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第2話 再会(2)再会
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「ま、早苗には彼氏がいるもんね。そろそろどうなの?」
「どうなのって何?」
「結婚よ、結婚。そういう歳でしょ」
途端に早苗は憂鬱な気分になった。
まさか歓迎会の場でこの話題が出てくるとは思わなかった。せめてもう少し酔ってからにして欲しかった。
だが、いずれは加世子にも報告せねば、と思っていた早苗は、いい機会だと思い直した。
勢いをつけよう、と重たいビールのジョッキを手にして、ごくごくと喉を鳴らす。
飲み干してしまいたい気分だったが、半分ほどが限界だった。
「ちょっと、そんなに一気に飲んで大丈夫?」
「……れた」
「え? 何? 聞こえなかった」
目を伏せて、ぼそっと呟いた早苗に、加世子が聞き返す。
「別れた」
「え!?」
加世子が大きな声を出し、周囲の社員の目が向いた。
注目を集めてしまった早苗は、カッと顔を赤らめる。心臓がぎゅうっと締め付けられるような痛みに襲われる。
だが、向けられた視線はすぐにふいっと逸らされて、みなそれぞれの話を再開する。
「ごめん。……別れたってどういうこと?」
加世子は早苗に謝ってから、ぐっと声を落として聞いた。
「振られた」
「マジ?」
「マジ」
「いつ?」
「二日前」
「うわ、タイムリー……」
そう、早苗は、つい二日前に、同棲していた彼氏に振られたのだった。
「言いたくないなら言わなくていいんだけど……原因は?」
加世子が早苗を気遣うように言った。
「自分も家事するのが不満だったみたい。尽くされたかったんだって」
「どっちも働いてるんだから分担するのは当たり前じゃん?」
「だと思ってたんだけどね……」
元彼とは同じ会社の同期だ。新人研修の時に出会って、そのまま付き合い、しばらくして同棲を始めた。
どちらも仕事で帰りが遅くなることが多く、掃除や洗濯は週末にまとめてやっていた。早苗が掃除、彼氏が洗濯と台所の流しの担当だった。
早苗は料理が好きではなかったし、それはあちらも同じだったため、家のコンロの出番ははほぼなかった。食事はコンビニ弁当やスーパーのできあいの物ばかりで、それぞれ帰るときに好きな物を買っていた。土日も同様か、外食だった。
どうやらそれが一番の理由だったらしい。
「何年だっけ? 長いよね」
「付き合って七年。同棲して六年」
早苗は何でもない、という顔をして、ジョッキに口をつけた。
「長っ。部屋出てったって、あっちはどうしてるの?」
「彼女の家にいるみたい」
「は?」
加世子が目を点にした。
「もう彼女いるっておかしくない?」
「……まあ、そういうことなんでしょ」
肩をすくめてみせる。
その日に乗り換えた、という可能性もあるが、十中八九浮気されてたんだろうな、と早苗は考えていた。
思い返せばいくつか怪しいと思える節はあった。その時は全く気づかなかったけれど。浮気される可能性など考えたこともなかったから。
「この世代の女子の七年をなんだと思ってるわけ!? 超貴重な時間なんだよ!? 早苗は短大卒だから、私の二つ下で……ってことは、今年三十じゃん! ひどっ」
ビールを飲み終えた早苗は、加世子には何も言わずに、店員を捕まえてレモンサワーを頼んだ。
すっかり冷えてしまった焼き鳥を串から外していく。
「早苗はこれでいいの? 納得してるの?」
「こればっかりは仕方ないよ」
早苗は薄く笑った。
別れた時は目の前が真っ暗になったものだが、仕事に没頭して二日も経てば、諦めの気持ちはかなり大きくなっていた。
涙の一つもこぼさなかった自分に、本当は自分も相手を好きではなかったのでは、と思うくらいだ。
