?」
「確かにそうですが……」
相手の方が二枚も三枚も上手だということを思い知る。
やはり政治的駆け引きは苦手だ。
「心配するな、うまくやる」
確かにこの人ならうまくやるだろうが……。
「しかし、我々大人が若者たちを道具に使い、
立ち振る舞うのは、キツイものがありますね」
「世界がこうでなきゃ、やらんさ。
人類が滅亡寸前なら私はなんでもする。
君も甘えは捨てるんだな。
それさえなければ補佐官は君だったんだが……」
人間性と仕事の能力は離して見るべき、
というのはこの年になれば理解していて当然だが、
この人と一緒にいると、
やはり心が冷えてゆくのを感じる。
「私を買い被り過ぎです。
私には現場が似合ってますよ」
自分が未熟なだけだ、そう思う反面、
俺には俺のやり方がある、
と年甲斐もなく胸の内に反骨心が宿った。
俺の息子は生きていれば十五歳になる。
今、窓の外でフットサルに興じている保安局員達の中にも、
同年代の子はざらにいる。
十五から実戦に出る、考えてみれば恐ろしい事だ。
自分の息子が生きていたとして、
銃を握らせ【ワーマー】が跋扈する外に行かせられるか?
手取り足取り戦闘訓練を教えていれば情も湧く。
みんな俺の子供みたいなものだ。
気が付けば、無意識に窓ガラスに手をつけていた。
甘くたっていいじゃないか、と思う。
未来は彼ら若者のものなんだから。
真夜中に目を覚ました。
簡易暖炉の火の明かりで、
ここが何処なのか思い出す。
ガシャの夢を見た後は脳がバグってるのか、
自分がどこにいるのか分からなくなる。
オークの死体を焼く作業で俺たちは、
フェンリール城から海までの平原にて野営していた。
オークの死体を放置すると腐樹になってしまい、
実をつけるまで放置してると、
そこから魔物が生まれてしまう。
なので一体も残らず燃やし尽くさないと平穏は訪れない。
ネネルとモカルは早々に返した。
マーハント軍、バルバレス軍など主戦力も、
すぐに南の戦線にとんぼ返りだ。
ここに残ってるのは、
予備兵と義勇兵、近場のマルヴァジア軍になる。
テントを出ると入り口にリンギオがいた。
「王子、寝れないのか? それともまたあの夢か?」
「ああ、あの夢だ。
頭が痛くなっちゃったから今日はもう寝れないな」
焚火にあたりながら薬を飲む。
周りを見渡すと他の兵士もちらほら見える。
視線を上に向けると、
銀砂をばらまいたかのような星空が広がっていた。
「……戦争はいつ終わるんだろうな」
ルナーオの宿霊石を取り出し、眺める。
「……くじけるな。もう少しだ」
もう少しって……いやに自信満々だな。
いや、俺を元気づけてるのか。いい奴だ。
「なあリンギオ……
俺たちが殺し合いをしていてもしてなくても、
この美しい星空は当たり前にあり続けるんだよ。
人間が残るか、オークが残るかなんて、
この星にしたらどうでもいい事なのかもな……」
焚火を真っ直ぐ見つめているリンギオの表情は読めない。
「今夜はやけに感傷的だな。
西の女王を失って傷心なのは分かるが……」
「慣れてきた自分に驚いてるんだ」
言いながら思わず大きなため息が出た。
「何にだ?」
「仲間の死だよ。前よりも心が痛まない。
ルナーオは俺にとって大切な人だ。
年も近いし、国の指導者という境遇も似ている。
いつかゆっくり語り合える日を楽しみにしてたんだ。
なのに……」
ルナーオの宿霊石がキラリと光る。
「……王子。お前の心の問題は、
俺にはどうすることも出来ない。
知っての通り俺はこんな性格だ。
ここにいたのがソーンだったら、
的確な言葉が帰ってくるんだろうが、
あいにく今は寝ている。
……だが、俺はいつまでもお前の隣にいる。
俺が言えるのはそれだけだ。すまない」
人嫌いで口下手な男がそんなことを言うなんて、
と正直驚いたが、
こちらを見据える真っ直ぐな瞳に偽りはなかった。
「何で謝る? 十分だ、ありがとう。
