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第四章
第196話 ジョルテシア連邦編 〝ジャベリン〟 20数年前
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大陸西部の大国、ミュンヘル王国の南に位置するジャベリン自治区。
複数の国の国境が交わる位置にその国はあった。
元々数百年前からこの高原地帯に有翼人達が街を作り、
そこに獣人や紛争を逃れてきた人間たちが流れ着き、
いつしか豪族10氏族が支配するようになった。
長年、弱者は奴隷にされるほど治安が悪かったが、
豪族の要請によりミュンヘル軍が駐留するようになってから比較的平和が戻った。
それでも、いくつもの犯罪組織の拠点があり、誘拐、殺人などは日常茶飯事だ。
赤土の煉瓦造りの街中は、至る所が崩れ落ちていたが、
いくつもの市場が賑わいを見せ、雑多で不衛生ながらも、
人々は寄り添いながら逞しく生きていた。
15歳のルガクトはこの街の刀鍛冶屋で働いていた。
「何で最北のウルエストなの? ミラ、ディシア、マクソミリア島、
ジョルテシア、エルパ……他にも有翼人国家はたくさんあるわ」
同い年で幼馴染のフェネは、
ルガクトの隣を歩きながら屋台で買った揚げ菓子を食べている。
「俺はペルドス王に仕えたい。ラピストリア家は名家だからな。
俺は親父と違ってまっとうな人生を歩みたいんだ」
夢を語るルガクトの両手は仕事終わりなので汚れていた。
フェネはルガクトの口に揚げ菓子を入れてあげた。
「軍に入るの? 自由じゃなくなっちゃうよ」
「自由気ままに生きていた親父はあんなザマだ。
誰にも気づかれることなく死んじまった。
俺は名誉が欲しいんだ」
貧しい子供がルガクトの腰バックを盗もうとしたが、
すぐに気づき、その手を払う。いつもの事だ。
「ふーん。まっ、ここは暑すぎるからね。
私たち有翼人は寒い所がちょうどいいもんね。
私はどこでもいいよ。あん、落ちちゃった」
揚げ菓子を落としフェネは眉を下げる。
「フェネ、顔を隠せ。【ダート】達だ」
前方に5人の輩がいた。人さらいで有名な集団だ。
「ふう……気づかれてないな。
フェネは美人だからな。誘拐されやすい」
「なにそれ。褒めても何もあげないわよ」
そう言いつつもフェネは嬉しそうに笑った。
翌週、フェネは攫われた。働いていた料理屋の裏で休憩してたところ、
ダート達に見つかったのだ。同僚は殴られ重傷だった。
気が付くとどこかも分らない暗がりの牢に入れられていた。
目の前に同い年くらいの少年がいた。有翼人だ。
寝転びながらナイフを投げて遊んでいる。
「……ここはどこ?」
「起きたか」
少年は興味なさそうな顔でちらっとフェネを見ると、
またナイフを投げて遊びだした。沈黙が続く。
「……私はどうなるの?」
ため息と共に身を起こし、
ダルそうに座りなおした少年はようやくフェネと向かい合った。
「あんた顔がいいからな。巨乳だし。
おまけに久しぶりの有翼人……まっ、金持ちの性奴隷だろうよ」
つまらなそうに言い放ったが、
「そう、なら早く売り払ってよ」
と言ったフェネに面食らった顔になる。
「怖くないのか?」
「別に。この街に住んでたら慣れるでしょ?」
「……確かに」
少年は苦笑した。
「私を買った男は……そうね、数日間は従順な姿を見せて油断させて、
隙を突いて喉を掻っ切るわ。で、そいつの財産盗んで逃げる。
大金持ちね、私」
少年は声を上げて笑った。
「面白いな、お前」
売り払った後なら、あなた達も何も言えないでしょ?