その時、突然横から早苗に話しかけてくる声があった。
「皆瀬先輩、お久しぶりです」
ビールのジョッキを差し出してきたのは、爽やかな笑顔を浮かべている、驚くほどのイケメンだった。
「えと……」
名前を呼ばれて久しぶりだと言われたからには、知っている人物のはずなのだが、早苗には全く覚えがなかった。
知ったかぶりをして笑顔で久しぶりとでも言えばよかったものを、対人スキルの低い早苗に、そんな切り返しができようはずもない。
「桜木です。桜木遙人。覚えてませんか」
イケメンが悲しそうな声を出した。
さくらぎ、はると――。
「桜木くん!?」
言われてみれば、桜木に違いなかった。
知り合いだと分かって、強ばっていた早苗の顔が緩んだ。
早苗の会社には、新入社員の実務指導をする名目で、先輩社員がトレーナーとして仕事を教える制度がある。
早苗はトレーニング期間いっぱいの二年間、桜木のトレーナーをやっていた。桜木はその後も一年同じチームにいたから、実質三年指導していたことになる。
開発部隊で経験を積んだ後、四年目になるタイミングで、別の本部の営業部隊に異動していったのだった。
実に四年ぶりの再会だった。
だが、早苗の知る桜木は、こんなイケメンではなかったはずだ。
ピカピカの新人だった頃の桜木を思い出して、あまりの変わりように驚く。
いや、意外に顔は整っているとは思ったことはあるが、ここまでキラキラとしたオーラをまとってはいなかった。大人しくて真面目な雰囲気の青年だった。
前髪は分けずに下ろしていたし、眼鏡をかけていたはずだ。コンタクトにしたのだろうか。リクルートスーツに毛が生えたような量販店のスーツが、今はブランド物のお高いスーツになっていた。
年月とは恐ろしい。
「え? 二人って知り合いだったの?」
「はい。新人の頃、皆瀬先輩のトレーニーでした」
「うっそー! すっごい偶然!」
「なんでここに……。って、まさか、今日の主役って――」
「俺です」
早苗が目を見開く。
加世子の言葉ではないが、驚くような偶然だった。
同じ本部内にいるならまだしも、桜木は一度他の本部に出て行ったのだ。また戻ってくるだけでも珍しいのに、しかもそれが早苗と同じプロジェクトにだなんてことがあるだろうか。
「ここ座りなよ! トレーナー・トレーニー同士、積もる話もあるでしょ」
「いえ、まだテーブル回らないといけないので。先に先輩に挨拶だけはしようと思って。後で話しましょう」
そう言って、桜木はまたジョッキを差し出してきた。
「これからよろしくお願いします」
「よ、よろしく」
戸惑いを隠せないまま、早苗は自分のカシスソーダのジョッキを持ち、桜木のジョッキにかちんとぶつけた。
ぐいっとビールを飲み干したあと、では後で、と桜木は言って隣のテーブルへと移っていった。
「今時飲み会でテーブル回るなんて、営業の鑑だねぇ」
感心したように加世子が言う。
「びっくりした……」
「桜木くん、公募で来たらしいよ。案外早苗目当てだったりして」
にやにや、と加世子が意地の悪い笑みを浮かべた。
社内公募制度は、自社の中の就職活動のようなものだ。
部署が人材を募り、希望する社員が応募する。
面接などを経て互いが納得すればマッチング成立で、社員はその部署に異動することができる。
上からお達しがくる人事異動と違って、自分で配属先を選べるのが利点だった。
「んなわけないでしょ」
「まあ、あれだけ顔が良ければ彼女の一人や二人いるよね。実際――」
そこまで言って、はっとした加世子が口を手で押さえた。
ついさっき、早苗が振られたことを思い出したのだ。しかも浮気の疑惑つきだ。
「ごめん……」
「ううん、いいよ。気にしないで」
「えーと、えーっと……あ、今度やる映画なんだけどさ――」
