宝石の召喚師

Kanzashi

文字の大きさ
上 下
9 / 19

覚悟:ルビーのクイーン

しおりを挟む
イリス「さてどうしますか」

しばるロープも持ち合わせていない

シエル「街の兵に引き渡すのが」

イリス「街の兵の手に負えるとは思えないから・・・ここで」

ルナ「そこまでは」

イリス「・・・また、襲われる人が出るでしょう?」

ルナ「それは私たちの仕事じゃないような気がする」

イリス「人を襲うくらいならそうなる覚悟はあるとおもうけど」

シエル「そうなんだけどね・・・」

男の一人が目を開ける

男「お前はたしか・・・あの時の錬金術師」

シエル「お知り合い?」

イリス「・・・たぶん姉さんかな・・・」

シエル「なるほど」

イリス「その錬金術師はいつどこで何をしてたの?」

男「見逃してくれるなら教えてもいい」

イリス「・・・」

ルナ「理由ができたね」

イリス「わかった」

3ヵ月くらい前に遺跡の探索で1度組んだらしい

どうせ襲って失敗して手下にでもされていたのかもしれない

イリス「それで」

男「その後は南に移動するとかいって別れた」

イリス「そう・・・その・・・私に似た人は特殊な石を使ってなかった?」

男「・・・たしか・・・いつもオニキスを使っていた・・・」

イリス「そう」

もう一人の男も意識が戻る

状況を察したらしい

男たちはトパーズとアメジストが抑えている

ルビーは周囲を散歩して遊んでいる

男「そういえば黄色い石を持っていたかな・・・」

シエル「黄色・・・あの時のシトリンかな?」

イリス「他に何かあある?」

男「・・・その・・・石を返してくれないか?金はどうでもいい」

召喚士らしいことをいう

シエル「わたしたら召喚するつもりでしょう?」

男「いや・・・あれ・・・にはかなわないのはわかったから呼び出したりはしない」

赤いエルフを見る

イリス「なら向こうに投げるから拾ってそのまま消えてくれる?」

ルナ「これ全部投げる?」

シエル「昨日3人組を襲ったのはあなたたち?」

男「あぁ・・・」

シエル「奪ったのはどれ」

彼らがどうしても残したいといった石を布の袋にいれて少し離れたところの木に吊るす

イリス「今度会った時は・・・」

男「酒でもおごるよ」

シエル「そうじゃないんだけどな・・・まぁいいか・・・」

男達を解放する

男達とは逆の方向に歩き出す

イリス「回収した石はどうする?」

シエル「これはあの子達に渡すとして・・・あとのは3人で分けますか」

彼らから迷惑料として所持金の一部をもらった

ルナと赤毛のエルフが並んで歩いている

シエル「石に戻らないの?」

ルビー「え?やだ」

シエル「いいけど・・・そのカッコウだと目立つんだよな・・・」

ルビー「着がえある?」

ルナ「宿の荷物になら」

たぶんこの場にルビーの王女様に反対できる人はいない

3人とも理解していた。


[ ルビーのクイーン ]
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

宝石の錬金術師

Kanzashi
絵本
どこか遠くの小さな街に「石の守り神」と「エルフの少女」がいました。(全12色)

忠犬ハジッコ

SoftCareer
児童書・童話
もうすぐ天寿を全うするはずだった老犬ハジッコでしたが、飼い主である高校生・澄子の魂が、偶然出会った付喪神(つくもがみ)の「夜桜」に抜き去られてしまいます。 「夜桜」と戦い力尽きたハジッコの魂は、犬の転生神によって、抜け殻になってしまった澄子の身体に転生し、奪われた澄子の魂を取り戻すべく、仲間達の力を借りながら奮闘努力する……というお話です。 ※今まで、オトナ向けの小説ばかり書いておりましたが、  今回は中学生位を読者対象と想定してチャレンジしてみました。  お楽しみいただければうれしいです。

悪魔さまの言うとおり~わたし、執事になります⁉︎~

橘花やよい
児童書・童話
女子中学生・リリイが、入学することになったのは、お嬢さま学校。でもそこは「悪魔」の学校で、「執事として入学してちょうだい」……って、どういうことなの⁉待ち構えるのは、きれいでいじわるな悪魔たち! 友情と魔法と、胸キュンもありの学園ファンタジー。 第2回きずな児童書大賞参加作です。

守護霊のお仕事なんて出来ません!

柚月しずく
児童書・童話
事故に遭ってしまった未蘭が目が覚めると……そこは死後の世界だった。 死後の世界には「死亡予定者リスト」が存在するらしい。未蘭はリストに名前がなく「不法侵入者」と責められてしまう。 そんな未蘭を救ってくれたのは、白いスーツを着た少年。柊だった。 助けてもらいホッとしていた未蘭だったが、ある選択を迫られる。 ・守護霊代行の仕事を手伝うか。 ・死亡手続きを進められるか。 究極の選択を迫られた未蘭。 守護霊代行の仕事を引き受けることに。 人には視えない存在「守護霊代行」の任務を、なんとかこなしていたが……。 「視えないはずなのに、どうして私のことがわかるの?」 話しかけてくる男の子が現れて――⁉︎ ちょっと不思議で、信じられないような。だけど心温まるお話。

タロウのひまわり

光野朝風
児童書・童話
捨て犬のタロウは人間不信で憎しみにも近い感情を抱きやさぐれていました。 ある日誰も信用していなかったタロウの前にタロウを受け入れてくれる存在が現れます。 タロウはやがて受け入れてくれた存在に恩返しをするため懸命な行動に出ます。 出会いと別れ、そして自己犠牲のものがたり。

空の話をしよう

源燕め
児童書・童話
「空の話をしよう」  そう言って、美しい白い羽を持つ羽人(はねひと)は、自分を助けた男の子に、空の話をした。    人は、空を飛ぶために、飛空艇を作り上げた。  生まれながらに羽を持つ羽人と人間の物語がはじまる。  

児童絵本館のオオカミ

火隆丸
児童書・童話
閉鎖した児童絵本館に放置されたオオカミの着ぐるみが語る、数々の思い出。ボロボロの着ぐるみの中には、たくさんの人の想いが詰まっています。着ぐるみと人との間に生まれた、切なくも美しい物語です。

【奨励賞】おとぎの店の白雪姫

ゆちば
児童書・童話
【第15回絵本・児童書大賞 奨励賞】 母親を亡くした小学生、白雪ましろは、おとぎ商店街でレストランを経営する叔父、白雪凛悟(りんごおじさん)に引き取られる。 ぎこちない二人の生活が始まるが、ひょんなことからりんごおじさんのお店――ファミリーレストラン《りんごの木》のお手伝いをすることになったましろ。パティシエ高校生、最速のパート主婦、そしてイケメンだけど料理脳のりんごおじさんと共に、一癖も二癖もあるお客さんをおもてなし! そしてめくるめく日常の中で、ましろはりんごおじさんとの『家族』の形を見出していく――。 小さな白雪姫が『家族』のために奔走する、おいしいほっこり物語。はじまりはじまり! 他のサイトにも掲載しています。 表紙イラストは今市阿寒様です。 絵本児童書大賞で奨励賞をいただきました。

処理中です...