35 / 63
第三章
35話 コロシアム
しおりを挟む 街外れの廃工場。
一見、人気のない廃工場であるが、そこは闇組織アシッドクロウの拠点となっていた。
「シーナの奴、遅いな。今回は珍しく失態を犯したみたいだし、調子悪いのか?」
廃工場の事務室で、偉そうに椅子に座っていたのは、アシッドクロウのボスであるゲオルグ。
ゲオルグの問いに、後ろで控えていた男性が答える。
「健康チェックは問題ありませんでした。ただ、最近は自由行動時間に、家庭用魔道具製品の店に入り浸ってるようで、それが少々気掛かりですね」
「家道屋だぁ? 何でそんなところに入り浸るんだ?」
「女児向けのアクセサリーも売っているようでして。先日から着け始めたヘアピンも、そこで購入したものらしいです」
「はっ、あれも色気づく年頃か。再教育の必要があるな」
その時、廃工場内に大きな爆発音が響き、事務室内が揺れる。
「何だ!? 何が起こった!?」
異常を感じたゲオルグ達は、事務室から飛び出した。
「ふはははは! 燃えろ! 全てを燃やし尽くすのじゃ!」
炎に包まれた廃工場内で、玖音が高笑いをしていた。
「ちょっと! 私達まで燃えるじゃない。つーか、一酸化炭素中毒で死ぬわ」
「そのくらいは調節しておる。一人でも取り逃すのは不味いのじゃろ?」
「そうだけど……」
凛に負けた鬱憤を晴らすかのように、玖音は張り切って暴れていた。
「主がやらずとも、儂に任せてくれれば……」
その時、炎の奥から飛び出してきた黒尽くめの女が、ナイフを振り上げて飛び掛かって来た。
玖音が女に手を向けて捻ると、その女が突然発火し、あっという間に燃え尽きる。
「全部始末してやるぞ? 主も同胞を殺めるのは辛いじゃろうから、儂が全部請け負ってやろう」
「ううん。これは私が言い出したことだから。シーナちゃんの為なら、手を汚すことも厭わない……!」
炎の向こうから飛び掛かって来た男を、凛はハンマーで叩き潰した。
「ふっ、余計なお世話じゃったか」
「じゃあ、私はシーナちゃんと、ここのボス探しに行くから、他はよろしくね」
「うむ」
組織を潰すには、代表の討伐は不可欠である。
凛は玖音にこの場を任せ、シーナと共に奥へと向かった。
奥に進むにつれ、徐々に廃工場とは、かけ離れた内装へと変貌して行く。
「ここは……何かしら?」
二人が入った大部屋は、室内であるにも拘らず木や川があって、野外のようになっていた。
「実技場。ここで、訓練や選別試験するの」
「へー、試験もあるんだ」
「うん、集められた孤児が候補生になって、候補生同士で殺し合いするの。残った人が合格」
「え”……」
そこは現実社会とは、かけ離れた漫画のような世界であった。
「ちょ、ちょっと待って。もしかしてシーナちゃんみたいな年齢の暗殺者、他にも沢山いるの?」
「んー……ちょっと前は居たけど、事故とか任務失敗で死んじゃって、若手は今私だけ。そろそろ、また新しく補充するって言ってた」
「……やっぱり、ここは潰さなきゃ」
多くの子供が被害に遭っていたことを知り、凛は改めて、この組織を潰さなければならないと決意した。
二人は喋りながらも、襲ってくる敵を倒し、更に奥へと進んで行く。
「シーナちゃんだけでも助けられて良かった。これで平穏な日々を送れるわよ」
「……」
凛が励ますように言うが、シーナからの返事は特にない。
「……もしかして、余計なお世話と思ってたりする?」
反応が鈍かったことから、凛がこれまでのことを思い返すと、シーナの方から助けを求めてきたことは、一度もないことに気付いた。
「別に」
「え」
「どっちでも」
シーナには自分の意思がなかった。
これまでの過酷な経験から、感情や意思が薄かったのだ。
だが、凛が落ち込んだ様子を見せると、シーナは続けて言う。
「けど、お店にいる時間は楽しかった」
シーナの言葉を受け、凛は表情を明るくさせる。
意思が薄いながらも、アクセサリーに興味を持ち、その時間を楽しみたいと思う気持ちはあった。
その気持ちがあるなら、これからの生活で、歳相応の子供のように戻れる見込みは十分あった。
「今はそれだけでいいわ。私もシーナちゃんが素敵な生活を送れるように頑張るから」
シーナが組織を抜けて良かったと思えるようにしようと、凛は意気込む。
そこで奥の扉が開き、ゲオルグが二人の前に現れた。
