4 / 61
1章
血肉を喰らう獣、ブラッドタイガー
しおりを挟む
ブラッドタイガーは水を飲まない。水を嫌う。ブラッドタイガーは血を飲む。血を好む。ブラッドタイガーは狂った獣である。
獲物を見つけた。カメが1匹豚が1匹猿が1匹。どれも美味だろう。歓喜する。歓喜する。歓喜する。
この狂った獣こそが、ブラッドタイガーなのである。
俺は銅の剣にチュウトカゲの毒を塗った。ブラッドタイガーがこちらに向かってくる。
「かかってこいやああああああああ!!!」
棒と盾を持ち吠える。隣にはメアリがいる。俺とメアリの2人がかりでブラッドタイガーを抑える。ブラッドタイガーのレベルは26。高いが、勝てないほどではない。
ブラッドタイガーが飛びかかってきた!ライオンよりも速い、だがやってることはライオンと全く同じだ。ライオン戦の時に学習した俺は危なげなくブラッドタイガーの攻撃をかわす。
「盾の力を舐め…ぐ!?」
やはり超危険生物なだけあってか相手の攻撃が重い。まさか盾が一撃で貫通するとは思わなかった。どんだけだよ、マジで。
ただブラッドタイガーの左前足が盾にはまってしまったようだ。俺は盾を離す。
「これこそ名付けて盾作戦!」
盾はそれなりに重いのだ、これで奴の左前足は思うように動かなくなったはず。そして…
「メアリ、やってしまえ!」
「!」
メアリをブラッドタイガーにけしかける。今のブラッドタイガーは盾によって動きが落ちている。体力攻撃力が高い代わりに移動速度が遅いメアリでも翻弄されずに戦えている。
そこに…
「ほら、チュウトカゲの毒だ!」
チュウトカゲの毒ってのは便利だね。俺はメアリとやり合ってるブラッドタイガーの目に毒をかけた。失明とかは絶対にしないがそれなりに痛いだろう。
「ーーー!!!!!!!!」
ブラッドタイガーが助けを呼び、激しく悶える。そしてよく見ればメアリの体にもそこそこ傷がついている。このままでも倒せるとは思うが、もしも2体目のブラッドタイガーが来た場合おそらく全滅するだろう。なので…
「とどめは俺でもメアリでもない、やっちゃえオリオン!」
「モヒィ!」
伏兵、オリオンだ。
オリオンにはチュウトカゲの毒をつけた銅の剣を持たせてある。この戦いが始まる直前、俺は銅の剣をオリオンに渡して後ろからブラッドタイガーの不意をつくよう命じていたのだ。流石にこれはブラッドタイガーもたまらなかったようで、とうとう地面に倒れた…!
あとは魔物杖をかざしてすんなりと仲間になった。血肉を好む猛獣ってことで、なかなか餌代が大変なことになりそうだな…
さて、ブラッドタイガーの見た目だが…見た目は完全に赤色の虎だ。ただし、普通の虎より一回り大きい。俺はブラッドタイガーに騎乗してみた。うわ、高い。怖い…あとお尻が少し痛い。こりゃ長くは乗れないな…サドルとかないの?
だが今まで騎乗できる魔物はいなかったからそこはありがたい。いやまあメアリでも騎乗はできるんだけど、めちゃくちゃ嫌がられて振り落とされたから。何故?
体力とかはどっちかというとメアリの方が高いかも。ただメアリにはない機動力がこっちにはある。総合的に見ればほとんど互角っぽいな。
「君の名前は今日からブライガーだ」
この名前語感良くて好き。まあそれはともかく、これで仲間がまた増えた。
メガドン、オーク、ブラッドタイガー。
今の戦力ならキラーウルフにも勝てそうだが、慢心はいけない。もうちょっと強くなってから奴には挑むとしよう。
「おっと、そんなことしてる暇ではないな」
ブラッドタイガーのことで忘れていたが、ヒトクイチョウを仲間にするのが今日の目標だった。俺はメアリとオリオンを杖にしまい、ブライガーに騎乗する。
「ブライガー急げ!日が暮れる前にヒトクイチョウを見つけるぞ!」
「ニャン」
「え、お前ってそう鳴くの?」
いやまあ確かに猫の仲間だけどさ。
いた。ヒトクイチョウだ。
「ずいぶんカラフルだな…」
なんか、孔雀みたいな色したデカい雉。
人は乗せれるくらいの大きさしてる。
「メアリ、オリオン出てこい」
杖からメアリとオリオンを出す。正直、メアリはあの鳥に翻弄される未来しか見えない。ま、一応出しとこ。
「メイン戦力はおまえだ、ブライガー」
いやほんとに、ブライガーなしでどうやってあの雉倒そうとしてたんだろ。ものすごい機動力のブライガーじゃないとあんなん倒せないよ。本来、弓か槍、または魔法じゃないとあの鳥は倒せないらしい。ま、どっちも俺は使えないんだけど…
ブライガーから振り落とされる未来が見えた俺は、ブライガーから降りてこう頼む。
「あの鳥と戦ってくれ」
戦闘が始まる。ほぼ奇襲同然の攻撃だったためヒトクイチョウは何が起こってるのかよくわかってなさそうだ。だが、ヒトクイチョウも戦闘を始める。
「あのヒトクイチョウのレベルは30。ブライガーよりレベルが少しだけ高いが、大丈夫かな?」
ヒトクイチョウはブラッドタイガーほど強い生物ではないし、そもそもこちらは先制攻撃でかなりのダメージを与えてある。大丈夫だとは思うが…
「あ、キジが倒れた」
あっさり終わった。まあブラッガーもそこそこ傷はついてたけれど。ただ元気っぽいから大丈夫だろ。
そしていつもの如くあっさりと仲間になった。こう考えると…メアリってかなりめんどくさかったんだなぁ……ま、まあそれは置いておくとして。
