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第2章
第75話 ケモズ共和国攻略編 王女の覚悟
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「早く、アーキャリー! 何かかが追ってきてる、急いで!」
「ま、待って、御姉様……」
「早く! 追い付かれるわ!」
薄暗い通路から朽ち果てた階段に進む。
後方からは保守機械が追ってきている。
カシャン、カシャンと硬質的な音が壁を伝って耳に届く。
私はこんなところで捕まるわけにはいかない。
ミレの分まで生きなければ。
私の役割。私の仕事。……私は王国の象徴。
大切なことはミレが全部教えてくれた。
アーキャリーはミレの眼鏡を胸に抱いたまま通路を駆ける。
運動はあまり得意ではない。
いとこの姉たちと少し距離が開いてしまった。
その時、手首に衝撃が走った。腕を掴まれたのだ。
振り返ると無機質な顔がそこにはあった。
初めて見た保守機械にアーキャリーは言葉を失った。
赤く光る眼が一つ。関節からは体の中がちらりと見える。
「アーキャリー!!」
アーキャリーだけ捕まってしまった。
「離して……離してください」
保守機械は何も話さない。
ぐいっと後ろ手に腕を固定され、
光る紐で手と体を縛られた。
……ああ、もう逃げられない。せめて御姉様たちだけでも……。
「行って! 地上に出て、皆にここの事を話して!」
民を守るのが王族の仕事だったはずだ。
自分はいつも守られてばかり。
私は王女。
もしかしたら女王になって、国を導いていくかもしれない。
アーキャリーの胸の内には急速に王族としての自覚が芽生えていた。
「で、でも……」
いとこの姉たちはまだ戸惑っている。
「行きなさい! これは王女の命令です!」
アーキャリーが毅然と言い放つと、はっと姉たちが表情を変えた。
お互い目に涙を浮かべる。
僅かな時間見つめ合い、今生の別れを覚悟する。
姉たちは涙の雫を飛ばしながら振り向き、駆けだした。
その時、姉たちの側壁が壊れ、女王アルウネアが現れた。
女王アルウネアは腕に壊れた保守機械を持ちながら不敵な笑みを浮かべていた。
「どコにイィィくんだ?」
そう不気味に喋った女王アルウネアは、白い糸を吐いてあっという間に姉たちを捕獲した。
「……まだいたカ」
女王アルウネアは保守機械に襲い掛かった。
「きゃあ!!」
アーキャリーはギリギリのところで端に避け、縛られたまま姉たちのもとに駆けた。
保守機械の放った弾丸が、アーキャリーの周囲に当たり、カン、カンと音を奏でる。
片腕の女王アルウネアと保守機械は壁や扉を破壊しながら激しい戦いを繰り広げた。
「お姉様方! 大丈夫ですか?」
「触らない方がいいわ、下がって!」
振り返ると女王アルウネアが保守機械の片足を踏みつけ破壊していた。
「アーキャリー、走れるなら今のうちに……」
前方を見据え、行くべきか悩んでいると、キャハハハハと笑い声が聞こえた。
通路の角から三匹の子アルウネアが出現し、アーキャリーの行く手を阻んだ。
灰色の肌の幼女が8本の足の上で笑っている。
後方では女王アルウネアが保守機械を引きちぎっていた。
前と後ろを抑えられ、自分は腕を縛られて他の者は捕まっている。
「くっ、ここまでなのね……」
奥歯を噛みながら壁にもたれたアーキャリーは絶望した。
ふりだしに戻った、そう思った時、突然天井が崩れ落ち、
一人の兵士があっという間に子アルウネアを片付けた。
一瞬だが腕が三本、足が四本あるように見えたのは気のせいだろうか。
その兵士は金色の見たこともない甲冑を着けていた。
「ヤット見ツケタ。アーキャリー・レニブ、地上マデ案内スルワ」
「ま、待って、御姉様……」
「早く! 追い付かれるわ!」
薄暗い通路から朽ち果てた階段に進む。
後方からは保守機械が追ってきている。
カシャン、カシャンと硬質的な音が壁を伝って耳に届く。
私はこんなところで捕まるわけにはいかない。
ミレの分まで生きなければ。
私の役割。私の仕事。……私は王国の象徴。
大切なことはミレが全部教えてくれた。
アーキャリーはミレの眼鏡を胸に抱いたまま通路を駆ける。
運動はあまり得意ではない。
いとこの姉たちと少し距離が開いてしまった。
その時、手首に衝撃が走った。腕を掴まれたのだ。
振り返ると無機質な顔がそこにはあった。
初めて見た保守機械にアーキャリーは言葉を失った。
赤く光る眼が一つ。関節からは体の中がちらりと見える。
「アーキャリー!!」
アーキャリーだけ捕まってしまった。
「離して……離してください」
保守機械は何も話さない。
ぐいっと後ろ手に腕を固定され、
光る紐で手と体を縛られた。
……ああ、もう逃げられない。せめて御姉様たちだけでも……。
「行って! 地上に出て、皆にここの事を話して!」
民を守るのが王族の仕事だったはずだ。
自分はいつも守られてばかり。
私は王女。
もしかしたら女王になって、国を導いていくかもしれない。
アーキャリーの胸の内には急速に王族としての自覚が芽生えていた。
「で、でも……」
いとこの姉たちはまだ戸惑っている。
「行きなさい! これは王女の命令です!」
アーキャリーが毅然と言い放つと、はっと姉たちが表情を変えた。
お互い目に涙を浮かべる。
僅かな時間見つめ合い、今生の別れを覚悟する。
姉たちは涙の雫を飛ばしながら振り向き、駆けだした。
その時、姉たちの側壁が壊れ、女王アルウネアが現れた。
女王アルウネアは腕に壊れた保守機械を持ちながら不敵な笑みを浮かべていた。
「どコにイィィくんだ?」
そう不気味に喋った女王アルウネアは、白い糸を吐いてあっという間に姉たちを捕獲した。
「……まだいたカ」
女王アルウネアは保守機械に襲い掛かった。
「きゃあ!!」
アーキャリーはギリギリのところで端に避け、縛られたまま姉たちのもとに駆けた。
保守機械の放った弾丸が、アーキャリーの周囲に当たり、カン、カンと音を奏でる。
片腕の女王アルウネアと保守機械は壁や扉を破壊しながら激しい戦いを繰り広げた。
「お姉様方! 大丈夫ですか?」
「触らない方がいいわ、下がって!」
振り返ると女王アルウネアが保守機械の片足を踏みつけ破壊していた。
「アーキャリー、走れるなら今のうちに……」
前方を見据え、行くべきか悩んでいると、キャハハハハと笑い声が聞こえた。
通路の角から三匹の子アルウネアが出現し、アーキャリーの行く手を阻んだ。
灰色の肌の幼女が8本の足の上で笑っている。
後方では女王アルウネアが保守機械を引きちぎっていた。
前と後ろを抑えられ、自分は腕を縛られて他の者は捕まっている。
「くっ、ここまでなのね……」
奥歯を噛みながら壁にもたれたアーキャリーは絶望した。
ふりだしに戻った、そう思った時、突然天井が崩れ落ち、
一人の兵士があっという間に子アルウネアを片付けた。
一瞬だが腕が三本、足が四本あるように見えたのは気のせいだろうか。
その兵士は金色の見たこともない甲冑を着けていた。
「ヤット見ツケタ。アーキャリー・レニブ、地上マデ案内スルワ」
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