加世子が話題を変えてきた。
あまりにもあからさまだったが、早苗はありがたくそれに乗っかることにした。
「どうなのって何?」
「結婚よ、結婚。そういう歳でしょ」
途端に早苗は憂鬱な気分になった。
まさか歓迎会の場でこの話題が出てくるとは思わなかった。せめてもう少し酔ってからにして欲しかった。
だが、いずれは加世子にも報告せねば、と思っていた早苗は、いい機会だと思い直した。
勢いをつけよう、と重たいビールのジョッキを手にして、ごくごくと喉を鳴らす。
飲み干してしまいたい気分だったが、半分ほどが限界だった。
「ちょっと、そんなに一気に飲んで大丈夫?」
「……れた」
「え? 何? 聞こえなかった」
目を伏せて、ぼそっと呟いた早苗に、加世子が聞き返す。
「別れた」
「え!?」
加世子が大きな声を出し、周囲の社員の目が向いた。
注目を集めてしまった早苗は、カッと顔を赤らめる。心臓がぎゅうっと締め付けられるような痛みに襲われる。
だが、向けられた視線はすぐにふいっと逸らされて、みなそれぞれの話を再開する。
「ごめん。……別れたってどういうこと?」
加世子は早苗に謝ってから、ぐっと声を落として聞いた。
「振られた」
「マジ?」
「マジ」
「いつ?」
「二日前」
「うわ、タイムリー……」
そう、早苗は、つい二日前に、同棲していた彼氏に振られたのだった。
「言いたくないなら言わなくていいんだけど……原因は?」
加世子が早苗を気遣うように言った。
「自分も家事するのが不満だったみたい。尽くされたかったんだって」
「どっちも働いてるんだから分担するのは当たり前じゃん?」
「だと思ってたんだけどね……」
元彼とは同じ会社の同期だ。新人研修の時に出会って、そのまま付き合い、しばらくして同棲を始めた。
どちらも仕事で帰りが遅くなることが多く、掃除や洗濯は週末にまとめてやっていた。早苗が掃除、彼氏が洗濯と台所の流しの担当だった。
早苗は料理が好きではなかったし、それはあちらも同じだったため、家のコンロの出番ははほぼなかった。食事はコンビニ弁当やスーパーのできあいの物ばかりで、それぞれ帰るときに好きな物を買っていた。土日も同様か、外食だった。
どうやらそれが一番の理由だったらしい。
「何年だっけ? 長いよね」
「付き合って七年。同棲して六年」
早苗は何でもない、という顔をして、ジョッキに口をつけた。
「長っ。部屋出てったって、あっちはどうしてるの?」
「彼女の家にいるみたい」
「は?」
加世子が目を点にした。
「もう彼女いるっておかしくない?」
「……まあ、そういうことなんでしょ」
肩をすくめてみせる。
その日に乗り換えた、という可能性もあるが、十中八九浮気されてたんだろうな、と早苗は考えていた。
思い返せばいくつか怪しいと思える節はあった。その時は全く気づかなかったけれど。浮気される可能性など考えたこともなかったから。
「この世代の女子の七年をなんだと思ってるわけ!? 超貴重な時間なんだよ!? 早苗は短大卒だから、私の二つ下で……ってことは、今年三十じゃん! ひどっ」
ビールを飲み終えた早苗は、加世子には何も言わずに、店員を捕まえてレモンサワーを頼んだ。
すっかり冷えてしまった焼き鳥を串から外していく。
「早苗はこれでいいの? 納得してるの?」
「こればっかりは仕方ないよ」
早苗は薄く笑った。
別れた時は目の前が真っ暗になったものだが、仕事に没頭して二日も経てば、諦めの気持ちはかなり大きくなっていた。
涙の一つもこぼさなかった自分に、本当は自分も相手を好きではなかったのでは、と思うくらいだ。
その時、突然横から早苗に話しかけてくる声があった。
「皆瀬先輩、お久しぶりです」