とりあえず4人で仲良くお肉を食べながらヒトクイチョウの回復を待つとしよう。ちなみに彼の名前はキジクジャク。いい名前でしょ。
獲物を見つけた。カメが1匹豚が1匹猿が1匹。どれも美味だろう。歓喜する。歓喜する。歓喜する。
この狂った獣こそが、ブラッドタイガーなのである。
俺は銅の剣にチュウトカゲの毒を塗った。ブラッドタイガーがこちらに向かってくる。
「かかってこいやああああああああ!!!」
棒と盾を持ち吠える。隣にはメアリがいる。俺とメアリの2人がかりでブラッドタイガーを抑える。ブラッドタイガーのレベルは26。高いが、勝てないほどではない。
ブラッドタイガーが飛びかかってきた!ライオンよりも速い、だがやってることはライオンと全く同じだ。ライオン戦の時に学習した俺は危なげなくブラッドタイガーの攻撃をかわす。
「盾の力を舐め…ぐ!?」
やはり超危険生物なだけあってか相手の攻撃が重い。まさか盾が一撃で貫通するとは思わなかった。どんだけだよ、マジで。
ただブラッドタイガーの左前足が盾にはまってしまったようだ。俺は盾を離す。
「これこそ名付けて盾作戦!」
盾はそれなりに重いのだ、これで奴の左前足は思うように動かなくなったはず。そして…
「メアリ、やってしまえ!」
「!」
メアリをブラッドタイガーにけしかける。今のブラッドタイガーは盾によって動きが落ちている。体力攻撃力が高い代わりに移動速度が遅いメアリでも翻弄されずに戦えている。
そこに…
「ほら、チュウトカゲの毒だ!」
チュウトカゲの毒ってのは便利だね。俺はメアリとやり合ってるブラッドタイガーの目に毒をかけた。失明とかは絶対にしないがそれなりに痛いだろう。
「ーーー!!!!!!!!」
ブラッドタイガーが助けを呼び、激しく悶える。そしてよく見ればメアリの体にもそこそこ傷がついている。このままでも倒せるとは思うが、もしも2体目のブラッドタイガーが来た場合おそらく全滅するだろう。なので…
「とどめは俺でもメアリでもない、やっちゃえオリオン!」
「モヒィ!」
伏兵、オリオンだ。
オリオンにはチュウトカゲの毒をつけた銅の剣を持たせてある。この戦いが始まる直前、俺は銅の剣をオリオンに渡して後ろからブラッドタイガーの不意をつくよう命じていたのだ。流石にこれはブラッドタイガーもたまらなかったようで、とうとう地面に倒れた…!
あとは魔物杖をかざしてすんなりと仲間になった。血肉を好む猛獣ってことで、なかなか餌代が大変なことになりそうだな…
さて、ブラッドタイガーの見た目だが…見た目は完全に赤色の虎だ。ただし、普通の虎より一回り大きい。俺はブラッドタイガーに騎乗してみた。うわ、高い。怖い…あとお尻が少し痛い。こりゃ長くは乗れないな…サドルとかないの?
だが今まで騎乗できる魔物はいなかったからそこはありがたい。いやまあメアリでも騎乗はできるんだけど、めちゃくちゃ嫌がられて振り落とされたから。何故?
体力とかはどっちかというとメアリの方が高いかも。ただメアリにはない機動力がこっちにはある。総合的に見ればほとんど互角っぽいな。
「君の名前は今日からブライガーだ」
この名前語感良くて好き。まあそれはともかく、これで仲間がまた増えた。
メガドン、オーク、ブラッドタイガー。
今の戦力ならキラーウルフにも勝てそうだが、慢心はいけない。もうちょっと強くなってから奴には挑むとしよう。
「おっと、そんなことしてる暇ではないな」
ブラッドタイガーのことで忘れていたが、ヒトクイチョウを仲間にするのが今日の目標だった。俺はメアリとオリオンを杖にしまい、ブライガーに騎乗する。
「ブライガー急げ!日が暮れる前にヒトクイチョウを見つけるぞ!」
「ニャン」
「え、お前ってそう鳴くの?」
いやまあ確かに猫の仲間だけどさ。
いた。ヒトクイチョウだ。
「ずいぶんカラフルだな…」
なんか、孔雀みたいな色したデカい雉。
人は乗せれるくらいの大きさしてる。
「メアリ、オリオン出てこい」
杖からメアリとオリオンを出す。正直、メアリはあの鳥に翻弄される未来しか見えない。ま、一応出しとこ。
「メイン戦力はおまえだ、ブライガー」
いやほんとに、ブライガーなしでどうやってあの雉倒そうとしてたんだろ。ものすごい機動力のブライガーじゃないとあんなん倒せないよ。本来、弓か槍、または魔法じゃないとあの鳥は倒せないらしい。ま、どっちも俺は使えないんだけど…
ブライガーから振り落とされる未来が見えた俺は、ブライガーから降りてこう頼む。
「あの鳥と戦ってくれ」
戦闘が始まる。ほぼ奇襲同然の攻撃だったためヒトクイチョウは何が起こってるのかよくわかってなさそうだ。だが、ヒトクイチョウも戦闘を始める。
「あのヒトクイチョウのレベルは30。ブライガーよりレベルが少しだけ高いが、大丈夫かな?」
ヒトクイチョウはブラッドタイガーほど強い生物ではないし、そもそもこちらは先制攻撃でかなりのダメージを与えてある。大丈夫だとは思うが…
「あ、キジが倒れた」
あっさり終わった。まあブラッガーもそこそこ傷はついてたけれど。ただ元気っぽいから大丈夫だろ。
そしていつもの如くあっさりと仲間になった。こう考えると…メアリってかなりめんどくさかったんだなぁ……ま、まあそれは置いておくとして。
とりあえず4人で仲良くお肉を食べながらヒトクイチョウの回復を待つとしよう。ちなみに彼の名前はキジクジャク。いい名前でしょ。
0
お気に入りに追加
88
あなたにおすすめの小説

