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第2章
第80話 帰国したらすぐ会議
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ノーストリリア城に帰ると、城の者達が盛大に迎えてくれた。
よくぞご無事で。ラムレスやメイド達は涙を流さんばかりだった。
ちょっと大げさじゃない? とも思ったが、
主力戦力が軒並み遠征しては流石に不安なのかもしれない。
それでもネネル、バルバレス軍、ミルコップ軍の半分を王都に残したのだから、
俺としては結構守備を固めたつもりだ。
やはり不安材料はザサウスニア帝国か。
きな臭い雰囲気は皆が感じているのかもしれない。
翌日からは会議詰めだった。
王の間の円卓には入れ替わり立ち代わり主要メンバーが座る。
ケモズ共和国を併合するにあたり、復興や交通インフラ、軍の再編、
その他もろもろの書類を大量に作成した。
途中でマイヤーが軽食を持ってきてくれた。
生クリームとフルーツがたっぷり乗ったフレンチトースト。
うまー!
この世界でこれだけのものが食べられるなんて幸せだ。
「何ですかーこれは!! もう見ただけで美味しいじゃないですか!
うん、美味い! 甘い! 美味い!」
うるさいラムレス、あっちいけ。
「うまく出来たでしょうか?」
接客モードのマイヤーはしおらしい。
夜はタメ口のくせに。
「完璧だよ、美味しい」
王子スマイルをくらったマイヤーは嬉しそうに去っていった。
城は拡張工事が始まっていた。至る所から職人の声や気配がする。
円卓から見える窓の外には足場が組まれており、
そこからユウリナが見えた。手をガスバーナーにして溶接をしていた。
何やってんだあいつ。
カカラルとキャディッシュも木材を運んだりして工事に協力していた。
「ケモズ共和国は人口約3000人。今回の魔物襲撃での死者は約300人。
ですので2700人が新たに我が王国の民となった訳ですが……
リズム殿、国民名簿があると伺いました」
国の併合にあたってケモズ共和国から4人の文官が訪問していた。
小さな羊人族のおじさんが「あ、はい」と大量の羊皮紙の束を渡した。
「……助かります。当面、元ケモズ国民はそのまま暮らして頂いて、
段階を踏んで通貨などを統一、道路なども繋げていきます」
ラムレス、仕事する時はするんだな。口元に生クリームついてるけど。
「ええ、本格的な交流はその後ですね。
ケモズとキトゥルセンは文化的にも近いものがありますし、
我ら獣人族は基本的に内向的で大人しい種族です。
一般国民同士もあまり大きな揉め事無く、うまく溶け込んでゆくと予想します」
リズムって人は喋り方と雰囲気が日本のリーマンみたいだ。
「軍は400人いるんだっけ?」
「はい」
「なんかウテルさんから聞いたけど、あまり統制が取れてないんだって?
クーデターの心配とかないよな?」
「それは心配ありません。今回の件でオスカー様には皆が感謝しております。
加えて今一般国民の間ではキトゥルセンで流行っている服や食べ物などが人気でして、
正直一つの国になれて喜んでいる者が非常に多い状況です」
そうなのか。多少のおべっかもあるだろうけど、
嘘なんかつく訳ないしな。少し安心した。
王の間の窓辺で白いもふもふが動いた。
ノストラの大狼。帰ったら城内にいたのだ。
クロエに懐いていた3匹で、なんかもう勝手に居座っている。
かわいいからいいんだけどさ。
名前はラウ、リンリア、ギー、らしい。どれがどれだか分からない。
大狼は絨毯の上で丸まって寝ていて、
そのもふもふの中でクロエとネネルが幸せそうに昼寝していた。
二人共いつの間に仲良くなったんだか。まぁ魔人同士積もる話もあったのかな。
ていうか王の間でまったりしすぎ。ていうか仕事は? おーい。
ああもう、会議とかダルいから俺もあの中に飛び込みたい。
その後、悲しい事に夜まで会議は続いた。
大分遅くなった夕食後はマイマと過ごした。
少しお腹が大きくなっていて、マイマはより肝が据わってきた。
「最近仕事をさせてもらえなくて困ってます」
「どういう事?」
「皆が私の仕事を取ってしまうのです。
安静に安静にと城内で私を見つける度に言ってくるので嫌になってしまいます」
拗ねた顔が可愛い。
「嫉妬で嫌がらせされるよりかは全然いいだろ。皆マイマの事を慕ってるんだな」
「そうです。み、皆さん、マイマさんのことがし、心配なんですよ」
あれ、いつからいたのアーシュ。全然気が付かなかった。
「オ、オスカー様。お申し付けの通り、
いついかなる時もマイマさんを護衛しておりました。
あ、怪しい者は今の所いません!」
……お、おう。
マイマはくすりと笑った。
マイマによるとアーシュとはずっと一緒にいたからだいぶ打ち解けたらしい。
そしてアーシュも随分と人間性が戻ってきたようだ。
外見もふっくらと肉が付いてきて髪もさらさら、俺の好みに近づいて……
おっと、流石に節操がないぞ、俺。やめろやめろ。
しばらく三人で話した後、風呂に向かった。
熱いお湯に浸かって一日の疲れを癒していると、水衣を着けたモリアが入ってきた。
「え、え、え? モリア? もしかして夜番……」
「はい。これからよろしくお願いします」
ぶっは! なんちゅー身体……あーあー……ムンムンが止まら……
もうその……あ、手が邪魔……その恥じらいの中の挑発的な瞳が……。
モリアに千里眼使わなくてよかったー!