「シーナ! よくも裏切ったな!」
ゲオルグは手の甲にある刻印をシーナに向け、隷属の刻印を反応させようとする。
だが、既に解除されているので、シーナは平然としていた。
「む?」
反応がない為、ゲオルグは改めて力を籠めるが、シーナの様子は変わらない。
「隷属の刻印なら解除したわ」
「解除だと!? 馬鹿な」
一般的にはあり得ないことだったので、闇組織のボスであるゲオルグも驚いていた。
「あんたが、ここのボス? シーナちゃんの為に潰させてもらうわ」
凛はゲオルグに向かってハンマーを構える。
すると、シーナが言う。
「気を付けて。ボス、凄く強いから」
「心配しないで。私はもっと、もおっと強いから」
闇組織のボスとはいえ、所詮は人間である。
玖音と戦った後では、霞んで見えた。
「小娘が。この落とし前、つけさせてもらうぞ。チッチッ」
ゲオルグが舌を鳴らすと、直後、背後から現れた男が、シーナへとナイフを振り下ろした。
気付いたシーナが、咄嗟に手持ちのナイフで受ける。
「シーナちゃん!?」
凛がシーナの方に気取られた瞬間、ゲオルグが懐から素早く魔導銃を抜き、凛へと弾丸を放った。
弾丸は砂の鎧に阻まれて止まるが、その間に、シーナはナイフの男に蹴り飛ばされ、二人は分断される。
「師弟の間に割り込むのは、無粋ってもんだ」
「師弟? ……不味いっ」
ナイフの男は、シーナに暗殺術を指南した師匠であった。
師匠相手に戦わせるのは危険と思った凛は、すぐに加勢しようとするが、その瞬間、砂の鎧で止まっていた弾丸が爆発し、凛は衝撃で体勢を崩す。
「弟子の不始末は師匠に任せて、こっちはこっちで楽しもうや」
魔導銃を向けたゲオルグが顔をニヤつかせながら、凛へと近付いてくる。
「楽しむつもり何て、ないわ……!」
直後、辺りの地面が爆発するかのように噴出し、床の板が飛び散る。巻き起こった砂煙が消えると、現れたのは、棘上に隆起した大量の土の柱だった。
「がはっ……ば、化け物かよ」
ゲオルグの腹部は土の柱に貫いており、そこからは夥しい量の血が流れ出ていた。
「貴方なんかに構ってる暇はないの。死になさい」
凛は野球ボール大の石を、ゲオルグに向かって撃ち放つ。
その石がゲオルグの頭部を吹き飛ばすが、直前にゲオルグも凛に向かって魔導銃を撃っていた。
弾丸は一直線に凛へと飛んで行く。
そして纏っていた砂の鎧に阻まれるが、被弾した瞬間、弾丸が破裂し、中から乳白色の液体が飛び出した。
液体の為、砂の鎧の隙間を抜け、凛の身体にかかる。
「きゃっ」
粘々とした粘着質の液体が凛の服に纏わりついた。
「何よ、これぇ……」
身動きしようとした凛だが、その動きが阻まれる。
粘着液が衣服や靴にくっついて、離れなかった。
凛はすぐに上を見上げる。
「シーナちゃん……!」
一見、人気のない廃工場であるが、そこは闇組織アシッドクロウの拠点となっていた。
「シーナの奴、遅いな。今回は珍しく失態を犯したみたいだし、調子悪いのか?」
廃工場の事務室で、偉そうに椅子に座っていたのは、アシッドクロウのボスであるゲオルグ。
ゲオルグの問いに、後ろで控えていた男性が答える。
「健康チェックは問題ありませんでした。ただ、最近は自由行動時間に、家庭用魔道具製品の店に入り浸ってるようで、それが少々気掛かりですね」
「家道屋だぁ? 何でそんなところに入り浸るんだ?」
「女児向けのアクセサリーも売っているようでして。先日から着け始めたヘアピンも、そこで購入したものらしいです」
「はっ、あれも色気づく年頃か。再教育の必要があるな」
その時、廃工場内に大きな爆発音が響き、事務室内が揺れる。
「何だ!? 何が起こった!?」
異常を感じたゲオルグ達は、事務室から飛び出した。
「ふはははは! 燃えろ! 全てを燃やし尽くすのじゃ!」
炎に包まれた廃工場内で、玖音が高笑いをしていた。
「ちょっと! 私達まで燃えるじゃない。つーか、一酸化炭素中毒で死ぬわ」
「そのくらいは調節しておる。一人でも取り逃すのは不味いのじゃろ?」
「そうだけど……」
凛に負けた鬱憤を晴らすかのように、玖音は張り切って暴れていた。
「主がやらずとも、儂に任せてくれれば……」
その時、炎の奥から飛び出してきた黒尽くめの女が、ナイフを振り上げて飛び掛かって来た。