転生テイマー、異世界生活を楽しむ
さっちさん
ファンタジー
題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。

異世界召喚に巻き込まれた一般人、馬鹿にされたので勇者より先に悪者を倒します
カタナヅキ
ファンタジー
高校の受験を間近に迫った少年「霧崎レア」彼は学校の帰宅の最中、トラックの衝突事故に巻き込まれそうになる。すると偶然にも傍に居た四人の高校生の足元に「魔法陣」が誕生し、彼等と一緒に謎の光に飲み込まれてしまう。
気付いたときには五人は見知らぬ中世風の城の中に存在し、彼等の目の前には老人の集団が居た。話を聞くと現在の彼等が存在する場所は「異世界」であり、元の世界に戻るためには自分達に協力し、世界征服を狙う「魔人族」と呼ばれる存在を倒すように協力を願われる。
だが、世界を救う勇者として召喚されたはずの人間には特別な能力が授かっているはずなのだが、伝承では勇者の人数は「四人」のはずであり、召喚された状況から考えてレアは召喚に巻き込まれただけの一般人だと判断されて城から追放されてしまう――
――しかし、追放された後にレアは勇者にも匹敵する能力があると発覚し、彼は異世界を自由気ままに暮らすことに決めた。

【祝・追放100回記念】自分を追放した奴らのスキルを全部使えるようになりました!
高見南純平
ファンタジー
最弱ヒーラーのララクは、ついに冒険者パーティーを100回も追放されてしまう。しかし、そこで条件を満たしたことによって新スキルが覚醒!そのスキル内容は【今まで追放してきた冒険者のスキルを使えるようになる】というとんでもスキルだった!
ララクは、他人のスキルを組み合わせて超万能最強冒険者へと成り上がっていく!

クラス召喚に巻き込まれてしまいました…… ~隣のクラスがクラス召喚されたけど俺は別のクラスなのでお呼びじゃないみたいです~
はなとすず
ファンタジー
俺は佐藤 響(さとう ひびき)だ。今年、高校一年になって高校生活を楽しんでいる。
俺が通う高校はクラスが4クラスある。俺はその中で2組だ。高校には仲のいい友達もいないしもしかしたらこのままボッチかもしれない……コミュニケーション能力ゼロだからな。
ある日の昼休み……高校で事は起こった。
俺はたまたま、隣のクラス…1組に行くと突然教室の床に白く光る模様が現れ、その場にいた1組の生徒とたまたま教室にいた俺は異世界に召喚されてしまった。
しかも、召喚した人のは1組だけで違うクラスの俺はお呼びじゃないらしい。だから俺は、一人で異世界を旅することにした。
……この物語は一人旅を楽しむ俺の物語……のはずなんだけどなぁ……色々、トラブルに巻き込まれながら俺は異世界生活を謳歌します!

貧弱の英雄
カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。
貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。
自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる――
※修正要請のコメントは対処後に削除します。

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

ぽっちゃりおっさん異世界ひとり旅〜目指せSランク冒険者〜
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
酒好きなぽっちゃりおっさん。
魔物が跋扈する異世界で転生する。
頭で思い浮かべた事を具現化する魔法《創造魔法》の加護を貰う。
《創造魔法》を駆使して異世界でSランク冒険者を目指す物語。
※以前完結した作品を修正、加筆しております。
完結した内容を変更して、続編を連載する予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる