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第二章 心の霧
四十一話
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「逃げ出すなんてありえないでしょう………てか、貴方も知らなかったんですか?」
ストームに強制連行された先にはアトゥムがいた。そして、今叱られている。
なぜ、私が叱られるのか未だに謎だ。
「いやいやいやいや、知らん!」
「せやな~、ちょっと気づきにくいかもしれん」
「全く貴方まで………」
「てか、帰っていい?眠い。なぜ、私はここにいなきゃならんのよ。神の言葉なんて無視すれば良くない?」
ふわぁとあくびをしながら、アトゥムにといた。
神の言葉なんて災害とかそういう時以外は無視すれば良いと思ってる。
「無視なんて恐れ多い事を。せめて、貴方の力がわかるまで居てもらいます」
「とか言いながら帰さない流れ」
「お前やっぱ鋭いわ」
「ストーム!」
「あ、やべ」
「知ってた」
なんとなく察してはいた。てか、この人達の性格じょう絶対帰さない気だ。
まぁ、悪いようにはしなさそうだし、いっかと思う自分も自分だが。
「はぁ………まぁいいです。とりあえず貴方にはここにいてもらうだけですし」
「そうよ、もし逃げようとしたらわいがすぐ捕まえに戻るからな」
「鬼畜ゲーすぎません?」
魔塔の主と神の使い相手に勝てたらもはや天才の域を超えている。
ということで、無理ゲーだ。
アトゥムはいつもどおりストームの発言にあきれている。
「せやな、お前にわいの名前言われたら終わりやもんな」
「当ててみよっかな」
「ったく!何言ってるんですか!!ストームもストームですよ!」
「ええんやない?当てたらかえそうや」
「いや私は知ってる。当てても帰さない気だろ?私、なら名前全て当てずっぽうに言うかんな!全部言ってやるからな!!」
「むきにならないでください!!」
「でもさ、なんとなくストームも神の使いやし、神の名前やろ?知ってるがな」
そんな当てずっぽうに名前言わなくても、ストームは神の使いっぽいし、神の名前言っとけば結局当たる。
キュー○ー三分クッキングだね(え)
「は………」
「え………」
けど、その言葉に二人とも硬直して驚いていた。まるで、私が変な事を言ったみたいじゃないか。
「なんかおかしなこと言った?」
「待て、わいが神の使いだってなんで知っとるんや」
「え、まずお前魔力の上限ないでしょ?それに違和感を抱いて、魔力も魔法も不完全だし、そういうのありえないやろ?だから、「神の使いかな」って、なって。んで、お前に聞いたらその動揺っぷりで察した」
それを聞いてまた唖然とする二人。
前も言ったとおり、魔法だって魔力だって上限あるし万能じゃない。
けど、瞬間移動した時とか、魔力を多少使うと、冷や汗など細かな表情が少し変わる。
それが物を動かす程度の魔法でも、だ。
どんな大魔法師だってそうなる。
けど、神の使いというものは、ちょっとした能力を持っているはずだ。
だから、そういうのかなっと思った。
確信したのは、ストームの動揺っぷりだが。
「なるほど………」
「お前、ヤバいな」
「特大ブーメランよ?」
ストームに強制連行された先にはアトゥムがいた。そして、今叱られている。
なぜ、私が叱られるのか未だに謎だ。
「いやいやいやいや、知らん!」
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「全く貴方まで………」
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ふわぁとあくびをしながら、アトゥムにといた。
神の言葉なんて災害とかそういう時以外は無視すれば良いと思ってる。
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「とか言いながら帰さない流れ」
「お前やっぱ鋭いわ」
「ストーム!」
「あ、やべ」
「知ってた」
なんとなく察してはいた。てか、この人達の性格じょう絶対帰さない気だ。
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「はぁ………まぁいいです。とりあえず貴方にはここにいてもらうだけですし」
「そうよ、もし逃げようとしたらわいがすぐ捕まえに戻るからな」
「鬼畜ゲーすぎません?」
魔塔の主と神の使い相手に勝てたらもはや天才の域を超えている。
ということで、無理ゲーだ。
アトゥムはいつもどおりストームの発言にあきれている。
「せやな、お前にわいの名前言われたら終わりやもんな」
「当ててみよっかな」
「ったく!何言ってるんですか!!ストームもストームですよ!」
「ええんやない?当てたらかえそうや」
「いや私は知ってる。当てても帰さない気だろ?私、なら名前全て当てずっぽうに言うかんな!全部言ってやるからな!!」
「むきにならないでください!!」
「でもさ、なんとなくストームも神の使いやし、神の名前やろ?知ってるがな」
そんな当てずっぽうに名前言わなくても、ストームは神の使いっぽいし、神の名前言っとけば結局当たる。
キュー○ー三分クッキングだね(え)
「は………」
「え………」
けど、その言葉に二人とも硬直して驚いていた。まるで、私が変な事を言ったみたいじゃないか。
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「待て、わいが神の使いだってなんで知っとるんや」
「え、まずお前魔力の上限ないでしょ?それに違和感を抱いて、魔力も魔法も不完全だし、そういうのありえないやろ?だから、「神の使いかな」って、なって。んで、お前に聞いたらその動揺っぷりで察した」
それを聞いてまた唖然とする二人。
前も言ったとおり、魔法だって魔力だって上限あるし万能じゃない。
けど、瞬間移動した時とか、魔力を多少使うと、冷や汗など細かな表情が少し変わる。
それが物を動かす程度の魔法でも、だ。
どんな大魔法師だってそうなる。
けど、神の使いというものは、ちょっとした能力を持っているはずだ。
だから、そういうのかなっと思った。
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「なるほど………」
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「特大ブーメランよ?」
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