と言うと、そりゃそうだ、と更に笑った。
その日の晩、隣の部屋で口論しているのが聞こえてきた。
しばらくすると血で染まった昼間の少年が入ってきた。
「お前を逃がす。立て、早くしろ」
牢から出されたフェネは扉の向こう側に倒れた人の足を発見した。
「どういう事?」
「俺はもうこの組織の人間じゃねえ。ずっとうんざりだったんだ。
下らねえ事しかやらねえこの組織にも、この街にも。
俺はもっと暴れてえんだ。
あんたと話してさ、なんか吹っ切れちまったよ。
俺が長いことモヤモヤしてたもんを、あんたは簡単に吹っ飛ばした。
あんた、すげえぜ」
少年はハイガーと名乗った。
翌朝、ルガクトが助けに来た時、【ダート】のアジトは血の海だった。
かろうじて息のあった男を問いただすと、仲間の一人が裏切ったらしい。
捉えていた女を連れて逃げたと言う。
捨てられた採石場跡が怪しい、と息も絶え絶えに漏らす。
いわく、裏切った男が昔寝泊まりしていた場所なのだという。
他のアジトから応援に来た大勢の気配を感じたルガクトは、
大声を出そうとしたその男にとどめを差し、裏口から逃げた。
フェネを見つけたのは昼頃だった。
全速力で採石場に向かう途中で、男に連れられ飛んでいるところを発見した。
当然ルガクトは抜刀し、男に襲い掛かる。
「なんだなんだ、いきなり! お前誰だ?」
「黙れ! フェネを返せ!」
「待ってルガクト! この人は私を助けてくれたの!」
怒りに任せたルガクトの攻撃はしばらく続いた。
刀鍛冶なので常人より剣の扱い方に心得があった。
腕力も大人に引けを取らない。
しかし、ハイガーは全ての攻撃を躱し、余裕すら見せている。
「……おい、気は済んだか? お前じゃ俺は殺せねえよ。
そんなことより、俺らはお前と遊んでる暇はねえんだ」
「フェネは俺が連れていく。お前は勝手にしろ」
「違うのルガクト。私たちはこれからダート達に追われるのよ。
だからほとぼりが冷めるまで身を隠す必要があるの」
ハイガーは興味深そうに二人を見ている。
「おい、ルガクト君。お前も来いよ。その剣捌きは使えそうだ」
3人は夕方にジャベリン郊外の採石場に到着した。
人の気配はなく、いくつかある大きな建物も既に廃墟となっている。
その中の一つに入り、すぐに廃材で窓を閉じた。
そして柱という柱を、剣と落ちていた錆びた斧で削りだした。
「逃げるのは無理だ。ここで片をつける」
そう言ったルガクトにハイガーも同意した。
「お前、頭いいな。俺じゃ思いつかねえや」
ハイガーはルガクトの作戦を聞いて感心した様子だった。
「〝ゲイン・メイチャールの兵法〟くらい読んでおけ。
みんな知ってるぞ」
急遽共闘することになった二人は夜も眠らず一心不乱に作業に打ち込んだ。
翌朝、ダートの私兵30人が採石場にやってきた。
複数ある廃墟の建物のうち、一つだけ窓が全て塞がれた不自然なものがある。
当然、私兵たちはその建物に入る。
中は真っ暗だが入り口に松明があった。
人がいる証拠……私兵たちはここで当たりだと気合いを入れる。
剣を抜き、火を分け、複数の班に分かれて奥へ進んでゆく。
「なんだ、罠か?」
「違うだろ、縄が張ってあるだけだ。
触っても何も起こらねえ」
柱という柱に丈夫な縄が括りつけられ、
それらが一方向へ向かって伸びているが、
松明の明かりでは全てを見ることは出来ない。
「気を付けろ。ガキだが3人殺られてんだ」
私兵のリーダーが松明に照らされた建物中央の柱の前で立ち止まった。
柱があちこち削られているのを発見して血の気が引く。
「こりゃ罠だ……おい! 全員外に……」