……リンギオ、立場こそ違うが、
お前のことは親友だと思ってる」
そのまま地面に寝転び、星空を眺める。
幾分軽くなった胸の上に、
宿霊石を握った手を置いた。
確かに弱気になっていたな……。
そう思って、しばし目を閉じた。
その下層階に保安局の事務所がある。
窓からは元ショッピングモールだった広場が見える。
今日は特別な日だ。
そこにはタワーの住民がたくさん集まっている。
「例の巣へ観測しに行った、
ヘリ部隊が戻ってきました。
こちらが資料です」
大判にプリントされた写真の束を、
隣の柳瀬局長に渡した。
「赤沢……この黒いのは全部【腐樹】か?」
この後局長級会議があるらしく、
自衛隊時代の冬制服を着た局長は、
写真を見て顔をしかめた。
「ええ、【キケイ】も【ワーマー】も、
桁違いの数です。
まるで軍隊アリの巣ですよ」
タワーには住民が退屈しないための、
様々なイベントが催されている。
眼下で今まさに行われているフットサルをはじめ、
各種スポーツ大会、映画上映会、
アートコンクール、歌手によるライブ等々。
景品や賞金が出るものはかなりの人気だ。
今回のフットサル大会は、
保安局のチーム対抗戦だが、
観客には一般住民も数多く見られる。
タワー内の狭い空間で生活していると、
どうしてもストレスが溜まってしまうので、
かなり早い段階から、
このようなガス抜きの場が与えられていた。
初めの頃はあまり人も集まらない日々が続いたが、
今となってはどれも大盛り上がりだ。
普段は保安局の訓練場として使われている、
キングススクエア一階の大フロアには、
フットサルコートを囲むように客席が作られ、
立ち見も含めれば300名は入っている。
以前の世界なら様々な屋台が並び、
観客は手につまみと酒を持って楽しんだだろうが、
配給制の食事形式をとっているタワー社会では、
お茶を出すのが精一杯だ。
地下鉄に続く長いエスカレーターと階段には、
多くの人々が座り談笑している。
「バンカーバスターが一発あったな……。
座間基地から接収した無人戦闘機につけて撃ち込むか……。
だがあの巨大【キケイ】が実在するならば、
サンプルが欲しい所だな。
まあいい、作戦は後だ」
バンカーバスター、地中貫通爆弾。
地下施設破壊目的のために作られた、
貫通力の非常に高い爆弾。
確かに空から撃ち込んでしまえば楽だが、
目標が確実にそこにいなければ無駄撃ちになってしまう。
「討伐へは反対ムードが漂っています。
賛成票はどう取るおつもりですか?」
「ああ、医療局はワクチン開発の名目で落とす。
【ワーマー】研究室はすでにこちら側だ。
彼らに動いてもらう。
あとは物流管理局を使うか。
バカ息子をけしかければ難しくはないだろう」
「最短どのくらいで?」
「二週間あれば十分だ」
局長はフットサルの試合から目を離さず、
はっきりと言い切った。
頭の中ではすでに詳細な算段があるのだろう。
きっと、視線の先も試合を見ている訳ではない。
「来宮はどうするおつもりですか?」
「討伐部隊の隊長をやらせる。
本人も【ワーマー】になるより、
戦士として死にたいだろう」
「しかし、【ワーマー】研究室からは、
【ワーマー】変異後は、
研究サンプルとして手元に置きたい、
と要望が出ていますが」
「安全の面から容認できんな。
ワクチン研究用の血液も大量に保存済みと聞いた。
……元々私は感染している来宮昴を、
保安局に置いておくのには反対だった。
タワーの住民を守るのが私の仕事だ。
ほんの僅かな危険分子も見逃せない。
それを君が絶対役に立つと言って説得したんだ。
確かに彼の活躍には舌を巻いた。
しかし……来宮昴の命はもうすぐ終わる。
ようやくタワーにとって、
住民にとっての不安材料が消えるのだ」
非情に徹した時の局長には、えも言わぬ迫力がある。
「……局長、何もそんな風に言わなくても」
「言い方がきつかったか?
