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season 3

01

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※今回は終始京輔サイドで進みます
※基本京輔は重い人です(愛故です)
※ヤンデレかも知れません






梨恵と結婚して3年目になった。
嫌いになることなんか一切なく、なんだったら好き大好きの気持ちが増え続けるばかりで、俺が溺れ死んでしまうかのよう。いや、死なないけど!

出会った頃のクールビューティーな梨恵は鳴りを顰めることなく今も健在だけど、それでも出会った頃に比べると笑顔が増えて、感情も口に出してくれるようになった。
好きとか大好きとかめんどくさいとか嫌だとか!

前は顔見て判断してたけど、いや今もそんな頻繁に口に出してくれるわけじゃないけど、前よりは全然!
まぁ、口に出しては欲しいけど、出さなくともわかるからいいんだけどね。えへへ、惚気ですすみません。




「梨恵ちゃん」
「……え、なに」
「え、そんな引く?」
「いや…久しぶりにちゃん付けで呼ばれたから…ちょっと警戒」
「なんで!たまにはいいじゃん!じゃなくて!」
「なに?」
「いつになったら俺のこと呼び捨てしてくれるの?」
「えっ?」
「俺たち結婚してもう3年だよ?そろそろ敬語も抜けてきたし、呼び捨てしてくれないの?」
「そ、れは…」
「ダメ?」
「ぅっ…」




俺知ってるんだ。
梨恵が俺の上目遣いに弱いこと。
上目遣いしてお願いすると、大抵のことは許されるの知ってるんだ。
そう、確信犯。




「俺だけ呼び捨てって…寂しいじゃん…」
「…じょ、徐々に、呼び捨てにする」
「ほんと?!」
「うん…でも、すぐには無理だよ?」
「じゃあ、早速今言って!」
「ねぇ、話聞いてた?」




聞いてる。聞いてるけど、聞いてない。
だって呼んでくれるって!嬉しくて!

そりゃ、大好きな人には呼び捨てにされたいじゃん。
なんだったらあだ名つけてくれてもいいんだけどな。
梨恵しか呼ばない呼び名とか最高じゃない?

子供が産まれても、梨恵には絶対に名前で呼ばれたいし、俺も絶対にずっと名前で呼びたいし。




「さぁ、呼んで!」
「………きょうすけ…さん」
「さんいらない」
「…きょ、すけ」
「きょすけもいいかも…?でも名前呼んで」
「………きょうすけ」
「っ!!!!うん!俺、京輔!!」
「………」
「はぁぁぁ…梨恵かわいい好き大好き」
「うん…私も、好きだよ…京輔」
「っ…うん」




名前呼び捨てにされるだけでこんなに嬉しいんだな。
俺、京輔でよかった。

苦しいくらいに梨恵をぎゅーぎゅー抱きしめて、初めて呼び捨てされて嬉しい気持ちを噛みしめた。




「あとさ、梨恵」
「うん?」
「結婚指輪、贈ってもいい?」
「えっ…?」




お付き合い始めた時に、婚約指輪は贈った。
でも、結婚する時に梨恵は「水仕事してるから大丈夫」って、断ってきた。
そんなものなのかな?とか思ったけど、ここ最近になってやっぱり指輪贈りたいなぁって思い始めた。




「この指輪だけでもつけてくれてるから嬉しいんだけどね?」
「う、うん」
「でもやっぱり、ちゃんと俺たち夫婦ですって証が欲しいんだ」
「京輔さん…」




梨恵の左手を取って、薬指に嵌められてる指輪に軽くキスする。
これだけでも勿論、俺の梨恵って思えるんだけど、やっぱりちゃんと俺の奥さんは梨恵っていう証が欲しい。

俺の、ただの独占欲に過ぎないんだけどね。
梨恵を独り占め出来るのは俺だけだし、梨恵を愛してるのも俺だけ。
梨恵の唯一の家族も俺だけだし、梨恵の理解者であるのも俺だけ。
全部、俺だけ。俺だけのものだから。

怒りも笑顔も悲しみ全ての感情が、俺で起こればいいとさえ思ってる。

気持ち悪い?怖い?
いいよ、周りからどう思われようと。
だって俺は、それだけ梨恵のこと愛してるから。

梨恵の人生に、俺だけがいればそれでいい。
俺の人生にも、梨恵だけがいればそれでいい。
あ、でも子供が出来たら子供も愛するよ?
だって、俺と梨恵の子供だよ?かわいいに決まってるじゃん?
ま、でも当分は2人きりがいいけどね。




「ダメ?」
「っ…ダメじゃ、ない」
「よかった」
「ありがとう…うれしい…っ」
「うん。今度カタログ一緒に見ながら決めようね?」
「うんっ!」




今日一の笑顔が見れてすげぇしあわせ。




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