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第一章 始まって仲直り
六話
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「うん、いないね」
後ろを振り向き、あの使用人がいないかどうかを確かめた。
家に帰る前にやりたい事があるのだ。
というか、家に帰りたくはないが、そうなると捜索届けがでるし、本当に家族から疎遠されるまで無理だ。
きっと、無理矢理結婚させられるし、もう諦めている。
「ふ…っ……ふふ」
気味の悪い笑い声を漏らしながら、お店で買ったモノを持ちながら、またもや路地裏へ行く。
誤解されぬよう言っとくが別に路地裏が好きなわけではない。
ここ最近の楽しみの場所だ。
「かわいい……クロ~~!!」
路地裏の奥らへんにいるかわいい猫。私がクロと呼びかけると、よってくるのがまたかわいい。
前に街でクロを持ったことがあるが、その時は変な目で見られた。
「お前……可愛すぎか?天使?神?」
私によってきて、跪いている私の足へとすりすり頬をよせた。
もふもふしていて、かわいい。かわいい以外に言葉が出ない。
私はフードを一旦外した。
「やっぱ、天使だぁぁ~~」
思わず抱っこして抱きしめ、私の方から頬をよせる。
猫は嫌そうにしているが、人間が猫に呆れられていた。
「……誰だ」
声が聞こえてきたので、振り向くと、黒髪に赤い瞳色の美系がいた。
黒髪と赤い瞳なんてこの世界では珍しいものだ。
あったのは、皇帝。皇帝の弟だった気がする。
今の皇帝は評判がいいが、弟の方は悪い噂が流れていた。
「………えっと…見てました?」
「…一部始終、を」
「記憶から抹消しましょう!!忘れてください!」
恥ずかしさのあまりか顔を真っ赤にし、すぐ忘れてくださいとお願いした。
結構な黒歴史だ。猫に神とか天使とか言ってるやつなんて中々いない。
必死になって記憶消去をお願いした。
「……ふ…っ……あはは…っ……!!」
私のこの姿いきなり笑い出す。笑いすぎてツボったのか顔がくしゃくしゃになつていた。
「へ……?」
「く…っ……お前、アークリンク家のリリアナだろ?何をやってるんだ……あはは…っ……」
まだ笑いが収まらないのか、必死になって笑いを止めようとしていた。
何がおかしいのかちっともわからない。
けど、フードを脱いだせいで、身元がバレたのは心外だ。
「ね……」
「ね?」
「猫と戯れてました………」
恥ずかしそうに言うと、その美系はふっともう一回笑った。
「お前、そんなことして怒られないのか?」
「捨て猫ですからね」
「そういう意味じゃない」
「………いいじゃないですか。貴方も知ってるでしょ?私に流れる噂の数々」
猫の方へと視線を戻し、よしよしと気持ちの良い毛並みを撫でる。
この人も私の噂を知っているのだ。嘘だけど。
「そうか…………気にった」
「良かったですね~、あ、猫触ります?」
「お前は僕と同じだな」
「はい?」
「お前は愛情をもらえなかった、悪い噂を流されても、気にもしようとしない。それは、変化が怖いからだろ」
それを聞いて猫を撫でる手を一旦止めた。結構な、図星だったからだ。
元気いっぱいだが、やっぱりそれなりに傷ついてしまう。それが人間だ。
「…そうですか。痛いところつきますね」
「そうか?お前の硬い寂しさを愛情で溶かしてしまおうか」
「キャラぶれてるんでやめてください」
「冗談だ」
ははっと微笑んでいた。なぜか冗談に思えないのは気のせいだろうか。
しかも、この美系だ。なんとなく、目を奪われてしまう。
「……もう僕は行く、最後に聞こう。お前が迷惑なことは何だ?」
「今ですけど?」
早く行ってほしいという気持ちで、にこっと微笑みながら手を振った。
その美系はそうか、といい最後に微笑みさっと消えていってしまった。
「は?何だったんだァァァァァ」
その後、私は苦悩した。
後ろを振り向き、あの使用人がいないかどうかを確かめた。
家に帰る前にやりたい事があるのだ。
というか、家に帰りたくはないが、そうなると捜索届けがでるし、本当に家族から疎遠されるまで無理だ。
きっと、無理矢理結婚させられるし、もう諦めている。
「ふ…っ……ふふ」
気味の悪い笑い声を漏らしながら、お店で買ったモノを持ちながら、またもや路地裏へ行く。
誤解されぬよう言っとくが別に路地裏が好きなわけではない。
ここ最近の楽しみの場所だ。
「かわいい……クロ~~!!」
路地裏の奥らへんにいるかわいい猫。私がクロと呼びかけると、よってくるのがまたかわいい。
前に街でクロを持ったことがあるが、その時は変な目で見られた。
「お前……可愛すぎか?天使?神?」
私によってきて、跪いている私の足へとすりすり頬をよせた。
もふもふしていて、かわいい。かわいい以外に言葉が出ない。
私はフードを一旦外した。
「やっぱ、天使だぁぁ~~」
思わず抱っこして抱きしめ、私の方から頬をよせる。
猫は嫌そうにしているが、人間が猫に呆れられていた。
「……誰だ」
声が聞こえてきたので、振り向くと、黒髪に赤い瞳色の美系がいた。
黒髪と赤い瞳なんてこの世界では珍しいものだ。
あったのは、皇帝。皇帝の弟だった気がする。
今の皇帝は評判がいいが、弟の方は悪い噂が流れていた。
「………えっと…見てました?」
「…一部始終、を」
「記憶から抹消しましょう!!忘れてください!」
恥ずかしさのあまりか顔を真っ赤にし、すぐ忘れてくださいとお願いした。
結構な黒歴史だ。猫に神とか天使とか言ってるやつなんて中々いない。
必死になって記憶消去をお願いした。
「……ふ…っ……あはは…っ……!!」
私のこの姿いきなり笑い出す。笑いすぎてツボったのか顔がくしゃくしゃになつていた。
「へ……?」
「く…っ……お前、アークリンク家のリリアナだろ?何をやってるんだ……あはは…っ……」
まだ笑いが収まらないのか、必死になって笑いを止めようとしていた。
何がおかしいのかちっともわからない。
けど、フードを脱いだせいで、身元がバレたのは心外だ。
「ね……」
「ね?」
「猫と戯れてました………」
恥ずかしそうに言うと、その美系はふっともう一回笑った。
「お前、そんなことして怒られないのか?」
「捨て猫ですからね」
「そういう意味じゃない」
「………いいじゃないですか。貴方も知ってるでしょ?私に流れる噂の数々」
猫の方へと視線を戻し、よしよしと気持ちの良い毛並みを撫でる。
この人も私の噂を知っているのだ。嘘だけど。
「そうか…………気にった」
「良かったですね~、あ、猫触ります?」
「お前は僕と同じだな」
「はい?」
「お前は愛情をもらえなかった、悪い噂を流されても、気にもしようとしない。それは、変化が怖いからだろ」
それを聞いて猫を撫でる手を一旦止めた。結構な、図星だったからだ。
元気いっぱいだが、やっぱりそれなりに傷ついてしまう。それが人間だ。
「…そうですか。痛いところつきますね」
「そうか?お前の硬い寂しさを愛情で溶かしてしまおうか」
「キャラぶれてるんでやめてください」
「冗談だ」
ははっと微笑んでいた。なぜか冗談に思えないのは気のせいだろうか。
しかも、この美系だ。なんとなく、目を奪われてしまう。
「……もう僕は行く、最後に聞こう。お前が迷惑なことは何だ?」
「今ですけど?」
早く行ってほしいという気持ちで、にこっと微笑みながら手を振った。
その美系はそうか、といい最後に微笑みさっと消えていってしまった。
「は?何だったんだァァァァァ」
その後、私は苦悩した。
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