ビールのジョッキを差し出してきたのは、爽やかな笑顔を浮かべている、驚くほどのイケメンだった。
「えと……」
名前を呼ばれて久しぶりだと言われたからには、知っている人物のはずなのだが、早苗には全く覚えがなかった。
知ったかぶりをして笑顔で久しぶりとでも言えばよかったものを、対人スキルの低い早苗に、そんな切り返しができようはずもない。
「桜木です。桜木遙人。覚えてませんか」
イケメンが悲しそうな声を出した。
さくらぎ、はると――。
「桜木くん!?」
言われてみれば、桜木に違いなかった。
知り合いだと分かって、強ばっていた早苗の顔が緩んだ。
早苗の会社には、新入社員の実務指導をする名目で、先輩社員がトレーナーとして仕事を教える制度がある。
早苗はトレーニング期間いっぱいの二年間、桜木のトレーナーをやっていた。桜木はその後も一年同じチームにいたから、実質三年指導していたことになる。
開発部隊で経験を積んだ後、四年目になるタイミングで、別の本部の営業部隊に異動していったのだった。
実に四年ぶりの再会だった。
だが、早苗の知る桜木は、こんなイケメンではなかったはずだ。
ピカピカの新人だった頃の桜木を思い出して、あまりの変わりように驚く。
いや、意外に顔は整っているとは思ったことはあるが、ここまでキラキラとしたオーラをまとってはいなかった。大人しくて真面目な雰囲気の青年だった。
前髪は分けずに下ろしていたし、眼鏡をかけていたはずだ。コンタクトにしたのだろうか。リクルートスーツに毛が生えたような量販店のスーツが、今はブランド物のお高いスーツになっていた。
年月とは恐ろしい。
「え? 二人って知り合いだったの?」
「はい。新人の頃、皆瀬先輩のトレーニーでした」
「うっそー! すっごい偶然!」
「なんでここに……。って、まさか、今日の主役って――」
「俺です」
早苗が目を見開く。
加世子の言葉ではないが、驚くような偶然だった。
同じ本部内にいるならまだしも、桜木は一度他の本部に出て行ったのだ。また戻ってくるだけでも珍しいのに、しかもそれが早苗と同じプロジェクトにだなんてことがあるだろうか。
「ここ座りなよ! トレーナー・トレーニー同士、積もる話もあるでしょ」
「いえ、まだテーブル回らないといけないので。先に先輩に挨拶だけはしようと思って。後で話しましょう」
そう言って、桜木はまたジョッキを差し出してきた。
「これからよろしくお願いします」
「よ、よろしく」
戸惑いを隠せないまま、早苗は自分のカシスソーダのジョッキを持ち、桜木のジョッキにかちんとぶつけた。
ぐいっとビールを飲み干したあと、では後で、と桜木は言って隣のテーブルへと移っていった。
「今時飲み会でテーブル回るなんて、営業の鑑だねぇ」
感心したように加世子が言う。
「びっくりした……」
「桜木くん、公募で来たらしいよ。案外早苗目当てだったりして」
にやにや、と加世子が意地の悪い笑みを浮かべた。
社内公募制度は、自社の中の就職活動のようなものだ。
部署が人材を募り、希望する社員が応募する。
面接などを経て互いが納得すればマッチング成立で、社員はその部署に異動することができる。
上からお達しがくる人事異動と違って、自分で配属先を選べるのが利点だった。
「んなわけないでしょ」
「まあ、あれだけ顔が良ければ彼女の一人や二人いるよね。実際――」
そこまで言って、はっとした加世子が口を手で押さえた。
ついさっき、早苗が振られたことを思い出したのだ。しかも浮気の疑惑つきだ。
「ごめん……」
「ううん、いいよ。気にしないで」
「えーと、えーっと……あ、今度やる映画なんだけどさ――」
加世子が話題を変えてきた。
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