もちろん彼には同情している。
だが冷酷だと言われても私は私の仕事を優先する」
言っていることは正しいからぐうの音も出ない。
仕方が無いので水を一口飲んでから、
もう一つの案件に移った。
「昨日、飛鳥が折れました」
「早かったな」
興味無さそうに言い放つ局長に、
無意識に奥歯を噛みしめた。
「我々は酷な判断を強いてしまった……」
「それも血の宿命だ。
そもそも在り方は前時代と同じ象徴なのだ。
実際に彼女に政治をやらせるわけではない。
時間が解決してくれるだろう。
……だがこれで我々保安局は、
他局よりも強い発言権を持てる」
この人は……飛鳥を人形のようにしか思っていない。
確かに一人ひとりの都合や感情を考えていては、
動くに動けず、この追い詰められている現状を、
打破することは難しい。
局長にとっては皇室の人間だろうが、関係ないらしい。
優秀さは認めているし、
別に人として嫌いではない。
しかし。
いささか冷酷すぎるのだ。
「状況が状況だけに、
軍国主義化してしまうのは仕方がないにして、
独裁政権にならないよう気を付けて下さいよ、局長。
長続きしないのは歴史が証明している」
一応釘を刺してみた、が……。
「君に言われんでも分かっているよ。
だが、内側の事しか見ようとしない他局に、
憤りを覚えているのは君も同じだろう?」
「確かにそうですが……」
相手の方が二枚も三枚も上手だということを思い知る。
やはり政治的駆け引きは苦手だ。
「心配するな、うまくやる」
確かにこの人ならうまくやるだろうが……。
「しかし、我々大人が若者たちを道具に使い、
立ち振る舞うのは、キツイものがありますね」
「世界がこうでなきゃ、やらんさ。
人類が滅亡寸前なら私はなんでもする。
君も甘えは捨てるんだな。
それさえなければ補佐官は君だったんだが……」
人間性と仕事の能力は離して見るべき、
というのはこの年になれば理解していて当然だが、
この人と一緒にいると、
やはり心が冷えてゆくのを感じる。
「私を買い被り過ぎです。
私には現場が似合ってますよ」
自分が未熟なだけだ、そう思う反面、
俺には俺のやり方がある、
と年甲斐もなく胸の内に反骨心が宿った。
俺の息子は生きていれば十五歳になる。
今、窓の外でフットサルに興じている保安局員達の中にも、
同年代の子はざらにいる。
十五から実戦に出る、考えてみれば恐ろしい事だ。
自分の息子が生きていたとして、
銃を握らせ【ワーマー】が跋扈する外に行かせられるか?
手取り足取り戦闘訓練を教えていれば情も湧く。
みんな俺の子供みたいなものだ。
気が付けば、無意識に窓ガラスに手をつけていた。
甘くたっていいじゃないか、と思う。
未来は彼ら若者のものなんだから。
真夜中に目を覚ました。
簡易暖炉の火の明かりで、
ここが何処なのか思い出す。
ガシャの夢を見た後は脳がバグってるのか、
自分がどこにいるのか分からなくなる。
オークの死体を焼く作業で俺たちは、
フェンリール城から海までの平原にて野営していた。
オークの死体を放置すると腐樹になってしまい、
実をつけるまで放置してると、
そこから魔物が生まれてしまう。
なので一体も残らず燃やし尽くさないと平穏は訪れない。
ネネルとモカルは早々に返した。
マーハント軍、バルバレス軍など主戦力も、
すぐに南の戦線にとんぼ返りだ。
ここに残ってるのは、
予備兵と義勇兵、近場のマルヴァジア軍になる。
テントを出ると入り口にリンギオがいた。
「王子、寝れないのか? それともまたあの夢か?」
「ああ、あの夢だ。
頭が痛くなっちゃったから今日はもう寝れないな」
焚火にあたりながら薬を飲む。
周りを見渡すと他の兵士もちらほら見える。
視線を上に向けると、
銀砂をばらまいたかのような星空が広がっていた。
「……戦争はいつ終わるんだろうな」
ルナーオの宿霊石を取り出し、眺める。
「……くじけるな。もう少しだ」
もう少しって……いやに自信満々だな。
いや、俺を元気づけてるのか。いい奴だ。
「なあリンギオ……
俺たちが殺し合いをしていてもしてなくても、
この美しい星空は当たり前にあり続けるんだよ。
人間が残るか、オークが残るかなんて、
この星にしたらどうでもいい事なのかもな……」
焚火を真っ直ぐ見つめているリンギオの表情は読めない。
「今夜はやけに感傷的だな。
西の女王を失って傷心なのは分かるが……」
「慣れてきた自分に驚いてるんだ」
言いながら思わず大きなため息が出た。
「何にだ?」
「仲間の死だよ。前よりも心が痛まない。
ルナーオは俺にとって大切な人だ。
年も近いし、国の指導者という境遇も似ている。
いつかゆっくり語り合える日を楽しみにしてたんだ。
なのに……」
ルナーオの宿霊石がキラリと光る。
「……王子。お前の心の問題は、
俺にはどうすることも出来ない。
知っての通り俺はこんな性格だ。
ここにいたのがソーンだったら、
的確な言葉が帰ってくるんだろうが、
あいにく今は寝ている。
……だが、俺はいつまでもお前の隣にいる。
俺が言えるのはそれだけだ。すまない」
人嫌いで口下手な男がそんなことを言うなんて、
と正直驚いたが、
こちらを見据える真っ直ぐな瞳に偽りはなかった。
「何で謝る? 十分だ、ありがとう。
……リンギオ、立場こそ違うが、
お前のことは親友だと思ってる」
そのまま地面に寝転び、星空を眺める。
幾分軽くなった胸の上に、
宿霊石を握った手を置いた。
確かに弱気になっていたな……。
そう思って、しばし目を閉じた。
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