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三章 メグリ
七十六話 別世界と古城の男
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『結局老婆達の家に居候する事となった。彼らの姓はフェルト、そして俺は後藤をゴトーと呼ばれた。暫くは家庭の手伝いをしていたが、少しすると村の管理部に配属された』
『ある日、ミズリケルンの古城が廃城となると聞き、好奇心からフェルト家の長男、カタギリと古城へ行った。古城の周りには誰もいなく、窓から内側を覗くとすっかり物の無くなった部屋が見えた。
カタギリが入りたいと行ったので制止したが、窓を開けてするすると中へ入って行ってしまった。私も慌てて追いかけ、古城の内部へと入っていった。
がらんとした廊下をカタギリを追い進み、捕まえて戻ろうとしたところで床が抜け、小部屋の藁の上に落ちた。中は別の扉から差し込む日で少し明るく、その扉の先には広い廊下、君達が通ってきたであろう廊下が続き、その先には広間があった。』
そこで俺は彼と出会う。彼は魔術師だと言い、奥の部屋へ俺達を招いた。
細かい話の内容は省くが、彼は俺に能力の継承をして欲しいと言った。つまりは、魔力等の継承である。魔法についてはある程度知っていたが使えはせず、急に言われても返事に困った。
結局継承する事になり、そしてそれと同時に城の管理も任された。後に国と契約し正式な管理者になり、村での仕事も続けながら城の管理をした。魔法の練習もその合間にした。』
『私の継承した能力の中でも特殊な物は、未来予知、時を過去へと遡る能力、そして記憶の消去。普通の魔術師では到底できない能力の様で、重宝される故に扱えるよう鍛錬は怠らなかった』
そこで一旦区切れている。
「気付いたことあるでしょ?」
「ああ」
「コドン村、メグリさんの出身でフェルトはメグリさん一家の姓ね」
「えっ、そうなのか」
「気付いてなかったの?反応薄いなと思ってたけど…」
「完全に忘れていた」
「はぁ…とりあえず、ゴトーって男についてメグリさんにも聞いてみて。知らないようだったら、直接村へ行きましょう」
「それとその続き、重要そうな部分だけ添削しておいたから見て」
『ある日、ミズリケルンの古城が廃城となると聞き、好奇心からフェルト家の長男、カタギリと古城へ行った。古城の周りには誰もいなく、窓から内側を覗くとすっかり物の無くなった部屋が見えた。
カタギリが入りたいと行ったので制止したが、窓を開けてするすると中へ入って行ってしまった。私も慌てて追いかけ、古城の内部へと入っていった。
がらんとした廊下をカタギリを追い進み、捕まえて戻ろうとしたところで床が抜け、小部屋の藁の上に落ちた。中は別の扉から差し込む日で少し明るく、その扉の先には広い廊下、君達が通ってきたであろう廊下が続き、その先には広間があった。』
そこで俺は彼と出会う。彼は魔術師だと言い、奥の部屋へ俺達を招いた。
細かい話の内容は省くが、彼は俺に能力の継承をして欲しいと言った。つまりは、魔力等の継承である。魔法についてはある程度知っていたが使えはせず、急に言われても返事に困った。
結局継承する事になり、そしてそれと同時に城の管理も任された。後に国と契約し正式な管理者になり、村での仕事も続けながら城の管理をした。魔法の練習もその合間にした。』
『私の継承した能力の中でも特殊な物は、未来予知、時を過去へと遡る能力、そして記憶の消去。普通の魔術師では到底できない能力の様で、重宝される故に扱えるよう鍛錬は怠らなかった』
そこで一旦区切れている。
「気付いたことあるでしょ?」
「ああ」
「コドン村、メグリさんの出身でフェルトはメグリさん一家の姓ね」
「えっ、そうなのか」
「気付いてなかったの?反応薄いなと思ってたけど…」
「完全に忘れていた」
「はぁ…とりあえず、ゴトーって男についてメグリさんにも聞いてみて。知らないようだったら、直接村へ行きましょう」
「それとその続き、重要そうな部分だけ添削しておいたから見て」
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