玖音が女に手を向けて捻ると、その女が突然発火し、あっという間に燃え尽きる。
「全部始末してやるぞ? 主も同胞を殺めるのは辛いじゃろうから、儂が全部請け負ってやろう」
「ううん。これは私が言い出したことだから。シーナちゃんの為なら、手を汚すことも厭わない……!」
炎の向こうから飛び掛かって来た男を、凛はハンマーで叩き潰した。
「ふっ、余計なお世話じゃったか」
「じゃあ、私はシーナちゃんと、ここのボス探しに行くから、他はよろしくね」
「うむ」
組織を潰すには、代表の討伐は不可欠である。
凛は玖音にこの場を任せ、シーナと共に奥へと向かった。
奥に進むにつれ、徐々に廃工場とは、かけ離れた内装へと変貌して行く。
「ここは……何かしら?」
二人が入った大部屋は、室内であるにも拘らず木や川があって、野外のようになっていた。
「実技場。ここで、訓練や選別試験するの」
「へー、試験もあるんだ」
「うん、集められた孤児が候補生になって、候補生同士で殺し合いするの。残った人が合格」
「え”……」
そこは現実社会とは、かけ離れた漫画のような世界であった。
「ちょ、ちょっと待って。もしかしてシーナちゃんみたいな年齢の暗殺者、他にも沢山いるの?」
「んー……ちょっと前は居たけど、事故とか任務失敗で死んじゃって、若手は今私だけ。そろそろ、また新しく補充するって言ってた」
「……やっぱり、ここは潰さなきゃ」
多くの子供が被害に遭っていたことを知り、凛は改めて、この組織を潰さなければならないと決意した。
二人は喋りながらも、襲ってくる敵を倒し、更に奥へと進んで行く。
「シーナちゃんだけでも助けられて良かった。これで平穏な日々を送れるわよ」
「……」
凛が励ますように言うが、シーナからの返事は特にない。
「……もしかして、余計なお世話と思ってたりする?」
反応が鈍かったことから、凛がこれまでのことを思い返すと、シーナの方から助けを求めてきたことは、一度もないことに気付いた。
「別に」
「え」
「どっちでも」
シーナには自分の意思がなかった。
これまでの過酷な経験から、感情や意思が薄かったのだ。
だが、凛が落ち込んだ様子を見せると、シーナは続けて言う。
「けど、お店にいる時間は楽しかった」
シーナの言葉を受け、凛は表情を明るくさせる。
意思が薄いながらも、アクセサリーに興味を持ち、その時間を楽しみたいと思う気持ちはあった。
その気持ちがあるなら、これからの生活で、歳相応の子供のように戻れる見込みは十分あった。
「今はそれだけでいいわ。私もシーナちゃんが素敵な生活を送れるように頑張るから」
シーナが組織を抜けて良かったと思えるようにしようと、凛は意気込む。
そこで奥の扉が開き、ゲオルグが二人の前に現れた。
「シーナ! よくも裏切ったな!」
ゲオルグは手の甲にある刻印をシーナに向け、隷属の刻印を反応させようとする。
だが、既に解除されているので、シーナは平然としていた。
「む?」
反応がない為、ゲオルグは改めて力を籠めるが、シーナの様子は変わらない。
「隷属の刻印なら解除したわ」
「解除だと!? 馬鹿な」
一般的にはあり得ないことだったので、闇組織のボスであるゲオルグも驚いていた。
「あんたが、ここのボス? シーナちゃんの為に潰させてもらうわ」
凛はゲオルグに向かってハンマーを構える。
すると、シーナが言う。
「気を付けて。ボス、凄く強いから」
「心配しないで。私はもっと、もおっと強いから」
闇組織のボスとはいえ、所詮は人間である。
玖音と戦った後では、霞んで見えた。
「小娘が。この落とし前、つけさせてもらうぞ。チッチッ」
ゲオルグが舌を鳴らすと、直後、背後から現れた男が、シーナへとナイフを振り下ろした。
気付いたシーナが、咄嗟に手持ちのナイフで受ける。
「シーナちゃん!?」
凛がシーナの方に気取られた瞬間、ゲオルグが懐から素早く魔導銃を抜き、凛へと弾丸を放った。
弾丸は砂の鎧に阻まれて止まるが、その間に、シーナはナイフの男に蹴り飛ばされ、二人は分断される。
「師弟の間に割り込むのは、無粋ってもんだ」
「師弟? ……不味いっ」
ナイフの男は、シーナに暗殺術を指南した師匠であった。
師匠相手に戦わせるのは危険と思った凛は、すぐに加勢しようとするが、その瞬間、砂の鎧で止まっていた弾丸が爆発し、凛は衝撃で体勢を崩す。