節操? ナニソレ?
据え膳喰わぬは何とやらじゃー!
よくぞご無事で。ラムレスやメイド達は涙を流さんばかりだった。
ちょっと大げさじゃない? とも思ったが、
主力戦力が軒並み遠征しては流石に不安なのかもしれない。
それでもネネル、バルバレス軍、ミルコップ軍の半分を王都に残したのだから、
俺としては結構守備を固めたつもりだ。
やはり不安材料はザサウスニア帝国か。
きな臭い雰囲気は皆が感じているのかもしれない。
翌日からは会議詰めだった。
王の間の円卓には入れ替わり立ち代わり主要メンバーが座る。
ケモズ共和国を併合するにあたり、復興や交通インフラ、軍の再編、
その他もろもろの書類を大量に作成した。
途中でマイヤーが軽食を持ってきてくれた。
生クリームとフルーツがたっぷり乗ったフレンチトースト。
うまー!
この世界でこれだけのものが食べられるなんて幸せだ。
「何ですかーこれは!! もう見ただけで美味しいじゃないですか!
うん、美味い! 甘い! 美味い!」
うるさいラムレス、あっちいけ。
「うまく出来たでしょうか?」
接客モードのマイヤーはしおらしい。
夜はタメ口のくせに。
「完璧だよ、美味しい」
王子スマイルをくらったマイヤーは嬉しそうに去っていった。
城は拡張工事が始まっていた。至る所から職人の声や気配がする。
円卓から見える窓の外には足場が組まれており、
そこからユウリナが見えた。手をガスバーナーにして溶接をしていた。
何やってんだあいつ。
カカラルとキャディッシュも木材を運んだりして工事に協力していた。
「ケモズ共和国は人口約3000人。今回の魔物襲撃での死者は約300人。
ですので2700人が新たに我が王国の民となった訳ですが……
リズム殿、国民名簿があると伺いました」
国の併合にあたってケモズ共和国から4人の文官が訪問していた。
小さな羊人族のおじさんが「あ、はい」と大量の羊皮紙の束を渡した。
「……助かります。当面、元ケモズ国民はそのまま暮らして頂いて、
段階を踏んで通貨などを統一、道路なども繋げていきます」
ラムレス、仕事する時はするんだな。口元に生クリームついてるけど。
「ええ、本格的な交流はその後ですね。
ケモズとキトゥルセンは文化的にも近いものがありますし、
我ら獣人族は基本的に内向的で大人しい種族です。
一般国民同士もあまり大きな揉め事無く、うまく溶け込んでゆくと予想します」
リズムって人は喋り方と雰囲気が日本のリーマンみたいだ。
「軍は400人いるんだっけ?」
「はい」
「なんかウテルさんから聞いたけど、あまり統制が取れてないんだって?
クーデターの心配とかないよな?」
「それは心配ありません。今回の件でオスカー様には皆が感謝しております。
加えて今一般国民の間ではキトゥルセンで流行っている服や食べ物などが人気でして、
正直一つの国になれて喜んでいる者が非常に多い状況です」
そうなのか。多少のおべっかもあるだろうけど、
嘘なんかつく訳ないしな。少し安心した。
王の間の窓辺で白いもふもふが動いた。
ノストラの大狼。帰ったら城内にいたのだ。
クロエに懐いていた3匹で、なんかもう勝手に居座っている。
かわいいからいいんだけどさ。
名前はラウ、リンリア、ギー、らしい。どれがどれだか分からない。
大狼は絨毯の上で丸まって寝ていて、
そのもふもふの中でクロエとネネルが幸せそうに昼寝していた。
二人共いつの間に仲良くなったんだか。まぁ魔人同士積もる話もあったのかな。
ていうか王の間でまったりしすぎ。ていうか仕事は? おーい。
ああもう、会議とかダルいから俺もあの中に飛び込みたい。
その後、悲しい事に夜まで会議は続いた。
大分遅くなった夕食後はマイマと過ごした。
少しお腹が大きくなっていて、マイマはより肝が据わってきた。
「最近仕事をさせてもらえなくて困ってます」
「どういう事?」
「皆が私の仕事を取ってしまうのです。
安静に安静にと城内で私を見つける度に言ってくるので嫌になってしまいます」
拗ねた顔が可愛い。
「嫉妬で嫌がらせされるよりかは全然いいだろ。皆マイマの事を慕ってるんだな」
「そうです。み、皆さん、マイマさんのことがし、心配なんですよ」
あれ、いつからいたのアーシュ。全然気が付かなかった。
「オ、オスカー様。お申し付けの通り、
いついかなる時もマイマさんを護衛しておりました。
あ、怪しい者は今の所いません!」
……お、おう。
マイマはくすりと笑った。
マイマによるとアーシュとはずっと一緒にいたからだいぶ打ち解けたらしい。
そしてアーシュも随分と人間性が戻ってきたようだ。
外見もふっくらと肉が付いてきて髪もさらさら、俺の好みに近づいて……
おっと、流石に節操がないぞ、俺。やめろやめろ。
しばらく三人で話した後、風呂に向かった。
熱いお湯に浸かって一日の疲れを癒していると、水衣を着けたモリアが入ってきた。
「え、え、え? モリア? もしかして夜番……」
「はい。これからよろしくお願いします」
ぶっは! なんちゅー身体……あーあー……ムンムンが止まら……
もうその……あ、手が邪魔……その恥じらいの中の挑発的な瞳が……。
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節操? ナニソレ?
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