ルガクトとハイガー、そしてフェネは建物裏手の掘削大穴にいた。
建物から複数の縄が斜面の巨石に結ばれ、
その巨石は丸太によって支えられていた。
上空のフェネの合図でルガクトとハイガーは、
丸太止めの杭から伸びている縄を全力で引っ張った。
丸太が転がり、巨石も斜面をずり落ちる。
縄がピンと張り、次の瞬間には一斉に建物の柱全てを砕いた。
「やった! 成功だ!」
ハイガーは子供のように喜んだ。
建物はきれいに倒壊した。私兵たちは全員下敷きになった。
「さて、これで当分追われることはなくなったが……
組織はまだある。もうこの街から出た方がいいな」
身体を伸ばしながらハイガーは楽しそうに言った。
「ハイガー、助けてくれてありがとう。
あなたがいなかったら私、売られてたわ」
「そん時は俺が助けに行ってたよ」
ルガクトはため息交じりだ。
「いーや、あんたは一人でも何とかしてたさ」
ハイガーはルガクトに牢でフェネが何と言ったか話した。
「そんなこと言ったのか」
ルガクトは驚いた。
「逞しい女だな。お前らならどこでもやってけそうだよ。
北の国に行きたいんだっけ?
軍に入りたいなんて……俺には理解できねえが……
まっ、達者でやれよ」
ハイガーは立ち上がり、翼を大きく広げた。
「もう行くの?」
フェネは寂しそうだ。
「そっちもな。もう会うことはないと思うが」
ルガクトは最後までハイガーに冷たい。
「そうだな」と笑ったハイガーは東の空に向かって飛んでいった。
「なに拗ねてんのさ」
フェネはルガクトの頬をつんつんする。
「俺一人でも助けられた」
「はいはい、そーだね。これからも助けてね」
「……くそっ、あんなヘラヘラした奴に俺の剣が通用しなかったなんて……」
フェネはくすくす笑いながら
「じゃあ、もっと広い世界を見に行こうか」
と言いながら立ち上がり、ルガクトの手を引いた。
二人は揃って翼を広げた。
複数の国の国境が交わる位置にその国はあった。
元々数百年前からこの高原地帯に有翼人達が街を作り、
そこに獣人や紛争を逃れてきた人間たちが流れ着き、
いつしか豪族10氏族が支配するようになった。
長年、弱者は奴隷にされるほど治安が悪かったが、
豪族の要請によりミュンヘル軍が駐留するようになってから比較的平和が戻った。
それでも、いくつもの犯罪組織の拠点があり、誘拐、殺人などは日常茶飯事だ。
赤土の煉瓦造りの街中は、至る所が崩れ落ちていたが、
いくつもの市場が賑わいを見せ、雑多で不衛生ながらも、
人々は寄り添いながら逞しく生きていた。
15歳のルガクトはこの街の刀鍛冶屋で働いていた。
「何で最北のウルエストなの? ミラ、ディシア、マクソミリア島、
ジョルテシア、エルパ……他にも有翼人国家はたくさんあるわ」
同い年で幼馴染のフェネは、
ルガクトの隣を歩きながら屋台で買った揚げ菓子を食べている。
「俺はペルドス王に仕えたい。ラピストリア家は名家だからな。
俺は親父と違ってまっとうな人生を歩みたいんだ」
夢を語るルガクトの両手は仕事終わりなので汚れていた。
フェネはルガクトの口に揚げ菓子を入れてあげた。
「軍に入るの? 自由じゃなくなっちゃうよ」
「自由気ままに生きていた親父はあんなザマだ。
誰にも気づかれることなく死んじまった。
俺は名誉が欲しいんだ」
貧しい子供がルガクトの腰バックを盗もうとしたが、
すぐに気づき、その手を払う。いつもの事だ。
「ふーん。まっ、ここは暑すぎるからね。
私たち有翼人は寒い所がちょうどいいもんね。
私はどこでもいいよ。あん、落ちちゃった」
揚げ菓子を落としフェネは眉を下げる。
「フェネ、顔を隠せ。【ダート】達だ」
前方に5人の輩がいた。人さらいで有名な集団だ。
「ふう……気づかれてないな。
フェネは美人だからな。誘拐されやすい」
「なにそれ。褒めても何もあげないわよ」
そう言いつつもフェネは嬉しそうに笑った。
翌週、フェネは攫われた。働いていた料理屋の裏で休憩してたところ、
ダート達に見つかったのだ。同僚は殴られ重傷だった。
気が付くとどこかも分らない暗がりの牢に入れられていた。
目の前に同い年くらいの少年がいた。有翼人だ。
寝転びながらナイフを投げて遊んでいる。
「……ここはどこ?」
「起きたか」
少年は興味なさそうな顔でちらっとフェネを見ると、
またナイフを投げて遊びだした。沈黙が続く。
「……私はどうなるの?」
ため息と共に身を起こし、
ダルそうに座りなおした少年はようやくフェネと向かい合った。
「あんた顔がいいからな。巨乳だし。
おまけに久しぶりの有翼人……まっ、金持ちの性奴隷だろうよ」
つまらなそうに言い放ったが、
「そう、なら早く売り払ってよ」
と言ったフェネに面食らった顔になる。
「怖くないのか?」
「別に。この街に住んでたら慣れるでしょ?」
「……確かに」
少年は苦笑した。
「私を買った男は……そうね、数日間は従順な姿を見せて油断させて、
隙を突いて喉を掻っ切るわ。で、そいつの財産盗んで逃げる。
大金持ちね、私」
少年は声を上げて笑った。
「面白いな、お前」
売り払った後なら、あなた達も何も言えないでしょ?
と言うと、そりゃそうだ、と更に笑った。
その日の晩、隣の部屋で口論しているのが聞こえてきた。
しばらくすると血で染まった昼間の少年が入ってきた。
「お前を逃がす。立て、早くしろ」
牢から出されたフェネは扉の向こう側に倒れた人の足を発見した。
「どういう事?」
「俺はもうこの組織の人間じゃねえ。ずっとうんざりだったんだ。
下らねえ事しかやらねえこの組織にも、この街にも。
俺はもっと暴れてえんだ。
あんたと話してさ、なんか吹っ切れちまったよ。
俺が長いことモヤモヤしてたもんを、あんたは簡単に吹っ飛ばした。
あんた、すげえぜ」
少年はハイガーと名乗った。
翌朝、ルガクトが助けに来た時、【ダート】のアジトは血の海だった。
かろうじて息のあった男を問いただすと、仲間の一人が裏切ったらしい。
捉えていた女を連れて逃げたと言う。
捨てられた採石場跡が怪しい、と息も絶え絶えに漏らす。
いわく、裏切った男が昔寝泊まりしていた場所なのだという。
他のアジトから応援に来た大勢の気配を感じたルガクトは、
大声を出そうとしたその男にとどめを差し、裏口から逃げた。
フェネを見つけたのは昼頃だった。
全速力で採石場に向かう途中で、男に連れられ飛んでいるところを発見した。
当然ルガクトは抜刀し、男に襲い掛かる。
「なんだなんだ、いきなり! お前誰だ?」
「黙れ! フェネを返せ!」
「待ってルガクト! この人は私を助けてくれたの!」
怒りに任せたルガクトの攻撃はしばらく続いた。
刀鍛冶なので常人より剣の扱い方に心得があった。
腕力も大人に引けを取らない。
しかし、ハイガーは全ての攻撃を躱し、余裕すら見せている。
「……おい、気は済んだか? お前じゃ俺は殺せねえよ。
そんなことより、俺らはお前と遊んでる暇はねえんだ」
「フェネは俺が連れていく。お前は勝手にしろ」
「違うのルガクト。私たちはこれからダート達に追われるのよ。
だからほとぼりが冷めるまで身を隠す必要があるの」
ハイガーは興味深そうに二人を見ている。