「弟子の不始末は師匠に任せて、こっちはこっちで楽しもうや」
魔導銃を向けたゲオルグが顔をニヤつかせながら、凛へと近付いてくる。
「楽しむつもり何て、ないわ……!」
直後、辺りの地面が爆発するかのように噴出し、床の板が飛び散る。巻き起こった砂煙が消えると、現れたのは、棘上に隆起した大量の土の柱だった。
「がはっ……ば、化け物かよ」
ゲオルグの腹部は土の柱に貫いており、そこからは夥しい量の血が流れ出ていた。
「貴方なんかに構ってる暇はないの。死になさい」
凛は野球ボール大の石を、ゲオルグに向かって撃ち放つ。
その石がゲオルグの頭部を吹き飛ばすが、直前にゲオルグも凛に向かって魔導銃を撃っていた。
弾丸は一直線に凛へと飛んで行く。
そして纏っていた砂の鎧に阻まれるが、被弾した瞬間、弾丸が破裂し、中から乳白色の液体が飛び出した。
液体の為、砂の鎧の隙間を抜け、凛の身体にかかる。
「きゃっ」
粘々とした粘着質の液体が凛の服に纏わりついた。
「何よ、これぇ……」
身動きしようとした凛だが、その動きが阻まれる。
粘着液が衣服や靴にくっついて、離れなかった。
凛はすぐに上を見上げる。
「シーナちゃん……!」
11
お気に入りに追加
94
あなたにおすすめの小説

男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます
neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。
松本は新しい世界で会社員となり働くこととなる。
ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。
PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

男女比の狂った世界で愛を振りまく
キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。
その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。
直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。
生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。
デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。
本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。
※カクヨムにも掲載中の作品です。

貞操観念逆転世界におけるニートの日常
猫丸
恋愛
男女比1:100。
女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。
夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。
ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。
しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく……
『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』
『ないでしょw』
『ないと思うけど……え、マジ?』
これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。
貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり

強奪系触手おじさん
兎屋亀吉
ファンタジー
【肉棒術】という卑猥なスキルを授かってしまったゆえに皆の笑い者として40年間生きてきたおじさんは、ある日ダンジョンで気持ち悪い触手を拾う。後に【神の触腕】という寄生型の神器だと判明するそれは、その気持ち悪い見た目に反してとんでもない力を秘めていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる