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2章
まだまだ未熟
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「ォォォ!!」
「「!?」」
ドラクイの昏睡の潮が、ギガロドンたちを襲う!
「よく見てみなさい。ギガロドンだけじゃないわよ」
訂正しよう。
——ドラクイの昏睡の潮が、ギガロドンたちとそれらに騎乗している"何か"を襲う!
「遠くからだし豆粒のようにしか見えないけど…なんか最高に多様性してる」
どうやら特定の種族だけが乗っている…というわけではないようで、リザードマンやカエル頭の男などが騎乗している。
「私たちも行きますわよ~!」
「ファー!!」
奇襲が成功したのを確認すると同時に、サルヴァントやティルが突っ込んだ!
「ファラクも出しておくか」
絶対あとで怒られるが、緊急事態なんだ。許してくれ!…あれ?
「ファラクが呼べないんだけど!?」
魔物の杖自体に不具合が発生してるのかと思いきや、アクベスは問題なく召喚できたし…
まるで意味がわからん。
「戻れアクベス!」
アクベスを一旦杖に戻し、俺は不思議に思いながら戦いへと参戦する。
「ギガロドンたちは全部で6体。数では不利ね…」
そう、そうなのだ。ギガロドン自体は1番レベルが高いのでも67とかそのくらいだったが、いかんせん数で負けている。
「一応騎乗者どものレベルも見ておくか。どれどれ……は!?」
そんなバカな。騎乗者のレベルが異様に高い。レベル上限の100超えてるのもいるんだが!?
魔物杖だけでなくレベルボールも故障してるのかと思ったが、こちらは正常であるようだ。なにせ…
「ギガロドンは大したことありませんが、槍の攻撃が痛すぎますわね…!」
「ォォォ」
ティルやドラクイなどの水中最高戦力でも奴らの攻撃はかなり痛いようだ。
「ええい、何をしてる!先に本体を潰せばいいだろうが、こんなふうにな!」
「はぁ!?」
カエル頭の男がそう叫んだのが、比較的遠くにいた俺ですら聞こえた。彼はどこから取り出したのか、トライデントを手に持ち俺に向かってぶん投げてきた!
「いてぇぇぇ!!!」
腹のあたりに投げつけられたトライデントが当たった。やばい、バカ痛い。アダマンタイト装備に新調してなかったら貫通して死んでたかもしれない!
「まだ来るわ!ヒール、ヒール!」
サフンのおかげで痛みはなくなったが、まだまだトライデントの数には余裕があるようだ。次々と、トライデントが投げられていく!
「うぉぉぉぉぉ!いでよアクベス!」
「!!!!」
メアリと並ぶ硬さのアクベスなら、耐え切れるはずだ!
アクベスの硬い殻が、俺やサフンに投げつけられたトライデントを弾き返した!
「チッ!忌々しい奴らだ!」
カエルがそう声を張り上げるのが聞こえた。
「アクベスは…大丈夫?それはよかった。ここから反撃開始じゃあああ!!」
流石はアクベスとでもいうべきか、ほぼ無傷で抑えれたらしい。アクベスを杖に戻した俺は、奴らに目に物見せてやるとリゲルで急接近した………そのときだった。
「おい、予想以上にギガロドンの損耗が激しい。データは取れただろ?もう撤退しよう」
「クッ、できればここで始末しておきたかったが…目的は達成した、ずらかるぞ!」
「は!?」
「ちょ、ちょっと!逃げるなんてありえませんわ!武士の風上にもおけませんわね…!」
なんと、謎の集団はここにきて逃げ出したのだ。おのれー!!逃げるな卑怯者ー!
「いや逃げ足はっや」
「ファ」
ギガロドンはっや!!デンキダツレベルじゃないとこれはちょっと追いつけない!
「もういい、もういい。深追いは危険すぎるし、癪だが諦めよう」
「ォォォ」
それでいいのかとドラクイに言われた。実際俺もあいつら捕まえて、ボッコボコのギッタンギッタンにしたいけど今は無理だ。何せ…
「君たちもだいぶ傷ついてるし」
「ォォォ…」
サルヴァント、ティル、ドラクイはそれぞれギガロドンとレベル上限突破生物を2体ずつ相手していたのだ。彼らは傷だらけでかなり痛々しいい…はやく治療してあげなければ。
「ここは危ないし、一旦応急処置だけして、安全なところで傷を塞がせましょ。またいつあの集団に襲われるかわからないし」
「うん…そうしよう」
強い水棲の仲間が増えて完全に天狗になっていたが……今回の一件は、そんな天狗になっていた俺の認識を改めさせた。
「調子に乗るなよ若造が」
海が、そう言っているように聞こえた。
「ここはひんやりしてて気持ちええわぁ。なあ、君たちもそう思うやろ?」
「ツクツク!」
場面は打って変わって、ここは陸上。アガスたちは緑の水晶が輝いている謎の神秘的な洞窟を探索していた。
「しかし、こんな緑に輝く水晶は見たことがない。持ち帰れば高く売れるのではないだろうか?」
「すぐにお金に繋げようとするのやめましょうよー!せっかくの雰囲気が台無しじゃないですか」
「ゴァー!」
「すまんすまん、悪かった」
「「「シャー」」」
「しっかし、ここは見たことないモンスターが多いな。クリスタルドラゴン?が襲いかかってきたときは本当に驚いた」
「ありゃ絶対ミナトに聞かせなあかんわ。あんなかっこいいの見れないのは気の毒やからな」
ここの洞窟では、何らかの魔物の亜種が出現する。例えば、クリスタルスライムやクリスタルグリフォン。稀にクリスタルドラゴンも出てくる。
「ファルドくんにもクリスタルドラゴン見せてやりたかったわ。デカさが仇になるとはな」
この洞窟、入り口付近は非常に大きく、ファルドすらも入れることができたのだが…先へ進めば進むほどどんどん小さくなり、ファルドは途中から進むことができなくなってしまった。なので、今ファルドは洞窟の入り口付近で留守番をしている。
「しかし、ファルドがいなくなって少し不安だったが……案外なんとかなっていて助かった」
「他のみんなもかなり強いですからね。ね、ヴァイくん?」
「ガァ」
大量のクリスタルオーガやクリスタルミノタウロス、クリスタルキラーウルフが押し寄せてきたときは、流石の彼らも激戦になるだろうと思っていたが…実際はファルドが無双したためそこまで苦戦しなかった。
流石は三怪物のチハイザメを単騎であっさり倒してしまうほどの実力者…とでもいうべきだろうか。
「この調子でガンガン進んでくでー!」
そう張り切るアガスたち。
だが、彼らはまだ知らない。
最奥にて、世界でも有数の強者が客が辿り着くのを今か今かと待ち構えているのを。
「「!?」」
ドラクイの昏睡の潮が、ギガロドンたちを襲う!
「よく見てみなさい。ギガロドンだけじゃないわよ」
訂正しよう。
——ドラクイの昏睡の潮が、ギガロドンたちとそれらに騎乗している"何か"を襲う!
「遠くからだし豆粒のようにしか見えないけど…なんか最高に多様性してる」
どうやら特定の種族だけが乗っている…というわけではないようで、リザードマンやカエル頭の男などが騎乗している。
「私たちも行きますわよ~!」
「ファー!!」
奇襲が成功したのを確認すると同時に、サルヴァントやティルが突っ込んだ!
「ファラクも出しておくか」
絶対あとで怒られるが、緊急事態なんだ。許してくれ!…あれ?
「ファラクが呼べないんだけど!?」
魔物の杖自体に不具合が発生してるのかと思いきや、アクベスは問題なく召喚できたし…
まるで意味がわからん。
「戻れアクベス!」
アクベスを一旦杖に戻し、俺は不思議に思いながら戦いへと参戦する。
「ギガロドンたちは全部で6体。数では不利ね…」
そう、そうなのだ。ギガロドン自体は1番レベルが高いのでも67とかそのくらいだったが、いかんせん数で負けている。
「一応騎乗者どものレベルも見ておくか。どれどれ……は!?」
そんなバカな。騎乗者のレベルが異様に高い。レベル上限の100超えてるのもいるんだが!?
魔物杖だけでなくレベルボールも故障してるのかと思ったが、こちらは正常であるようだ。なにせ…
「ギガロドンは大したことありませんが、槍の攻撃が痛すぎますわね…!」
「ォォォ」
ティルやドラクイなどの水中最高戦力でも奴らの攻撃はかなり痛いようだ。
「ええい、何をしてる!先に本体を潰せばいいだろうが、こんなふうにな!」
「はぁ!?」
カエル頭の男がそう叫んだのが、比較的遠くにいた俺ですら聞こえた。彼はどこから取り出したのか、トライデントを手に持ち俺に向かってぶん投げてきた!
「いてぇぇぇ!!!」
腹のあたりに投げつけられたトライデントが当たった。やばい、バカ痛い。アダマンタイト装備に新調してなかったら貫通して死んでたかもしれない!
「まだ来るわ!ヒール、ヒール!」
サフンのおかげで痛みはなくなったが、まだまだトライデントの数には余裕があるようだ。次々と、トライデントが投げられていく!
「うぉぉぉぉぉ!いでよアクベス!」
「!!!!」
メアリと並ぶ硬さのアクベスなら、耐え切れるはずだ!
アクベスの硬い殻が、俺やサフンに投げつけられたトライデントを弾き返した!
「チッ!忌々しい奴らだ!」
カエルがそう声を張り上げるのが聞こえた。
「アクベスは…大丈夫?それはよかった。ここから反撃開始じゃあああ!!」
流石はアクベスとでもいうべきか、ほぼ無傷で抑えれたらしい。アクベスを杖に戻した俺は、奴らに目に物見せてやるとリゲルで急接近した………そのときだった。
「おい、予想以上にギガロドンの損耗が激しい。データは取れただろ?もう撤退しよう」
「クッ、できればここで始末しておきたかったが…目的は達成した、ずらかるぞ!」
「は!?」
「ちょ、ちょっと!逃げるなんてありえませんわ!武士の風上にもおけませんわね…!」
なんと、謎の集団はここにきて逃げ出したのだ。おのれー!!逃げるな卑怯者ー!
「いや逃げ足はっや」
「ファ」
ギガロドンはっや!!デンキダツレベルじゃないとこれはちょっと追いつけない!
「もういい、もういい。深追いは危険すぎるし、癪だが諦めよう」
「ォォォ」
それでいいのかとドラクイに言われた。実際俺もあいつら捕まえて、ボッコボコのギッタンギッタンにしたいけど今は無理だ。何せ…
「君たちもだいぶ傷ついてるし」
「ォォォ…」
サルヴァント、ティル、ドラクイはそれぞれギガロドンとレベル上限突破生物を2体ずつ相手していたのだ。彼らは傷だらけでかなり痛々しいい…はやく治療してあげなければ。
「ここは危ないし、一旦応急処置だけして、安全なところで傷を塞がせましょ。またいつあの集団に襲われるかわからないし」
「うん…そうしよう」
強い水棲の仲間が増えて完全に天狗になっていたが……今回の一件は、そんな天狗になっていた俺の認識を改めさせた。
「調子に乗るなよ若造が」
海が、そう言っているように聞こえた。
「ここはひんやりしてて気持ちええわぁ。なあ、君たちもそう思うやろ?」
「ツクツク!」
場面は打って変わって、ここは陸上。アガスたちは緑の水晶が輝いている謎の神秘的な洞窟を探索していた。
「しかし、こんな緑に輝く水晶は見たことがない。持ち帰れば高く売れるのではないだろうか?」
「すぐにお金に繋げようとするのやめましょうよー!せっかくの雰囲気が台無しじゃないですか」
「ゴァー!」
「すまんすまん、悪かった」
「「「シャー」」」
「しっかし、ここは見たことないモンスターが多いな。クリスタルドラゴン?が襲いかかってきたときは本当に驚いた」
「ありゃ絶対ミナトに聞かせなあかんわ。あんなかっこいいの見れないのは気の毒やからな」
ここの洞窟では、何らかの魔物の亜種が出現する。例えば、クリスタルスライムやクリスタルグリフォン。稀にクリスタルドラゴンも出てくる。
「ファルドくんにもクリスタルドラゴン見せてやりたかったわ。デカさが仇になるとはな」
この洞窟、入り口付近は非常に大きく、ファルドすらも入れることができたのだが…先へ進めば進むほどどんどん小さくなり、ファルドは途中から進むことができなくなってしまった。なので、今ファルドは洞窟の入り口付近で留守番をしている。
「しかし、ファルドがいなくなって少し不安だったが……案外なんとかなっていて助かった」
「他のみんなもかなり強いですからね。ね、ヴァイくん?」
「ガァ」
大量のクリスタルオーガやクリスタルミノタウロス、クリスタルキラーウルフが押し寄せてきたときは、流石の彼らも激戦になるだろうと思っていたが…実際はファルドが無双したためそこまで苦戦しなかった。
流石は三怪物のチハイザメを単騎であっさり倒してしまうほどの実力者…とでもいうべきだろうか。
「この調子でガンガン進んでくでー!」
そう張り切るアガスたち。
だが、彼らはまだ知らない。
最奥にて、世界でも有数の強者が客が辿り着くのを今か今かと待ち構えているのを。
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