「おい、ルガクト君。お前も来いよ。その剣捌きは使えそうだ」
3人は夕方にジャベリン郊外の採石場に到着した。
人の気配はなく、いくつかある大きな建物も既に廃墟となっている。
その中の一つに入り、すぐに廃材で窓を閉じた。
そして柱という柱を、剣と落ちていた錆びた斧で削りだした。
「逃げるのは無理だ。ここで片をつける」
そう言ったルガクトにハイガーも同意した。
「お前、頭いいな。俺じゃ思いつかねえや」
ハイガーはルガクトの作戦を聞いて感心した様子だった。
「〝ゲイン・メイチャールの兵法〟くらい読んでおけ。
みんな知ってるぞ」
急遽共闘することになった二人は夜も眠らず一心不乱に作業に打ち込んだ。
翌朝、ダートの私兵30人が採石場にやってきた。
複数ある廃墟の建物のうち、一つだけ窓が全て塞がれた不自然なものがある。
当然、私兵たちはその建物に入る。
中は真っ暗だが入り口に松明があった。
人がいる証拠……私兵たちはここで当たりだと気合いを入れる。
剣を抜き、火を分け、複数の班に分かれて奥へ進んでゆく。
「なんだ、罠か?」
「違うだろ、縄が張ってあるだけだ。
触っても何も起こらねえ」
柱という柱に丈夫な縄が括りつけられ、
それらが一方向へ向かって伸びているが、
松明の明かりでは全てを見ることは出来ない。
「気を付けろ。ガキだが3人殺られてんだ」
私兵のリーダーが松明に照らされた建物中央の柱の前で立ち止まった。
柱があちこち削られているのを発見して血の気が引く。
「こりゃ罠だ……おい! 全員外に……」
ルガクトとハイガー、そしてフェネは建物裏手の掘削大穴にいた。
建物から複数の縄が斜面の巨石に結ばれ、
その巨石は丸太によって支えられていた。
上空のフェネの合図でルガクトとハイガーは、
丸太止めの杭から伸びている縄を全力で引っ張った。
丸太が転がり、巨石も斜面をずり落ちる。
縄がピンと張り、次の瞬間には一斉に建物の柱全てを砕いた。
「やった! 成功だ!」
ハイガーは子供のように喜んだ。
建物はきれいに倒壊した。私兵たちは全員下敷きになった。
「さて、これで当分追われることはなくなったが……
組織はまだある。もうこの街から出た方がいいな」
身体を伸ばしながらハイガーは楽しそうに言った。
「ハイガー、助けてくれてありがとう。
あなたがいなかったら私、売られてたわ」
「そん時は俺が助けに行ってたよ」
ルガクトはため息交じりだ。
「いーや、あんたは一人でも何とかしてたさ」
ハイガーはルガクトに牢でフェネが何と言ったか話した。
「そんなこと言ったのか」
ルガクトは驚いた。
「逞しい女だな。お前らならどこでもやってけそうだよ。
北の国に行きたいんだっけ?
軍に入りたいなんて……俺には理解できねえが……
まっ、達者でやれよ」
ハイガーは立ち上がり、翼を大きく広げた。
「もう行くの?」
フェネは寂しそうだ。
「そっちもな。もう会うことはないと思うが」
ルガクトは最後までハイガーに冷たい。
「そうだな」と笑ったハイガーは東の空に向かって飛んでいった。
「なに拗ねてんのさ」
フェネはルガクトの頬をつんつんする。
「俺一人でも助けられた」
「はいはい、そーだね。これからも助けてね」
「……くそっ、あんなヘラヘラした奴に俺の剣が通用しなかったなんて……」
フェネはくすくす笑いながら
「じゃあ、もっと広い世界を見に行こうか」
と言いながら立ち上がり、ルガクトの手を引いた。
二人は揃って翼を広げた。
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